イノシシはむかしから身近な、そして大切ないきものでした。
2019年、最初はイノシシです。
そして十二支の最後の干支動物。
和名:イノシシ
漢字表記:猪,豬
学名:Sus scrofa
脊椎動物亜門 哺乳綱 鯨偶蹄目 イノシシ科 イノシシ属

ユーラシア大陸に分布し、日本では北海道を除き本州から沖縄まで広く分布します。
本州から九州に分布するのが、亜種のニホンイノシシ(Sus scrofa leucomystax)。
奄美諸島から琉球諸島に分布するのが、亜種のリュウキュウイノシシ(Sus scrofa riukiuanus)。
「イノシシ」の「シシ」は「肉」のことで、古代の日本では大切な食料だったことがわかります。
そのイノシシを家畜化したものがブタ(Sus scrofa domesticus)。
学名を見ればわかるように、イノシシとブタは同じ「イノシシ」という種のちがう亜種ということになります。
つまりブタもイノシシの一種ということができます。
古代の遺跡から発掘される骨がイノシシかブタかについては諸説ありますが、弥生時代には大陸からブタが持ち込まれていた可能性は高いようです。

大阪の和泉市にある大阪府立弥生文化博物館では、各地の古代遺跡からの発掘成果をもとに仮想した卑弥呼の食卓を再現しています。
お膳の左奥の椀に盛られているのがサトイモ、タケノコと一緒に煮られたブタ肉。
発掘された様々なものから、日本では弥生時代やさらに昔の縄文時代からすでにイノシシは身近な動物だったようです。

そのサトイモ・タケノコ・ブタ肉の煮物〈大阪府立弥生文化博物館〉

ところが、十二支のイノシシにはある秘密があるのですが、それは次回に。

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