立冬を 待たずに舞い降る 雪の虫
立冬直前の錦織公園(にしこおりこうえん)。
大阪の南河内地域にある里山公園。
晩秋です。
公園の中を縦横に走る尾根道を歩いていると白いものがふわふわ飛んでいました。
雪虫。
今年はちょっと早めの出会いです。

晩秋の錦織公園の雪虫
雪虫はアブラムシ(カメムシ目 アブラムシ科)の仲間で、体に白い蝋(ろう)物質をつけてゆらゆら飛ぶ姿が雪のように見えます。
そして北海道では雪虫が飛ぶと初雪が降ると言われていることも、名前に関係しているでしょう。
雪虫はいくつもの種があります。
有名なのはトドノネオオワタムシですが、名前のようにトドマツの根に寄生するそうです。
トドマツはモミの仲間で、北海道より北に分布します。
つまり、大阪の錦織公園にはありません。

トドノネオオワタムシじゃないワタムシ
この公園に生えている木から考えると、トウネズミモチハマキワタムシ、ヒイラギオオワタムシ、ケヤキヒトスジワタムシでしょうか。
ケヤキ以外のネズミモチもヒイラギも常緑広葉樹。
温帯の木。
ですから錦織公園で雪虫を見ても、初雪はまだまだ先のこと。
そういう意味では「雪虫」というよりも、和名の「綿虫」のほうが似合うかもしれません。
でもやっぱり、ふわふわと飛ぶ白くて小さい姿は、「雪虫」ですね。


- 関連記事
-
- 植物の葉についてるイモムシは、なにもチョウやガの幼虫だけではありません。 (2015/08/05)
- 立冬を 待たずに舞い降る 雪の虫 (2014/11/12)
- 雪虫と 後を追いかけ しろかげろう (2013/12/09)
スポンサーサイト