六甲山のさまざまな生き物と、地理もちょっとわかる1冊『六甲山ネイチャーウォーキングガイド』山と渓谷社
名前の通り六甲山の本です。
といっても、六甲山の登山道や観光地などの本ではありません。
もちろん、そういうページもありますが、メインは六甲山で出会える生き物たち。
小鳥や小さな草花。
そして巨樹「マザーツリー」もどこにあるか緯度経度も載っています。
それだけでなく、六甲山の歴史や地理の話もあるので、今、目にする六甲山がどうしてそのようになったのかもわかります。

六甲山は登山の山として人気はあるものの、一度禿山になり、特に登山口が集中する南面は乾燥気味の植林地で、正直植物相もわりと単純。
さらに山頂尾根には舗装道路が走り、別荘地や観光地が連なり、ゴルフ場もあったりで湧き水も飲めない。
いくつかの植物園と、牧場があること以外、生き物関係ではあまり良いイメージがありませんでした。
ところが、この本を見ると意外と生き物が豊富なことがわかります。

禿山からの回復に100年。
明治神宮の森の造営にも関わった本多静六博士の指導のもと西の再度山(ふたたびさん)付近で大規模な植林が行われました。
布引の滝の上流、トエンティクロスは、水辺ということもあり様座な景観が楽しめ、様々な生き物を目にします。
有馬温泉へと続く北斜面は少ないですがブナが残るような場所。
山頂には準平原と呼ばれる平地があり、池や湿地があるのも六甲山の特徴。

六甲山を歩くときは、地図と一緒にこの本を手にして、様々な生き物を探してみるとおもしろそうです。
■参考外部リンク■
六甲山ネイチャーウォーキングガイド | 山と溪谷社
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