【 2014年04月】

[カテゴリ リスト] 【表示記事リスト】
ビオトープ
┃《ビオトープとは
山・森・里山
川・湖・池
海岸・干潟・海
公園・緑地・田畑
都市
野鳥・鳥
モズ
哺乳類
爬虫類・両生類
恐竜と化石爬虫類

節足動物
甲虫
昆虫(甲虫以外)
甲殻類
虫(節足動物以外)
その他の海の動物
草花
野菜・食用作物
お茶
樹木
花木
紅葉・黄葉・褐葉
果物・実
コケ・シダ
その他植物について
微生物・菌類・細菌 等
地衣類
博物館・植物園・催事 等
季節
本・DVD・物語・伝承
架空・神話・創作
語彙集
フィールドワーク
リンク
ブログのご利用について


〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

今年も桜と桃が一緒に咲いていました。長居公園


 大阪市南部にある長居公園。

 陸上競技場をはじめ、植物園や自然史博物館もある大きな公園です。

 去年同様3月に冷え込み、梅や桃の開花が遅れた今年の桜は、だいたいいつも通りの開花。

 4月。

 今年も桃と桜が同時に咲いていました。



桜といえばソメイヨシノ
桜といえばソメイヨシノ




 地下鉄長居駅に接している南西入り口から植物園入口にかけて桜をはじめとして春に咲くバラ科サクラ属が植えられています。



ソメイヨシノのような淡いピンク色のニオイザクラ
ソメイヨシノのような淡いピンク色のニオイザクラ
オオシマザクラのように葉が出ています。
匂いは微か。




ピンク色のヨウコウ
ピンク色のヨウコウ
花桃のようですが長い軸(小花柄)があるので桜です。




今が盛りのように咲いているジュウガツザクラ
今が盛りのように咲いているジュウガツザクラ
名前のように晩秋から咲きはじめます。




 その中に紛れているアーモンド。

 桜よりも花梅に近い感じがします。

 本来はソメイヨシノよりも少し早く、桃と同じくらいの時期に咲きます。



ながいオシベが梅のようなアーモンド
ながいオシベが梅のようなアーモンド




 そして花桃。

 2週間ほど前はまだまだ固い蕾でした。

 枝が真上をむいて伸びる箒性(ほうきせい)の花桃です。



いろいろな色のホウキセイハナモモが咲いていました。
ホウキセイハナモモのピンク

ホウキセイハナモモの白

ホウキセイハナモモの紅




 春のバラ科サクラ属の季節は今が盛り。


 今の時期、花木というとソメイヨシノばかりですが、いろいろな種類の桜だけでなく、ほかのサクラ属の木も植えられているのが、ここの特徴です。



■参考外部リンク■
長居公園 - NAGAI PARK -


››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ソメイヨシノニオイザクラ陽光(桜)十月桜アーモンドホウキセイハナモモ長居公園春の花

関連記事

theme : 樹木・花木
genre : 趣味・実用

飛鳥を偲ぶ桜林 近つ飛鳥風土記の丘


 3月中旬ごろには満開だった梅林がある、里山ビオトープの近つ飛鳥風土記の丘(ちかつあすか ふどきのおか)。

 もちろん桜もたくさんあります。

 梅が遅かった近つ飛鳥も桜はだいたいいつもどおり。
 桜祭りが開かれた3月最終土日は、さすがに満開というほどであはありませんが、たくさん咲いていました。



近つ飛鳥風土記のお丘の桜
近つ飛鳥風土記のお丘の桜




 ここは多くの古墳がつくられた金剛山地の麓。
 坂道ばかり。

 桜も斜面に植えられ、上から眺めると、広がる桜の花の向こうに南河内の町並みが見えます。



桜の向こうに町が見える緑の広場
桜の向こうに町が見える緑の広場




 桜にはいろいろな品種がありますが、ここのはソメイヨシノばかりのようです。

 もっとも、公園などに植えられている桜の多くはソメイヨシノですから、適当に言っても当たる可能性のほうがはるかに高いと思いますが。



斜面なので桜をこんな近くで見ることができます
斜面なので桜をこんな近くで見ることができます




 ソメイヨシノ(染井吉野)は江戸時代にエドヒガンとオオシマザクラから作られた品種と言われています。

 その特徴は。


 花びらの色は白に近い淡いピンク。
 デジカメで写すと天候などによっては真っ白になります。


 花びらは楕円形の先が切れ込んだ「さくら型」。
 縦方向にシワが入ります。


 萼(がく)は円筒形で、赤い色。小花柄側はわずかに緑色。


ソメイヨシノの花
ソメイヨシノの花
ソメイヨシノの萼
ソメイヨシノの萼


 開花時期はは気象庁発表の各地の開花情報とだいたい一致。
 それは気象庁がソメイヨシノを標準木としているため。

 ただし、北海道北部・東部と南西諸島(鹿児島県奄美地方と沖縄県)は除きます。
 北海道北部・東部はエドヤマザクラ、南西諸島ではヒカンザクラ(カンヒザクラ)が標準木となっています。
 ところが南西諸島は1月からサクラが咲きはじめますので、気象庁の桜開花予想は九州からはじまります。



どうしても白っぽくなるソメイヨシノ
どうしても白っぽくなるソメイヨシノ




 落葉樹のコナラが多い里山で、桜の花が春の訪れをしらせてくれました。



››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ソメイヨシノ近つ飛鳥風土記の丘春の花ピンク色の花

関連記事

theme : 樹木・花木
genre : 趣味・実用

昔の日本のうつくしい自然と 人々の暮らしと ふしぎないきものの ものがたり「蟲師」と「蟲」


昔の日本のどこかで

 「蟲師」。

 漆原友紀(うるしばら ゆき)さんのマンガです。

 「蟲(むし)」と呼ばれる目に見えない不思議な「いきもの」とその専門家の「蟲師(むしし)」と普通の人々の物語。

 「ファンタジー」の類に含まれるかもしれませんが、明治から昭和初期を思わせる架空の時代の、日本のどこかにありそうな架空の山村漁村を舞台にした物語は、昔の日本で実際にあったのではと思わせるところがあります。



「蟲師」に登場しそうな風景[飛騨民俗村・飛騨の里]
「蟲師」に登場しそうな風景[飛騨民俗村・飛騨の里]

■参考外部リンク■ 飛騨民俗村・飛騨の里




蟲師 愛蔵版(1) (アフタヌーンKCデラックス)

新品価格
¥1,200から
(2014/2/27 21:08時点)

ふしぎないきもの

 ファンタジーと言っても英雄が極悪非道な怪物を倒すというのではなく、ふしぎな蟲が引き起こすふしぎな現象を、解決できなくてもいい方向へ向かわせるのが蟲師。

 タイトルは「蟲師」ですが、物語の中心にあるのは「蟲」。

 「虫」ではありません。
 「虫」が3つ集まったあまり見慣れない漢字の「むし」です。



蟲師 愛蔵版(2) (アフタヌーンKCデラックス)

新品価格
¥1,200から
(2014/2/27 21:27時点)

「蟲」と「虫」

 「蟲」は「虫」の旧字体です。

 しかしもともと「蟲」と「虫」はちがう文字。

 今では「虫」は昆虫やクモなど節足動物をまとめた意味で使われますが、それはもともと「蟲」の意味。

 「虫」はヘビを表す象形文字(しょうけいもじ)で、特にマムシのような毒蛇を指します。

 「蟲」は小さな生き物がいっぱい集まっている様子を表して会意文字(かいいもじ)。  まさに「むし」です。

 「蟲」の省略体として「虫」を使うようになってから、「虫」は本来の意味が薄れてしまい、かろうじて辞書に載っている程度になったようです。



殷時代の「虫」
殷時代の「虫」
およそ3000年前
春秋戦国時代の「蟲」
春秋戦国時代の「蟲」
およそ2500年前
※書体は四川辞書出版社の『甲金篆隷大字典』を参考にしました。



 「蟲師」の「蟲」について、1巻の冒頭にこうあります。

およそ遠しと されしもの

下等で奇怪 見慣れた動植物とは まるで違うと おぼしきモノ達

それら異形の一群を ヒトは古くから 畏れを含み

いつしか 総じて「蟲」と呼んだ

蟲師 愛蔵版(3) (アフタヌーンKCデラックス)

新品価格
¥1,200から
(2014/2/27 21:29時点)

 物語の中では、原因がわからないふしぎな現象、自然現象から病気に至るまで、多くのふしぎな現象に蟲がかかわっているとされます。

 「疳(かん)のムシ」や「三尸(さんし)」のように、実在しない架空の小さな生き物も「蟲」とよばれていましたので、「蟲師」の「蟲」にふさわしい漢字です。


 作者も旧字が使われていた時代の物語であることを表すためだけでなく、現在の「虫」と区別するために「蟲」という字を使ったのではないでしょうか。



蟲師の役割

蟲師 愛蔵版(4) (アフタヌーンKCデラックス)

新品価格
¥1,200から
(2014/2/27 21:30時点)

 物語は蟲によって起こされる様々なふしぎな現象に戸惑う人々を、主人公の蟲師のギンコが助ける短いエピソードが積み重なっています。

 ただ「助ける」といってもギンコができるのはその時できる最良と思えることまで。

 必ずしもすべてが丸く収まるハッピーエンドではありません。

 もちろんボスを倒せば呪いが解けて元通り、という作品でもありません。

 蟲によっておこされる様々な出来事を、それに関わる人々の喜びや悲しみで綴っているのが「蟲師」の物語です。



蟲師 愛蔵版(5) (アフタヌーンKCデラックス)

新品価格
¥1,200から
(2014/2/27 21:31時点)

映像化

 2005年から2006年にかけてアニメーション化、2007年には実写映画化もされました。

 2014年1月には新作のアニメが放送され、4月からは新作として原作すべてのエピソードをアニメ化する予定だそうです。

 人々の物語と同時に、アニメ版では鮮やかな映像で表現される日本の自然の美しさも見どころの一つになっています。



››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: 蟲師象形文字会意文字漆原友紀六書

関連記事

theme : 漫画
genre : アニメ・コミック

特別展「恐竜戦国時代の覇者!トリケラトプス」で でっかい草食恐竜に出会う![大阪市立自然史博物館]


 タイトルにあるようにこの特別展はトリケラトプスが主人公。

 もちろん特別展のテーマとして選ばれるのですから、人気のある恐竜です。



「恐竜戦国時代の覇者!トリケラトプス」案内板と立て看板と幟
「恐竜戦国時代の覇者!トリケラトプス」案内板と立て看板と幟
地下鉄長居駅3番出口を出るとこの3点が出迎えてくれました。




 人気の秘密は、頭にある3本の大きな角とその後ろの大きなフリルという、ほかの草食恐竜とちがって頭に剣と盾を持ったようななんだか強そうな姿だからかもしれません。

 このトリケラトプス。

 けっこう変わった恐竜のようです。



 トリケラトプスの変わったところ。

 見ての通り大きな頭。

 角とフリルの大きさだけでなく、頭そのものも結構な大きさです。

 展示されているケラトプシア類(トリケラトプスの仲間)の化石を見ると、頭が大きいのは基本的な姿のようです。



会場入り口で出迎えてくれるトリケラトプスの128cmの大きな頭
会場入り口で出迎えてくれるトリケラトプスの128cmの大きな頭




 展示の後半でトリケラトプスとティラノサウルスが並んでいますが、比べるてみるとトリケラトプスの頭はそれほど大きいようには感じません。

 それはティラのサウルスが頭が大きい恐竜だから。

 出口近くにある同じ草食恐竜のディプロドクスと比べたら、トリケラトプスはびっくりするほどの大きな頭なのがわかります。

 ディプロドクスは全長20mを超える大きな竜脚形類の恐竜。でも展示されている頭は70cm。

 トリケラトプスは全長10m足らずで体は半分以下なのに、入り口で展示されている頭は倍近くの128cm。

 長さが倍近いのですから、大きさはもっとちがいます。

 ただしそれぞれ首と尻尾の割合が全然ちがいますし、展示されているディプロドクスは大人ではないかもしれませんから、単純に比べることはできませんが。



出口近くのディプロドクスの70cmの小さな頭
出口近くのディプロドクスの70cmの小さな頭




 なぜこんなにも頭の大きさに差があるのかというと、ひとつは植物の食べ方のちがいと考えられています。

 ディプロドクスは植物を引きちぎってそのまま丸飲み。

 もちろん丸飲みでは植物はまともに消化できません。

 胃袋の中に溜め込んだ石ですりつぶします。

 ですから頭に強い筋肉はいりませんから大きくなりません。



 ところが、トリケラトプスは歯ですりつぶしてから飲みこむのです。

 つまり、よく噛んで食べる。

 強い力がいりますから、強い筋肉がたくさん必要で、その支えとなるために頭も大きくなります。

 そしてこの食べ方はウシやヒツジのような今の草食哺乳類と同じ。

 ですから、トリケラトプスの歯の役割や並び方もシカやウシやヒツジと似ているところがあります。

 ちがう進化の道筋をたどった生き物が、同じような環境で似たような形になる収斂進化(しゅうれんしんか)の一つの例でしょうか。

 と言っても、シカやウシやヒツジもトリケラトプスほど頭は大きくありませんが。



トリケラトプスの顎
中生代の草食動物のトリケラトプスの顎


シカの顎(常設展第3展示室)
現在の草食動物のシカの顎(常設展第3展示室)
※特別展会場では展示されていません。

顎の先で植物を切りとり、隙間があって、奥の歯ですりつぶすという役割が同じ。



 ケラトプシア類が頭でっかちになりながらララミディア大陸に広がり多様化していくことができたのも、よく噛んで食べることがよかったのかもしれません。

 今の動物でも、繁栄している大型の草食動物の多くはトリケラトプスと同じようによくかんで食べる口や歯になっています。



ララミディア大陸最初のケラトプシア類のズニケラトプス
ララミディア大陸最初のケラトプシア類のズニケラトプス
この時すでにトリケラトプスの顎と同じつくりになっていました。
※ほかの画像と比べやすいように角度を変えています。




 特別展会場の出口近くに現在の牛の仲間の頭の骨も展示されているのですが、下顎が展示されていないのが残念。

 時間があれば博物館本館の常設展第3展示室に行って確認してみてください。

 色々な生き物と比べてみるとおもしろいと思います。

 そして第2展示室には特別展会場にはいない恐竜の化石も展示されています。

 特別展のチケットで常設展示も見られますので、行かないのはもったいない!



››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: 恐竜戦国時代の覇者!トリケラトプスケラトプシア類ズニケラトプス大阪市立自然史博物館恐竜白亜紀Ceratopsia収斂進化

関連記事

theme : 博物学・自然・生き物
genre : 学問・文化・芸術

二十四節気・七十二候
プロフィール

ノート

Author:ノート
都会の植え込みから自然あふれる山まで。
フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

検索フォーム
カレンダー
03 | 2014/04 | 05
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -
最新記事
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
BLOG & NEWS | 動物プロダクション SCIENCE FACTORY ltd.
けろんの100円で昆虫採集!
相生山からのメッセージ
ななこの『生き物のお世話』ブログ
雑記帳~身の回りの出来事やら自然やら~
とある昆虫研究者のメモ
ACTOW
徳川広和・恐竜・古生物・模型・フィギュア作品ギャラリー
コトラ&ミーのこんにちは ご近所さん
すみれ奏へようこそ
そぞろ歩き
デジカメ・昆虫・写真
くろねこのチラシの裏
どくだみ荘日乗
故郷の廃家
とらログ
ようこそ大阪市立自然史博物館へ
インターネットミュージアム
いきもの を ぱちり!
管理画面
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
最近記事のRSS
最新コメントのRSS
最新トラックバックのRSS