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10月の岩湧山山頂茅場は花盛り


 10月。
 ススキが咲き始めた岩湧山(いわわきさん)山頂の茅場(かやば)。

 大阪の南部と和歌山の府県境にある和泉山脈。
 その支脈にある大阪の山です。

 山頂には「キトラの茅場」と呼ばれる広い茅場があり、今でも大切に守られ、文化財の補修などに使われています。

茅場がみえる岩湧山山頂



 昔の建物の屋根などに使われるススキなどのイネ科の植物を「茅(かや)」といいます。
 その茅を集めるために育てる場所を「茅場」といいます。

 茅場は春先の刈り取りと火入れを行い、手入れをしなければ維持できません。

 田畑と同じように人工的な空間なのです。




ススキの花が咲いた10月の岩湧山山頂のキトラの茅場




 だからでしょうか、茅場の登山道周辺には様々な花が咲きます。

 そんな秋花です。



植物界 被子植物門
単子葉植物綱
ススキ(芒,薄)
イネ目 イネ科 ススキ属
多年草
束生
別名:尾花

この茅場の主役。
「茅」と呼ばれる植物はほかにスゲやチガヤがありますが、ここのはススキ。
よく見るとふわふわした感じがありますので、もう花は終わって種ができているようでうす。




双子葉植物綱
キク目
キク科
アキノキリンソウ(秋の麒麟草)
アキノキリンソウ属
多年草
互生


山や野原の明るいところで咲きます。
キク科にはよく似た花が多いですが、よく見ると結構特徴的な花です。
花粉症の原因という濡れ衣を着せられていた外来種のセイタカアワダチソウは、同じアキノキリンソウ属です。

イナカギク(田舎菊)
シオン属
多年草
別名 ヤマシロギク
互生


結構見分けにくいものが多いのが野菊。
花の形と葉の形で決めましたが、間違っている可能性もあると思います。

シロヨメナ(白嫁菜)
シオン属
多年草
互生


こちらも同じように見分けにくい白野菊。
花の形と葉の形、葉のつき方をチェックするのが重要です。

センボンヤリ(千本槍)
センボンヤリ属
多年草
互生
別名:ムラサキタンポポ

上は種ができているセンボンヤリ。
風で飛びやすいように種の一つ一つに細い毛が何本か生えています。

下は蕾のように見えていますが、秋に咲く閉鎖花(へいさか)。
このように開かないで種をつくります。
ただこれはもう咲き終わっているかもしれません。
左は名前の由来となった何本もまとまって花茎が立っている様子。
「千本(たくさん)の槍が立てられているように見える」のが由来。

右は春に咲く花。これも岩湧山で。
別名の通りちょっと紫がかっています。


ハバヤマボクチ(葉場山火口)
ヤマボクチ属
多年草
互生


「ハバヤマボクチ」とカタカナで書くとわけがわかりませんが、漢字で書くと「葉場山火口」。
「葉場」は草刈り場のこと。
そして「山火口」はアザミの種類の名前。
岩湧山の茅場にピッタリ。

大きな葉にちょっと変わった大きな花が特徴。
これでも咲いている、はずです。

ススキの中から飛び出すくらい大きいのでよく目立ちます。

ヒヨドリバナ(鵯花)
ヒヨドリバナ属
多年草
対生


花は秋の七草のフジバカマに似ていますが、ヒヨドリバナは先のとがった披針形(ひしんけい)の葉ですが、フジバカマは葉が3つに分かれているのが特徴です。

ヤクシソウ(薬師草)
オニタビラコ属
二年草
互生


縁がギザギザの変わった花弁が特徴。
キク科らしい舌状花(ぜつじょうか)が並んだ花です。

アザミ(薊)
アザミ属


相変わらずアザミを見分けるのが苦手です。
手元の図鑑では見つけることができませんでした。

キキョウ科
ツルニンジン(蔓人参)
ツルニンジン属
蔓性多年草
互生
別名:ジイソブ


ニンジンに似ているように思えないと思っていたら、この「ニンジン」は「朝鮮人参」のこと。
根が似ているそうです。


その他の目
オオイタドリ(大疼取)の実
タデ目 タデ科 イタドリ属
多年草
互生

イタドリによく似ていますが、名前のようにちょっと大きいのが特徴。
といっても横に並んで生えてくれるわけもありませんので、あまり参考にならないかもしれません。
葉の付け根がハート型(心形)になっているのが見分けるポイント。
イタドリはハート型になっていません。


キンミズヒキ(金水引)
バラ目 バラ科 キンミズヒキ属
多年草
互生


見た目の通りミズヒキに近い種類ではありません。
花や葉を見てわかるようにバラ科。
ミズヒキはタデ科。 かといって水引に似ているようにも見えませんので、勢いで付けたのでしょうか。

ヤマハッカ(山薄荷)
シソ目 シソ科 ヤマハッカ属
多年草
互生


「ハッカ」はミントのような日本のハーブです。
こちらもシソ科ですがハーブのような香りがないので使えないという意味で「ヤマ」がついたのかもしれません。
普通、利用できないものには「イヌ」がつきますが、別に「イヌハッカ」があるので「ヤマ」になったのかもしれません。
イヌハッカは「イヌ」がついていますがハーブとして使えます。

クリ(栗)
ブナ目 ブナ科 クリ属
落葉高木
互生

茅場のはずれに生えていました。
木はまだ小さいのですが、いっぱいなっていましたので、樹齢は3年以上あるようです。
山に自生しているクリは実が小さいシバグリですが、これは実が大きいので栽培種のクリのようです。




 花を咲かせる草(草本)にも色々と場所の好みがあり、日が当たる乾燥したところが好きな草から、日当たりの悪い湿ったところが好きな草までいろいろ。

 特に少し乾燥気味の日当たりのいいところを好む草は多いようで、山に行っても森や林の中よりも登山道の開けたところのほうが花の種類が多かったりします。



 花が多いということは、虫も集まってくるということ。

 ということで、次は茅場で出会った虫たちです。



ここから先の記事にはの画像があります。





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動物界 節足動物門
昆虫綱
チョウ目
キアゲハ(黄揚羽)
アゲハチョウ科 アゲハチョウ属

よく見かけるアゲハチョウのひとつ。
ナミアゲハとは前翅の付け根が黒いことで見分けることができます。


ヒメアカタテハ(姫赤立羽)
タテハチョウ科 アカタテハ属

世界各地に広く分布するチョウです。
名前のようにアカタテハに似ていますが、翅のオレンジ色の部分が多いのが特徴です。

タテハチョウ科のチョウは、前肢が退化して折りたたまれ、止まっていると4本足のように見えます。


ホシホウジャク(星蜂雀)
スズメガ科 ホウジャク属

大きなハチのようにも見えますが、ガの仲間。
花にとまらずホバリングしながら長い口を伸ばして蜜を吸います。




バッタ目
キリギリス(螽斯,蟋蟀)
キリギリス科 キリギリス属

見た目は草食系の鳴く昆虫のようですが、肉食も行う雑食系です。
どちらかと言うと肉食のほうに偏っているようで、飼う時も植物だけでは長生きしないそうです。




ハチ目
シロスジヒガナガハナバチのメス
ハチ目 ミツバチ科

花の蜜を集めるハチの一つ。
これでもヒゲが短めなのでメスと思われます。
ニッポンヒゲナガハナバチとも似ているそうなので、そちらかもしれません。




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 茅場に生えるススキはパイオニア植物とも呼ばれ、荒れ地に最初に生える植物の一つ。

 ススキが育つことによって荒れ地に植物が育ちやすい土ができ、やがて光を好む木(陽樹)が生え、入れ替わるようにススキは消えていってしまいます。
 このようにススキの原が維持されるのは、人間が他の植物が茂らないように管理しているから。

 つまりここでこんなに多くの花と出会うことができたのは、人間の手が加わっているからです。

 生き物の種類が多いのは、人間の手が加わっていない自然のような気がします。

 ところが、自然の力を人間が利用するように工夫された里山のような場所では、このように独特な形で多くの生き物がいることがあります。

 これも大きなビオトープの一つでしょう。



◆タグ 岩湧山 茅場 秋の花 ◆

■参考外部リンク■
河内長野市 岩湧の森 「四季彩館」

○草花を探すとき参考にさせていただきました。
松江の花図鑑(島根県松江の野草樹木シダの名前が分かる植物花図鑑)


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タグ: 岩湧山  秋の花  茅場  イナカギク  シロヨメナ  ハバヤマボクチ  オオイタドリ  ヤマハッカ  キアゲハ  ヒメアカタテハ 

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