【 2014年09月】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

秋の棚田とヒガンバナ


 お彼岸を迎え、暑さもおさまってきた9月下旬。

 日本の棚田百選にも選ばれた大阪府千早赤阪村にある下赤阪の棚田も稲が少しだけ黄色く色づいてきました。



お彼岸の頃の下赤阪の棚田
お彼岸の頃の下赤阪の棚田
※画像スライドできます ⇒⇒




 お彼岸の頃に咲くことが由来となったヒガンバナ咲いています。



ヒガンバナの後ろに見えるのが棚田と村立中学校
ヒガンバナの後ろに見えるのが棚田と村立中学校




 草地に生える多年草のワレモコウも咲いていました。

 去年は気づかなかったので、びっくり。



花だけ見ているとバラ科には見えないワレモコウ
花だけ見ているとバラ科には見えないワレモコウ




 そして、ゲンノショウコも咲きはじめました。

 ここでは赤花が圧倒的多数。
 白花はイネ科の草に埋もれるように細々と咲いていました。



赤いゲンノショウコ
赤いゲンノショウコ
白いゲンノショウコ
白いゲンノショウコ



 来月には棚田も黄色く染まり、入水と並ぶ棚田が美しくなる季節がやってきます。



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第45回特別展「ネコと見つける都市の自然」―特定外来生物には気をつけろ! セアカゴケグモ―大阪市立自然史博物館


 大阪の都市部の生き物のことについて展示している「ネコと見つける都市の自然」。

 都市の生き物には、都市ができる以前から住んでいた生き物だけでなく、都市ができてどこからか移ってきた生き物も少なくありません。

 数や割合はわかりませんが、そういう生き物のほうが目立つのは確かです。

 もちろん日本国内からやってきた生き物もいるでしょうが、ちょっと問題なのが外国からやってきた外来種。



右へ行っても特別展会場へ行けます
右へ行っても特別展会場へ行けます




この記事にはクモの画像があります。





 外来種の中には日本の生き物や環境、人間に直接危害を加えるものもいて、中でも特に問題があるものや問題があるおそれのあるものは、環境省によって外来生物法の「特定外来種」に指定されます。

 特定外来種は輸入販売はもちろん、捕まえて飼ったり、他の場所へ持って行ったりすることが禁止されます。

 そして都市には特定外来種がたくさんいます。



 会場で展示されている特定外来種のひとつに、セアカゴケグモがいます。

 近畿圏では有名なクモかもしれません。

 1995年に大阪で見つかったオーストラリア原産のクモです。

 ただし、毒グモ。

 オーストラリアでは死亡した人もいるそうです。

 多くの場合は死亡するほど重症化することはないようですが、体が小さい子供や免疫機能が低下しているお年寄りは注意が必要です。



 セアカゴケグモは、会場後半で出迎えてくれます。

 ガラス張りの展示ケースの中、タランチュラよりもずっとずっと大きな超巨大なクモがいます。

 丸くて真っ黒な胴体の真ん中に稲妻のような赤い線が。

 セアカゴケグモです。

 こんなに大きいなんて、さすが環境省が特定外来生物に指定する凶悪な毒グモ!



超巨大毒グモのセアカゴケグモ?
超巨大毒グモのセアカゴケグモ?




 実は、これは拡大模型。

 今の地球では、陸上でこんな大きなクモは存在できないでしょう。

 実物はどんなのかな、と思ったら、隣にいました。

 生きています。

 大きさは模型の20分の1。
 とても小さなクモです。



生きている実物のセアカゴケグモ
生きている実物のセアカゴケグモ




 ちょっとまってください。

 特定外来生物は飼ってはいけないはず。

 違反したら法人の場合罰金は最大100,000,000円(1億円)!!

 財政難の大阪市の施設だというのに、大丈夫?



 だいじょうぶです。

 研究などの目的で適正に管理する場合は飼育は特別に許可されます。

 博物館も環境省の許可をとっての展示です。



 会場では大阪でのセアカゴケグモの分布図や、同じように特定外来生物に指定されているゴケグモ類についての展示もあります。

 ほかにもヌートリアやアライグマなどの特定外来生物についての展示あります。

 人間が持ち込んだ外来種は、野生の生き物とはいえ本来日本にはいない生き物。

 そういった身近な外来生物についても標本から生体いろいろ展示されて、いろいろ知ることができるのが「ネコと見つける都市の自然」です。



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タグ: ネコと見つける都市の自然環境大阪市立自然史博物館45th-toshinshizenセアカゴケグモ特定外来生物外来生物法都市の自然

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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

色の話 いろいろある色をまとめてみました。


 花には色があります。

 もちろん色は花以外にもありますが、植物の中で色のバリエーションが多いのはやっぱり花。

 だからでしょう、一般向けの花の図鑑では、色で分類しているものは少なくありません。

 このブログでもたくさんの花を載せるときは、色で分類することがよくあります。



 ところが、この色の分類というのはなかなか難しいところがあります。

 特に赤と青の間にはたくさんの「色」があり、花もこの範囲の色のものが少なくありません。

 赤と青はちがう色なのに、その間に境界を引くのはとてもたいへん。

 「紫」は「青」なのか、「赤」なのか、それとも「紫」でいいのか。



これは何色の花? コルチカム[花の文化園]
これは何色の花? コルチカム[花の文化園]




 というわけで、色分けの基準となるための色のリストをつくってみました。

 色の仕組みというのはとても複雑なものなのですが、それを簡単に説明してみると。

 色には3つの混ぜあわせてつくることができない基本的な色(三原色)があります。それが、赤、青、黄。

 この3つの色を混ぜ合わせると、いろいろな色ができます。

 赤と青で紫、赤と黄で橙、青と黄で緑。赤青黄で黒、3色とも無いと白。

 もちろんこれは簡単にした理屈で、実際はこんな単純ではありません。



 赤青黄のうち2色をいろいろな割合で混ぜた色を順番に丸く並べたものを色相環といいます。

 このように輪にすると色の変化がわかりやすくなります。



IWO色相環
黄色
黄味橙色黄緑色
赤味橙色緑色
赤色青緑色
赤紫色緑味青色
紫色青色
青紫色



 12色並べてみましたが、さすがに花の色をそこまで分類するのは分ける方も見る方も大変です。

 そこでもうちょっと少なくまとめた表もつくりました。



IWO色名表
 
12色黄味橙赤味橙赤紫青紫緑味青青緑黄緑
6色
4色



 とりあえずこの表を色の分類の基準にしたいと思います。

 4色か6色になると思いますが、今後記事を書いていく上で、よりわかりやすいまとめ方を考えていきたいと思います。



 デザインの分野などでよく使われている色相環はマンセル・カラー・システムですが、アメリカで作られたものなので日本の色名とはちょっとしっくりこないこところがあります。

 そこで日本の規格、「PCCS(日本色研配色体系)」をコンピュータ用の色に置き換えたものを使用し、一部の色名を変更しました。

 ということで、これは各種「色業界」の基準ではないIWO(いきもの は おもしろい!)独自規格であることご了承ください。

 そして過去の記事はこの規格と合わないことも、ご了承ください。



■特に参考にさせていただいたページです■
DIC Color Design, Inc.
WSJ - Good! よいホームページを創ろう講座5.3-色見本・表色系-PCCS Color List - RGB CMYK HSV
色相環のハナシ @F2S


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theme : 雑学・情報
genre : 学問・文化・芸術

今年はきれいに咲きました。 タルサトイモ2014


 ツイッターで予告していたサトイモの花です。

 サトイモはもちろん煮物にして食べるあのサトイモです。

 樽で育てているので「タルサトモ」。

 いろいろあって樽で育てていますが、畑とちがう狭い環境で育てているからでしょうか、ほぼ毎年花が咲きます。

 去年は蕾(つぼみ)はできたのですが咲かずに終わってしまいましたが、今年は咲きました。



タルサトイモの蕾が現れました
タルサトイモの蕾が現れました




 蕾が現れたといってもまだ仏炎苞(ぶつえんほう)の先だけ。

 「仏炎苞」はサトイモ科の花の特徴で、多くの場合は本当の花を包むように形になります。

 ミズバショウの花の白い部分です。

 右隣のは顔をのぞかせたばかりの葉。

 蕾は葉脈が見えませんので、葉と見分けることができます。



蕾発見3日目
蕾発見3日目




 やっと蕾本体が現れました。

 右側の葉の根元(偽茎)の割れ目からぷっくりとしたものが顔をのぞかせています。

 それが蕾です。

 左側は伸びた葉の葉柄。



仏炎苞も伸びてる6日目
仏炎苞も伸びてる6日目




 蕾は完全に現れています。

 仏炎苞が結構長くなり、左側の葉はすっかり開いています。



花開いた9日目の朝
花開いた9日目の朝




 仏炎苞が割れ、中から花が顔をのぞかせています。

 黄色い棒状のものが花。

 正しくは、棒状の柄の表面に小さな花が並んだもの。

 この様な花は「肉穂花序(にくすいかじょ)」といいます。

 これも仏炎苞と共にサトイモ科の花の特徴。



その夕方
その夕方




 仏炎苞がそりかえっています。

 これが本当の咲いた状態でしょうか。

 今年は今までの中でも一番きれいでは?



ちょっと角度を変えると同じサトイモ科のカラー(オランダカイウ)っぽい?
ちょっと角度を変えると同じサトイモ科のカラー(オランダカイウ)っぽい?




 そして次の日には花はしぼんでしまいます。

 サトイモの花はめったに咲かないだけでなく、寿命も短いのでした。



 さあ、残りの二株は咲くのでしょうか。

 今のところはその気配はありませんが。



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戦いの長い道のり その1 バケツ稲プチビオトープ2014


 今年のバケツ稲・プランター稲はなかなか思うようにいきませんでした。

 前の年に飼っていたカブトエビやカイエビ、ホウネンエビの卵を孵化させるプチビオトープが今まで一番ひどい結果

 稲の成長には直接関係ないのと、途中でやり直しができそうにないので早々にプチビオトープはあきらめました。



 そしてすぐ「敵」との戦いが始まりました。

 稲が成長していくについて、葉に変異が。

 ところどころ色が抜け、元気なく垂れてしまいます。

 稲の葉は、まっすぐ上に伸びるのが普通です。

 去年と同じ病気です。



このように葉の色がまだらに抜けてきます
このように葉の色がまだらに抜けてきます




 症状から「イネ縞葉枯病(しまはがれびょう)」と判断して、薬を使わず病気の部分を切り取るという対症療法を続けました。

 しかしこの「イネ縞葉枯病」はウンカがウイルスを媒介することによってかかる病気。

 ウイルスはウンカの卵で冬を越します。

 小さなプランターやバケツのどこかにウンカが卵を生んでいたのでしょうか。
 そもそもプランターやバケツの稲でウンカを見たことがありません。

 ということで、イネ縞葉枯病というのには疑問は残りますが、対症療法を続けました。



新しい葉ははじめから黄色く針状になることもあります
新しい葉ははじめから黄色く針状になることもあります




 色がうすくなっている葉を探して切り取ることが日課になって1ヶ月半。

 穂が出始める頃にはなんとか緑色の元気な葉に戻りました。

 なんとか対症療法で乗り切ったようです。

 しかし、このあと、ある意味ウイルスよりも恐ろしい敵との戦いがはじまるのです。



対症療法でこんなに穂が出るまで回復しましたが
対症療法でこんなに穂が出るまで回復しましたが




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秋の尾花と思ひ草 いつまでもと願い


 ナンバンギセル、咲きそうです。

 ススキなどのイネ科植物に寄生する一年草。

 奈良時代には「思ひ草(おもいぐさ)」と呼ばれていました。

 当時「尾花(おばな)」と呼ばれたススキの根本でうつむいて咲く姿を、思い悩む姿に例えたもの。



ナンバンギセル(南蛮煙管)Aeginetia indica
双子葉植物綱 ゴマノハグサ目 ハマウツボ科 ナンバンギセル属
一年草
寄生植物
万葉名:思ひ草(おもいぐさ)





 環境省のレッドデータブックにも、大阪のレッドデータブックにも記載はされていませんが、どこにでもあるという植物ではありません。

 ほこるススキの根元でひっそりと思い悩むように咲いている花。

 いつまでも咲いていてほしいと思います。



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8月の低山の岩の上の紫色の花 イワタバコ


 8月の岩湧山(いわわきさん)。

 大阪南部の低山です。

 ちょっと軽めに、北側の中腹にある四季彩館から登ろうと駐車場から歩きはじめると。

 横を流れる沢の岩に張り付くような紫色の花が。

 イワタバコです。

 川沿いなどの湿った岩にへばりつくように生える多年草。



岩にへばりついたイワタバコ
岩にへばりついたイワタバコ




 尾根の反対側の林道沿いには群生地があります。

 ここは数が少ないので、上流のどこかから流れてきたものでしょう。

 この沢の上流にはいくつもの滝がありますので、もしかしたらそこに群生地があるのかもしれません。



イワタバコ(岩煙草)Conandron ramondioides
シソ目 イワタバコ科 イワタバコ属
多年草

イワタバコ(岩煙草)



 名前の由来は葉がタバコに似ているからだとか。

 でも、タバコはナス目ナス科。

 シソ目のイワタバコは、左右相称のシソ科ではなくナス科を思わせる放射相称の花。
 ちょっと萎みかかったように見えますが。

 もしかしたら、花が由来だったりして?



イワタバコの花
イワタバコの花




観賞用園芸種のタバコ ニコチアナの花(京都府立植物園)
観賞用園芸種のタバコ ニコチアナの花(京都府立植物園)




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金剛山に真っ赤な猛毒キノコが登場!?


 久しぶりの金剛山。

 山頂で休んでいると気になる名前が聞こえました。

 「カエンタケ」。

 日本に数ある毒キノコのうち、唯一触ってはいけない毒キノコ。

 毒キノコは食べるといけないというだけで、さわるだけでは問題ありません。

 カエンタケは触るだけでも皮膚がただれ、痕がのこることもあるといいます。



ガンドガコバ林道から見た金剛山
ガンドガコバ林道から見た金剛山




 もちろん食べても毒で、致死量はたった3グラム。

 食べても触ってもとても危険な毒キノコ。

 それがカエンタケ。

 奇しくも金剛山地に連なる生駒山地でカエンタケが見つかったと報道されています。

 とうとう金剛山に進出してきたのでしょうか。

 カエンタケの場所を聞くと、すぐ近く。

 さっそく行ってみました。




 山頂から伸びる尾根筋の頂上、モミジ谷本流からの道。

 行ってみるとすぐわかりました。

 杉林の林床に、赤いキノコが目立っています。



林床のカエンタケ?
林床のカエンタケ?




 恐る恐る近づいてみると。

 オレンジ色?

 それになんか細い。もろそう。

 自然史博物館で見た標本はもっと太くて、もっと真っ赤で、固そうで、いかにも凶悪毒キノコの風格がありました。

 カエンタケかどうか、触ってみればわかりますが、もちろんそんな根性はありませんので、いろいろな角度から写真を撮りました。



カエンタケでないような……
カエンタケでないような……




 家に帰っていろいろと確認しました。

 すると、食べることができるベニナギナタタケの可能性が出てきました。

 比較してみると。



名前 ベニナギナタタケ 金剛山の
謎のキノコ
カエンタケ
オレンジ色
ピンク色
オレンジ色
濃いオレンジ色
大きさ 数センチ 10センチ程度 10センチ前後
子実体 ひょろひょろ
いくつもまとまってはえる株立ち
縦皺
先はとがる
ひょろひょろ
いくつもまとまってはえる株立ち
縦皺
先がとがる
太い
まとまって生え枝分かれもする
皺はない
先が丸い
生える場所 林床の腐葉土上 杉林の林床 ブナ科の朽木周辺
食べられる 致死量3グラム



 ということで、どうやらこれはベニナギナタタケのようです。

 ほっとしました。

 でも、カエンタケの可能性も捨てきれないので、触らないのが無難です。



ベニナギナタタケ(紅薙刀茸)Clavulinopsis miyabea
菌界 担子菌門 真正担子菌綱
ハラタケ目 シロソウメンタケ科 ナギナタタケ属
ベニナギナタタケ(紅薙刀茸)



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金剛山モミジ谷の萌黄の滝はだいじょうぶ


 去年(2013年)の台風18号の影響で様子が変わってしまった金剛山モミジ谷。

 所々で沢が崩れ、花崗岩(かこうがん)の岩がころがり、堰堤(えんてい)の上の植物は一掃されていました。

 そんなモミジ谷で気になっていたのところがあります。



落葉樹の葉を抜けてきた光がきれいなモミジ谷
落葉樹の葉を抜けてきた光がきれいなモミジ谷




 「コケの滝」

 花崗岩の岩が転がる小さな沢に、まるで水が流れるようにコケがびっしりと張り付いていて、水しぶきのよう。

 さらに夏の間は落葉樹の薄い葉を遠た光で萌黄色(もえぎいろ)に染まってとてもきれいです。

 そこも流されてコケがなくなっていないか気になっていました。

 地衣類ほどではないとはいえ、成長が遅いコケ。

 再び滝のようになるには一体どれくらいの時間が必要でしょうか。


萌黄


 そして、行ってみると。


 以前と変わっていません。

 萌黄の滝はまだありました。




金剛山モミジ谷の萌黄の滝




 この萌黄の滝をつくっているのコケは何でしょう。

 コケを見分けるのはとても難しくよくわかりません。

 それでも無理やり名前をさがすなら、シノブゴケ。



シノブゴケ(忍蘚)Thuidiumの仲間
マゴケ植物門 マゴケ綱 ハイゴケ目 シノブゴケ科 シノブゴケ属

シノブゴケ(忍蘚)



 3回羽状複葉、つまり3回枝分かれする葉を持つ、まるでミニチュアのシダのようなコケです。

 山の渓流などの岩や朽木の上によく育ちます。



 このコケ自体はモミジ谷では珍しくありませんが、このような景観になっているところは、多くないのでは?
 と思います。

 モミジ谷のお気に入りの場所は健在でした。



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フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

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