古い写真の中からみつけたいきもの マダニにやられた!?
2018年の9月ですから古いというほどではありませんが、その分よく覚えています。
いつもの低山トレッキングをおわって、1時間に1本のバスを待っていたとき。
靴の中に何かがはいって違和感があったので、出そうと紐を緩めると。
靴下になにか虫のようなものがついています。
脚がたくさん生え、丸っぽくて、5ミリくらい。
ダニ?
からだにひっつくダニは、病気を媒介することもある吸血虫。
たいへんだ!
しかも、口が抜けにくいようになっていて、体を引っ張ると頭がとれて傷口に残り、化膿することがあります。
そのため、ダニにかまれたときには自分で取らず、医者にとってもらうというのが基礎知識になっています。
しかし、きもちわるい!
ダニを取るべきか残すべきか。
とりあえず、靴下をゆっくりずらしてみると。
靴下についたままです。
そして、ぽろりと落ちました。
ダニがへばりついていたあたりには、傷は見えません。
登山用で厚手だったから口が届かなかったのでしょうか。
腹部がふくれていないように見えますので、血を吸っていないようです。

ところが、靴下から落ちたダニをよく見ていると、なんかヘンです。
ダニは鋏角類のクモ綱ダニ目の節足動物。
クモの仲間なので見た目はよく似ていますが、クモは腹部と頭胸部が区別でき、ダニは頭胸部と腹部がひとつながりのように見えます。
このダニは、頭部と腹部がはっきりと分かれています。
ダニではありません、クモです。

よく見てみると、8本の足のうち、前の4本が長めで横に広げるような形をしています。
カニグモの特徴です。
カニグモなら、人間にとって有害になる毒はありません。
もちろん吸血はしませんし、病原菌が感染ることもありません。

ひっくりかえすと一層カニみたい
ただし上が頭胸部で下が腹部
山道を歩いているときに、何かのきっかけで草などから落ち、靴と靴下の隙間に落ち込んでしまって出れなくなったのでしょう。
びっくりしましたが、一安心です。
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