下赤阪の棚田の2015年 11月上旬のその他植物等編
植物で目を引くのは、やっぱり花や実。
緑色の葉はが目を引くことはあまりありません。
でも、緑色の葉がいろいろ教えてくれることもありますし、花を咲かさない植物もいろいろあります。
そして植物でも動物でもない生き物もいます。
ということで、下赤阪の棚田ビオトープのそういった生き物たちを集めてみました。

ヒガンバナ(彼岸花)Lycoris radiata
クサスギカズラ目 ヒガンバナ科 ヒガンバナ属
多年草
タグ:ヒガンバナ

ヒガンバナというと赤い花ばかり目立ちますが、こちらが本体?
花が枯れてから葉を伸ばし、他の草が枯れた冬の間に葉を伸ばします。
そして春になると枯れて、秋に花が咲くまでまるで何もなかったかのように地面の下にもぐっています。
カニクサ(蟹草)Lygodium japonicum
フサシダ目 フサシダ科 カニクサ属
夏緑性


カニクサは他の木などに絡みつくツル性のシダ。
絡みつくものが無いコンクリート壁の隙間から生えているので、カニクサのようには見えません。
“茎”が細くて葉が2種類。
左が光合成専門の栄養葉、左が胞子をつくる胞子葉。
芽を出したものの絡みつくものがないので、クシャクシャになっているようです。

草のようなシダは地面の上に出ている部分は葉。茎は地面の下。
ということで、カニクサのツルは葉柄。
中には2メートルをこす“長い葉”もあります。
不思議なシダです。
ネジクチゴケ(捻口蘚)Barbula unguiculata ?
センボンゴケ目 センボンゴケ科 ネジクチゴケ属

コケの分類は難しいところがあります。
胞子をつくる蒴(朔/サク)があればわかりやすくなるのですが。
コンクリートの上にも生えるありふれたコケで葉の形が一番近そうなのが、ネジクチゴケでした。

イシクラゲ(石水母)Nostoc commune
ネンジュモ目 ネンジュモ科 ネンジュモ属
恐竜より古い時代から地球にいたシアノバクテリアの一種。
光合成をしてさんをを作り出す藍藻の陸上版。
雨上がりの公園などで地面で目にする、何やらグネグネとしたキクラゲみたいな不気味な塊のあれです。
食用にされることあるそうですが、ちょっと不気味です。

初登場もいますが、実はありふれた生き物。
目立つ花や実ばかり追いかけていたので、見過ごしていた生き物たちです。
地球表面の環境は、様々な生き物が互いに影響しあって成り立っています。
環境を考えるときは、目立たない生き物や、目に見えない生き物も大切にしなければなりません。
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■参考外部リンク■
下赤阪の棚田 | 千早赤阪村観光協会

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