何年か前の12月。
真冬のヤスデ。
冬でも元気、というわけではありませんが、落ち葉の下で生きています。
ヤスデはムカデとよく似ています。
でもちがいがあります。
たとえば、ヤスデの仲間は落ち葉などの植物質をたべますが、ムカデの仲間は肉食。
見た目のちがいもあります。
ヤスデは体の一体節から2対4本の足が生えていますが、ムカデは1対2本。
同じ体節の数なら、ヤスデの方が足の数は倍。
ただし、ヤスデのからだの最初の足のある3体節は1対2本だけ。
なので、ムカデと同じ体節の数なら倍から6本少ない数になります。
ヤスデは、最も足がたくさんある身近な動物かもしれません。
追記*****
ちょっとざっくり書きすぎたためご指摘を受けました。
ムカデの「足」について。
画像でいいですから、ムカデの頭をよく見てください。
頭の左右に角のようなものがついています。
これは顎肢や顎脚とよばれるもので、噛み付いて相手に毒を注入する器官です。
頭にあるようですが、頭の器官が変化したものではなく、最初の足が変化したものなのです。
そのため、器官の由来からすると顎肢は肢・脚なのです。
トビズムカデの赤茶色(鳶色)の頭
左右にピタリとひっつく角のようなものが顎肢
裏から見ると牙そのもの
ただしこちらは死んで干からびているので
内側に曲がっているだけかもしれません
それで顎肢はヤスデ類にはないので「ムカデと同じ体節の数なら倍から6本少ない数」ではなく、倍にした数より少ないのは10本ということになります。
ただ顎肢は歩くことには使わず、顎のように使いますので「足」としては、6本少ないと言えると思います。
もっとも身近に体節の数が同じムカデとヤスデがいるとは思えませんので倍にすると何本少ないかというのは、意味がなかったりしますが。
体の多くの体節から足が2本出ているか、4本出ているか、または顎肢があるかどうかで見分けるほうがはるかに現実的です。
そして、ムカデの最後の足は、見た目は足ですが後ろを向いて歩くのには使われませんので、顎肢が「足」でないならこちらも「足」と言えないかもしれません。
ただ「ヤスデのからだの最初の3体節は1対2本だけ」というのは明らかな誤りですので、「ヤスデのからだの最初の足のある3体節は1対2本だけ」と訂正しました。
2019/12/21
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