巨樹・古樹・老樹 その23 金剛山北西尾根道の水楢
金剛山
大阪で最も高いところがある金剛山。1000m余りの低山ですが、大阪平野との標高差は1000m。
理屈の上では気温の差はマイナス6℃。
ということで、山頂付近には京阪神地区ではめずらしい涼しいところを好むブナの林があります。
ブナ林は金剛山、和泉葛城山、大和葛城山、岩湧山などにもありますが、最も標高が高からでしょうか、一番広いのが金剛山。
東北地方などではブナばかりの森がありますが、このあたりではブナとミズナラの混生林が極相林(木々の種類の変化の最終形態)と考えられています。
ですから、山頂付近にはブナだけでなく、ミズナラもあります。

ミズナラの葉
ミズナラ
ミズナラはブナ科コナラ属の落葉樹。どんぐりをつくるブナの親戚です。
里山などに生えているコナラと同じ属で、似ているところはいろいろありますが、一番のちがいは生えているところ。
大阪近辺では、コナラは平野や里山、ミズナラは低山のある程度の標高から上。
高さで住み分けています。

ミズナラの樹皮
登山道
北側の青崩(あおげ)、登山口の千早(ちはや)、村の中心地がある赤阪と三方向へ向かう分岐点がある北西尾根の道。山頂から少し下ったところにミズナラがあります。
金剛山のミズナラとしては決して大きい木ではありませんが、人通りの多い登山道に接しているので大きく感じます。
金剛山北西尾根道の水楢(2014年9月)

緩やかな下りの道にある、大きなミズナラです。
この道を通ることがあったら、立ち止まって見上げてみてください。
登山者を見守ってきたミズナラたちがいるはずです。
「巨樹(大きな木)・古樹(樹齢の高い木)・老樹(年老いて見える木)」とはIWO(いきもの は おもしろい!)が以下の独自基準で選んだものです。
1.一般に「巨樹」「古樹」「老樹」と認知されている樹木
2.その場所や地域の中で見た目が「巨樹」「古樹」「老樹」を感じさせる樹木
3.見た目が小さくてもその種として「巨樹」「古樹」「老樹」な樹木
4.地域の自然を愛する組織や団体などが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
5.その他IWOが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
タグ♦ 巨樹・古樹・老樹 金剛山の植物

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