【 2017年02月】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

シロハラに値踏みされた?!

 シロハラ。
 漢字で書くと「白腹」。
 といっても、お腹が真っ白なわけではなく、灰色がかった茶色の背中からすると相対的に白い、くらいの「白腹」。
 スズメ目 ツグミ科 ツグミ属 ハトより小さいくらいの鳥。
 冬になると北の国からやってくる冬鳥。
 分類を見れはわかるように、模様こそちがいますがツグミの仲間。
 人の気配を感じると鳴きながら飛んで行くところも同じ。
 刈り込まれた草地を好むツグミに対して、林の中を好みます。

「白腹」というより「灰腹」のシロハラ
シロハラ

 冬の公園の茶畑で出会いました。
 ところがちょっとヘンです。
 飛んで逃げません。
 まるでめんどくさそうにお茶の木の中に入っていくだけ。
 シロハラらしくありません。

 一応、逃げる意思はあるようなので、こっそりお茶の陰をのぞいてみると。
 目が合いました。
 こんな近くで生きているシロハラを見たのははじめて。


 ちょこっと顔を右へ傾け、左へ傾け、まるで値踏みされているよう。




 危険度はあまりないと思われたのか、最後まで飛ばないで茶畑の中に入って行きました。


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タグ: シロハラハトより小さい鳥冬鳥冬の鳥

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冬の金剛山の木をトゲトゲだらけにする樹霜

 この冬最大とも言われる寒波がやってきた2月中旬の金剛山。
 去年ほどではないですが、雪が少なかった金剛山。
 この冬最後のチャンスでしょう。

 樹氷を楽しみたいときは基本の千早本道。
 道が歩きやすく安全なので、樹氷を楽しめます。
 この日は登山口から道は雪におおわれ、樹氷が楽しめそうです。

一合目付近
金剛山一合目

 登山口のあたりは、樹氷ではなく雪が積もっただけでしたが、三合目をすぎたあたりはもう樹氷。
 山頂がたのしみです。

 登山道の真ん中、五合目。
 東屋の隣の木に霧氷がついています。
 ただ、細い針状の氷がハリネズミのようになっています。



 これは、おそらく、樹霜。
 でき方は基本的には霧氷と同じですが、樹氷は風上に向かってどんどん成長していき、「エビの尻尾」のような姿になります。
 樹霜は、小さな氷がどんどん積み重なって針のようになります。
 ここは尾根筋ですが、平になっていてまわりを厚い杉林が囲んでいます。
 そして隣には東屋。
 風がゆるくなって、樹氷ではなく、樹霜になったのかもしれません。

樹霜

 一時的とはいえ、木々が樹氷に覆われる金剛山。
 生えるのは落葉樹ばかり。
 常緑樹は植えられた針葉樹のスギやヒノキばかりが目立ちます。
 気温が低く、乾燥して、光合成もろくにできない冬に、表面積の大きい葉を残すのは、リスクの方が大きいようです。

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タグ: 樹霜霧氷冬の金剛山金剛山千早本道

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花がない冬だっていろんな植物がいます!『野草のロゼットハンドブック』亀田龍吉 著 文一総合出版 刊

 暦の上で春になり、少しずつ暖かくなってきましたが、春の花の季節にはまで少し。
 そんな時の楽しみ方のひとつ。
 ロゼット・ハント。
 ロゼットとは、植物が茎を伸ばさず、地面から葉を四方八方に伸ばした状態のこと。
 寒い冬の間、地面にひっついてできるだけ寒さから葉を守り、それでいて太陽の光を効率よく浴びる事ができます。

ロゼットハンドブックの表紙にもあるキュウリグサのロゼット
キュウリグサ

 すでに成長しているので、暖かくなったとき、種から育ってくる植物より何歩も先を行くことができます。
 平らな姿は草刈りにも強く、注意してみると結構あちこちで、いろいろな姿のロゼットを見かけます。
 ところが花が咲く頃にはまったくちがう姿になっているものも少なくありません。
 さらに、図鑑は花が咲くころの姿しか載ってないことがけっこうあります。
 ですから、出会ったロゼットがどういう名前なのか、わからないものも少なくありません。

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 そんなときにあると助かるのが、この1冊。
 『野草のロゼットハンドブック』。
 書かれたのは亀田龍吉さん。
 出版は文一総合出版。

 巻頭にロゼットの葉の形から探せる索引がついているのが探しやすくなっています。
 説明のページには、花や茎につく葉などもあるのもいいところ。
 そして厳密には「ロゼット」と言いにくい地面に広がるように葉や茎を伸ばす植物も同じように載っていますので、花が咲いていない冬の時期の植物探しにはぴったり。

見るからに防御形態のオニノゲシのロゼット

 雪の積もらない地域の冬。
 花が咲くまでは地面に広がる葉っぱの花、ロゼットを探してみると、意外と身近にいろんな野草があることを発見できると思います。
 ロゼットが気になっていた人はもちろん、ロゼットを知らなかった人もこの本で身近な植物さがし、ロゼットハントをはじめてみるのもおもしろいはず!

■参考外部リンク■
野草のロゼットハンドブック(文一総合出版)

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タグ: ロゼットハンドブックロゼットハンドブック(文一総合出版)文一総合出版キュウリグサオニノゲシ

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金剛山のお寺の木から垂れる地衣類? 仮称「サルオガセダマシ」

 標高1125メートルの金剛山。
 低山ですが、大阪が接している中では一番高い山。
 修験道(しゅげんどう)の開祖の役行者(えんのぎょうじゃ)が修行した山でもあります。
 山頂には一言主(ひとことぬし)を祀る葛木神社とともに、転法輪寺(てんぽうりんじ)があります。

山の上なので境内が狭い転法輪寺

 境内の木の枝から緑色の糸のようなものがたくさんぶら下がっています。
 都市から離れた山の上で、木からぶら下がる緑色っぽい紐状のものといえば。
 サルオガセ。
 地衣類です。

木の枝から下がっている緑色の紐状のもの

 菌類と藻類が供した生き物で、栄養がなくても光と空気と水分があれば成長できます。
 ただし、とてもゆっくり。
 1年で成長できるのはミリ単位。
 だから環境の変化に弱く、多くは空気がきれいなところを好みます。
 都市には少なく、山や自然が残った丘陵地などでよく見られます。


 地衣類は見た目がコケに似ていてよく間違われますが、まったくちがう生き物。
 蘚類によく似た樹状地衣類、苔類によくにた葉状地衣類、コケに似ていないべたりと張り付いたような痂状(かじょう)地衣類があります。
 サルオガセの仲間は、長く育った樹状地衣類で、木などから垂れます。

冬には霧氷がつきます

 と思っていたのですが。
 種類を調べるために画像を拡大してみると。
 なんだか、茎から細い葉が生えているようです。
 地衣類は粉のようなもので体を覆うことがあったり、葉状地衣類のように本体が葉のような形になることはありますが、細長くて平たい「葉」をもつものは、思いつきません。

細い葉があります

 よく見てみると、この姿は蘚類のコケやヒカゲノカズラ植物のよう。
 ヒカゲノカズラ植物は水や栄養を送る動物の血管のような維管束(いかんそく)を持った原始的なシダ植物ですが、シダ類とはちがう門に分類されています。
 維管束を持っているので普通は上に向かって伸びます。
 ということは、コケ?
 調べてみるとどうやらイトゴケの仲間のようです。
 まんまと騙されてしまいました。

 ということで、仮称「サルオガセモドキ」。
 にしたかったのですが、すでにパイナップルの仲間に使われているので、「サルオガセダマシ」になりました。

サルオガセモドキ〈花の文化園〉

被子植物門 単子葉類 イネ目 パイナップル科 ハナアナナス属

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タグ: イトゴケ蘚類コケ金剛山のコケ金剛山転法輪寺サルオガセダマシ

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地衣類に隠れた忍者のような繭

 公園のケヤキの大きな木。
 太い樹皮にはたくさんの地衣類。
 地衣類は菌類が藻類を共生させた生き物。
 見た目はコケに似ていますが、キノコの仲間。
 木にひっついていても寄生はしていません。足場に利用しているだけ。
 栄養は、共生させている藻類に光合成してもらっています。

 その地衣類。
 おそらくはコフキヂリナリアというよくある地衣類をみていると、なんか変なものがひっついていました。


 なんか、鉛筆キャップのような形。
 ガの繭のようです。
 そう。
 ガの繭。


 突起のない形と1センチとちょっとの大きさからすると、多分キスジコヤガ。
 コヤガの仲間の幼虫は地衣類を食べます。
 地衣類を食べるガの幼虫は意外といますが、コヤガの特徴は、地衣類を体につけてカモフラージュすること。
 小さいので、その気になって探さないと見えないかもしれません。
 そして、繭もこのように地衣類でカモフラージュします。
 地衣類を観察しようとして偶然見つけたもの。


 地衣類はとても成長が遅く、1年でも数ミリしか成長しません。
 栄養もそんなに多くようには思えません。
 でもイモムシを蛾になるまで成長させるだけの栄養を持っているわけですから、地衣類といえども侮れません。
 そして食べるだけでなく、カモフラージュに使ってしまおうというイモムシのしたたかさ。
 この繭を見たのは冬。
 春になるまでの数ヶ月、目のいい鳥から逃げるための手段なのでしょう。

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タグ: キスジコヤガコフキヂリナリア地衣類コヤガ

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巨樹・古樹・老樹 その50 王子動物園正面ゲート横の大覆楠の木

 大きな木とは街中で出会うこともあります。
 神戸市灘区の王子公園内にあるパンダで知られる王子動物園。
 正面ゲート前のクスノキもその一つ。

王子動物園正面ゲート横の大覆楠(2016年12月)

 まわりの何も木がないためか、枝を思う存分広げた姿は貫禄充分。
 動物園の入口で、来園者を日差しから守る傘のようです。

根本から見上げても大きさがわかります

 クスノキは成長が早く、大木でもイメージするほどの年寄りではなかったりします。
 このクスノキの樹齢はわかりませんが、1950年に開かれた日本貿易産業博覧会神戸博の会場跡地を利用して動物園は開園したそうなので、60年あまり?

太い枝にはたくさんのノキシノブが着生しています

 ここは多くの人が行き交う動物園の入口。
 大きくても丈夫でなければ安全のために伐られてしまうでしょう。
 この大クスノキに似合う場所かもしれません。

巨樹(大きな木)・古樹(樹齢の高い木)・老樹(年老いて見える木)」とはIWO(いきもの は おもしろい!)が以下の独自基準で選んだものです。
1.一般に「巨樹」「古樹」「老樹」と認知されている樹木
2.その場所や地域の中で見た目が「巨樹」「古樹」「老樹」を感じさせる樹木
3.見た目が小さくてもその種として「巨樹」「古樹」「老樹」な樹木
4.地域の自然を愛する組織や団体などが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
5.その他IWOが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木

■参考外部リンク■
神戸市立王子動物園【公式】

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タグ: 巨樹・古樹・老樹クスノキ王子動物園

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コールド・ケース 跡は語る 数多くの足跡と羽毛から

 山を歩いていると、時折事件と出会ってしまいます。
 その日もそうでした。
 3年前の12月。
 その日は雪が薄く積もっていた金剛山。

現場近く

 谷筋を詰め、山頂を目指して斜面を登ったところで、出会ってしまいました。
 たくさんの、異常なつき方をした足跡。
 普通、山で出会う足跡は、山から登山道を横切って、また山に消えます。
 ところが、踏み荒らすようについています。

踏み荒らされたような足跡

 そして、幾つもの遺留品。
 事件です。
 しかも雪が積もっていない足跡。
 それほど時間がたっていないようです。

羽毛の上に残る謎の遺留品

 現場に出会った時にすること。
 情報収集と、プロファイリング。
 現場に残されたものなどから、行動を推定し、犯人を特定します。

 まず、被害者。
 遺体は見当たりません。
 遺留品は、羽毛。

様々な羽毛が飛び散る

 被害者は鳥です。
 しかも、赤褐色の長い羽根。
 まちがいありません。
 ヤマドリです。

長いヤマドリの雄の尾羽根

 ここで、ヤマドリが何者かに襲われ、羽根がむしり取られたのです。
 そして、別の場所に持って行って、食べられたのでしょう。

 そして、犯人は。
 金剛山は大阪平野と奈良盆地と紀の川に挟まれた衝立のような山地の山。
 住んでいる中型以上の脊椎動物の種類は限られます。
 ヤマドリを襲うような動物は、食肉目の哺乳類か、猛禽類。

 犯人特定の有力な証拠となるものの一つは、残された足跡。
 まだ雪が少なかったので、足跡は雪を踏み抜き落葉が見え、指や肉球の跡がわかりません。
 雪が残っている足跡も、不明瞭。

足痕がが重なっているのか不鮮明

 しかし、ただ通り過ぎただけかもしれません。
 羽毛のまわりに執拗についている足跡は、その主が犯人であることを示唆していますが、もっと証拠が必要です。

 食肉目と猛禽類では鳥を食べる時のちがいがあります。
 それは羽毛のむしり方。
 ワシタカ類の大型猛禽は、羽毛をクチバシでくわえて引き抜きます。
 それに対して、食肉目のイタチやキツネなどは口で噛みむしりとります。
 そのちがいがわかるのが、羽毛の付け根の羽根の部分。

 猛禽類が引き抜いた羽根はそのまま残ります。
 食肉目が噛みちぎった羽根は途中でちぎれます。
 そこで、このヤマドリの羽根は。


 

 羽毛の毛が終わるところで軸が終わっています。
 そこはギザギザ。
 見るからに噛みちぎったよう。
 猛禽類ではなく、食肉目です。

 ヤマドリはキジの仲間で、ニワトリくらいの大きさの鳥。
 日本にいる鳥としては、大きい方。
 ヤマドリを襲うだけの大きさの食肉目。
 ネコ、イタチ、キツネ、テンでしょうか。

金剛山のヤマドリの雄

 山なので、ネコではないでしょう。
 イタチは平野部の里山周辺の水辺を好みます。
 キツネは、金剛山地と周辺にはいないことになっています。
目撃情報がないわけではありませんが、いたとしてもかなり数が少ないでしょう。
 最後に残ったのは、テン。
 山に住むイタチの仲間で、山頂のライブカメラにもよく映っています。
 そして、足跡の大きさとも合います。

 見つけたすべての証拠や情報がテンに集約しています。
 犯人は、テンの可能性が極めて高そうです。
 ただ、金剛山に住むどのテンか、特定は極めて困難。
 迷宮入りせざるを得ないようです。

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タグ: ヤマドリテンフィールドサインプロファイリング金剛山冬の金剛山足跡コールド・ケース

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冬はくるりとなってがんばります! シャクナゲの葉

 今年は雪が積もらないかと思われた金剛山も、1月半ばからの寒波で白く染まりました。


ちはや園地にある宿泊施設の香楠荘

 山頂からちょっと離れた、ロープウエイの駅がある千早園地も一面真っ白。
 シャクナゲが寒さに震えているようです。


寒そうなちはや園地のシャクナゲ

 シャクナゲは常緑の広葉樹。
 つまり、本来なら雪がつもるようなところに生える木ではありません。
 植物の体で寒さに弱いところの一つが、葉。
 ですから、寒いところに育つ木は冬にはを落としてしまいます。
 または、針のように細くして寒さに耐えられる形になります。


葉の裏側を隠すようにくるりと筒状になっています

 シャクナゲは、ほそながくした葉をくるりと丸めて寒さに耐えます。
 園芸品種も少なくないですが、在来種の多くは山地に自生しています。
 ほかの常緑樹が入りにくいところにするりとはいって、まわりの落葉樹には常緑樹の強みを生かして春先から光合成をすることで、生き残ってきたのでしょう。

■参考外部リンク■
ちはや星と自然のミュージアム ~ Chihaya Nature and Astronomy Museum ~

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タグ: シャクナゲちはや園地金剛山冬の金剛山

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金剛山の霧氷と見返り懸巣

 予想に反して霧氷に覆われた金剛山。


 山頂の霧氷が咲いた枝の間を飛ぶ鳥。
 カケス。
 頭を横に向け、こちらを一瞥して飛んでいってしまいました。


 ハトくらいの大きさのスズメ目カラス科の留鳥。
 目の周りが黒くてとても目付きが悪く見えますが、雑食。
 植物の実か昆虫類。
 鳴き声がちょっと不気味。
 なかなか見た目とちがいます。

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