【 2018年11月】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

もう冬だけど秋の花 金剛山

 12月目前の金剛山。
 さすがに低山なので降雪はまだ先ですが、暦の上では冬。
 紅葉も終わり、もう草本の花はないだろうと思っていました。

 ところが咲いていました。
 登山口で。
 いつでも咲いてるような外来種のヒメジョオンはともかく、日本在来の花が。

 アキギリ。
 秋桐。
 Salvia glabrescens
 「桐」といいますが、木ではなく草。
 シソ科アキギリ属の多年草。

アキギリ

 アキギリ属の学名はSalvia
 つまり、サルビア。
 「サルビア」と呼ばれる園芸植物の仲間です。

 アキチョウジ。
 秋丁字。
 Isodon longitubus
 「丁字」といいますが、香辛料ではありません。
 シソ科ヤマハッカ属の多年草。

アキチョウジ

 どちらも花期は8~10月。
 なぜかそろって時期外れ。
 同じ場所で咲いていました。

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水清ければ魚棲まず まさにそのとおり

水清ければ魚棲まず

【読み】みずきよければうおすまず
【意味】あまりに清廉すぎる人は、かえって人に親しまれず孤立してしまうこと。
 きれいすぎる水には生き物が少なく魚も住まないことからのたとえ。

二上山雌岳山頂から見た金剛山地

緑に覆われていますがほとんどがスギやヒノキの植林

 いつもそうだなぁ、と思う故事成語です。
 ただし、本来の意味ではなく、由来となったほうの意味で。

 意外に思うかもしれませんが、きれいに澄んだ水には生き物が少ないのです。
 水が澄んできれいということは、プランクトンなど小さな生き物の食べ物がないということ。
 ということは、小さい生き物たちはいないということ。
 ということは、それを食べる中くらいの生き物がいないということ。
 中くらいの生き物がいないということは、それを食べる大きな生き物がいないということ。
 ですから、きれいすぎる水には魚は住まないのです。

高野山のアマゴ

水が澄んでいてもこんな大きな魚がいます

 もちろん、山の清流には大きなアマゴなどが住むことがあります。
 しかし、こういった魚は水の中の生き物食べるのではなく、水に落ちた昆虫などを食べているのです。
 他にも、カワセミやホタルなど「清流の生き物」と思われている生き物も、住んでいるところは意外と「清流」ではありません。

1600年前に人間がつくった狭山池

冬には水鳥がたくさん来ます

 街はもちろん、人間がつくった庭、農地、公園など、植物がたくさんあっても整った「きれい」な場所を見ると、いつもこの故事成語を思い出します。

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タグ: 故事成語ことわざ自然環境人工人間

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古い写真の中からみつけたいきもの 花崗岩に擬態? ハエトリグモ

 ツブダイダイゴケと思える地衣類が映っているだけの写真がありました。
 でも、肝心の地衣類が微妙に中央からずれています。
 地衣類でないものを写そうとしているように。
 去年の3月。
 その時のことはもう何も覚えていません。

この記事にはの画像があります。



 画像を拡大してみると。


 いました!
 クモです。
 灰色と白の毛に覆われ、それが花崗岩(かこうがん)のうえでカモフラージュになっていたのです。

 頭が角丸の四角、8本の脚が長くもなく短くもないバランスのとれた長さ。
 ハエトリグモのようです。


 さっそく調べてみました。
 最もよく似ているのはシラホシコゲチャハエトリ。
 全体が灰色と白の毛に覆われ、脚の節には黒い線が入るところは模様パターンのひとつとそっくり。
 しかし、画像のクモの目立つ特徴、腹部の黒い長方形がありません。
 そのようなシラホシコゲチャハエトリは画像検索しても見つかりません。


 この黒いところはよく見るとまったく毛が生えていません。
 他のところは毛に覆われているのに。
 もしかしたら、病気かなにかの理由で毛がとれた、または元から生えなかったのでしょうか。
 それなら納得できますが。

 謎です。

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タグ: シラホシコゲチャハエトリハエトリグモクモ錦織公園の虫ツブダイダイゴケ

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暦の上では冬なのに桜が咲いていました。

 桜が咲いていました。


 場所は大阪の長居公園。
 春のように木全体に咲いているのではなく、申し訳なさそうにところどころで咲いています。
 今は11月中旬。
 暦の上では、冬。
 異常気象で春とかんちがいしたのでしょうか?

 いいえ。ちがいます。

 それは今頃咲く桜です。

 名前はジュウガツザクラ。
 漢字では十月桜。


 10月頃咲くのが名前の由来ですが、10月以外にも咲きます。
 場所と木によってちいますが、10月頃からソメイヨシノが咲きはじめる少し前まで咲き続ける木もあります。
 木々が葉を落とし、花の種類が極端に少なくなる季節。
 ジュウガツザクラがあったら公園や街路が華やかになるのにな、と思うのですが、なぜか植物園以外ではあまり見かけないような気がします。

 なぜでしょう。

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タグ: ジュウガツザクラ冬の花初冬の花白い花ピンク色の花長居公園

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寒くなる前にたくさん食べて大きくなろう?

 11月に入り、暦の上では冬。
 昆虫もだんだん姿を見かけなくなってきました。

この記事にはの画像があります。


 そんな中で公園の園路のヒラドツツジの葉が何者かに食べられていました。
 それも特定の範囲だけ葉脈だけを残して。

 ツツジの葉をこんなふうに食べるということは。
 ルリチュウレンジの幼虫。


 ルリチュウレンジを漢字で書けば「瑠璃鐫花娘子」。
 瑠璃色のチュウレンジバチ(鐫花娘子蜂)という意味ですが、「鐫花娘子」の意味は謎。

つぶらな瞳はハバチ幼虫の証

 ハチというとミツバチの幼虫のように花の蜜を食べるか、スズメバチの幼虫のようにほかの虫を食べるイメージがありますが、植物の葉を食べるハバチもいろいろいます。
 ルリチュウレンジの成虫は名前のように全身が瑠璃色。
 幼虫は葉っぱを食べていてもあまり目立たない色。

初夏に出会ったルリチュウレンジの成虫

 2センチほどですが、そろそろサナギになりそうな大きさ。
 しかし、もう冬。
 今頃成虫になってどうするのでしょうか。

 と思ったら土に潜って繭を作り冬越し。
 春に羽化するそうです。

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タグ: ルリチュウレンジチュウレンジバチ瑠璃色の虫ハバチ初冬の虫

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古い写真の中からみつけたいきもの マダニにやられた!?

 2018年の9月ですから古いというほどではありませんが、その分よく覚えています。

この記事にはの画像があります。


 いつもの低山トレッキングをおわって、1時間に1本のバスを待っていたとき。
 靴の中に何かがはいって違和感があったので、出そうと紐を緩めると。
 靴下になにか虫のようなものがついています。
 脚がたくさん生え、丸っぽくて、5ミリくらい。

 ダニ?

 からだにひっつくダニは、病気を媒介することもある吸血虫。
 たいへんだ!
 しかも、口が抜けにくいようになっていて、体を引っ張ると頭がとれて傷口に残り、化膿することがあります。
 そのため、ダニにかまれたときには自分で取らず、医者にとってもらうというのが基礎知識になっています。
 しかし、きもちわるい!

 ダニを取るべきか残すべきか。
 とりあえず、靴下をゆっくりずらしてみると。
 靴下についたままです。
 そして、ぽろりと落ちました。

 ダニがへばりついていたあたりには、傷は見えません。
 登山用で厚手だったから口が届かなかったのでしょうか。
 腹部がふくれていないように見えますので、血を吸っていないようです。


 ところが、靴下から落ちたダニをよく見ていると、なんかヘンです。
 ダニは鋏角類のクモ綱ダニ目の節足動物。
 クモの仲間なので見た目はよく似ていますが、クモは腹部と頭胸部が区別でき、ダニは頭胸部と腹部がひとつながりのように見えます。
 このダニは、頭部と腹部がはっきりと分かれています。
 ダニではありません、クモです。


 よく見てみると、8本の足のうち、前の4本が長めで横に広げるような形をしています。
 カニグモの特徴です。
 カニグモなら、人間にとって有害になる毒はありません。
 もちろん吸血はしませんし、病原菌が感染ることもありません。

アズチグモ?

ひっくりかえすと一層カニみたい
ただし上が頭胸部で下が腹部

 山道を歩いているときに、何かのきっかけで草などから落ち、靴と靴下の隙間に落ち込んでしまって出れなくなったのでしょう。
 びっくりしましたが、一安心です。

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タグ: アズチグモカニグモクモ

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白いマットは家と罠 そして春を待つ

 初冬の公園。
 植え込みのヒラドツツジの枝の間が白くなっています。
 クモの巣です。
 あちこちにあります。

この記事にはクモの画像があります。


 クモの巣というと、放射状と同心円状の糸を組み合わせたいわゆる「クモの巣状」がイメージされるかもしれません。
 実は、クモの巣には色々なタイプがあり、このようにマットのように広げるタイプもあり、棚網と呼ばれています。


 覗いてみると、真ん中あたりの色が濃くなっているところにクモがいました。


 頭胸部に明るい灰色に黒くて太い2本線。
 クサグモの仲間のよう。
 黒い2本線に薄っすらと放射状の切れ目が入っているので、おそらくコクサグモ。


 腹部が膨らんでいるので、産卵前なのでしょう。


 同じクサグモ属のクサグモは、秋に卵嚢の中で孵化したあと幼生のまま冬を越し、春になると外に出てきます。
 コクサグモ同じなのかもしれません。
 タマゴで越冬するほうが冬の寒さに強いようなイメージがありますが、幼体で冬を越すのはどのような理由があるのか気になります。

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古い写真の中からみつけたいきもの どちらもそれほど珍しくはないけどそろって咲くのは珍しい? 二つの水引

 数年前の10月の金剛山。
 金剛山ロープウエイ前の終点バス停から久留野峠へ向かう道の入口。
 小さな赤い花と小さな黄色い花が並んで咲いていました。

並んで咲いている赤と黄色の小さい花

 赤い花はミズヒキ。
 黄色い花はキンミズヒキ。
 ミズヒキ(水引)はナデシコ目タデ科イヌタデ属の多年草。
 キンミズヒキ(金水引)はバラ目バラ科キンミズヒキ属の多年草。
 名前は近い種類のようですが、まったくちがう種類です。

タデ科っぽいミズヒキの花
ミズヒキ

バラ科っぽいキンミズヒキの花
キンミズヒキ

 確かに花の色だけでなく、形や大きさもちがいます。
 近くで見れば、ミズヒキはタデ科の花、キンミズヒキはバラ科の花の特徴を持っています。

 ミズヒキもキンミズヒキも山では珍しくない植物ですが、並んで咲いているのははじめてみました。

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タグ: ミズヒキキンミズヒキ秋の花赤い花黄色い花金剛山の花金剛山久留野峠

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晩秋の金剛山のブナ林の紅葉 2018

 金剛山も紅葉の季節。
 山の紅葉はあっという間。
 先々週ですので、もう終わっていると思いますが。

 スギやヒノキの植林に覆われた金剛山では、広葉樹林があるところは限られます。
 登山者が多い千早本道では、八合目と九合目の間の「自衛隊道」と呼ばれる少し遠回りの道。
 ここは、山頂の神社の杜(もり)、神奈備(かんなび)なのでしょうか、ブナをはじめとした広葉樹が残っています。

様々な種類の落葉広葉樹が生えています



ブナの巨木が黄葉しています

 登山道としてはよく整えられていますが、柵のないところもあります。
 紅葉を見る時は立ち止まるなど安全に留意してください。

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タグ: ブナ黄葉紅葉褐葉金剛山の紅葉千早本道金剛山

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晩秋の金剛山の小さな白い花 花弁4枚で3出複葉

 晩秋の金剛山の下山途中。
 小さな白い花と出会いました。


 大きさは1センチもありません。
 よく見ると、雄しべかメシベが4本飛び出しているようです。
 花の隣りにある実が4つに分かれているので、多分メシベでしょう。
 葉はマメ科のような奇数羽状複葉のようですが、よくみると3枚が1セットとなった3出複葉。
 それが2~3回繰り返される2~3回3出複葉のようです。


 葉を見てるとマメ科のようにも感じますが、花は蝶形花ではありません。
 それに花びらが4枚。マメ科は5枚です。


 花には萼がないようですし、おそらくは熟すと割れたタネをこぼすさく果。
 キンポウゲ科かな、と思いました。

 帰って調べます。
 金剛山の草本の花については、強力な本があります。
 『金剛山の野草』
 『III(夏~秋)』を見ると、あっという間に見つかりました。


 名前はマツカゼソウ。
 漢字では松風草。
 学名はBoenninghausenia albiflora var. japonica
 ムクロジ目ミカン科マツカゼソウ属の多年草。
 なんとミカン科の花です。
 ミカン科というと、もちろんミカンをはじめとする柑橘類ですが、ほかにも山椒などがあります。
 これらの特徴はいい香りがすること。
 マツカゼソウもそうなのでしょうか。

 謎です。

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