和泉山脈の富士山のセンチコガネ
富士山というと静岡県と山梨県にまたがる円錐形で独立峰の成層火山。
日本一高いというだけでなく、周囲に山がない独立峰で、遠くからでもよく目立つからでしょうか、古くから信仰の対象になっていました。
その信仰も大きかったようで、日本中に「〇〇富士」とよばれる「郷土富士」がたくさんあります。
富士山と言いつつ富士山に見えるポイントは少ないようです

高い山がない大阪にも、富士山はあります。
意外にも3つあり、その中で最も高いのが河内長野市の旗尾岳(はたおだけ)。「天見富士」呼ばれています。
標高が548メートルと、富士山どころかまわりの山々よりも低かったりしますが、名前に違わぬ延々と続く急な上り坂はなかなか。
でも山頂は杉林の中で全く眺望はききません。
その急坂でセンチコガネと出会いました。
哺乳動物の糞を食べるので「日本のフンコロガシ」と呼ばれることはありますが、糞は転がしませんし、フンコロガシとはちがう種類の昆虫です。
同じセンチコガネ属のオオセンチコガネとよく似ています。
一応、オオセンチコガネのほうが大きいことになっていますが、小さいオオセンチコガネや大きなセンチコガネなどもいる上、色もいろいろ。
意外とややこしかったりします。

センチコガネとオオセンチコガネを見分けるポイントの一つは、頭の平らなところ(頭楯)。
ここが半円形ならセンチコガネ、台形っぽくなっていたらオオセンチコガネ。
天見の富士山のセンチコガネは、見た目はなんとなくセンチコガネ。
頭楯を見てみたら、やっぱりセンチコガネ。

そもそも、和泉山脈とつながっている金剛山地で見かけるのは、圧倒的にセンチコガネ。
まだオオセンチコガネは1回しか出会っていません。
センチコガネはだいたい黒っぽいのが多いのですが、天見の富士山のはちょっと緑がかってきれいでした。


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