すでにトゲに囲まれたクリの雌花?
初夏に咲くのがクリの花。
同じどんぐりの木の仲間のコナラやアラカシなどが終わってから。
遅いのは、クリが虫に花粉を運んでもらう虫媒花(ちゅうばいか)だからもしれません。
コナラやアラカシなどが咲くころにも虫は活動を始めてますが、数も種類もまだ少ない。
風媒花(ふうばいか)なのでそれでも気にしないでしょうが、クリはもっとたくさんの虫が活動しはじめる初夏を選んだのでしょう。

クリの花は咲く時期以外にも他のドングリの仲間とちがうところがあります。
それは雌花(めばな)。
どんぐりの木の枝からたくさんぶら下がっている細長い房状の花は雄花(おばな)の集まり。
身近なドングリの仲間の雌花は雄花からちょっと離れて咲きますが、数も少なく、花も小さく、花柄も短いのでまったく目立ちません。

ところが、クリの雌花は小さくて数が少ないのは同じですが、ちょっとちがいます。
それは、これ。

さすがクリの雌花。
もうすでにトゲができています!
と思ったかもしれませんが、白っぽいトゲはメシベの花柱。
つまりメシベそのもの。
トゲになるのはその根本で花を囲んでいる緑色の部分の苞(ほう)。
まだトゲにはなっていません。
イガの中に入っているクリを見たことがある人は、思い出してください。
イガの中にクリは、普通3つはいっています。
ということで、クリの雌花も3個1セット。
それを苞がくるんでいます。

クリの雌花は雄花の房の根本で咲いています。
が、すべての房についているわけではありません。
とても少ない。
高くなる木ですから見つけるのはなかなか難しいかもしれませんが、クリの雌花はおもしろいですね。

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