ラミーラミーラミー 綺麗なカミキリがいっぱい!
夏の屯鶴峯(どんづるぼう)へ行く途中、カラムシがいっぱい生えていました。
綿が高級品だった昔は、庶民の布と言ったらこのカラムシの繊維で織ったものでした。
しかし今ではどこにでもあるただの雑草。
カラムシ(苧,苧麻) イラクサ目 イラクサ科 カラムシ属 多年草 互生 生育環境:山野の草地,道端, 日本での分布:本州,四国,九州,沖縄, 別名:クサマオ,マオ, |
![]() 屯鶴峯手前のダイヤモンドトレールのカラムシ |
その葉っぱの上にちょっと蛍光気味の黄緑色と黒い模様の触覚の長い虫が。
あちこちにいっぱいいます。
ラミーカミキリです。
太くて長い触覚はカミキリっぽいですが、大きさは1センチか2センチくらいで、ちょっと小ぶり。
近づくとポロリと落ちるのはカミキリムシと言うよりもハムシ。

カラムシの葉の上の蛍光っぽい黄緑色と黒の小さなカミキリ
「ラミーカミキリ」。
漢字で書くと「ラミー髪切」。
「ラミー」は漢字で書けません。
「ラミー」はカラムシの仲間の植物。
繊維をとるために明治に取り入れられました。
そこにひっついてやってきたのがラミーカミキリ、と考えられています。
ラミーはもちろん、近い種類のカラムシも食草です。
ラミーカミキリ(ラミー髪切) コウチュウ目 カミキリムシ科 ラミーカミキリ属 棲息環境:カラムシなどの周囲(平地), 食草・食樹(成虫・幼虫共):カラムシ,ヤブマオ, 日本での分布:本州(関東以西),四国,九州, |
![]() |
外来種ですが、食草が雑草中心なので日本生態学会の「日本の侵略的外来種ワースト100」には指定されていません。 まだカラムシを大規模栽培していたら、指定されていたかもしれません。 |
言われてみれば、なんとなく模様も日本離れしているような。
蛍光風黄緑色の胸(前胸背板)には黒い丸が二つ。
まるで目のよう。
反対に黒い部分が多い硬い翅(前翅)は、まるで鶴が翼をひろげているよう。
綺麗な色と個性的な模様はラミーカミキリの特徴。
別名「礼服を着たガチャピンムシ」。

“フォーマルガチャピンカミキリ”
よく見ると、確かにそう見えてきます。
「アイマスクをしたひげの紳士」とも言われますが、もうガチャピンにしか見えません。
急に日本っぽい虫に見えて来ました。
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タグ: ラミーカミキリ カミキリムシ 甲虫 外来種 カラムシ ダイヤモンドトレール

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