一口に「サル」といいますが。世界が3色のサル編
申年最初の記事では、古いタイプ、夜行性時代の哺乳類の特徴が残った2色しか感じない目を持ったサル(霊長類)を紹介しました。
今度は、人間と同じように3色を感じる目を持ったサルです。

赤・緑・青と人間が感じることができない紫外線の4色の光を感じる目を持った脊椎動物の中で、なぜが哺乳類だけが赤と青の2色だけしか感じることができません。
ところが、哺乳類である人間は赤・緑・青の3色の光を感じることができます。
それは緑を感じる細胞が新しくできたためと考えられています。
そんな3色を感じることができるサル、もちろん大阪市の天王寺動物園のサルたちです。
動物の進化の基本的なルールの一つに、進化の過程でなくしてしまったものは取り戻せないというものがあります。
たとえば、水中に住む魚が陸上に住む爬虫類や哺乳類に進化していく過程でエラや多くのヒレをなくしました。
爬虫類や哺乳類で水中に戻った生き物はたくさんいますが、どれも魚と同じエラやヒレを取り戻すことはできませんでした。
イルカの背ビレは、形は魚のものと似ていますが、全くちがうつくりになっています。
魚のヒレに似せてつくったものなのです。
そう考えると、失った2色の内1色だけでも取り戻したのは奇跡のルール違反のようにも思えます。
でも、これはなくしたのではなく、緑と“紫外色”を感じる視細胞をつくる遺伝子がちょっと休んでいただけなのかもしれません。
色を感じる細胞自体は失っていませんから。
ですから、もしかしたら未来には紫外線を感じるサルが現れるかもしれません?
ということで、人間に近いサルは次回に。
■参考外部リンク■
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