金剛山が育む棚田の生き物 下赤阪の棚田2013年8月その1動物編
お盆の下赤阪(しもあかさか)の棚田。
大阪の南東部、千早赤阪村(ちはやあかさかむら)にある「日本の棚田百選」に選ばれた棚田です。

※画像スライドできます ⇒⇒
まだ稲の花は咲いてないようで、田んぼ一面に稲が茂っているのは7月と変わりません。
棚田の様子が変わるのは、もうちょっと先のようです。
この記事にはいろいろな虫やカエルなどの画像があります。
太陽の光を受けるため、どこにも日陰がない8月の棚田で出会った生き物の動物編です。
文一総合出版の『ポケット図鑑 田んぼの生き物400』を中心に調べてみました。
掲載ページ数は文一総合出版『ポケット図鑑 田んぼの生き物400』初版第1刷のものです。
節足動物門
昆虫綱
トンボ目
シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)
トンボ科 シオカラトンボ属掲載:P126 |
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翅(はね)の付け根が透明で、腹の先の黒い部分が長いのでシオカラトンボとわかります。 |
オオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)
トンボ科 シオカラトンボ属掲載:P127 |
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シオカラトンボとよくにてますが、腹の先の黒い部分が短いことと翅の付け根が黒いことで見分けられます。 |
アキアカネ(秋茜)?
トンボ科 アカネ属掲載:P124 |
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飛び回るだけで止まってくれないので撮影には苦労しました。 あまりきれいに写すことはできなかったので、自信はありません。 |
ギンヤンマ(銀蜻蜒)の抜け殻
ヤンマ科 ギンヤンマ属掲載:P129 |
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大きめで細長く複眼が大きいのでギンヤンマとしました。 |
カマキリ目
オオカマキリ(大蟷螂)かチョウセンカマキリ(朝鮮蟷螂)
カマキリ科 Tenodera属 |
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大きさや形からオオカマキリかチョウセンカマキリと思うのですが、田んぼの中で捕まえることができず、前足の付け根の色は確認できませんでした。 鮮やかなオレンジ色ならチョウセンカマキリです。 |
カマキリ(蟷螂)の抜け殻
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これも大きさや形からするとオオカマキリかチョウセンカマキリのものだと思います。 |
バッタ目
ショウリョウバッタ?(精霊蝗虫)
バッタ科 ショウリョウバッタ属 |
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見るからにジャンプ力がありそうな大型のバッタです。 翅が生えているのでもう成虫になっています。 |
コバネイナゴ?(小翅稲子)の幼虫
バッタ科 イナゴ属掲載:P111 |
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頭でっかちの寸詰まりなので、イナゴの仲間だと思います。 |
カメムシ目
マツモムシ(松藻虫)
マツモムシ科 マツモムシ属掲載:P102 |
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お腹を上に向け、長い後脚をオールのように使って泳ぎます。 水の中にいますが、翅があって飛ぶことができます。 噛まれるとじんじんと痛みます。 |
アメンボ(水黽)とヒメアメンボ(姫水黽)
アメンボ科掲載:P108 |
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左の大きいのがアメンボ。 右の大きいのがヒメアメンボ。 どちらもポピュラーなアメンボです。 |
コウチュウ目
アオドウガネ(青銅鉦)
コガネムシ科 スジコガネ属 |
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丸くてちょっとつや消し風のコガネムシ。 広葉樹の葉を食べる害虫です。 このような虫がいるのも斜面に木が植えられている棚田ならでは。 |
ハエ目
ガガンボ(大蚊)の幼虫
ガガンボ科掲載:P101 |
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溝の中を流されてきました。 頭は泥の中に突き刺しています。 ガガンボは大きなカのような虫です。 |
クモ綱
ジョロウグモ(女郎蜘蛛)
クモ目 ジョロウグモ科 ジョロウグモ属掲載:P116 |
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お腹の方から見ています。 まだまだ成長途中のようです。 |
ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛)
クモ目 コガネグモ科 コガネグモ属掲載:P116 |
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細長い系の大型のクモです。 |
脊索動物門
両生綱
トノサマガエル(殿様蛙)
カエル目 アカガエル科 アカガエル属掲載:P27 |
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言わずと知れたトノサマガエル。 大きさといい堂々とした態度といい、「殿様」の名に恥じないカエルでした。 |
ツチガエル(土蛙)
カエル目 アカガエル科 アカガエル属掲載:P34 |
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7月に見たものよりも小さいですが、イボイボ感がツチガエルっぽく感じます。 |
ニホンアマガエル(日本雨蛙)
カエル目 アマガエル科 アマガエル属掲載:P26 |
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体はカエルになってますが、まだオタマジャクシの尾を残しています。 黄緑色の体と鼻からはじまる黒い線はアマガエル。 |
オタマジャクシ(御玉杓子)
カエル目 |
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相変わらずオタマジャクシの種類はわかりません。 |
鳥綱
ハシボソガラス(嘴細烏)
スズメ目 カラス科 カラス属掲載:P174 |
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嘴(くちばし)から頭にかけてのラインが真っ直ぐなので、ハシボソガラス。 たまたま棚田にやってきたようです。 |
チュウサギ(中鷺)
コウノトリ目 サギ科 アオサギ属掲載:P155 |
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足が黄色でないのでコサギではありません。 真夏の嘴に黄色い色が見えますのでチュウサギだと思います。 |
棚田の生き物たちは7月とくらべてそれほど変わってはいないと思います。
ただ昆虫の仲間が成長してよく目につくようになったので、数が増えたように見えるのでしょう。
しかし、あれほどいたカブトエビが見事にいなくなっていました。
普通ならば7月あたりに一度田んぼの水を抜く中干しをしますので、その時絶滅してしまうと思いますが、オタマジャクシは大量にいるのでよくわかりません。
いや、むしろ中干しを乗り越えたオタマジャクシのほうが不思議なのでしょうか。

緑に覆われた8月の下赤阪の棚田

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