【 2015年08月】

[カテゴリ リスト] 【表示記事リスト】
ビオトープ
┃《ビオトープとは
山・森・里山
川・湖・池
海岸・干潟・海
公園・緑地・田畑
都市
野鳥・鳥
モズ
哺乳類
爬虫類・両生類
恐竜と化石爬虫類

節足動物
甲虫
昆虫(甲虫以外)
甲殻類
虫(節足動物以外)
その他の海の動物
草花
野菜・食用作物
お茶
樹木
花木
紅葉・黄葉・褐葉
果物・実
コケ・シダ
その他植物について
微生物・菌類・細菌 等
地衣類
博物館・植物園・催事 等
季節
本・DVD・物語・伝承
架空・神話・創作
語彙集
フィールドワーク
リンク
ブログのご利用について


〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

初秋の錦織公園の蝶 たくさんの花にいろんな蝶があつまっています。

 明治神宮とほぼ同じ広さがある大阪南部にある錦織公園。
 木が多いだけでなく、草もたくさんあります。
 南入口には、ハーブをはじめいろいろな花が咲いています。
 河内の里には、日本の在来種や昔からよく育てられている花が咲いています。
 ということもあり、秋の花にチョウがいっぱい集まっていました。

この記事にはの画像があります。


アゲハチョウ上科

シジミチョウ科
小さい蝶が多い科です。

ツバメシジミ(燕小灰蝶)Everes argiades
シジミチョウ科 ヒメシジミ亜科 ヒメシジミ族 ツバメシジミ属



メス

翅の表側はちょっと黒っぽい。
雄はもう少し薄い色をしています。
ヤマトシジミ(大和小灰蝶)Pseudozizeeria maha
シジミチョウ科 ヒメシジミ亜科 ヒメシジミ族 ヤマトシジミ属

ちょっと翅が汚れているようです

幼虫はカタバミを食べますので、道端でもよく見かけます。
ベニシジミ(紅小灰蝶)Lycaena phlaeas
シジミチョウ科 ベニシジミ亜科 ベニシジミ属

夏型

春型の翅の表はもっと鮮やかです。

タテハチョウ科
前肢が退化していて4本脚に見えます。

サトキマダラヒカゲ(里黄斑日陰蝶)Neope goschkevitschii
タテハチョウ科 ジャノメチョウ亜科 マネシヒカゲ族 キマダラヒカゲ属

オス

よく似たチョウにヤマキマダラヒカゲがいますが、名前のように低山から亜高山帯にいます。
ヒカゲチョウ(日陰蝶)Lethe sicelis
タテハチョウ科 ジャノメチョウ亜科 マネシヒカゲ族 ヒカゲチョウ属


翅の丸い模様(蛇の目模様)は鳥を驚かすためと言われますが、鳥は驚かないともいわれています。
ヒメウラナミジャノメ(姫裏波蛇目)Ypthima argus
タテハチョウ科 ジャノメチョウ亜科 ジャノメチョウ族 ウラナミジャノメ属


丸い点が鳥の天敵の目のように思うわせるためと言われていますが、多くのジャノメチョウは2個以上あります。
鳥よりも妖怪に効き目がありそうです。
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)Argyreus hyperbius
タテハチョウ科 ドクチョウ亜科 ヒョウモンチョウ族 ツマグロヒョウモン属

メス


オス

花によく集るきれいなチョウ。
翅の先の色が変わる派手な方がメス。
動物はオスのほうが派手なイメージがありますが、そうでないこともあります。

シロチョウ科

モンキチョウ(紋黄蝶)Colias erate
シロチョウ科 モンキチョウ亜科 モンキチョウ属


黄色いチョウにキタキチョウがありますが、翅に黒点がたくさんあります。
モンキチョウは名前の通り黒点は多くありません。

セセリチョウ上科

イチモンジセセリ(一文字挵)Parnara guttata
セセリチョウ科 イチモンジセセリ属


翅の裏側の白点が一直線に並んでいるのが由来。
よく似たセセリチョウがいますが、このように真直ぐ並んでいません。

 チョウを呼ぶために「バタフライガーデン」と称して外来種の花ばかり植えられることもあります。
 河内の里は、在来種と長らく日本で栽培されてきた花ばかり。
 それでもたくさんチョウは集まるようです。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ツバメシジミヤマトシジミベニシジミサトキマダラヒカゲヒカゲチョウヒメウラナミジャノメツマグロヒョウモンモンキチョウイチモンジセセリ錦織公園

関連記事
スポンサーサイト



theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

8月下旬の七十二候あらため「河内綿柎開」かわちのわたのはなしべひらく

 8月下旬。
 七十二候第四十候の「綿柎開(わたのはなしべひらく)」。
 綿の花が咲いています。

 毎年のように紹介しているのが、錦織公園の河内の里。
 ここでは畑で綿を育てています。


 大阪は江戸時代から綿の栽培が盛んで、近世近代の大阪の発展の礎のひとつでした。
 また花嫁道具に使われるなど、河内の人々の伝統文化の一つでもありました。


 ところが、明治になると海外から安い綿花が輸入されるようになり、綿花栽培は衰退。


 産業の復活は無理ですが、伝統文化でもある河内木綿を残そうということで、河内地方の数カ所の施設で栽培されています。
 その一つが錦織公園。
 ここは森と山に囲まれた丘陵地の公園。
 ほかの綿類との交雑も避けられる場所です。

 河内地方で綿花栽培されるようになったのは、大和川の付け替えなど近世近代の大阪と深く関わりがあります。
 そのような歴史や民俗も含めて、河内綿が後世に伝えられていってほしいと思います。

■参考外部リンク■
錦織公園 | 大阪府富田林市 大阪府営公園

苗:綿の木(わたのき)(ミニコットン)

価格:756円
(2015/8/25 22:50時点)

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: 河内綿綿七十二候綿柎開秋の花黄色い花淡黄色の花

関連記事

theme : 草花
genre : 趣味・実用

秋の赤い木の実のはじまり 榎

 秋の錦織公園に、赤い実。
 いや、濃い橙色かもしれない微妙な色。


 これはエノキの実。
 エノキはアサ科エノキ属の落葉高木。
 春に地味な花が咲いて、夏の終わりから秋の初め頃、実が熟します。


 赤い実は、甘いとも、味がないとも言われます。
 大きさは5ミリほど。
 実のほとんどが硬い殻に覆われた種で、食べられるところは少しだけ。


 赤くて、小さくて、食べるところがほとんど無くて、味がない実。
 そう。
 鳥さん用の実です。
 まるごと食べられ、硬い殻で消化器をくぐり抜け、糞と一緒に地面に落ちて、新天地に根を下ろすという作戦。
 園内のあちこちで小さな小さなエノキを見かけますが、鳥さんがばらまいているようです。


 エノキはとても大きい木。
 8月の終わり頃見かけたら、ちょっと見上げてみてください。
 小さい赤い実がなっているかもしれません。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: エノキ赤い実秋の実木の実錦織公園

関連記事

theme : 樹木・花木
genre : 趣味・実用

いきなり質問。これはなんの花? その4

いきなり質問です。これはなんの花でしょう?


 筒状の小さな花。

 小さくて特徴もよくわかりません。

 咲いていたのは5月ですが、ヒントにはならないような気がします。

今回も野菜です。


 花の先が少し開いているようです。

細い葉です。


 針のような葉ですが、草ですので針葉樹ではありません。

 もちろん、花が咲いているのでスギナのようなシダ植物ではありません。

 単子葉植物綱 キジカクシ目 キジカクシ科 クサスギカズラ属の多年生草本です。

食べるのはもっと若い時です。


 もちろん身近な野菜で、食べたことがない人は少ないような気がします。

 でも、嫌いな子供は多いかもしれません。

 属名は「Asparagus」。

 ローマ字っぽく読むと一番のヒントになります。

こたえは アスパラガス です。

 和名の一つが「オランダキジカクシ」。

 日本在来種の「キジカクシ」はマツのように針のような葉がたくさんついて、鳥のキジが隠れることができるというのが名前の由来。

 オランダ(ヨーロッパ)からやってきた、キジカクシという意味です。

 食べるのは地面から伸びた若い茎。

 スーパーに並んでいる「アスパラガス」がそれです。

 ですから、畑でアスパラガスの花を見ることはめったにないでしょう。

 アスパラガスが植えられていたのは、錦織公園の河内の里の畑。

 ここでは多くの人に普段とはちがう野菜の姿を見てもらおうと、あえて収穫せず、そのまま育てています。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: いきなり質問アスパラガス野菜錦織公園

関連記事

theme : 博物学・自然・生き物
genre : 学問・文化・芸術

白くてさわやかな秋の花 きんかん

 大阪河内地方の農家を模したと言われる、錦織公園の河内の里。
 植物園のように様々な植物が植えられています。
 多くが在来種や、日本で昔から育てられている植物。
 そんな中で秋の花が咲きはじめています。


 そんな秋の花の一つが、キンカン。
 漢字では「金柑」。
 のど飴の材料になったりする、柑橘系の果物です。


 キンカンはミカン科ミカン亜科。
 ミカンやレモンの仲間。
 ですから白く、厚ぼったい花。


 そして、いい香りがします。
 強すぎず、弱すぎず。
 さわやか。
 柑橘系の植物の花は、いい香りがしますが、キンカンも同じ。


 常緑樹で、葉は色が濃くて、硬そう。


 そして、茶色い樹皮に黒い縦筋が縞模様のようにあるのが特徴。


 冬には、おなじみの、小さくて丸くてつるつるの黄色い実がなります。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: キンカン柑橘類白い花秋の花河内の里錦織公園

関連記事

theme : 樹木・花木
genre : 趣味・実用

斑入りが出ました。タルサトイモ2015

 タルサトイモ、育ってます。
 タルで育てている、サトイモ。

 そんなタルサトイモに斑入りの葉が。
 まだ小さい脇芽の葉なので、あまり大きくならないでしょう。
 かわいいサトイモの斑入りです。


ちっちゃな斑入りのタルサトイモの葉

 今年は夏になってもハダニの襲撃もなく、きれいに育ってます。
 一番大きい里芋の茎は、根本で幅が10センチ近く。
 実は茎のように見えて、葉の柄の部分(葉柄)かかさなっているので「偽茎(ぎけい)」といいます。


太く育ったタルサトイモ

 ことしはなんか豊作の予感。
 掘るのはたいへんそう。


ハスのように水を弾く葉

 でも、楽しみ。

タグ♦ タルサトイモ

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: タルサトイモ2015タルサトイモサトイモ斑入り

関連記事

theme : ベランダ菜園&プランター菜園
genre : 趣味・実用

2015年のプランター稲のスズメ対策が完了?

 花が咲きはじめたプランター稲。
 周りの田んぼよりちょっと早いようですが、理由はわかりません。

 ともあれ、花が咲いたということは、実がなるということ。
 実がなれば、やってくるのは、スズメ。
 1年目はまったくこなかったのですが、2年目からかならず来るようになりました。


花が咲きはじめましたので急いで準備

 最初は来るタイミングが遅かったのでさっさと稲刈りをしました。
 翌年は稲穂が隠れるくらい網をぐるりと巻くだけのかんたんなもので大丈夫でした。
 ところが次の年には上から下から入り込んでスズメの軍団が食べていきます。
 仕方ないので全体を覆ったのですが、継ぎ足し継ぎ足しで隙間を塞ぐことができなかったのか、1羽が網の中に入ってきて、みごとに食べられました。

 ということで、今年は最初から全体を覆うことにしました。
 1メートルあまりの園芸用ポールをプランターの四角に立てます。
 そのままではぐらつくので、短いポールで4本をつなぎます。
 これが骨組み。


稲は風媒花なので虫が入れなくても大丈夫のはず

 ホームセンターに行けば防鳥用の網はいろいろあります。
 しかし、長さが10メートルなんてものもあり、およそ20センチ×60センチのプランターに使うにはとんでもなく大きすぎ。
 100円ショップには小さいものがありますが、柔らかいのでちょっと扱いにくい。
 ということで、180センチ四方の防風用の網を使うことにしました。

 ぐるりとプランターを囲み、水やりなどしやすいようあわせ目は正面に。
 スズメの潜入能力は侮れませんので、もぐり込まれないよう網はプランターの底近くまで伸ばし、皺が寄らないように張って洗濯バサミでとめます。
 筒状になった上の部分は、丁寧におりたたんで正面に回して洗濯バサミで。
 前の合わせ目もお潜り込まれないように、くるりと丸めてからやっぱり洗濯バサミ。


もうちょっと網を張ったほうがいいかも

 スズメの潜入能力を確かめるために隙をつくろうかと思いましたが、まずは「これくらいで大丈夫でしょう」というレベルにすることにしました。
 スズメを見ていると、枝にとまることはできても、メジロやエナガのようにぶら下がったり幹に垂直にとまったりはできないようです。
 ということで、網につかまって垂直にのぼることができなければ、入られないはず。

 さあ、スズメのお手並み拝見です。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: プランター稲バケツ稲プランター稲2015プランター稲の防鳥

関連記事

theme : ベランダ菜園&プランター菜園
genre : 趣味・実用

8月の棚田の花はちょっと小さかった。

 8月中旬。
 お盆の下赤阪の棚田の花。
 花がないわけではありませんが、小さい花ばかりでちょっとさみしいかも。


一部の稲は咲きはじめています

 錦織公園ではもうゲンノショウコが咲いているのに、棚田ではまだ。
 標高も100m余りとかわりなく、数キロしか離れてないのですが、丘陵の上にあるのと、山麓にあるののちがいかもしれません。

アキノタムラソウ(秋の田村草)
名前に「秋」が付いている花が早速咲いていました

キュウリグサ(胡瓜草)

春の花のキュウリグサがなぜか咲いていました
地球温暖化の影響ではないと思います

キツネノマゴ(狐の孫)

花穂がじわじわと咲いていく花期が長い野草です

コゴメギク(小米菊)

ハキダメギク(掃溜め菊)に似ていますが
こちらの名前は残念系ではありません

セイバンモロコシ(西蕃蜀黍)

ヨーロッパ原産の外来種
穎が赤く色付き、地味な花が多いイネ科の中でも花っぽい

オオニシキソウ(大錦草)

北アメリカ原産の外来種
トウダイグサ科らしく茎を折ると白い汁がでてきます

 どれも小さい花ばかり。
 セイバンモロコシ以外は花の集まりも小さいものばかり。
 でも、花はいろいろ咲いています。
 花がないように見えても、足元も注意して見れば、たくさん咲いているかもしれません。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: 下赤阪の棚田2015/088月の下赤阪の棚田の植物アキノタムラソウキュウリグサキツネノマゴコゴメギクセイバンモロコシオオニシキソウ秋の花ちっちゃい花

関連記事

theme : 山野草
genre : 趣味・実用

イモムシもよく見てみるとちょっとカワイかったりします。ヒカゲチョウ

 イモムシ。

 ほとんどがチョウやガの幼虫で、気持ち悪いという人も少なくない虫。

この記事にはの画像があります。


 そのわりに興味がある人も少なかったりします。

 毛が生えて「ケムシ」と呼ばれたりしますが、どれも足があるのか無いのかわからない細長い体で、模様と大きさ以外に違いはないように思えるかもしれません。

 しかしよく見てみると、模様はもちろん、みんな個性的な姿をしています。

 そんな中で「かわいい」と言われるイモムシもいます。

 そんなイモムシが、ジャノメチョウの仲間。

 くびれた首に丸い頭に小さな角。

 特にコジャノメやヒメジャノメは、角がまるで耳のようで、別名「レッサーパンダ」。

 そんなジャノメチョウの仲間のヒカゲチョウの幼虫です。



 緑の頭に大きな耳のような角。

 レッサーパンダというわけにはいきませんが、なかなかかわいくありませんか?


 角と同じように尾も2本あります。


 ヒカゲチョウの成虫。

 翅の表裏に丸模様(蛇の目網様)がいくつもあるのが、ジャノメチョウの仲間の特徴。

イモムシハンドブック

新品価格
¥1,540から
(2023/7/9 23:37時点)

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ヒカゲチョウイモムシかわいいイモムシ

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

特別展「たまごとたね」でタマゴとタネのちがいは?!〈大阪市立自然史博物館〉

 大阪市立自然史博物館の特別展「たまごとたね」。
 記事は3回めになりますが、実は、とても大切なことをまだ書いていません。
 この特別展の根幹になるものなのに。
 それは、「タマゴ」と「タネ」について。

◆「たまごとたね -いのちのはじまりと不思議-」の記事をまとめてみる
 【知っているのに知らないタマゴとタネがいっぱい!】
 【鳥の卵がものすご~くいっぱい!】


台風の雨で濡れてる恒例の幟

 そんなこと、常識の範囲。
 言わなくてもわかるでしょう。
 と「常識」で済ませてしまうと、そこで考えることがストップ。
 科学ではありません。
 ここは自然科学の博物館。
 会場ではちゃんと定義されています。

 生物学の世界では「タマゴ」や「タネ」のことは「卵(らん)」といいます。
 今回の「たまごとたね」展では、動物のもので、メスの体の外に産み落とされた卵(らん)。
 そして保護などの目的で卵(らん)についている殻とか様々なものも含めて「タマゴ」。


砂で固めた?ツメタガイ(巻き貝)のタマゴ

 種子植物の卵は「種子(しゅし)」といいます。
 種子は動くことができな種子植物が移動することができる貴重な時期。
 そのために種子には殻や羽などいろいろなものが付いていますが、それらを含めて「タネ」。


羽が生えたフタバガキのタネ

 ということで、動物の多くはタマゴを持ちますが、植物でタネを持つのは種子植物の裸子植物と被子植物だけ。
 シダやコケはタネをつくりません。
 ということは、タマゴとタネを比べるのは、多様性という点ではタネにちょっとハンデがあるように感じます。
 そもそも動物は先カンブリア紀後期に登場。
 おそらく5億年くらい前のカンブリア紀にはすでにタマゴは存在していたでしょう。


会場で最も古いタマゴ
恐竜メガロウーリサス類 白亜紀後期(約7200~6600万年前)

 タネができる種子植物が登場したと思われるのは、デボン紀後期ころといわれ、3億年くらい前。
 動物から2億年ほど遅れています。
 このように、「タマゴ」と「タネ」は似ているようで、意外とちがいます。


会場で最も古いタネ
シダ種子類トリゴノカルパス 石炭紀前期(約3億4000万年前)

 でも、会場にあるタマゴとタネの解説パネルをよく見てみると、共通点も。
 タマゴもタネも成長していく小さな部分と、そのための栄養をためている大きな部分があります。


タマゴ解説パネル


タネ解説パネル

 どちらも生まれて(芽が出て)すぐ自分で栄養を取り込んだり作ったりでませんから、しばらくの間の栄養は用意しておかなければなりません。
 似ていて当然のような気がします。
 動物と植物は門よりも更に上の界のレベルで違う生き物。
 しかも植物がタネを持つようになったのは、登場して1億年くらいたってから。

 ということは、タマゴとタネの似ているところはたまたま似た平行進化?
 それとも目的が似ていたので構造も似てしまった収斂進化?
 現れた順から考えると、タマゴが先で、タネは後。
 ということは、タネは植物のタマゴ?

 会場にたくさんあるタマゴとタネを見ていると、タマゴが先かタネが先かなんて気にならないほど、おもしろいことがいっぱいです!

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: たまごとたね大阪市立自然史博物館タマゴタネツメタガイフタバガキメガロウーリサス類トリゴノカルパス46th-tamagototane

関連記事

theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

二十四節気・七十二候
プロフィール

ノート

Author:ノート
都会の植え込みから自然あふれる山まで。
フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

検索フォーム
カレンダー
07 | 2015/08 | 09
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
BLOG & NEWS | 動物プロダクション SCIENCE FACTORY ltd.
けろんの100円で昆虫採集!
相生山からのメッセージ
ななこの『生き物のお世話』ブログ
雑記帳~身の回りの出来事やら自然やら~
とある昆虫研究者のメモ
ACTOW
徳川広和・恐竜・古生物・模型・フィギュア作品ギャラリー
コトラ&ミーのこんにちは ご近所さん
すみれ奏へようこそ
そぞろ歩き
デジカメ・昆虫・写真
くろねこのチラシの裏
どくだみ荘日乗
故郷の廃家
とらログ
ようこそ大阪市立自然史博物館へ
インターネットミュージアム
いきもの を ぱちり!
管理画面
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
最近記事のRSS
最新コメントのRSS
最新トラックバックのRSS