【 2021年08月】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

ざくりしつつほどよい大きさのシダ ししがしら

 8月に出会った赤いキノコの根本に生えていたシダ。
 なんかいい形です。

シシガシラ

 シダというと、地面から茎のような細い葉柄を伸ばし、どこまでが1枚かわからないほど細かく分かれた葉をたくさん広げたこしゃこしゃとした植物。
 花が咲かないので、葉しか見るところがない。
 そんな感じです。

獅子頭

 ところがこのシダは地面から直接葉を伸ばしたような感じで、葉の切れ込みも1回だけ。
 しかも先があまりとがってなくて柔らかい感じ。
 全体がぴゅうと引き伸ばしたような長めの楕円形というのも柔らかい感じ。
 ほかのシダとちがって全体に優しい感じがします。

 このシダはシシガシラ。
 斜面によく生え、たくさんの葉が垂れる様子を獅子のたてがみに見立てたことが由来とか。
 一点から四方八方に葉を出しながらも下の方に向かって垂れている様子は、髪の毛がもじゃもじゃの頭に、見えるような見えないような。

Blechnum nipponicum

 日本固有種ですが、北海道から九州まで分布し、里山ではよく見かけるシダです。

シシガシラ
獅子頭
Blechnum nipponicum
シダ植物門 シダ綱 ウラボシ目 シシガシラ科 ヒリュウシダ属
1回羽状複葉の常緑シダ植物

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真っ赤でツブツブな夏のキノコ

 里山を歩いていると、キノコが。
 赤くて傘の表面がザラザラ、というかツブツブ。

キクバナイグ

 こういう雰囲気のキノコは、イグチの仲間?
 イグチの特徴は、ザラッとした感じと、傘の裏がヒダじゃなく小さな穴がたくさん並んでいるところ。

Boletellus floriformis

 いろいろ調べてみると、傘の裏側に皮膜が残る赤い一般的なイグチということで、キクバナイグチ?

菊花猪口

 夏から秋にかけて、シイ、カシ、ナラなどのブナ科の林に現れます。

キクバナイグ
菊花猪口
Boletellus floriformis
坦子菌門 ハラタケ亜門 ハラタケ綱 イグチ目 イグチ科 キクバナイグチ属

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樹幹迷彩を施した新種のセミと思ったら

 里山で見たことのないセミと出会いました。

この記事にはの画像があります。


 木の幹にピタリととまっている小型のセミ。
 体の表面に薄い緑色の白緑(びゃくりょく)色や灰緑(はいみどり)色の模様がついています。
 まるで幹についた地衣類のようです。
 目立ちにくいように擬態しているのでしょうか。


 葉に擬態したり、枝に擬態したりと、昆虫が植物に擬態することはあります。
 しかし擬態するセミというのは知りません。


 小型のセミは翅の大部分に模様があります。
 日本では翅の大部分に模様があったり、濃い色がついているセミは限られます。
 小型のセミでは、ニイニイゼミがいますが、擬態はしませんし、黒い背中には濃いオレンジ色の「ω」のような模様があります。
 ところがこのセミには……

 画像を拡大してみると。
 地衣類のような模様に隠れていますが、「λ」のような模様が見えます。
 まるで「ω」の両側が隠されたかのように。


 これは擬態ではなく、どうやらカビに襲われたニイニイゼミのようです。
 このカビはおそらくボーベリア菌。
 または昆虫病原糸状菌。
 昆虫に取り付き、体の水分を奪って殺してしまいます。
 昆虫に付く菌類では冬虫夏草が有名ですが、ボーベリア菌はカビのように菌糸を広げてますが、キノコのような物を作らないので普通は虫草(冬虫夏草のこと)の仲間とはされません。

 ボーベリア菌にはいろいろ種類があり、バッタなどに見られる白いのは白僵病菌(はくきょうびょうきん)。
 これは緑系ですから、緑僵病菌でしょうか。

 実は、このニイニイゼミ。
 写真を撮ろうと近づいても微動だにしませんでした。
 ふつうならセミがおしっこをして逃げるほど近づいても。
 すでに命を失っていたのでしょう。

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公園で咲いていた黄色い花。きれいだけども

 夏の午前中の公園。
 黄色花が咲いていました。

雌待宵草

 抑えめの黄色、クリームイエロー?
 きれいです。
 マツヨイグサのなかまでしょう。
 夕方に咲いて、明け方にはしぼむことが「待宵草」の由来と言われます。
 日本には数種類ありますが、どれも咲いている時間は短いようです。

メマツヨイグサ

 花は開いてるとは言えませんが、閉じているとも言えない微妙な感じのばかり。
 しおれている花はほのかにオレンジ色。
 茎には上向きに短い毛が生え、根元は特に膨らんでいません。

Oenothera biennis

 ということで、メマツヨイグサ?
 メマツヨイグサは咲いている時間がちょっと長いようです。

 きれいですが、北アメリカ原産の外来種。
 戦前に日本に持ち込まれたときは観賞用でした。

メマツヨイグサ
雌待宵草
Oenothera biennis
フトモモ目 アカバナ科 マツヨイグサ属の2年草
北アメリカ原産

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タグ: メマツヨイグサマツヨイグサ外来種黄色い花夏の花

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梅雨のような夏に黒くて三角のあまり大きくないカタツムリと出会いました。

 低山の林道を歩いていると、草の葉の裏に黒いカタツムリが。

この記事にはの画像があります。


 殻が黒いだけでなく、ちょっとだけ見えている体も黒っぽい。
 黒いカタツムリは個人的にはめずらしい。
 殻の形もまるくてとがっていて個人的にはめずらしい。


 いろいろ調べてみると、ヌノメニッポンマイマイに最も近いように感じます。
 本州に分布するニッポンマイマイの近畿中国地方に分布する亜種。

 『カタツムリハンドブック』ではよく似たカタツムリにシメクチマイマイがいますが、近畿は分布外になっています。
 それに外側の殻にゆるいカドがあるのでヌノメニッポンマイマイ?

ヌノメニッポンマイマイ

 前日の夜に雨が降ったようなので、そのときに出てきたのでしょう。
 もちろん、登山しているのですから今は降っていません。
 ニュ~と体を伸ばした姿が見られないのは残念です。

Satsuma japonica granulosa

ヌノメニッポンマイマイ
Satsuma japonica granulosa
腹足綱 有肺亜綱 柄眼目 ナンバンマイマイ超科 ナンバンマイマイ科 ニッポンマイマイ属

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ハチの種類はたくさん! 新しい出会いがよくあります。

 里山を歩いていると、ブーンと虫が飛んできました。

 ハチ?

この記事にはの画像があります。


 黒っぽくて細長くないので、スズメバチやアシナガバチではないようです。
 なにか土に興味を示しています。
 狩蜂の仲間でしょうか?

 とりあえず写真を撮って帰って確認。

 拡大してみると、なんかちょっとゆるい感じの体で、ハチというよりアブ。
 翅も2枚のように見えます。
 でも、ハエやアブの仲間特有の後翅が変化した平均棍が見えません。
 複眼が小さいようなので、アブとしたらメス。


 よく見ると触角がぴょんとアブっぽくないような。

 ということで、ハチで調べてみると。

 オオハキリバチのメスのようです。
 ハキリバチは植物の葉をきりとって、管状のところにつめて巣の材料にすることから名前がつけられました。
 ですが、オオハキリバチは葉ではなく、松脂を使うそうです。
 葉を切らないハキリバチ。

オオハキリバチ

 しかし、なんか土に執着しているようです。
 松脂で作った巣の最後の蓋は土を使います。
 きっとそのためにとりにきたのでしょう。

オオハキリバチ
大葉切蜂
Megachile sculpturalis
ハチ目 ミツバチ上科 ハキリバチ科 ハキリバチ属

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なぜかさかな網についてた細いクモ

 池のいきもの観察のために使っていた網に、クモが。

この記事にはの画像があります。


 もちろん水中に住むミズグモではありません。
 どこかのタイミングで、網に引っかかったのでしょう。

 以前にもありました。
 オナガグモ
 今回も同じように細長いクモですが。


 細長いですが、オナガグモほどではありません。
 そしてやたらめったら長い脚。


 先が大きくなった触肢があるのでオスグモ。


 今度はトガリアシナガグモのオス?
 平らな巣を張るアシナガグモの仲間です。


トガリアシナガグモ
Tetragnatha caudicula
鋏角亜門 クモ綱 クモ目 アシナガグモ科 アシナガグモ属

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タグ: トガリアシナガグモアシナガグモクモ

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こんどのイトトンボは、ミヤマカワトンボ?

 謎のカワトンボと出会ってちょっと後。
 同じ山へ行きました。
 今度は反対側からアプローチ。
 すると。

この記事にはの画像があります。


 また濃いオレンジ色の翅のイトトンボと出会いました。

 今度は?


 翅の先に色の濃い帯が。
 ミヤマカワトンボのようです。


 こんな人の手が入りまくったスギやヒノキの植林地でもミヤマカワトンボはいるんだ。

 ということは、前回山の反対側で出会ったのもミヤマカワトンボでいいのかな?

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タグ: ミヤマカワトンボカワトンボイトトンボトンボ

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8月。秋の七草の季節です。

 8月。
 岩湧山の山頂でカワラナデシコが咲いていました。



 岩湧山の山頂は茅場としてススキが植えられています。
 樹木などが生えてこないように春には火が入れられます。
 そのため、昔ながらの里山としての風景が残り、様々な草花が咲きます。


 ここは秋の七草も数種類見ることができます。
 今年もこれからいろいろと咲いていくことでしょう。

カワラナデシコ
河原撫子
Dianthus superbus var. longicalycinus
ナデシコ目 ナデシコ科 ナデシコ属 種エゾカワラナデシコ
多年草
秋の七草

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タグ: カワラナデシコナデシコ秋の七草ピンク色の花夏の花岩湧山キトラの茅場

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このイトトンボはなに? カワトンボはむずかしい

 大阪の低山の谷筋で出会ったトンボ。
 体が細いイトトンボの仲間。

この記事にはの画像があります。


 特徴は、翅が濃いオレンジ色? 赤茶色?
 翅全体がこのような色のイトトンボは限られます。
 ニホンカワトンボ、アサヒナカワトンボ、そしてミヤマカワトンボ。

Calopteryx cornelia

 ニホンカワトンボとアサヒナカワトンボは色々なパターンがあってややこしく、最近のDNAを用いた研究でとりあえず落ち着いたような、そうでないような。
 だから見た目で区別するのは、とても難しいようです。
 近畿では中央構造線(仮称「紀の川線」)より南にはニホンカワトンボがいないので、自動的にアサヒナカワトンボになります。
 ところが、ここは紀の川の北。
 つまり中央構造線の北。
 両方の分布域内。

 さあ、困ったと思っていると、ミヤマカワトンボにもにていることに気づきました。
 ミヤマカワトンボは日本最大級のイトトンボ。
 ですが遠く離れたところから見ているだけなのですし、そもそもニホンカワトンボもじっくり見たことがありません。
 だからイトトンボとしては大きい、くらいしかわかりません。

深山川蜻蛉

 ミヤマカワトンボは、羽の先に帯状の色の濃いところがあるのが特徴。
 このイトトンボの翅には帯状の濃い色はありませんが、ぼんやりと濃くなっているところはあります。
 なかなか微妙。
 トンボ好きの人にとっては悩むような問題じゃないでしょうが、ゲシュタルト崩壊してしまいます。

 気になったのが、腹部の先がキュッと折れ曲がっているところ。
 そして胸から腹にかけて上下で色が違うように見えること。
 いろいろ画像を見ていると、この2つの特徴を持っているのは、ミヤマカワトンボ、のようです。

ミヤマカワトンボ

 ということで、このイトトンボは、ミヤマカワトンボ?
 生き物の名前に「ミヤマ」とつくとだいたい「深山」のことで、字の通り山深いところに住んでることを表します。
 こんな人の手が入りまくった大阪の低山にいるのでしょうか?
 と、素朴に思います。

ミヤマカワトンボ
深山川蜻蛉
Calopteryx cornelia
トンボ目 イトトンボ亜目 カワトンボ科 アオハダトンボ属
日本固有種

原色日本トンボ幼虫・成虫大図鑑

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