【 2020年10月】

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ヤゴハンドブックでもっと詳しく調べてみました。 シオカラトンボ? オオシオカラトンボ?

 シオカラトンボかオオシオカラトンボかわからなかった人工の池のヤゴ
 確認に行ってきました。

この記事にはの画像があります。


 池の底の泥の中から見つけ、ヤゴには申し訳ありませんが、水で泥を落としてみました。
 そしてマクロ撮影。
 それを数匹。


 画像を拡大してみると。
 オオシオカラトンボなら、腹部の背中側の中央にトゲ(背棘(はいきょく))が生えているはず。
 トゲは?

 無い?
 『ヤゴハンドブック』では、「泥を落とすと背棘が黒く目立つ」とありますが、目立つトゲはありません。


 念のためにもっと拡大してみました。
 トゲがあるのは第4から第7腹節。
 腹節は胸の方から数えるのですが、お尻の先から数えても4つ目から7つ目になります。
 ちょうどそのあたりに黒いトゲのようなものが、あるようなないような。


 はっきりしませんが、トゲはある?
 『ヤゴハンドブック』と比べると、成虫の翅になる翅芽(しが)が短いので、まだ成長途中のヤゴのようです。
 そのため背棘もまだ目立つほどになっていないのかもしれません。

 ということで、このヤゴはオオシオカラトンボ?

オオシオカラトンボ
大塩辛蜻蛉
Orthetrum triangulare melania
トンボ目 トンボ科 シオカラトンボ属

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どうしてここまでアリに似せなければならなかったのか? アリグモ

 公園で生き物観察をしていると、アリが歩いていました。
 1匹だけです。

 アリは1匹みつけると、たいていまわりに数匹います。
 チームを組んでいるわけではないでしょうが、同じエリアを探索する習性があるのかもしれません。
 ですから1匹だけというのは、違和感が。

この記事にはの画像があります。


 ただ、そういう「アリ」には心当たりがあります。

 アリグモ。

 クモのようなアリ。
 ではなく、アリのようなクモ。

 アリは昆虫。
 クモは鋏角類。
 どちらも節足動物ですが、体の作りはかなり違います。

アリのような アリでないような
蟻蜘蛛

 アリは昆虫なので体は頭部、胸部、腹部の3つに分かれます。
 さらにアリの仲間は腹部が細くくびれています。
 それに対してクモは頭胸部と腹部の2つ。

 それから、アリの脚は6本に、触角が2本。
 クモは8本の脚に触肢と鋏角(牙)が2本づつで12本。
 でも、触肢と鋏角は折りたたまれていることがありますので、8本に見えることが多いと思います。
 このようにアリとクモでは体のつくりがまったくちがうのです。

 ところが、アリグモは体を細くし、頭胸部にくびれを作り、一番前の脚を触覚のように動かすことで6本脚+触角のように見せます。
 なかなかおもしろいクモです。

よく見ると脚が8本で触角がない
アリグモ
多分アリグモという和名のアリグモのメス
オスは牙が大きくて頭はアリっぽくありません

 このアリグモ、なぜアリに似せているのかよくわかりません。
 仲間と思って近寄ってきたアリを食べるため、と言われたこともあります。
 しかし、特にアリ専門に食べるわけではないようですし、そもそもアリは見た目で敵と仲間を見分けているわけではありません。
 不思議です。

日本最大級のムネアカオオアリ
ムネアカオオアリ
正真正銘のアリ
確かにアリグモはアリに似ています

 アリは噛みついたり毒を持っていたりしてほかの生き物に嫌がられるので、アリに似せたという説もあります。
 こちらはなんとなくわかるような気がします。

アリグモ
蟻蜘蛛
Myrmarachne japonica
節足動物門 鋏角亜門 クモガタ綱 クモ目 ハエトリグモ科 アリグモ属

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タグ: アリグモクモムネアカオオアリ擬態ベイツ型擬態

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無事役目を終えた? 紫色の実 あけび

 秋の金剛山。
 花だけでなく、実もあります。

 登山者が道端にしゃがんでスマホでなにか写しているようです。
 紫色の物体が転っています。

 アケビの実です。


 ただ、下に落ちるのは熟しきってから。
 種のある甘い部分はすっかり食べられ、ちょっと厚めの皮だけ。

 見上げると口を開けた実がいくつもなっていましたが、すべて中身は食べられたあとのようです。


 鳥たちが食べたのでしょう。
 鳥は甘みを感じないと聞いたことがありますが、アケビはおいしいのでしょうか?

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タグ: アケビ秋の実紫色の実金剛山

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シソ科なのに大きい花? じゃこうそう

 秋の金剛山の花。


 薄い赤紫色の花。
 筒状になって先がちょっと開いていますが、下の花びらだけ特徴的な左右対称形。
 こういう花の特徴は、シソ科。
 でも、この花はシソ科にはちょっと大きすぎるような。

 シソ科の花は1センチ位かそれよりも小さかったりしますが、この花は3~4センチくらいの大きさです。


 でも、シソ科。
 ジャコウソウ。
 漢字では「麝香草」。
 麝香は香料のひとつ。
 でも、ジャコウソウは香らないとか。
 今度確かめてみよう。

ジャコウソウ
麝香草
Chelonopsis moschata
シソ目 シソ科 ジャコウソウ属の多年草
日本固有種

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タグ: ジャコウソウ秋の花赤紫色の花金剛山の花金剛山

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小さいツンツンがいっぱい線香花火のような白い花 いぬしょうま

 10月の金剛山。
 秋の花が咲いています。


 線香花火のような白くて小さい花がつながってたくさん咲いていました。

 きっとイヌショウマ。
 キンポウゲ科の多年草。


 サラシナショウマ属は生薬として使われますが、イヌショウマは使われないようです。
 そのため、名前に役に立たないを意味する「イヌ」がついたのでしょう。
 ちなみに、どうして「イヌ」が役に立たない意味になるのかはよくわかりません。

イヌショウマ
犬升麻
Cimicifuga biternata
キンポウゲ目 キンポウゲ科 サラシナショウマ属の多年草

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タグ: イヌショウマ白い花秋の花金剛山の花金剛山

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咲いてる? 咲き終わってる? もみじがさ

 秋の金剛山。
 秋の花があちこちで咲いています。

 しぼみかけたような花がありました。


 これはどうやらモミジガサ。
 キク科の多年草。
 キク科ということは、一つの花のように見えて実はいくつもの花の集まり。


 大きく広がる花びらがないので咲いてるのか咲き終わったのかわかにくい。
 おもしろい花です。

モミジガサ
紅葉笠
Parasenecio delphiniifolius
キク目 キク科 コウモリソウ属

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タグ: モミジガサ秋の花緑色の花金剛山の花金剛山

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薄暗い低山で出会った真っ赤なやつ! つちあけびの実

 9月の低山。
 杉の植林のなかで、びっくりしました。

 薄暗い下生えの陰に赤いものが生えていました。
 それもなんか毒々しい赤。
 最近話題の毒キノコ、カエンタケ!
 にしては、大きすぎます。
 高さは数十センチ。
 しかも、茎の先に赤い実が房になってぶら下がっているよう。
 キノコではなく、植物です。


 この不気味な植物は、ツチアケビ。
 ランの仲間で、光合成をしないで菌類から栄養をとってる菌従属栄養植物。
 その実です。
 カエンタケのような毒はないようですが、タンニンが多くてまずいとか。


 図鑑などでは見たことがありますが、今まで枯れた状態のものを植物園で一度見たことがあるだけでした。
 ツチアケビは花もちょっとかわっているようなので、来年はもうちょっと早く来ようと思います。


ツチアケビ
土木通
Cyrtosia septentrionalis
単子葉類 キジカクシ目 ラン科 ツチアケビ属の多年草
菌従属栄養植物

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タグ: ツチアケビ赤い実秋の実菌従属栄養植物腐生植物

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杉の落ち葉の中で出会った謎の生物?

 9月の岩湧山。
 杉林の下生えの中で変わったものと出会いました。

チャダイゴケ

 動物でないことはわかります。
 大きさは1センチありません。
 薄い黄色?
 浅い茶碗のような花らしきものだけで、茎も葉も見えません。
 小さな茶碗のような生き物というと、キノコのチャワンタケの仲間があります。
 ところが、この物体はチャワンタケのように薄くなく、もっとしっかりした作りに見えます。

茶台苔

 寄生植物?
 キノコ?
 地衣類?
 変形菌?

 そのどれでもあり、どれでもないような奇妙生き物?

 いろいろ調べてみると、どうもチャダイゴケの仲間のようです。


 この「チャダイゴケ」という名前もまた、ややこしいのです。
 「コケ」「ゴケ」がつく生き物は、もちろん蘚類苔類などのコケ。
 そして地衣類。
 とことがチャダイゴケはそのどちらでもありません。
 キノコです。

 おもしろい名前をしています。

チャダイゴケ(茶台苔)
担子菌門 ハラタケ綱 ハラタケ目 チャダイゴケ科

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タグ: チャダイゴケ担子菌秋のキノコ岩湧山のキノコ岩湧山

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毎年焼かれるからこそ生き残ってきた? 岩湧山のこがんぴ

 秋の岩湧山の山頂近くで咲いていた白い花。


 つや消しで4つに分かれ、根元は細い筒になっています。
 この花の特徴はジンチョウゲの仲間。

 低木のジンチョウゲですが、この花は高さが30センチほど。
 まるで草のようです。
 というか、一面に生えているススキに埋まってしまいます。
 だからススキのない道端に生えているのでしょう。


 この花は、コガンピ。
 和紙の原料になるガンピに似ていて小さいことが由来。

 岩湧山山頂は一面茅場になっています。
 ススキが植えられ、春には野焼きされます。
 本来、ススキ以外の植物が生えないようにするためですが、意外と生き残る植物はたくさんあります。
 ですから、燃やした後に燃え残った木などを刈っています。

 コガンピは成長しても1メートルに満たない木。
 だから生き残ったのかもしれません。

コガンピ
小雁皮
Diplomorpha ganpi
アオイ目 ジンチョウゲ科 ガンピ属の落葉小低木

この木なんの木?がひと目でわかる! 散歩の樹木図鑑

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タグ: コガンピ白い花秋の花岩湧山の花岩湧山

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低山の山頂でケリケリと鳴いていた鳥は?

 秋。
 岩湧山。

 花が咲き始めた山頂の茅場を歩いていると。
「ケリケリケリケリ……」
 とけたたましく泣きながら鳥が飛んでいきました。

 この声はケリ。
 しかし、ケリは田んぼなどにいる平地の鳥。
 移動のために山を越えていったのでしょうか。

「ケリケリケリケリ……」
 鳴声の方を見ると枯れ木に鳥が止まっています。


 ケリっぽくありません。
 コンデジの最大ズームで見てみると。

 アオゲラです。
 緑色のキツツキの仲間。


「ケリケリケリケリ……」
 アオゲラが鳴きました。
 ケリじゃなかった。


アオゲラ
緑啄木鳥
Picus awokera awokera
キツツキ目 キツツキ科 アオゲラ属の留鳥
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フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

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