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錦織公園のいきものたち 錦織公園について

 今まで、身近な動植物について金剛山の麓の千早赤阪村の下赤阪の棚田で出会った動植物を紹介してきました。
 棚田は山の斜面を使って段々になった田んぼです。
 平地の田んぼとちがい様々な環境があり、多種多様な生き物が住みます。
 ところが、人がひらいた田んぼですので、樹木についてはどうしても種類が限られていまします。
 そこで、樹木の種類が豊富な大阪府富田林市の錦織公園の樹木を紹介することにしました。


岩湧山山頂から見た冬の錦織公園(中央)

「錦織」

 まずは大阪府営錦織公園について。
 「錦織」のよみかたは「にしおり」。
 「にしこり」でも「にしおり」でもありません。
 ただ、「にしこおり」が公園の公式ですが、「錦織」は由緒のある地名で、 地元では「にしおり」「にしごり」ともよばれています。

場所

 大阪の南東部にある羽曳野丘陵の南端に位置し、住宅地や田んぼに囲まれた中に残された「自然」豊かな公園です。
 面積は65.7ヘクタール(657,000平方メートル)で甲子園球場の約16倍。
 生き物が豊富と言われる明治神宮より少しだけ小さい公園です。


役割

 大阪府は、南河内の植物や生き物等の自然に親しむことができる公園と位置づけ、河内地域の植生をイメージして様々な木々が植樹されています。
 いくつもある丘は樹木に覆われ、桜園や梅園などがあるだけでなく数カ所の芝生広場、2カ所の遊具施設などがあります。
 農業用の溜池には冬になると何種類もの水鳥がやってきます。
 このように四季折々の自然を楽しめるだけでなく、子どもたちが元気に遊ぶこともできる場所になっています。


国道170号線から見えるロードサイン

現在の「自然」

 開園しておよそ30年。
 大きな樹木が林冠をつくり、コナラやアラカシなどが混ざり合っています。
 コナラは明るいところでなければ芽生えが育ちません。
 里山ということで、コナラが園内に植えられたそうですが、今は老木ばかり。
 多少薄暗くても芽生えが育つことができるアラカシにその座を奪われつつあります。

植林と環境

 今の公園はコナラとアラカシに覆われていますが、公園として整備するときに、相当な数が植えられたそうです。
 つまり、園内の植物は、必ずしももとからあったとは限らないということです。
 ただ、園内には長距離の移動ができない飛べない昆虫やかたつむりの仲間が多数います。
 部分的には開園以前からの人の手があまり入っていない環境が残っているようです。


オシドリがやってくる奥の池

開園以前の松林

 公園の近くの住宅街、廿山(つづやま)。
 だんじりを持ち、お寺もあるので江戸時代から続く集落です。
 ですから公園ができる前から住んでいる人もいて、時折むかしの話を聞くことがあります。
 以前はアカマツに覆われていて、マツタケがよく取れたそうです。
 今もアカマツはあちこちに残っているものの、「アカマツ林」と呼べるものはありません。
 アカマツは落ち松葉を焚き付けに使うなど、ガスが普及する以前の貴重な燃料のひとつでした。
 森林の木々の変化(遷移)の最初の頃に生える樹木で、時間がたてばほかの木と入れ替わってしまいます。
 つまり、アカマツ林が続いているということは、人が手を入れ、里山として利用されていたということです。


瓦の建物がある河内の里

錦織と錦郡と錦部

 「錦織」と書いて、「にしこおり」。
 公園がある地域は、古くは「錦郡村(にしこりむら)」でしたが、太平洋戦争中の1942年に周辺の村と合併し、富田林町の一部になりました。
 江戸時代後期の観光ガイドブック『名所図会』シリーズの河内地方版『河内名所圖會』に書かれている地名は「錦部郡(にしきべこおり)」。
 実は「錦織」ではなかったのです。


20種をこえる梅が見られる梅の里

錦織神社

 公園から少し離れたところに「錦織神社(にしこおりじんじゃ・にしきおりじんじゃ)」があります。
 『河内名所圖會』にも「錦織神祠(にしごりのやしろ)」として紹介されています。
 この地の産土神(うぶすながみ/土地の神様)と書かれていますので、神社にあやかって文字を変えたのかもしれません。
 神社の本殿は室町時代につくられたもの。
 特殊な様式で、日光東照宮など様々な神社建築に影響を与えたと言われ、国の重要文化財に指定されています。
 境内の発掘調査では、平安時代の瓦が発見されたため、少なくとも平安時代にはこの地にあったと考えられています。

錦部氏

 「錦織」という地名や姓は、古墳時代頃に朝鮮半島などから織物(おりもの)の技術を持って日本にやってきた人達に由来すると言われます。
 錦織神社の由緒にも雄略天皇が機織りの技術などを持った集団を住まわせたとあります。
 それが錦部(にしごり)氏。
 雄略天皇は5世紀ころの天皇(当時はまだ「天皇」という称号はありません)と言われています。
 錦織神社は、その錦部氏の氏神ですので、相当古い神社のようです。


遊具がたくさんの水辺の広場

歴史

 このように錦織地区は古く、1500年あまりの歴史があるようです。
 園内には少なくとも2基の古墳があります。
 木がなければ東を流れる石川を見下ろせる場所につくられています。
 その石川の西岸地域が錦郡村。
 錦織公園の歴史は30年ほどですが、この場所の里山としての歴史は1000年をはるかに超えるようです。

■参考外部リンク■
錦織公園 | 大阪府富田林市 大阪府営公園

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タグ: 錦織公園の生物  錦織公園  錦織  錦織神社 

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