【 2023年01月】

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大阪アンダーグラウンドのRETURNSがやってきた! 大昔から大阪にクジラは流れてきました〈大阪市立自然史博物館〉

 2023年の1月に淀川河口にやってきたマッコウクジラが太平洋の海底に還りました。
 大阪湾にクジラがやってきたと話題になりましたが、今回がはじめてというわけではありません。

 ときおり遺体がながれつくこともありますし、小型のクジラのスナメリは住んでいます。
 東大阪市の今から5000年前の縄文時代の貝塚からクジラの骨が見つかっています。
 今回のように大阪湾に流れ着いて亡くなることもあったようで、大阪の地面の下からクジラの骨がみつかっています。
 それを展示しているのが、「大阪アンダーグラウンドRETURNS」展。


ナガスクジラ類の下顎

 東成区今里駅工事のときに見つかったカツオクジラの骨

生野区の工事現場で見つかったナガスクジラ類の骨

中央区のビル建築現場から見つかったザトウクジラの肩から腕の骨

 大昔から大阪湾にクジラが流れて来たことがわかると同時に、大阪市が海の底になった時代もあったことがわかります。

 そして、現代の大阪に流れてきたクジラたちは、自然史博物館入口前の広場にいます。


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タグ: 大阪アンダーグラウンド展大阪アンダーグラウンドRETURNS展大阪市立自然史博物館ナガスクジラカツオクジラザトウクジラ

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今年も早咲の梅の花が開いていました。

 1月下旬。
 冬の只中。
 ですが、もう梅が咲いていました。


 赤みが強く八重咲きなので花を楽しむ花梅でしょう。
 ただ名札が下がってないので品種はわかりません。


 暖かくなるのはもう少し先。
 この梅は毎年早咲きですが、今年も、もう、梅が咲きはじめる季節がやってきたことを教えてくれました。

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タグ: 冬の花赤い花ピンク色の花

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瓦も大丈夫 屋根の上の植物

 公園の和風の門。
 瓦屋根を見上げると、棟の上に乗っている熨斗瓦の隙間から植物が生えています。
 さて、この植物は何でしょう。


 観察です。

 細い葉がたくさん出ているのでイネ科でしょうか。

イノモトソウ

 でもよくみると、葉は細い茎の左右同じところから生えているようです。

 さらに葉の両側の縁の色が濃くなっています。

井の許草

 シダ?

 細い葉で屋根に生えそうなシダというと。
 イノモトソウ?

 根元の方を見ると、縁がギザギザの少し太い葉があります。
 別の植物が生えているかのようです。

Pteris multifida

 イノモトソウなら、細くて長い葉は胞子をつける胞子葉。
 葉の縁の色の濃いところに胞子をつけます。
 太くて短い葉は胞子をつけない栄養葉。
 ほかにイノモトソウは人家周辺の石垣などに生える身近なシダ。

 この屋根瓦のシダもイノモトソウでしょうか。

 これから屋根の上でどう育っていくか楽しみですが、きっと掃除されてしまうでしょう。

イノモトソウ
井の許草
Pteris multifida
シダ植物門 シダ綱 イノモトソウ科 イノモトソウ属
常緑性シダ

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タグ: イノモトソウシダ常緑性シダ冬の植物

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一月の十月桜 寒さに負けず咲いていました

 12月に咲いていた長居公園の十月桜
 その1ヶ月後。

十月桜

 すこし寒さが増したように思いますが、花は増えたような。
 さすがに染井吉野のような満開にはなりませんが。

ジュウガツザクラ

 この調子で数ヶ月も続く花。
 一度に咲いたら染井吉野以上の満開になるかも。

 十月桜のとなりの早咲きで有名な河津桜は、まだ少し先のようです。

カワヅザクラ
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タグ: ジュウガツザクラ長居公園冬の花ピンク色の花カワヅザクラ

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大阪アンダーグラウンドのRETURNSがやってきた! 大地震の証拠もあります〈大阪市立自然史博物館〉

 28年前の1月17日に阪神淡路大震災がありました。
 多くの人がそんな大きな地震がその日に来るとは思っていなかったでしょう。
 ところが、日本の場合、地震はかならずくるもの。
 それも繰り返し。

 「大阪アンダーグラウンドRETURNS」展には大きな地震の痕跡がいくつか展示されています。
 ボーリンの掘削標本や地層の剥ぎ取り標本など。
 地震展ではないのに断層など地震が起こった証拠がいくつもあります。


 ボーリング調査は、地面に筒などを打ち込んで土や石や岩石を取り出します。
 それを連続して行い、地下でどのように地層が広がっているかを推測します。
 そうやって地層の順を知ると、どのような環境の変化を経てきたかがわかります。

連続してボーリング調査した結果を線状に並べて繋いだ図
縞がぐにゃりと上に曲がっているところが上町断層
一番上(2番)は地層が曖昧
次(3番)は大きく盛り上がった地層がけずれています
下(4番)は盛り上がりの右側は不鮮明


赤い線の2~4番が上の画像のボーリング調査の場所
淀川と大和川に挟まれた大阪市市域です

大阪府岸和田市の地層の剥ぎ取り標本
左上から右下へ走る線が断層
右側真ん中あたりの白い線が下の白い線につながっていました
ズレは数十センチ


上の地層を簡略化した図

大阪市瓜破(うりわり)の地層の剥ぎ取り標本
小さなタグが3枚ついた横に走るうねった線が
地震の液状化で吹き上がった砂が溜まった層

 しかし調査されたのはほんの一部。
 まだまだ知られていない地震の痕跡があるかもしれません。
 天災は忘れた頃にやってくる。
 たしかにそう感じます。

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タグ: 大阪アンダーグラウンド展大阪アンダーグラウンドRETURNS展大阪市立自然史博物館断層液状化

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生き続ける化石 ひかげのかずら

 冬の低山の林道ののり面にちょっと痛そうなスギゴケっぽい植物が。
 スギゴケとの見た目の違いは大きさ。
 ほとんど地面にはうように生えるスギゴケの仲間に対して、所々で立っています。
 10センチくらいも。


 コケは体の作りから草のように上へ上へと伸びていくことができません。
 それが10センチくらい立ち上がれるということは、コケではないでしょう。

 この植物はヒカゲノカズラ。
 コケとはちがい体中に水や栄養を行き渡らせる維管束という管を持っています。
 タネではなく胞子で増えるのでシダの仲間とされることもありますが、遺伝子の解析でシダや草木のグループとはちがうグループとわかりました。


 シダなどと分かれたのは陸上植物が現れた頃とも考えられ、維管束植物最古の生きる化石とも言われています。
 コケよりちょっと大きいくらいの植物ですが、人間より思いっきり先輩です。

ヒカゲノカズラ
日陰鬘、日陰蔓
Lycopodium clavatum
維管束植物 小葉植物 ヒカゲノカズラ綱 ヒカゲノカズラ目 ヒカゲノカズラ科 ヒカゲノカズラ属

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タグ: ヒカゲノカズラ小葉植物

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池でぐるぐるまわっているおもしろいかも

 池にカモの群れが。

Anas clypeata

 みんなクチバシを水につっこみぐるぐるとまわっています。
 謎の行動。

メスとオス
嘴広鴨

 ハシビロガモです。

 ぐるぐる回るのがハシビロガモの食事風景。
 こうやって回っていると水の流れに乗ってプランクトンが水面まで上がってくるとか。
 それをクチバシで濾し取って、食べる。
 クチバシは濾し取りやすいように大きく平たくなっています。

若いオス
ハシビロガモ

 シルエットだけでもわかるおもしろいカモです。

ハシビロガモ
嘴広鴨
Anas clypeata
カモ目 カモ科 マガモ属の冬鳥
カラスくらいの大きさの鳥

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タグ: ハシビロガモ冬鳥カラスくらいの大きさの鳥

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大阪アンダーグラウンドのRETURNSがやってきた! 大阪環境激変の記録〈大阪市立自然史博物館〉

 ありとあらゆる、と言いたくなるほど大阪の地下の様子が展示されている「大阪アンダーグラウンドRETURNS」展。


 地面の下深くの様子を調べる方法の一つがボーリング。
 機械を使って地面に金属の筒を打ち込みます。
 そうやって取り出した円柱状のものはボーリングコアと呼ばれます。

ボーリングコアを取るためのボーリングマシン
このマシンは100メートルまで掘削できるそうです

 ボーリングコアからは地面がどんなふうにできたのかがわかります。
 大阪の地下は陸地で砂や泥が溜まった層と、海で溜まった層が交互に繰り返され、600メートルから1500メートルくらいの厚さがあるようです。

 つまり大阪は、海になったり、陸になったりをくりかえしていたのです。
 もちろん海に住む生き物と陸に住む生き物が交互にいたことになります。
 なんかおもしろい。

大阪市鶴見区浜で地下250メートルから掘削されたボーリングコア
左側の灰色の3本は淡水のときできた層
右側の赤茶色の6本は海水のときでできた層


大阪の地層の断面図
赤枠で囲まれたところのボーリングコア

 どうして海と陸が交互になったのか。
 その一つが気温の変化。
 寒くなると海水面が低くなり、暖かくなると高くなります。
 つまり海の地層は暖かかったとき、陸の地層は寒いときにできたことになります。
 ということは、今は陸なので寒い時期?

 大阪の地下には海の層が21枚あるそうです。
 つまり21回くらい暖かいときと寒いときの切り替えがあったことになります。
 もちろん海になれば陸の生き物が、陸になれば海の生き物が住めなくなります。

 そして、それ以外の層ができるときがあります。
 火山灰の層。
 それが約50枚。
 大阪周辺には長い間火山はありません。
 遠く九州や飛騨山脈(北アルプス)からやってきた火山灰だそうです。
 層になって残るほどの火山灰が積もったときは、様々な生き物が住めなくなったでしょう。

左側灰色3本の真ん中で白い部分が
58万年前宮崎県南部の小林カルデラ火山でできたサクラ火山灰層

 大阪という狭い範囲ですが、地層がつくられていった120万年の間に70回くらいの生き物の絶滅があった、といえるかもしれません。
 環境の変化がゆっくりならば、生き物たちは暮らしやすい場所へ移っていったでしょうが、50回ある火山灰が積もったときはかなり深刻だったのかもしれません。

 生き物がいない粘土や砂や石の重なりに見える地層コアですが、できた理由を考えると、色々な生き物の姿を想像できそうです。

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タグ: 大阪アンダーグラウンド展大阪アンダーグラウンドRETURNS展大阪市立自然史博物館ボーリングコアボーリングマシンサクラ火山灰層

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白い雪の間から見える赤い実は毒があり毒がない

 12月下旬の雪が残る低山。
 とけかかった雪の間から見える赤いもの。
 実?

深山樒

 緑色の葉が見えているので、木の実。
 わずかの積雪に埋もれるくらいの小さな木で冬に赤い実があるというと、ミヤマシキミ。

 ただこの実は有毒。
 実を食べてタネを運んでもらうための実が有毒というのは、なんかヘン。

 毒はアルカロイド系。
 哺乳類には毒で、鳥には毒でない。
 鳥用の実なのでしょう。

ミヤマシキミ

 食べ物が減る冬によく目立つ赤い実。
 きっと毒じゃなくてもおいしくないのでしょう。
 鳥にとっては。

ミヤマシキミ
深山樒
Skimmia japonica
ムクロジ目 ミカン科 ミヤマシキミ属の常緑低木

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タグ: ミヤマシキミ赤い実冬の実

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にほんのうさぎはまるでUMA

 12月下旬の低山。
 深い谷の林道で残った雪に足跡。

ニホンノウサギ

 2つの小さくまるい足跡と2つの長い足跡。
 たぶん、ウサギ。

Lepus brachyurus brachyurus

 テンなども走ると同じような足跡をつけることがありますが、爪の跡は見えませんし、「歩幅」も広くない。
 このパターンでずっと続いているのでウサギでしょう。
 ここは大阪なのでニホンノウサギの亜種キュウシュウノウサギ。

九州野兎

 このように雪が積もるとわりと簡単にウサギの足跡と出会いますが、いまだ山でウサギを見たことはありません。
 ニホンノウサギは夜行性。
 足跡は残しても姿を見ることは至難の業。
 ほとんどUMAです。

キュウシュウノウサギ

キュウシュウノウサギ
九州野兎
Lepus brachyurus brachyurus
本州〈太平洋側〉、四国、九州)

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タグ: キュウシュウノウサギニホンノウサギ足跡足痕フィールドサイン

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