キツツキこつこつ 梅の木のフィールドサイン
大阪の河内長野市の植物園、花の文化園。
見頃を迎えた梅林の中にちょっと面白いフィールドサインがありました。
「フィールドサイン」は動物が生活していく中で残した跡のこと。
足跡、糞、食痕、そのほかいろいろ。
梅園の西側、コタツの近くの梅の木に、穴が開いています。
説明板が下がっていて、そこには「キツツキ(コゲラ)が開けた穴です♪」と。

キツツキが開けた梅の木の穴
コゲラは街の中でも樹木が多い公園や街路樹が並ぶようなところにもいる、とても身近なキツツキです。
名前の通り日本のキツツキの仲間でもっとも小さく、スズメほどの大きさ。
そんな小さなキツツキが開けた穴。
それはすごい!

小さなキツツキのコゲラ(長野公園)
しかし見てみると、穴は丸くてきれいにまっすぐ掘られています。
直径3.5センチで深さは5センチほど。
![]() 直径3.5センチほどの丸い穴 | |
![]() ボールペンがこれくらい刺さる |
![]() 深さは5センチほど |
まん丸でコゲラなら無理をすれば入れるくらいの大きさ。
本当にキツツキがコツコツして開けたのでしょうか。
正直、あまりにもきれいな丸なので、ドリルで開けたようにしか見えません。
もしかしてまちがい?!
と思ったのですが、よく見てみると。
穴の中には螺旋(らせん)の模様はありませんので、ドリルで開けたのではありません。
刃の跡も見えないので鑿(のみ)や彫刻刀でもないようです。
そもそも、人間がここにこんな穴を開ける理由がわかりません。

よく見てみるとドリルは使われていない丸い穴
道具も使わないでこんな穴を開けることができる動物は、キツツキ。
そして人の生活の場になる里山にいるのはコゲラ。
確かにコゲラが開けた穴にちがいありません!
ここまでの穴を開けるのは餌探しではありません。
巣穴にしようと思ったのでしょうか。
それにしては横にまっすぐの穴だけ。
しかも全長(体を伸ばした時のクチバシの先ら尻尾の先までの長さ)15センチほどのコゲラにとっては小さすぎます。
巣穴ではなさそう。
この穴の意図はよくわかりませんが、コゲラって、スゴイ!

枝にとまると普通の鳥っぽいコゲラ(長野公園)
この梅の木がいつまで残されるのかわかりませんが、花の文化園に来た時は、ちょっとのぞいてみてください。


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