【 2016年08月】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

2016年の金剛山の萌黄の滝

 金剛山の好きな登山道。
 モミジ谷。
 金剛山によく来る人にとっては説明の必要もないほど有名な道ですが、本などで紹介されないので知名度は高くありません。

 そのモミジ谷で夏の楽しみが、第5堰堤上の支流にある「緑の滝」。
 もう少し色を補正すると「萌黄の滝」。
 苔に覆われた崩れた花崗岩。
 それが連なって滝のようになっています。


 今年は草が生え、ちょっと雰囲気がかわってきました。
 自然はうつろいゆくものです。

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タグ: 萌黄の滝コケ緑の滝モミジ谷(金剛山)金剛山金剛山のコケ

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theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

増えすぎたスミレをどうしようかと思っていたらイモムシがたくさん食べてくれました。けれども

 家にはたくさんのスミレがあります。
 そのほとんどは、勝手に増えたもの。
 花は春にしか咲きませんが、咲かない花(閉鎖花)が春から秋まで種をつくり、まわりに飛ばしまくります。
 ですから、何かを植えている鉢から、何も植えていない鉢までスミレだらけになってしまいます。
 とってしまわなければならないのですが、成長している姿を見ると、ついつい先延ばしになってしまいました。
 花は来年の春まで咲かないというのに。

この記事にはの画像があります。



 そして、ある日。
 スミレの葉に黒いイモムシが。
 黒いだけではありません。
 黒い毛、いやトゲが生えています。
 スミレを食べる、トゲのある黒いイモムシ。
 ヒョウモンチョウの仲間にちがいありません。

この頃はまだスミレの葉に隠れるほどの大きさ

 ヒョウモンチョウはオレンジ色に黒い斑点がある翅のチョウのグループです。
 ヒョウモンチョウの中でもどうやら、ツマグロヒョウモンのようです。
 ツマグロヒョウモンの幼虫はスミレを食べます。
 増えすぎたスミレを食べてもらって、きれいな蝶の誕生を見ることができれば。
 と、様子を見ることにしました。

オレンジ色がなんとなく毒々しい幼虫さん

 とりあえず、見つけた幼虫を一つの鉢に集めました。
 葉が食べられ無くなってくると養生に回し、新しい鉢を用意します。
 ヒョウモンチョウの幼虫は頭がいいようで、徹底的に食べつくす前にほかに探しはじめます。
 あとどれくらいできれいな蝶が見られるのだろう。

 ところが。

脱皮直後の頭はオレンジ色

 幼虫は最終的に10匹以上。
 おそらく1匹のメスが産んだと思うのですが、大きさはいろいろ。
 どういうわけか成長に差があります。
 ともあれ、草食動物というのは食べ物の効率が悪く、とんでもない量の植物が必要となります。
 10匹以上がどんどん食べ、どんどん成長していくので、どんどんスミレの葉がなくなっていきます。
 養生がおつきません。

体長4センチ余りでおそらく終齢幼虫

 しかたがないので、近所の道端で雑草になっているスミレの葉をもらうことにしました。
 年に数度、きれいに草刈りされる場所なので、大目に見てくれる、はずです。
 スミレが減ってしまうと放浪をはじめてしまうので水槽に保護して、毎日束ねたスミレの葉を入れます。

 それをはじめて2日後、はじめて幼虫を見つけてから10日。
 2匹が蛹になっていました。

おしりのところ糸でくっつけて蛹になります

 そして1週間。
 すべての幼虫が蛹になったころ。
 最初の蛹から無事オスが羽化しました。
 ところが、蛹から出るのは一瞬、見逃してしまいました。残念。

タテハチョウの仲間らしく足は4本に見えます

一番目の2本は折りたたんでいます

 蛹になった順に羽化していき、無事全部羽化。
 羽化した蝶は翅が固まると空へと放します。
 最終的に蛹になったのは12匹。
 内、メスはたった3匹。
 オスとは1:3。
 メスが少ない理由は、よくわかりません。

オスのヒョウモンチョウ


メスのヒョウモンチョウ

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タグ: ツマグロヒョウモンタテハチョウイモムシ毛虫

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theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

ちっちゃな富士山の谷で咲いてた赤紫色花びらが上下2枚に広がっている花

 大阪にある富士山の一つ、旗尾岳。
 富士山の七分の一ほどのちっさい富士山の北から西に流れる谷、才ノ神谷。
 そこで8月のはじめころに咲いていた、ちょっと小さな花。


 ちょっとだけ紫がかったピンクの花びらが上下に広がっています。
 でも、それぞれ形がちがっていて、花の真ん中に縦線を引いたら、左右対称になります(左右相称花)。
 葉は左右に対になって茎についている対生(たいせい)。
 どうもシソの仲間(シソ目)のようです。


 調べてみたら、ハグロソウ(葉黒草)。
 シソ目キツネノマゴ科ハグロソウ属の多年草。
 ちょっと暗くて、ちょっと湿った、林の中に生えます。


 名前の由来は、葉の色が濃く黒っぽく見えるから、らしいですが、それはちょっと誇大な表現かも。
 花を横から見ると、上下に開いた2枚の葉(苞)の間から細い筒状になってとびだし、その先が上下に広がります。
 関東より西の広葉樹林に分布する横から見るとおもしろい形の花です。

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タグ: ハグロソウ赤紫色の花夏の花キツネノマゴ科旗尾岳天見富士和泉山脈

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theme : 草花
genre : 趣味・実用

巨樹・古樹・老樹 その42 四天王寺の亀井堂隣の大阪市指定の保存樹第2号の楠

 日本最古級のお寺、四天王寺。
 大阪の天王寺区にある聖徳太子が建てたと言われるお寺です。

 ただ千数百年の間にいろいろあったようで、伽藍配置こそ古代の形式を残しているているものの、そんな古いお寺という雰囲気はありません。
 現在の寺院のほぼ中央にある放生池の通称「亀の池」。
 その西にある亀井堂の隣りにある大きなクスノキ。

四天王寺の亀井堂隣の大阪市指定の保存樹第2号の楠(2016年5月)

 大阪市のお寺らしく境内には数多くの大きなクスノキがありますが、この木は大阪市が指定する保存樹。
 幹回り1.5メートル以上、高さ15メートル以上を指定基準とする老樹や巨木のひとつ。

 大きいもののまだまだ自分の力で枝を支えることはできています。
 境内にあるこのクスノキが選ばれたのは、寺院のほぼ中央にあっていろいろな方向から見ることができること。
 そしてまわりに競い合う木がないので自由に枝を伸ばした姿からでしょうか。


 大阪は太平洋戦争で無差別爆撃を受けました。
 そのとき建物の多くを失った四天王寺で生き残った数少ない木なのかもしれません。
 といいつつ、クスノキは長寿ですが成長の早い木。
 大きいとはいえ、幹周り3.4メートル。
 同じ保存樹でも住吉大社のクスノキの半分。
 もしかしたら戦後の生まれかもしれません。

巨樹(大きな木)・古樹(樹齢の高い木)・老樹(年老いて見える木)」とはIWO(いきもの は おもしろい!)が以下の独自基準で選んだものです。
1.一般に「巨樹」「古樹」「老樹」と認知されている樹木
2.その場所や地域の中で見た目が「巨樹」「古樹」「老樹」を感じさせる樹木
3.見た目が小さくてもその種として「巨樹」「古樹」「老樹」な樹木
4.地域の自然を愛する組織や団体などが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
5.その他IWOが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木

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タグ: 巨樹・古樹・老樹クスノキ四天王寺大阪市指定保存樹

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theme : 樹木・花木
genre : 趣味・実用

和泉山脈の富士山のセンチコガネ

 富士山というと静岡県と山梨県にまたがる円錐形で独立峰の成層火山。
 日本一高いというだけでなく、周囲に山がない独立峰で、遠くからでもよく目立つからでしょうか、古くから信仰の対象になっていました。
 その信仰も大きかったようで、日本中に「〇〇富士」とよばれる「郷土富士」がたくさんあります。

この記事にはコガネムシの画像があります。


富士山と言いつつ富士山に見えるポイントは少ないようです

 高い山がない大阪にも、富士山はあります。
 意外にも3つあり、その中で最も高いのが河内長野市の旗尾岳(はたおだけ)。「天見富士」呼ばれています。
 標高が548メートルと、富士山どころかまわりの山々よりも低かったりしますが、名前に違わぬ延々と続く急な上り坂はなかなか。
 でも山頂は杉林の中で全く眺望はききません。

 その急坂でセンチコガネと出会いました。
 哺乳動物の糞を食べるので「日本のフンコロガシ」と呼ばれることはありますが、糞は転がしませんし、フンコロガシとはちがう種類の昆虫です。
 同じセンチコガネ属のオオセンチコガネとよく似ています。
 一応、オオセンチコガネのほうが大きいことになっていますが、小さいオオセンチコガネや大きなセンチコガネなどもいる上、色もいろいろ。
 意外とややこしかったりします。

ちょっとオオセンチコガネっぽい色に見えます

 センチコガネとオオセンチコガネを見分けるポイントの一つは、頭の平らなところ(頭楯)。
 ここが半円形ならセンチコガネ、台形っぽくなっていたらオオセンチコガネ。
 天見の富士山のセンチコガネは、見た目はなんとなくセンチコガネ。
 頭楯を見てみたら、やっぱりセンチコガネ。

半円形の頭楯はセンチコガネ

 そもそも、和泉山脈とつながっている金剛山地で見かけるのは、圧倒的にセンチコガネ。
 まだオオセンチコガネは1回しか出会っていません。
 センチコガネはだいたい黒っぽいのが多いのですが、天見の富士山のはちょっと緑がかってきれいでした。


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タグ: センチコガネセンチコガネ(種)旗尾岳天見富士和泉山脈

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theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

池のそばで産卵する大きなトンボをオニヤンマと思ったら

 おなじみ錦織公園の河内の里。
 その奥にあるハスとスイレンとガマとトクサとハンゲショウの池。
 そこに大きなトンボが飛んできました。
 池の端で尾の先端を土につけています。
 どうやら産卵しているようです。


 遠くてはっきりとは見えませんが、黒い体に黄色い線。
 もしかして、オニヤンマ?!
 ところが。

 トンボは大きさと住むところがちがいますが、成虫は空を飛び、幼虫は水中に住むところは共通しています。
 もちろん姿も概ねよく似ています。
 しかし、産卵方法にははっきりとしたちがいがあり、種を見分けるときにも役立ちます。


 このトンボは、〈陸上〉の〈土かコケの中〉に〈メスだけ〉が〈とまったまま〉〈腹部の先をつけて〉産卵しています。
 オニヤンマは、〈水中〉の〈水底の土の中〉に〈メスだけ〉が〈飛びながら〉〈腹部の先をつけて〉産卵します。
 ということで、オニヤンマではありません。残念。
 オニヤンマに似て、止まったまま土の中に産むのは、ヤブヤンマです。

 ということで、このトンボはヤブヤンマ。
 トンボ目 ヤンマ科 ヤブヤンマ属のトンボです。

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タグ: ヤブヤンマヤンマトンボ錦織公園

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genre : 趣味・実用

雑木林にもこんなに不思議な生き物がいっぱいいたなんて!『教えてゲッチョ先生!雑木林のフシギ』盛口満著 ヤマケイ文庫刊

 様々な生き物のスケッチの描き方と生態を紹介した東京大学出版会の『生き物の描き方』『昆虫の描き方』『植物の描き方』の「描き方シリーズ」の著者の本です。
 盛口満さん。
 またの名をゲッチョ先生。

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 ゲッチョ先生が高校教師のころ、生徒たちと出会った雑木林の生き物のエッセイ。
 一つのテーマが4ページできっちりと終わります。
 この本の特徴は、「里山」と書かずに「雑木林」としているところ。
 一般的な言葉としては、「雑木林」も「里山」も大きなちがいはありません。
 「里山」は「雑木林」のことではありませんが、「雑木林」は「里山」のひとつ。
 つまり、里山のいろいろな姿の一つが、雑木林ということです。

子供の頃のゲッチョ先生にとって憧れのドングリだったクヌギ

 初版は2003年の出版で当時なら「雑木林」のほうがわかりやすかったでしょう。
 ですから、文庫版として2016年に再版するのなら、「雑木林」よりも目を引く「里山」に変えるのは、ビジネスとしては当然のこと
 でも、「雑木林」のまま。

 ですから、内容も最近よくある、里山を神聖視してしまい、「里山は生物多様性のある大切な自然だからなにがなんでも守らならければならない!」というようなことはまったく、微塵もありません。
 ただただ、雑木林で出会った面白く奇妙な生き物たちの紹介です。

冬虫夏草(虫草)のカメムシタケ

 それも、昆虫だけでなく、植物、哺乳類、キノコなどなど。
 昆虫だけ、鳥だけ、花だけと特定の生き物にかたよることなく、幅広く取り上げます。
 なぜなら、それら様々な生き物たちが複雑に関係し合い、時には食べ、時には食べられ、と立場も入れ替わるのが雑木林の姿です。

 見たことも聞いたこともないような生き物もいるかもしれません。
 ものすごくめずらしいと思っている生き物もいるかもしれません。
 でも、みんなゲッチョ先生の学校のまわりの雑木林にいる生き物たち。
 雑木林はいろいろな生き物たちが、ぞれぞれ関係しあって生きているのがこの本でもわかります。

おそらくムササビがマツボックリを食べた痕のエビフライ

 どのような生き物が登場するのか、ちょっとだけ目次から抜き出してみます。

ドングリって何?
林のゴキブリ
冬虫夏草って知っている?
ゾウの鼻を持つさなぎ
マツボックリのエビフライ
トンボにとりつくキノコ
日本原産の果物を知っている?

 ほんとうにいろいろな生き物が登場しています。

 このように雑木林でどのような生き物たちがどのように生きているのか、その一端が描かれています。
 きっとこの本を読んでから雑木林・里山に行くと、今まで気が付かなかったことがたくさん発見できるにちがいありません。
 雑木林で自然観察するときのポイントのたくさんあり、参考になる1冊です。

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■参考外部リンク■
【ゲッチョの公式サイト】ゲッチョのカマキリ広報
ヤマケイ文庫 教えてゲッチョ先生!雑木林のフシギ | 山と溪谷社

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タグ: 教えてゲッチョ先生!雑木林のフシギ盛口満クヌギカメムシタケ山のエビフライ

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theme : オススメの本の紹介
genre : 本・雑誌

夏の金剛山で突然飛んできた小さなセミ

 夏の金剛山。
 あちこちでセミが泣いていますが、さすがににクマゼミはいません。

 文殊尾根を下山中、目の前のスギの幹に小さくて細長いセミがとまりました。


 金剛山で小さいセミというと、エゾハルゼミ?
 大阪のレッドリスト絶滅危惧II類VU!?

 いえいえ。
 ヒグラシでした。
 「カナカナ」鳴いています。


 金剛山のエゾハルゼミは、山頂周辺、およそ1000メートルを超えるところにしかいないといわれます。
 この高さは、ブナ林が現れる高さ。
 エゾハルゼミの特徴です。

 平地でも見られる普通のセミで残念ですが、7月下旬に間近で鳴き声が聞こえるのも、金剛山ならでは。

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タグ: ヒグラシ金剛山金剛山の虫夏の虫セミ

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金剛山のモミジ谷の堰堤ビオトープの更新3年後

 2013年の台風18号の豪雨で川原の植物が流され、瓦礫だらけになった金剛山のモミジ谷上流部
 それから3年が過ぎようとしています。
 すでに翌年には木や草が生えかけていましたが、どうなったでしょうか。

 モミジ谷は金剛山の北側にある谷。
 水越峠側の登山道で人気のある谷道。
 特に冬は第6堰堤(えんてい)とその上の滝が凍るので有名です。
 金剛山は花崗岩(かこうがん)でできた山で、大雨になると崩れやすく、下流に被害を出してしまします。
 そのため、多くの谷に堰堤がつくられ、自然の景観が崩されています。
 しかし、下流の人々の安全のため、やむを得ないこと。
 それに堰堤の上には新しい景観が作られています。

苔生したモミジ谷

 堰堤は、流れてきた土砂の勢いを減らすためのダム。
 谷を塞ぐようにコンクリートの壁がありますが、ダムとちがって溜まっているのは、土砂。
 堰堤の上は、平らな川原のようになっています。
 そこには水辺を好む植物がいろいろ育ちます。
 人工物に由来していますが、それに対応して自然の生き物たちが新しい景観を作っています。

 しかし、大雨で山が崩れると、瓦礫をせき止め、下流の被害を防ぎます。
 それと引き換えに堰堤の上の様子は一変します。
 堰堤の宿命でしょうか。

2013年台風一過の第5堰堤の上から上流へ


2013年台風一過の第5堰堤の奥(本流支流分岐点)から堰堤へ

 そして3年。

 もっとも様相が変わった第5堰堤。
 一面角張った花崗岩だらけ。だったのが草に覆われ、登山道の部分が白く残っているだけ。
 木も育っているようです。

2016年の第5堰堤の上から上流へ


2016年の第5堰堤の奥(本流支流分岐点)から堰堤へ

 3年前の荒れた様子からは想像もできません。
 それ以前の姿にかなり近づいてきているようです。

 このあたりの標高は900メートル足らず。
 冬には雪がつもり、少し上にある滝は凍ります。
 そんな場所でもたった3年でここまで回復する自然の力には驚かされます。

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タグ: モミジ谷(金剛山)金剛山モミジ谷遷移遷移

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害虫が現れた?!プランター稲2016

 元気に伸びた稲の葉に変なものを見つけました。
 大きさは1センチくらい。
 白い泡のように包まれたもの。
 なんというか、質感と雰囲気はカマキリの卵のようです。
 何かの卵?
 ということは、稲の葉を食べる害虫!

この記事にはの画像があります。


白くて小さいカマキリの卵(卵鞘)のような謎の物体

 調べてみると、どうやらムシヒキアブ類の卵のようです。
 ムシヒキアブ?
 昆虫の体液を吸う肉食系のアブ。
 幼虫は土の中でコガネムシの幼虫などを食べるようです。

ムシヒキアブの仲間のシオヤアブの成虫

 ということは、稲の害虫ではありません。
 それどころか、稲とはほとんど関係のない虫です。
 水を張った田んぼにはコガネムシの幼虫はいませんから。
 きっとススキか何かと間違えて卵を産んでしまったのでしょう。
 コガネムシの幼虫は、植物の根を食べる害虫。
 去年、タルサトイモが被害に遭いました。
 それを食べてくれるのなら、益虫です。

大きさ1センチくらいの卵鞘

 ところが。
 ムシヒキアブの幼虫の食べ物の中に、ミミズが入っていました。
 これはよくない。
 ミミズは、土をほぐしてくれるいい虫。
 プランター稲には関係ありませんが、他の鉢植えには関係あります。
 それを食べるのなら害虫。
 駆除することにしました。

 その前に一体どれだけの幼虫が産まれるのか確かめましたが、駆除が正解だと思いました。
 広い屋外ならともかく、小さな鉢しか無い場所にあれだけの虫が放たれたとなると。
 桑原桑原。

卵鞘から生まれたムシヒキアブ類の幼虫

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タグ: プランター稲2016ムシヒキアブプランター稲の害虫プランター稲

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フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

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