金剛山の謎のタネツケバナ 白い十字花
晩春の花の季節の金剛山。
ニリンソウを見に行く途中で出会ったアブラナ科の白い花。
アブラナ科の野草は何種類もあるので気になりますが、目的の花ではないので、数枚写真を撮って進みました。

家に帰ってから調べてみると。
まず、金剛山の草本の花の基本は『金剛山の野草』。
どうやらオオバタネツケバナのようですが、特徴がざっくりしているのでWeb検索しながら、画像と照らし合わせていみると。
なんか、すごい特徴があります。
まっすぐ伸びた果実(長角果)毛が生えています。

長角果に毛が生えているのはオオケタネツケバナ(大毛種漬花)しか見つけられません。
ところが、オオケタネツケバナは日本海側の山地が分布域。
金剛山は地理的にも気候的にも太平洋側。
それに『金剛山の野草』に載っていませんし、「オオケタネツバナ 金剛山」で検索しても出てくるのはオオバタネツケバナばかり。
変です。
その他の特徴を比べてみようとしたのですが、結局果実に毛があることでオオケタネツケバナに行き着いてしまいます。

ひとつ気になることがあります。
このタネツケバナが生えていたのは、一昨年の大雨と去年の台風で崩れた尾根。
そこに岩や木を止める網が最近設置されました。
その工事が行われたその場所。
それらのことを合わせて想像してみます。
日本海側で工事をしたときに道具などにオオケタネツケバナの種がひっついた。
その業者が金剛山で工事をしたときに種が落ちて育った。

工事が終わったのは今年の3月。
いくらなんでも2ヶ月もたたずにここまで育つのは無理だと思いますが、工事は8月からはじまっていますので、そのときに発芽したのなら、アリかもしれません。
謎のタネツケバナです。

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