特別展「スペイン 奇跡の恐竜たち」が大阪ではじまりました!〈大阪市立自然史博物館〉
毎年春に恐竜展をやっている大阪市立自然史博物館。
2015年のの恐竜展がはじまりました!
タイトルは「スペイン 奇跡の恐竜たち」。
2014年に福井の恐竜博物館で行われた特別展がやってきました。
◆「スペイン 奇跡の恐竜たち」の記事をまとめてみる
恐竜化石というと、北アメリカや中国のイメージが強いかもしれません、
でも、日本でもたくさんの恐竜化石が見つかっているように、スペインでもたくさん見つかっています。
保存状態のいい化石も。
やってきたのは白亜紀(はくあき)のするどい牙が並ぶ肉食恐竜、そして巨大な草食恐竜。
恐竜以外にもいろいろな生き物たちの化石も展示され、恐竜が生きていた環境が感じられます。
しかも日本初公開がいくつもあるだけでなく、スペインでも公開されていないものまで!
そして、実物の化石もたくさん!

地下鉄の駅を出ると最初に迎えてくれる看板
今年は階段を登ったところが出入り口。
入ってすぐ右に恐竜と同じ地層から出てきた動植物の化石が並びます。
今回は植物化石は少ないですが、昆虫は今もどこかにいそうな感じのものばかり。
実は、昆虫は恐竜時代の終わりの白亜紀には、今につながる様々な種類が現れていました。
翼竜の展示があって左を向くと、肉食恐竜がこっちを向いています。
ポスターやチラシにも載っている、腰に突起があるおもしろい形をした獣脚類のコンカベナトール。
全身を復元したものだけでなく、なんとコンカベナトールの肉球の跡が残っている化石も!

コンカベナトール全身骨格
骨格だけでなく、生きていた時の復元(生体模型)もあります。

コンカベナトール生体模型
バランスのいい大きさの頭は、ティラノサウルスというよりアロサウルスと言った感じ。
実際アロサウルスの仲間で、カルカロドントサウルスに近い恐竜です。
その次がとても興味深い展示になります。
コンカベナトールが見つかったスペインの化石産地のラス・オヤスの白亜紀前期の地層からは、様々な鳥の化石も見つかっています。
羽毛恐竜ではなく、鳥。
その鳥の化石と、始祖鳥や孔子鳥などほかの地域で見つかった鳥の化石や羽毛恐竜が並べられています。
そして今いる鳥の骨格も展示。
これは自然史博物館のオリジナル。
恐竜から進化したと言われる鳥の骨格と、恐竜の骨格をくらべることができます。

孔子鳥 生体復元模型
そしてもうひとつの化石産地のロ・ウエコの白亜紀後期の恐竜と同じ時代の恐竜たち。
鳥脚類のラブドドン。
そして巨大竜脚類のティタノサウルス類が登場。
国立科学博物館のマラウイサウルスの全身骨格がでーんと立っています。

マラウイサウルス全身骨格
そして展示ケースにはロ・ウエコで見つかったティタノサウルス類の骨格が並べられています。
全長16メートルの恐竜。
こうしてみると、一つ一つの骨がいかに大きいかがよくわかります。
ティタノサウルス類は「皮骨(ひこつ)」と言われる骨が皮膚の中にできます。
今の動物で皮骨を持っているワニやアルマジロも展示。
そして最後に皮骨つながりのアンキロサウルス類のガストニアが見送ってくれます。

ガストニア全身骨格
恐竜展というと、どうしても有名恐竜の展示に目がいってしまいがち。
「スペイン 奇跡の恐竜たち」では、発掘された恐竜を元に、恐竜の進化や体の仕組みを説明してくれます。
見るだけでなく、いろいろと知ることができ、恐竜の知識が増え、理解が深まる特別展でした。

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