蝶の翅ってものすごい! 冬越しを終えたルリタテハ
4月の里山で出会った2匹の蝶。
どちらもルリタテハ。
でも、見た目が全然ちがいます。
ひとつは蝶らしい姿をしていますが、もうひとつは歴戦の勇士のマントのような風格があります。
なぜ春先に幾多の戦いを勝ち抜いてきたような蝶がいるのでしょうか。
それは、冬を越してきたから。
ルリタテハは成虫で冬を越す蝶の一つ。
その年に羽化した蝶が現れるのは6月くらい。
両方とも去年の10月頃に羽化したのでしょう。

この半年間、何があったのかわかりませんが、おそらく鳥に襲われ翅が食いちぎられつつも逃げることができたのでしょう。
すごいのは、ぼろぼろになった翅でも普通に飛ぶことができるのです。
たしかに少しフラフラしていたようにも思いますが、そもそも蝶はそんな飛び方です。

地球に現れた、推力を生み出して自由に飛ぶことができる生き物は、鳥を除いてみんな膜で飛びます。
膜には欠点があり、裂けてしまうと飛ぶことが難しくなってしまいます。
ところが、このルリタテハは翅がボロボロになってもそれなりに飛ぶことができます。
推力を得て、コントロールして飛ぶというのは、とても繊細なこと。
無駄な要素が入り込む余地はありません。
大きく欠けてもまだ飛ぶことができるいというのは、蝶の翅にはきっとすごい構造があるのでしょう!
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