【 2017年01月】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

『恐竜の骨をよむ 古脊椎動物学の世界』犬塚則久 著 講談社学術文庫 刊 この本を読めば恐竜展でつっこめるようになる、かもしれません

 タイトル通り骨(化石)から恐竜が生きていた姿を再現していく本。
 と言っても、特定の恐竜を復元するのではありません。
 復元していくための「骨のよみかた」を教えてくれます。
 まず最初に、博物館の復元骨格の見方が描かれていて、読めば恐竜展でツッコミができるようになるかもしれません。

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 言うまでもなく、恐竜は今はいません。
 地面の下から掘り出される化石から、大昔に存在していたことがわかるだけ。
 警察関係のドラマなどで、被害者の骨から事件の様子などを解き明かし、そこから犯人逮捕につなげていくことがあります。
 それができるのは、本人を含めて多くの生きている人間のことがわかっているから。
 しかし生きている恐竜を見たことがある人は、一人もいません。
 ですからドラマのようにはいきません。

タルボサウルスとティラノサウルスの復元骨格〈福井県立恐竜博物館〉

 今はいない恐竜と言っても、近い仲間の爬虫類や鳥はいます。
 そして体のバランスや力の出し方、筋肉のつき方などは今の動物と共通するところも多いはず。
 ですから今いる動物からわかったことを元にして、恐竜を復活させます。
 そのための古脊椎動物学の教科書として書かれた本です。
 わかるようでちょっと想像しにくい「古脊椎動物学」については、まえがきにこのように書かれています。

古脊椎動物学の真髄は復元結果の見本市ではなくて、脊椎動物の骨学や筋学、歯学、それに比較解剖学、機能形態学、生体力学などを手がかりに恐竜など絶滅動物の真の姿を探る謎解き、推理の面白さにある。

 確かにこの本を読むと、骨だけからでも読み取れる情報が多いことがわかります。
 今まで幾つもの骨格標本を見てきました。
 中には二度と見ることができないものもあったかもしれません。
 もっと早くこの本と出会っていれば、見え方も変わったでしょう。

同じデスモスチルスでも復元でこんなにちがって見えます
〈大阪市立自然史博物館常設展示〉

四肢を広げて泳ぐのが得意そう
指も大型動物らしく立て気味の新しい復元


四肢を真下に伸ばした牛のような格好ですが
指を開いてぺたりとつけるのが違和感を感じる古い復元


著者が絶滅動物の科学的復元をはじめるようになったきっかけが
デスモスチルスなどの束柱類だそうです

 ただ、ちょっと、いやかなり残念なことは、骨の図説が少ないこと。
 巻頭に恐竜の骨の説明がありますが、ほとんどそれだけ。
 ところが、そこに名前が示されていない骨や、哺乳類などの骨の名前ががどんどん出てきます。
 研究者を目指すのなら基礎的な知識は持っているものというのはわかります。
 しかし、講談社学術文庫というシリーズの性質からすると、知識を深めたいけど専門家でない読者も少なくないと思います。
 やはり、もう少し本文に出てくる骨の説明をする図版がある方がいいと思います。
 いや、必要だと思います。

 もちろん、図版が少なくても、恐竜の生きていた姿に興味がある人は、読むべき本の一つなのはまちがいないと思います。

■参考外部リンク■
『恐竜の骨をよむ 古脊椎動物学の世界』(犬塚則久):講談社学術文庫|講談社BOOK倶楽部

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タグ: 恐竜の骨をよむ古脊椎動物学デスモスチルスタルボサウルスティラノサウルス骨格復元

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恐怖、多頭飼育崩壊! ツマグロヒョウモン

 10月に鉢植えのスミレに産み付けられたツマグロヒョウモンの卵のその後。
 10日ほどで孵化しましたが、もうすぐ11月。
 夏でも蛹までは1ヶ月は必要です。
 幼虫のまま冬を越すようです。

この記事にはイモムシの画像があります。


 幼虫はみるみる育っていきます。
 そして、次々と生まれてきます。
 大きいのから小さいのまで、冬を迎えます。

黒くなっているので孵化直前の卵?

 もちろん、冬になると虫たちは活発に動くことはできません。
 命を終える種類も少なくありません。
 大阪なら真冬でも活動する虫もいますが、大抵は命を終えるか、じっとして冬の寒さを耐えるかのどちらか。
 ツマグロヒョウモンの幼虫は、冬でも動く派でした。
 気温が10℃を下回っても、お日様があたり暖かかったら、もそもそ動いて、スミレの葉を食べます。

黒くないので一齢幼虫?

 もちろん、暖かい時に比べてかなりのんびりですが、確実に食べています。
 そして、脱皮もして、大きくなります。
 冬の間にスミレを養生しようと思っていたのですが、それどころではありません。

樹脂製植木鉢の縁の裏で寒さをしのいでいます

 しかし、冬には強い味方があります。
 ビオラとパンジー。
 どちらもスミレの仲間ですので、大丈夫。
 ホームセンター行けば買えます。
 しかし、幼虫の数は結構多そう。
 一体いくつビオラを買えばいいのか。
 このままでは、多頭飼育崩壊していまします。

冬の間でも成長します

 「多頭飼育崩壊」は、複数のペットを無計画に飼い、繁殖を繰り返した結果、異様な数にふくれあがり、飼育環境が悪化する状況です。
 飼い主の生活空間を圧迫することも少なくありません。
 時折ニュースなどで報道される、ネコに占領された家や、無数のイヌが劣悪な環境に押し込められたブリーダーなどのこと。
 同じようにイモムシの多頭飼育崩壊しつつあります?

クスノキの落葉を置いたら裏にびっしり

 といっても、“駆除”もしたくありません。
 とりあえず、食べ物だけは用意しますが、特に寒さ対策やスズメ対策もせず、自然の流れに任せることにしました。
 あとは、多頭飼育崩壊に怯えながら? 春を待ちます。

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タグ: ツマグロヒョウモン幼虫イモムシ冬越多頭飼育崩壊

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アトリと迷子のカワラヒワ?

 数日前。
 草が刈られた地面の上でカワラヒワがなにかついばんでいました。
 こちらに気づいてみんな近くの木へ飛び移っていきます。
 その鳥たちをよく見たら、明らかにカワラヒワでない鳥が。

左がカワラヒワで右の2羽がカワラヒワでない鳥

 カワラヒワは暗い緑色で「きれい」とは言いがたい色をしていますが、羽を広げると鮮やかな黄色が見えます。
 たしかにカワラヒワはいます。
 ところが白いお腹、黒い羽には赤い線、肩は赤く頭が黒い鳥がいます。
 アトリのようです。

冬鳥のアトリ

 アトリ(獦子鳥,花鶏)はスズメ目 アトリ科 アトリ属のスズメくらいの大きさの鳥。
 カワラヒワ(河原鶸)はスズメ目 アトリ科 ヒワ属。
 ちょっと遠い親戚くらいの関係。
 ちがう種類の鳥たちが一緒に群れをつくることを混群といいますが、アトリとカワラヒワも混群になっているようです。

しばらくするとまた降りてきてついばみはじめました

 カワラヒワはいつも大勢で群れていますので、この混群はそこにアトリが混ざったもの。
 と思ったのですが、よく見るとアトリばかり。
 アトリの中にちょっとだけカワラヒワが混ざったようです。
 迷子のカワラヒワ?

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タグ: アトリ冬鳥冬の鳥スズメくらいの鳥

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錦織公園のいきものたち 錦織公園について

 今まで、身近な動植物について金剛山の麓の千早赤阪村の下赤阪の棚田で出会った動植物を紹介してきました。
 棚田は山の斜面を使って段々になった田んぼです。
 平地の田んぼとちがい様々な環境があり、多種多様な生き物が住みます。
 ところが、人がひらいた田んぼですので、樹木についてはどうしても種類が限られていまします。
 そこで、樹木の種類が豊富な大阪府富田林市の錦織公園の樹木を紹介することにしました。


岩湧山山頂から見た冬の錦織公園(中央)

「錦織」

 まずは大阪府営錦織公園について。
 「錦織」のよみかたは「にしおり」。
 「にしこり」でも「にしおり」でもありません。
 ただ、「にしこおり」が公園の公式ですが、「錦織」は由緒のある地名で、 地元では「にしおり」「にしごり」ともよばれています。

場所

 大阪の南東部にある羽曳野丘陵の南端に位置し、住宅地や田んぼに囲まれた中に残された「自然」豊かな公園です。
 面積は65.7ヘクタール(657,000平方メートル)で甲子園球場の約16倍。
 生き物が豊富と言われる明治神宮より少しだけ小さい公園です。


役割

 大阪府は、南河内の植物や生き物等の自然に親しむことができる公園と位置づけ、河内地域の植生をイメージして様々な木々が植樹されています。
 いくつもある丘は樹木に覆われ、桜園や梅園などがあるだけでなく数カ所の芝生広場、2カ所の遊具施設などがあります。
 農業用の溜池には冬になると何種類もの水鳥がやってきます。
 このように四季折々の自然を楽しめるだけでなく、子どもたちが元気に遊ぶこともできる場所になっています。


国道170号線から見えるロードサイン

現在の「自然」

 開園しておよそ30年。
 大きな樹木が林冠をつくり、コナラやアラカシなどが混ざり合っています。
 コナラは明るいところでなければ芽生えが育ちません。
 里山ということで、コナラが園内に植えられたそうですが、今は老木ばかり。
 多少薄暗くても芽生えが育つことができるアラカシにその座を奪われつつあります。

植林と環境

 今の公園はコナラとアラカシに覆われていますが、公園として整備するときに、相当な数が植えられたそうです。
 つまり、園内の植物は、必ずしももとからあったとは限らないということです。
 ただ、園内には長距離の移動ができない飛べない昆虫やかたつむりの仲間が多数います。
 部分的には開園以前からの人の手があまり入っていない環境が残っているようです。


オシドリがやってくる奥の池

開園以前の松林

 公園の近くの住宅街、廿山(つづやま)。
 だんじりを持ち、お寺もあるので江戸時代から続く集落です。
 ですから公園ができる前から住んでいる人もいて、時折むかしの話を聞くことがあります。
 以前はアカマツに覆われていて、マツタケがよく取れたそうです。
 今もアカマツはあちこちに残っているものの、「アカマツ林」と呼べるものはありません。
 アカマツは落ち松葉を焚き付けに使うなど、ガスが普及する以前の貴重な燃料のひとつでした。
 森林の木々の変化(遷移)の最初の頃に生える樹木で、時間がたてばほかの木と入れ替わってしまいます。
 つまり、アカマツ林が続いているということは、人が手を入れ、里山として利用されていたということです。


瓦の建物がある河内の里

錦織と錦郡と錦部

 「錦織」と書いて、「にしこおり」。
 公園がある地域は、古くは「錦郡村(にしこりむら)」でしたが、太平洋戦争中の1942年に周辺の村と合併し、富田林町の一部になりました。
 江戸時代後期の観光ガイドブック『名所図会』シリーズの河内地方版『河内名所圖會』に書かれている地名は「錦部郡(にしきべこおり)」。
 実は「錦織」ではなかったのです。


20種をこえる梅が見られる梅の里

錦織神社

 公園から少し離れたところに「錦織神社(にしこおりじんじゃ・にしきおりじんじゃ)」があります。
 『河内名所圖會』にも「錦織神祠(にしごりのやしろ)」として紹介されています。
 この地の産土神(うぶすながみ/土地の神様)と書かれていますので、神社にあやかって文字を変えたのかもしれません。
 神社の本殿は室町時代につくられたもの。
 特殊な様式で、日光東照宮など様々な神社建築に影響を与えたと言われ、国の重要文化財に指定されています。
 境内の発掘調査では、平安時代の瓦が発見されたため、少なくとも平安時代にはこの地にあったと考えられています。

錦部氏

 「錦織」という地名や姓は、古墳時代頃に朝鮮半島などから織物(おりもの)の技術を持って日本にやってきた人達に由来すると言われます。
 錦織神社の由緒にも雄略天皇が機織りの技術などを持った集団を住まわせたとあります。
 それが錦部(にしごり)氏。
 雄略天皇は5世紀ころの天皇(当時はまだ「天皇」という称号はありません)と言われています。
 錦織神社は、その錦部氏の氏神ですので、相当古い神社のようです。


遊具がたくさんの水辺の広場

歴史

 このように錦織地区は古く、1500年あまりの歴史があるようです。
 園内には少なくとも2基の古墳があります。
 木がなければ東を流れる石川を見下ろせる場所につくられています。
 その石川の西岸地域が錦郡村。
 錦織公園の歴史は30年ほどですが、この場所の里山としての歴史は1000年をはるかに超えるようです。

■参考外部リンク■
錦織公園 | 大阪府富田林市 大阪府営公園

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タグ: 錦織公園の生物錦織公園錦織錦織神社

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じつはもふもふ? のウラギンシジミ

 去年の写真を見ていると、ウラギンシジミがいました。
 めずらしい蝶ではないのですが、翅を広げてとまっていたので写したのを思い出しました。


 ウラギンシジミは名前のように翅の裏が銀色に見えます。
 シジミチョウは翅の長さが1センチ前後の小さい蝶ばかりなのですが、2センチを超えるシロチョウクラスの大きさ。
 知らなければ、シジミチョウとは思わないでしょう。


 そして、銀色の裏に対して表はオレンジと濃い褐色。
 なんかタテハチョウのようです。


 大きさといい、模様といい、シジミチョウらしからぬウラギンシジミ。
 拡大してみると、大きな黒い目にもふもふの結構かわいい顔をしています。
 本当にもふもふなのかは、触ってないのでわかりませんが。

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タグ: ウラギンシジミシジミチョウチョウ

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下赤阪の棚田の1月の白い花~緑色の花

 下赤阪の棚田の生き物たちを追いかけて数年。
 いつもその年、その月ごとにまとめていましたが、今年は過去の同じ月に出会った生き物たちをまとめてみることにしました。
 これで少しはその月に出会える生き物たちを探しやすくなると思います。

1月の白い花 タグ:下赤阪の棚田の白い花1月の花

ナズナ(薺)Capsella bursa-pastoris

被子植物門 双子葉類
アブラナ目 アブラナ科 ナズナ属
越年草
春の七種
タグ:ナズナ


2017年中旬

よく似た花の野草は多いのですが、ハート型の果実が特徴。

タネツケバナ(種漬花)Cardamine scutata

被子植物門 双子葉類
フウチョウソウ目 アブラナ科 タネツケバナ属
越年草
タグ:タネツケバナ


2014年中旬

ミチタネツケバナに似ていますが、水気の多いところや流れの緩やかな用水路などに生えます。
ミチタネツケバナは、あまり水気が多くないところに生えます。

ハキダメギク(掃溜菊)Galinsoga quadriradiata

被子植物門 双子葉類
キク目 キク科 コゴメギク属
一年草
タグ:ハキダメギク


2017年中旬

1センチにも満たないような小さな花(頭状花序)です。

ヒメジョオン(姫女苑)Erigeron annuus

被子植物門 双子葉類
キク目 キク科 ムカシヨモギ属
越年草
北アメリカ原産の帰化植物
要注意外来生物
日本の侵略的外来種ワースト100
タグ:ヒメジョオン


2017年中旬

ハルジオンと似ていますが、ハルジオンの花弁はもっと細く糸のようになっています。

コハコベ (小繁縷) Stellaria media

被子植物門 双子葉類
ナデシコ目 ナデシコ科 ハコベ属
越年草
タグ:コハコベ


2015年中旬

ミドリハコベに似ていますが、茎が赤味がかっています。
ミドリハコベは名前のように緑色。

シロツメクサ(白詰草)Trifolium repens

被子植物門 双子葉類
マメ目 マメ科 シャジクソウ属
多年草
ヨーロッパ原産
別名:クローバー
タグ:シロツメクサ


2017年中旬

ビワ(枇杷)Eriobotrya japonica

被子植物門 双子葉類
バラ目 バラ科 ビワ属
常緑高木
中国南西部原産の史前帰化植物
タグ:ビワ


2015年中旬

ほとんど花は終わっているようです。

ウメ(梅)Prunus mume の白梅

被子植物門 双子葉類
バラ目 バラ科 サクラ属
落葉高木
タグ:ウメ


2017年中旬

近寄れないので品種は不明。
多分南高?
2017年は開花が早いような気がします。

ニホンズイセン(日本水仙)Narcissus tazetta var. chinensis

被子植物門 単子葉類
クサスギカズラ目 ヒガンバナ科 スイセン属
多年草
タグ:ニホンズイセン


2017年中旬

スイセンにはたくさんの品種がありますので、ニホンズイセンに似た品種かもしれません。
また、ニホンズイセンも古い園芸品種のひとつです。

スイセン(水仙)Narcissus

被子植物門 単子葉類
クサスギカズラ目 ヒガンバナ科 スイセン属
多年草
タグ:スイセン


八重咲品種 2017年中旬

2017年は開花が早いような気がします。

白い花
1月の緑色の花 タグ:下赤阪の棚田の緑色の花1月の花

セトガヤ(瀬戸茅)Alopecurus japonicus

被子植物門 単子葉葉類
イネ目 イネ科 スズメノテッポウ属
一年草
タグ:セトガヤ


2015年中旬

スズメノテッポウに似ていますが、花の葯(やく/雄蕊の花粉が入っているところ)が白。
スズメノテッポウはオレンジ色。

スズメノテッポウ(雀の鉄砲)Alopecurus aequalis

被子植物門 単子葉類
イネ目 イネ科 スズメノテッポウ属
一年草
史前帰化植物
タグ:スズメノテッポウ


2015年中旬

白い葯がありますが、オレンジ色の葯もあります。
白からオレンジに変わるのがスズメノテッポウの特徴。

緑色の花

タグ♦ 下赤阪の棚田のいきもの目次

■参考外部リンク■
下赤阪の棚田 | 千早赤阪村観光協会

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タグ: 1月の花/SA-tanada1月の白い花/SA-tanada1月の緑色の花/SA-tanada白い花/SA-tanada緑色の花/SA-tanada2017年/SA-tanada冬の花/SA-tanada1月の下赤阪の棚田の植物ニホンズイセン

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genre : 趣味・実用

パンダのかわいさは草食系肉食動物だから? 王子動物園

 パンダ。
 説明の必要がないほど人気がある動物。
 上野動物園ではいなくても話題になるほどの人気動物です。
 そしてかわいいだけでなくおもしろい動物です。

王子動物園のパンダ

 「パンダ」というのは、ジャイアントパンダとレッサーパンダを合わせた名称ですが、普通はジャイアントパンダのことを指します。
 ジャイアントパンダは、哺乳綱 食肉目 クマ科 ジャイアントパンダ属。
 食肉目。別名ネコ目。
 つまり、肉食動物ばかり集まったグループです。
 もちろん、パンダは笹を食べます。
 草食動物です。

丸顔は草食のおかげ

 実は動物は植物を消化できません。
 植物が生まれるよりずっと昔からいるからでしょう。
 でも草食動物はいます。
 それは、植物を分解できる生き物(細菌)の力を借りているから。
 内臓の中にたくさん細菌を住まわせて、分解してもらっているのです。
 ですから、体が大きかったり、常に食べていたり、いつものんびりしていたりします。
 体の中に細菌をいっぱいにして、それでもなかなか分解できないので、たくさん食べたり、のんびりして細菌を活発にしたりしなければならないのです。

ぐでパンダ

 パンダがいつも笹を食べてて、ゴロゴロしているのもきっとそうにちがいありません。
 そしてクマらしからぬ丸い顔も固い笹をかみつぶすために太い筋肉をつけたためだとか。
 パンダのかわいさは、草食動物だから。
 でも、同じ草食動物の牛や馬や羊にはパンダのようなかわいさは感じられません。
 別のかわいさです。

 それは、パンダは体が柔らかい肉食動物の仲間だったからかもしれません。
 牛も馬も羊もパンダのようにおしりをついて座れませんから。
 それにパンダは元が肉食のクマ。
 まだ体が草食に適応しきれてなく、腸に十分な長さがありません。
 それもほかの草食動物には見られないパンダらしさの理由なのかもしれません。

■参考外部リンク■
神戸市立王子動物園【公式】

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タグ: パンダジャイアントパンダ王子動物園動物園クマ

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イヌホオズキ(犬酸漿)―下赤坂の棚田の漿果

 小さなトマトのような実ですが、ナス科特有の毒があります。

植物界 被子植物門
果実 タグ:下赤阪の棚田の果実
〉液果 えきか:汁気の多い果実 タグ:下赤阪の棚田の液果
〉〉漿果 しょうか:種のまわりが柔らかい液果 タグ:漿果

イヌホオズキ(犬酸漿)Solanum nigrum

双子葉類 ナス目 ナス科 ナス属

一年草
花期:8~10月
生育場所:道端,田畑

草丈:30~60cm
分布:北海道~沖縄
史前帰化植物?

タグ:イヌホオズキ

イヌホオズキの仲間はよく似ています。

イヌホオズキは一つの房に4~10個の実。
熟して黒い実はツヤがありません。

オオイヌホオズキは1房に5~8個の実。
黒く熟した実には少しツヤ。

アメリカイヌホオズキは1房に1~4個の実。
黒く熟した実にはツヤがあります。

黒い実にはツヤがあるようですが、1房に実が6個ついているのもあるので、イヌホオズキ?
もしかしたら、アメリカイヌホオズキとイヌホオズキが同じ所に生えていたのかもしれません。

〉〉漿果
〉液果
果実
植物界 被子植物門

タグ♦ 下赤阪の棚田のいきもの目次

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タグ: イヌホオズキ10月の下赤阪の棚田の植物果実/SA-tanada液果/SA-tanada漿果/SA-tanada10月の果実/SA-tanada10月の液果/SA-tanada10月の漿果/SA-tanada

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炭素は地球の上をぐるぐるまわってる!『大気の進化46億年 O2とCO2 ―酸素と二酸化炭素の不思議な関係―』田近英一 著 技術評論社 刊

 今、人類の大きな課題になっている二酸化炭素による地球温暖化と深く関係している「炭素循環」の本です。
 著者は東京大学大学院の教授で、ほかにも地球環境史の本を出版しています。

 地球温暖化は知っていても、「炭素循環」は聞いたことがないかもしれません。
 でも、二酸化炭素による地球温暖化を理解するためには、「炭素循環」はとても重要な事。
 それを説明してくれるのがこの本です。

 「炭素循環」について強引に短い説明をしてみると。
 炭素は地球にある元素の一つ。
 それが形を変えて、地球の上を、空から海から地面の下の深くまでぐるぐる長い時間をかけて循環しています。
 それが「炭素循環」。
 その途中の姿が植物であり、動物であり、石油や石炭であり、空気の中の二酸化炭素でもあります。
 つまり、地球温暖化の元凶と言われる二酸化炭素も、いずれ地面の下へと姿を変えていくものです。

ドライアイスにすると二酸化炭素も見えます

 実は、地球ができたときはもっとたくさんの、もしかしたら空気のほぼ100%が二酸化炭素だったともいわれます。
 それが現在のほぼ0%(0.04%)まで減ったのは、二酸化炭素が炭素循環で地球の色んな所に溜まっていったから。
 その仕組を地球の成立から解説してくれるのが、この本。

 あれ、世間で言われることとちがう!
 と思うかもしれません。
 ただ、炭素循環にかかる時間はとても長く、およそ50万年ともいわれ、場合によってはもっとかかります。
 人間からすると永遠にも思えますが、地質の時間ではほんの一瞬。
 しかし地球温暖化の原因とされる二酸化炭素の増加は、この200年ほどのこと。
 炭素循環の2500分の1の時間。
 時間のスケールがぜんぜんちがうのです。

石炭は地面の下に閉じ込められた炭素(大阪市立自然史博物館)

 ですから馴染みのないことばかりで、ちょっと難しく感じるかもしれません。
 そういうときは、とりあえずややこしい途中の部分はおいといて、「これがこうなる」と原因と結果だけを覚えておいて、ややこしい部分はあとまわしに。
 そして大切なことは、頭を柔らかくすること。
 地球規模の出来事は、日常の中で感じる自然現象とはちがいます。
 「常識」にとらわれず、柔軟さが必要です。

 この本に書かれていることから考えてみると。
 二酸化炭素の元になる炭素。
 それが地球レベルでぐるぐる回っているのですが、現在の地球で炭素があるところは、空気中、海中、そして地面の下。
 植物がありませんが、植物が取り込んだ二酸化炭素は、植物が死ぬとまた二酸化炭素になって空気中に戻っていきます。
 もちろん、それには何十年、何百年かかりますが、炭素循環の50万年に比べればほんの一瞬。
 そのため空気中にあるのと同じとして考えられています。

大きな木が蓄えた二酸化炭素もいずれは空気の中に戻ります

 それぞれの場所にどのくらいの炭素の量があるかというと、海に溶けている炭素は空気の50倍の量。
 そして地面の下には空気の17万倍の量。
 今、問題になっている二酸化炭素は植物を燃やしてできものではなく、地面の下の化石燃料を燃やしてできたもの。
 つまり、空気の17万倍の炭素です。
 単純に考えれば、木を育てるのではなく、地面の下に二酸化炭素の中の炭素を戻さなければならないはず。
 本当に、木を植えれば化石燃料を燃やした分の二酸化炭素を空気から取り除くことはできるのでしょうか。

 地球温暖化と増える二酸化炭素の問題は、思っていたよりも複雑です。

■参考外部リンク■
田近研究室
大気の進化46億年 O2とCO2 ―酸素と二酸化炭素の不思議な関係―:書籍案内|技術評論社

大気の進化46億年O2とCO2 [ 田近英一 ]

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(2017/1/4 21:25時点)

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タグ: 大気の進化46億年O2とCO2田近英一二酸化炭素炭素循環地球温暖化

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ヤマハゼ(山黄櫨)―下赤阪の棚田の10月の核果

 里山にも生える身近な木です。

植物界 被子植物門
果実 タグ:下赤阪の棚田の果実
〉液果 えきか:汁気の多い果実 タグ:下赤阪の棚田の液果
〉〉核果 かくか:種が硬い殻に覆われている液果 タグ:核果

ヤマハゼ(山黄櫨)Toxicodendron sylvestre

双子葉類 ムクロジ目 ウルシ科 ウルシ属
落葉小高木
核果
花期:5~6月
生育場所:暖地の山地
分布:関東~沖縄
タグ:ヤマハゼ

同じウルシ属のハゼノキ、ヤマウルシとよく似ています。

ヤマハゼの果実は黄褐色無毛で、熟しても割れません。
無毛で熟すと割れて白い種子が見えればハゼノキ。
粗い毛があり熟すと割れて白い種子が見えればヤマウルシ。

〉〉核果
〉液果
果実
植物界 被子植物門

タグ♦ 下赤阪の棚田のいきもの目次

■参考外部リンク■
下赤阪の棚田 | 千早赤阪村観光協会

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タグ: 下赤阪の棚田2016下赤阪の棚田の植物ヤマハゼ果実/SA-tanada液果/SA-tanada核果/SA-tanada

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二十四節気・七十二候
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都会の植え込みから自然あふれる山まで。
フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

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