春の
気立たつをもってなり。
立春
今日は
立春りっしゅんです。
1年を24個に分けた
二十四節気にじゅうしせっきのひとつで、いろいろな
暦日れきじつはこの日を一年の
基準きじゅんにします。
たとえば、
節分せつぶんは
立春りっしゅんの前日になりますし、新茶を
摘つむ時期といわれる
八十八夜はちじゅうはちやもこの
立春りっしゅんから数え始めます。
旧暦きゅうれきの正月も
立春りっしゅんの直前の
新月しんげつの日です。

まだつぼみが固い遅咲きの鶯宿梅おうしゅくばいすぐそこまで来た春
そろそろ寒さも
峠とうげをこえ、気温も上昇し始め、草木の芽も少しずつですが
膨ふくらみ始める時期です。
まだまだ
落葉樹らくようじゅの多くは葉を落とした寒々とした姿ですが、気の早い花はもう咲き始めていたりします。
少し離れた公園の
梅林ばいりんも
南高梅なんこううめはもうちらほらと咲き始めていました。
まだまだ寒いながら、気がつくと
日暮ひぐれが遅くなっていて、いつの間にか春がすぐそこまで来てることを知ります。

開きはじめた南高梅太陽と星座
立春りっしゅんはだいたい毎年2月5日ころになり、この日を
年越としこしと考える風習があるために
正月節しょうがつせつ、
歳首月さいしゅづきなどともいいます。
太陽は
日日ひび昇っては沈んでを繰り返しますが、その道筋は毎日わずかにちがい、高いところを通る夏と低いところを通る冬の間を行ったりきたりしています。
この太陽の位置は、夜空に見える星座と
比くらべてもずれていきます。
もちろん太陽が出ているときは星座は見えませんが、夜の同じ時間に見える星座が季節で違ってくるのは、太陽と星座の位置が毎日変わっているからです。
太陽の通り道
もちろん太陽と星座は
一緒いっしょに空を動いていくように見えますが、実は太陽と星座では動く早さがちがいます。
ただ、その差がとても小さいので、目で見てもわからないだけなのです。
毎日の太陽の位置を星座の上に書き写していくと、1本の線になります。
プラネタリウムのように丸く空をつないでみると、その線は一つにつながって、輪になります。
その太陽の通り道の輪のことを「
黄道こうどう」といいます。
その
黄道こうどうを24に分けたのが
二十四節気にじゅうしせっきなのです。
冬と春の境
昔は
冬至とうじを
基準きじゅんにしていましたが、今は昼と夜の時間が同じになる
春分しゅんぶんから
翌年よくねんの
春分しゅんぶんまでを、一番昼が長い
夏至げし、
春分しゅうぶんと同じように昼と夜の長さが同じ
秋分しゅんぶん、そして夜が一番長い
冬至とうじで4つに分けます。
そして、それぞれを6つに分けると、4×6で24に分けられます。
その中で
冬至とうじと
春分しゅんぶんのちょうど真ん中が、今日の
立春りっしゅんなのです。
今のカレンダーは、
冬至とうじに合わせた形で1年が始まりますが、昔の日本のように
立春りっしゅんに合わせて一年の始まりを感じてみましょう。
草木や鳥、虫たちも、一年の始まりとしてそろそろ活動し始めているかもしれません。
南国に長い日本
ただし、日本の
二十四節気にじゅうしせっきは昔から
都みやこが置かれた
京都きょうとや今の
東京とうきょうの
気候きこうにあわせて考えられています。
日本は人が住んでいる
範囲はんいだけでも、南北に2500kmもあるとても長い国です。
たとえば、
北海道ほっかいどうの
最北端さいほくたんの
宗谷岬そうやみさきと同じくらいの
緯度いどはというとヨーロッパのイタリア北部、ちょうどアルプス
山脈さんみゃくのあたりになります。
そして人が住んでる
最南端さいなんたんの
沖縄県おきなわけん波照間島はてるまじまと同じくらいの緯度のところは、なんと
地中海ちちゅうかいを通り抜け、アフリカのアルジェリアやリビアの南部、サハラ
砂漠さばくの
真まっ
只中ただなかになります。
これほど長い国ですので、
二十四節気にじゅうしせっきの意味も地方によって大きく変わってきます。
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