恐竜と恐竜みたいなワニ。二足歩行の行方[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCホール)]
豊富な復元模型
「地球最古の恐竜展」の特徴の一つは、多くの恐竜展ではメインにならなかった恐竜が登場したの
もう一つがまだ見つかっていない部分を補って全体の復元骨格と、生きていたときの姿の復元模型も多く展示されていること。
そして、同時代の恐竜以外の
![恐竜(竜盤類)のフレングエリサウルス(左)と哺乳類の祖先になる爬虫類(単弓類)のイスチグアラスティアの復元模型[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]](http://blog-imgs-43.fc2.com/i/k/i/ikimono8000/043801.jpg)
恐竜(竜盤類)のフレングエリサウルス(左)と
哺乳類の祖先になる爬虫類(単弓類)のイスチグアラスティアの復元模型
[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]
恐竜と恐竜みたいなワニの祖先
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展示の中で興味深いものの一つが、恐竜のように
もともと恐竜とワニは同じ主竜類から分かれた爬虫類です。
ですから今も生き残っている爬虫類、ワニ、トカゲ、ヘビ、カメの中で最も恐竜に近いのはワニなのです。
ただし、いまも生きている最も恐竜に近い生き物は鳥になるかもしれませんが。
![二足歩行のワニの祖先シロスクスの復元骨格[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]](http://blog-imgs-43.fc2.com/i/k/i/ikimono8000/043802.jpg)
二足歩行のワニの祖先シロスクスの復元骨格
[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]
恐竜と恐竜みたいなワニを比べてみる
そのワニが恐竜と同じ二足歩行するわけです。
展示されているシロスクスの見た目は恐竜そっくり。
しかしワニはワニ。恐竜ではありません。
恐竜もワニの祖先も
このように違う種類の生き物が違う進化の道筋を通り同じような形になり、同じような機能を持つようになることを「
ちょっとはなれたところに展示されている恐竜のフレングエリサウルスと比べて、収斂進化の様子を見ましょう。
ポイントは足首
いろいろとちがうところはあるのですが、それが恐竜とワニの祖先のちがいなのか、種類の違いなのかわよくわかりません。
それでもはっきりとちがうところ。
それは、足。地面につく部分です。
ワニの祖先のシロスクスの足は、ベタ足。そう、人間と同じような足。
同じクルロタルシ類の四足歩行のサウロスクスもベタ足です。
しかし、フレングエリサウルスは爪先立ちです。
恐竜はもちろん犬や猫のように地面の上を自由に動き回る
![]() 恐竜のフレングエリサウルスの復元骨格の足首 [地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)] 比べやすいよう足の向きを同じにするために画像の左右を反転させています |
![]() ワニの祖先のシロスクスの復元骨格の足首 [地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)] |
陸上を自由に素早く動き回るには
ということを考えてみると、脊椎動物にとって陸上で自由に素早く動き回るのは爪先立ちがベストなのでしょうか。
もしかすると恐竜が三畳紀末の大絶滅を乗り越えたのに、二足歩行のワニの祖先が乗り越えられなかった理由がそこにあるのかもしれません。
そうだとすると、なかなか興味深い。
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タグ: 恐竜 フレングエリサウルス シロスクス 三畳紀 地球最古の恐竜展 収斂進化 化石

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