巨樹・古樹・老樹 その61 大阪府指定天然記念物の流谷八幡神社のいちょう
大阪と和歌山の境にある紀見峠(きみとうげ)。
熊野巡礼や高野山巡礼の道でした。
その紀見峠から大阪側に下ったところに南海高野線の天見(あまみ)駅があります。
そこから西に10分あまり行ったところに小さな神社があります。
八幡神社(はちまんじんじゃ)。
通称「流谷八幡神社(ながれたにはちまんじんじゃ)」。
日本に44,000社あると言われる八幡宮の総本社、大分県宇佐市の宇佐神宮から神様が勧請された京都の石清水八幡宮からさらに神様が勧請されたのがこの八幡神社。
創建は古く平安時代、1039年。
その社殿の隣に大きなイチョウの木があります。

岩盤の上に立っているということで、太い根が地面の上をうねっています。
そして幹からはイチョウの老木の特徴、枝のような乳が垂れ下がっています。

老木らしく、葉の中央に切れ込みがありません。

樹高は30メートル。
これはイチョウが成長できる限界近い高さ。
樹齢は、大阪府が設置した説明板では400年、河内長野市では700年。
イチョウは中国原産の「生きた化石」で、日本に伝来した時期はわかりませんが、最も古い確認できる史料では15世紀ころといわれます。
樹齢が700年だとすると、日本に伝来したころのイチョウかもしれません。
しかし幹周りが5.5メートル。
10メートルをこえるイチョウがあるということですから、400年のほうが信憑性がありそうです。
どちらにしろ、樹齢は実際に切り倒して年輪を数えなければわかりませんし、それも多少の誤差は含んでいます。
実年齢はどうであれ、巨木で老木なのはまちがいないでしょう。
このイチョウは雌株。
まだ青い銀杏がなっていました。

これだけ大きいと、初冬の黄葉も見事でしょう。
「巨樹(大きな木)・古樹(樹齢の高い木)・老樹(年老いて見える木)」とはIWO(いきもの は おもしろい!)が以下の独自基準で選んだものです。
1.一般に「巨樹」「古樹」「老樹」と認知されている樹木
2.その場所や地域の中で見た目が「巨樹」「古樹」「老樹」を感じさせる樹木
3.見た目が小さくてもその種として「巨樹」「古樹」「老樹」な樹木
4.地域の自然を愛する組織や団体などが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
5.その他IWOが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
■参考外部リンク■
『流谷八幡神社の大いちょう』 - ブログ | 河内長野市観光協会
樹木・大阪府の天然記念物(植物)概要 冊子15-18 [PDFファイル/874KB]
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タグ: 巨樹・古樹・老樹 流谷八幡神社のいちょう 大阪府天然記念物 イチョウ 八幡神社 流谷八幡神社

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