【 2013年08月】

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金剛山の深い谷に落ちていた卵の殻


 本などでは千早本道〈ちはやほんどう)ばかりが紹介される金剛山(こんごうざん)。

 そのためでしょうか、金剛山にあまり登ったことがない人は、「金剛山=健康登山の山」というイメージの人が少なくないような気がします。

 ところが金剛山はいろいろな登山道があります。
 初心者から上級者まで色々なバリエーションがあり、そのほとんどが山頂へ向かっています。

 それが登りきると車が走る舗装道路と観光施設につきあたり、「山頂」がはっきりとしない六甲山とのちがいです。



 そんな金剛山の道の一つ、妙見谷道(みょうけんだにみち)。

 ツツジオ谷道と千早本道を挟むようにしてある谷道です。

 山頂直下まで深い谷筋が続く妙見谷道は、沢登りの初歩コースとして有名ですが、沢の中を歩かない道もあります。



深い谷の妙見谷道
深い谷の妙見谷道



 そんな妙見谷を歩いていると、足元に谷にそぐわなし白っぽくて丸いものが。

 大きさも雰囲気もうずらの卵くらい。

 どうやら鳥の卵のようです。

 中は空。

 半分しかありません。

 孵化(ふか)した雛(ひな)が巣から落としたものでしょう。



妙見谷に落ちていた謎の卵 妙見谷に落ちていた謎の卵
妙見谷に落ちていた謎の卵



 半分に割れているので高さはわかりませんが、幅は2センチほど。
 白地に少し紫がかった茶色の斑(まだら)模様。

 手元には鳥の卵の図鑑がないので、金剛山にいる鳥の卵を検索して調べてみたら……

 どうやらヒヨドリのようです。



町中ではよく見るヒヨドリ(長居植物園)
町中ではよく見るヒヨドリ(長居植物園)




 ヒヨドリというと、住宅街にも住んでいる身近な鳥ですが、今まで卵なんで見たことはありません。

 まさかあまり姿を見かけない金剛山で卵を見ることになるとは思いませんでした。



◆タグ フィールドサイン ヒヨドリ 金剛山 ◆

■参考外部リンク■
金剛山登山道情報(金剛山のホームページ)
大阪市立長居植物園


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タグ: ヒヨ鳥の卵フィールドサイン金剛山金剛山の鳥妙見谷道

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大阪湾にこんな生き物がいた?!ナメクジウオ「いきもの いっぱい 大阪湾 ~フナムシからクジラまで~」自然史博物館


 大阪湾の生き物と、それにまつわる人々の文化が展示されている大阪市立自然史博物館の「いきもの いっぱい 大阪湾」。

 大阪湾でみつかった生き物の標本がいろいろと展示されています。

 その中でびっくりしたのがナメクジウオ(蛞蝓魚)。



長居公園の植物園分岐の角に立つ看板
長居公園の植物園分岐の角に立つ看板




 ナメクジウオは5センチあるかないかの大きさの動物で、魚のようで魚でなく、名前のようにナメクジが魚に進化したとも思えるような生き物です。

 ナメクジウオは頭索動物(とうさくどうぶつ)に分類され、人間も含まれる脊椎動物(せきついどうぶつ)と同じ脊索動物門(せきさくどうぶつもん)。
 親戚です。

 ところが最近、ナメクジウオの遺伝子の解析の結果、頭索動物は脊椎動物の先祖だったことがわかったのです。

 つまり、脊椎動物は頭索動物から分かれたことがわかったのです。



神戸垂水区で採取されたナメクジウオの標本
神戸垂水区で採取されたナメクジウオの標本




 ナメクジウオのような頭索動物は、動物の基本的な種類がいきなり増えたカンブリア紀に登場したと考えられています。

 有名なバージェス動物群のピカイアなども頭索動物と考えられています。
 復元された絵は、ナメクジウオそっくり。

 ナメクジウオは生きた化石だったのです。

 しかしナメクジウオは原始的な魚のように見えないこともありませんが、体の作りはかなりちがっています。


自然史博物館「OCEAN! 海はモンスターでいっぱい」で展示されていたバージェス動物のピカイアの化石
自然史博物館「OCEAN! 海はモンスターでいっぱい」で
展示されていたバージェス動物のピカイアの化石




 「ウオ(魚)」と名前にありますが、魚ではありません。

 例えば、目はありませんし、心臓もありませんし、脳もありません。
 光を感じる器官や、血液を流す器官、神経はありますが、特定の機能を持つまでの形になっていないのです。

 例えば魚にある脊椎がありません。
 かわりにあるのが脊索。



自然史博物館の第39回特別展「ホネホネたんけん隊」で生体展示されていたナメクジウオ
自然史博物館の第39回特別展「ホネホネたんけん隊」で
生体展示されていたナメクジウオ



 なんとなく似ているようですが、脊索は神経の管、脊椎は中枢神経(ちゅうすうしんけい)の一つ脊髄(せきずい)を守る骨のこと。
 骨で覆われているかいないかの違いのようですが、脊椎動物の多くは最初は脊索を持っていますが生まれてくる前に消えてしまいかわりに脊椎ができます。

 つまり、脊索と脊椎は役割は似ていてもちがうものであることと、脊椎動物は脊索動物から進化したことがわかります。



 そんな人間のご先祖様が大阪湾にも住んでいたのす。

 大阪湾に接する府県のレッドデータも兵庫県で絶滅危惧II類に指定されているだけで、大阪府も和歌山県も指定されていません。

 ナメクジウオはそんなに深くない砂地に住んでいます。

 普通に海水浴に来ただけでは出会うチャンスはなさそうですが、人間のご先祖様が大阪湾に住んでいるというのは、おもしろい!



 「いきもの いっぱい 大阪湾」には、ほかにもいっぱい「大阪湾にこんなのいたの!?」というような生き物が展示されています。



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タグ: いきものいっぱい大阪湾44ナメクジウオ生きた化石大阪湾の生き物大阪湾ピカイアレッドデータ

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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

河内長野で見かけたイタチはニホンイタチかチョウセンイタチか?

 河内長野市にある大阪府営植物園の花の文化園。
 その駐車場から園目指して石川を渡っている時に、何か動いているものが。

 ネコくらいの大きさですがネコよりもずっと細長い生き物。
 イタチです。

立ち止まる河内長野の石川のイタチ
立ち止まる河内長野の石川のイタチ

 大阪にいる野生のイタチというと、ニホンイタチとチョウセンイタチ。
 名前の通りニホンイタチは日本の在来種。
 チョウセンイタチはシベリヤイタチ、タイリクイタチとも呼ばれていることからもわかるように、東アジア大陸部からの外来種。
 ニホンイタチはチョウセンイタチの亜種とされ、外見もよく似ていますが、ちがいもあります。

 まずは尻尾の長さ。
 尾長(びちょう/尻尾の長さ)が頭胴長(とうどうちょう/頭からお尻までの長さ)の半分以上あるのがチョウセンイタチ。
 尾長が頭胴長の4割くらいがニホンイタチ。
 つまりニホンイタチのほうが尻尾が短いということ。

人と自然の博物館のノロイ立ちのニホンイタチの剥製
人と自然の博物館の
ノロイ立ちの
ニホンイタチの剥製
人と自然の博物館のタイリクイタチ(チョウセンイタチ)の剥製
人と自然の博物館の
タイリクイタチ
(チョウセンイタチ)の剥製

 それからニホンイタチは褐色がかった黄土色で、チョウセンイタチは褐色がかった山吹色。
 つまり、チョウセンイタチのほうが黄色いということ。
 街のあまりきれいでない川の近くに住むのがチョウセンイタチで、田畑があるような里の川にの近くに住んでいるのがニホンイタチ。
 体はチョウセンイタチのほうが大きいのですが、成長途中だったりメスだったりしたら、もうわかりません。
 尻尾の長さ以外はなんかあやふやです。

 それで河内長野で出会ったイタチはどちらでしょう。
 色は濃い茶色という感じで、尻尾は短そうです。
 場所は石川の上流で周りには住宅もありますが、田畑や雑木林が中心。
 ということで、暫定ニホンイタチ。

ニホンイタチ(日本鼬)
ネコ目 イタチ科 イタチ属
日本固有種
棲息環境:川や湖沼などの水辺,森林,
日本での分布:北海道(移入),本州,四国,九州,
日本の侵略的外来種ワースト100:北海道,離島,

振り向く河内長野の石川の暫定ニホンイタチ
振り向く河内長野の石川の暫定ニホンイタチ

 とてもよく似ているニホンイタチとチョウセンイタチ。
 遺伝子レベルでは違う種類といえるほどの差が見つかり、染色体の形も違っていることがわかってきました。
 となると、在来種のニホンイタチの遺伝子に、外来種のチョウセンイタチの遺伝子が混ざりにくいということになります。

チョウセンイタチ(朝鮮鼬)
ネコ目 イタチ科 イタチ属
棲息環境:川や湖沼などの水辺,森林,
日本での分布:天然分布・対馬
       人為的移入・本州中部地方以南,四国,九州,
別名:シベリアイタチ,タイリクイタチ,
日本の侵略的外来種ワースト100:西日本,

大阪南部の住宅街の川で出会った暫定チョウセンイタチ
大阪南部の住宅街の川で出会った暫定チョウセンイタチ
カメラや天気が違うので単純に比較できませんが黄色で尾が長い

 となるとニホンイタチは守られそうな気もしますが、チョウセンイタチと住む所や食べ物、それから行動がかぶっているところがあります。
 同じとこに住んで、同じものを食べて、同じ時間同じ場所で行動する(同じニッチで行動する)動物は共存できない、とまでいかなくても共存しにくいという法則があります。
 チョウセンイタチが増えることは日本イタチが減ることになります。
 つまり、元からいなかったチョウセンイタチが日本にいるということは、その分だけ元からいたニホンイタチがいなくなったのかもしれません。

■参考外部リンク■
兵庫県立 人と自然の博物館
大阪府立花の文化園公式サイト
外来種ハンドブック地人書館

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タグ: イタチニホンイタチチョウセンイタチシベリアイタチタイリクイタチ侵略的外来種

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theme : 博物学・自然・生き物
genre : 学問・文化・芸術

金剛山が育む棚田の生き物 下赤阪の棚田2013年8月その1動物編


 お盆の下赤阪(しもあかさか)の棚田。

 大阪の南東部、千早赤阪村(ちはやあかさかむら)にある「日本の棚田百選」に選ばれた棚田です。



一面緑の8月の下赤阪の棚田
※画像スライドできます ⇒⇒



 まだ稲の花は咲いてないようで、田んぼ一面に稲が茂っているのは7月と変わりません。

 棚田の様子が変わるのは、もうちょっと先のようです。



この記事にはいろいろな虫やカエルなどの画像があります。




 太陽の光を受けるため、どこにも日陰がない8月の棚田で出会った生き物の動物編です。

 文一総合出版の『ポケット図鑑 田んぼの生き物400』を中心に調べてみました。



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掲載ページ数は文一総合出版『ポケット図鑑 田んぼの生き物400』初版第1刷のものです。




節足動物門
昆虫綱
トンボ目
シオカラトンボ(塩辛蜻蛉)
トンボ科 シオカラトンボ属
掲載:P126

翅(はね)の付け根が透明で、腹の先の黒い部分が長いのでシオカラトンボとわかります。


オオシオカラトンボ(大塩辛蜻蛉)
トンボ科  シオカラトンボ属
掲載:P127

シオカラトンボとよくにてますが、腹の先の黒い部分が短いことと翅の付け根が黒いことで見分けられます。


アキアカネ(秋茜)?
トンボ科 アカネ属
掲載:P124

飛び回るだけで止まってくれないので撮影には苦労しました。
あまりきれいに写すことはできなかったので、自信はありません。


ギンヤンマ(銀蜻蜒)の抜け殻
ヤンマ科 ギンヤンマ属
掲載:P129

大きめで細長く複眼が大きいのでギンヤンマとしました。




カマキリ目
オオカマキリ(大蟷螂)かチョウセンカマキリ(朝鮮蟷螂)
カマキリ科 Tenodera属

大きさや形からオオカマキリかチョウセンカマキリと思うのですが、田んぼの中で捕まえることができず、前足の付け根の色は確認できませんでした。
鮮やかなオレンジ色ならチョウセンカマキリです。


カマキリ(蟷螂)の抜け殻
これも大きさや形からするとオオカマキリかチョウセンカマキリのものだと思います。




バッタ目
ショウリョウバッタ?(精霊蝗虫)
バッタ科 ショウリョウバッタ属

見るからにジャンプ力がありそうな大型のバッタです。
翅が生えているのでもう成虫になっています。


コバネイナゴ?(小翅稲子)の幼虫
バッタ科 イナゴ属
掲載:P111

頭でっかちの寸詰まりなので、イナゴの仲間だと思います。




カメムシ目
マツモムシ(松藻虫)
マツモムシ科 マツモムシ属
掲載:P102

お腹を上に向け、長い後脚をオールのように使って泳ぎます。
水の中にいますが、翅があって飛ぶことができます。
噛まれるとじんじんと痛みます。


アメンボ(水黽)とヒメアメンボ(姫水黽)
アメンボ科
掲載:P108

左の大きいのがアメンボ。
右の大きいのがヒメアメンボ。
どちらもポピュラーなアメンボです。




コウチュウ目
アオドウガネ(青銅鉦)
コガネムシ科 スジコガネ属

丸くてちょっとつや消し風のコガネムシ。
広葉樹の葉を食べる害虫です。
このような虫がいるのも斜面に木が植えられている棚田ならでは。




ハエ目
ガガンボ(大蚊)の幼虫
ガガンボ科
掲載:P101

溝の中を流されてきました。
頭は泥の中に突き刺しています。
ガガンボは大きなカのような虫です。




クモ綱
ジョロウグモ(女郎蜘蛛)
クモ目 ジョロウグモ科 ジョロウグモ属
掲載:P116

お腹の方から見ています。
まだまだ成長途中のようです。


ナガコガネグモ(長黄金蜘蛛)
クモ目 コガネグモ科 コガネグモ属
掲載:P116

細長い系の大型のクモです。




脊索動物門
両生綱
トノサマガエル(殿様蛙)
カエル目 アカガエル科 アカガエル属
掲載:P27

言わずと知れたトノサマガエル。
大きさといい堂々とした態度といい、「殿様」の名に恥じないカエルでした。


ツチガエル(土蛙)
カエル目 アカガエル科 アカガエル属
掲載:P34

7月に見たものよりも小さいですが、イボイボ感がツチガエルっぽく感じます。


ニホンアマガエル(日本雨蛙)
カエル目 アマガエル科 アマガエル属
掲載:P26

体はカエルになってますが、まだオタマジャクシの尾を残しています。
黄緑色の体と鼻からはじまる黒い線はアマガエル。


オタマジャクシ(御玉杓子)
カエル目

相変わらずオタマジャクシの種類はわかりません。




鳥綱
ハシボソガラス(嘴細烏)
スズメ目 カラス科 カラス属
掲載:P174

嘴(くちばし)から頭にかけてのラインが真っ直ぐなので、ハシボソガラス。
たまたま棚田にやってきたようです。


チュウサギ(中鷺)
コウノトリ目 サギ科 アオサギ属
掲載:P155

足が黄色でないのでコサギではありません。
真夏の嘴に黄色い色が見えますのでチュウサギだと思います。



 棚田の生き物たちは7月とくらべてそれほど変わってはいないと思います。

 ただ昆虫の仲間が成長してよく目につくようになったので、数が増えたように見えるのでしょう。

 しかし、あれほどいたカブトエビが見事にいなくなっていました。

 普通ならば7月あたりに一度田んぼの水を抜く中干しをしますので、その時絶滅してしまうと思いますが、オタマジャクシは大量にいるのでよくわかりません。

 いや、むしろ中干しを乗り越えたオタマジャクシのほうが不思議なのでしょうか。




緑に覆われた8月の下赤阪の棚田




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タグ: 8月の下赤阪の棚田の動物昆虫/SA-tanada虫/SA-tanada鳥/SA-tanadaアキアカネヒメアメンボアオドウガネクモ/SA-tanada下赤阪の棚田2013下赤阪の棚田201308

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theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

毛のある無しだけじゃない。博物館と遊園地!京セラドームの「世界大恐竜展」とATCの「大恐竜帝国2013」のどっち行く?


 長かった夏休みもあとわずか。

 夏休みの前に終わってしまうのが京セラドームの「世界大恐竜展」。
 9月1日までのATCホールの「大恐竜帝国2013」より1週間早く8月25日には終わってしまいます。

 チラシでは違いがわかりにくいこの二つの恐竜展。

 入場料も家族連れとなると決して安いというわけではないので、どちらに行こうか悩んでいる人も少なくないようです。



 IWO(いきもの は おもしろい!)では「毛がある京セラドーム」「毛が無いATC」と言ってきました



毛のあるティラノサウルスの京セラドーム
毛のあるティラノサウルスの
京セラドーム
毛が無いティラノサウルスのATC
毛が無いティラノサウルスのATC


 それは展示されている恐竜のことで、必ずしも全体のちがいのことではありません。


 イベント全体を比べたとき、IWOのキーワードは「博物館それとも遊園地」



 恐竜展なのでどうしても恐竜に関する展示で決めてしまいますが、実はそれ以外にも大きな違いがあったのです。

 化石の展示が少ないATC。
 ですから、恐竜化石を見たい人は京セラドームの方がいいでしょう。



京セラドームのIWO的見どころスピノサウルス全身骨格模型
京セラドームのIWO的見どころスピノサウルス全身骨格模型




 じゃあ、ATCの方はどうなのかというと、それが恐竜展示以外のポイントです。

 ATCの会場の中には恐竜化石や恐竜ロボットの展示以外にも、子供向け恐竜イベントや、ふわふわ遊具、飲食コーナー、やたら広い売店、ザリガニ釣りや昆虫販売など小さい子供が喜びそうなものがたくさん。

 そして疲れた時のためにベンチも。

 恐竜展示を見終わっても、まだまだ会場内で遊んだりのんびりしたりできます。
 もう一度恐竜展示を見ることもできます。

 つまり、遊園地。

 恐竜イベント+遊園地がATCの特徴なのです。

 二つの要素が足されているのですから、入場料がちょっと高いのかもしれません。



ふわふわ遊具や迷路があって遊園地っぽいATC
ふわふわ遊具や迷路があって遊園地っぽいATC




 それに対して、恐竜化石とロボット展示に絞り込んだのが京セラドーム。

 売店と体験コーナーならありますが、ATCと比べるとずっと小さく、その先はもう会場出口。

 その分恐竜関連の展示を充実させています。



 ですから、会場全体のイメージとしては。


 京セラドームは博物館。

 ATCは遊園地。



 恐竜をたくさん見たいのなら京セラドーム。

 恐竜を見たあともいろいろ楽しめるのがATC。
 ただし小さな子供に限りますが。



大きいティラノサウルスの歯の化石
大きいティラノサウルスの歯の化石
体はティラノサウルスより大きいのに歯は小さいスピノサウルスの歯
体はティラノサウルスより大きいのに
歯は小さいスピノサウルスの歯
どちらも京セラドーム「世界大恐竜展」



 売店を見ればその違いがわかりやすいかもしれません。

 京セラドームは小さい売り場に少ない種類。

 でも陳列棚にきれいに並べられているので大人も小さな子供も見やすく取りやすい。
 そして限られたスペースを効率よく使っています。

 博物館の恐竜展などによく出店している業者さんなので、商品も恐竜好きなら思わず買ってしまうようなものばかり。

 博物館のミュージアムショップのようです。



 ATCは広い売り場に数多くの種類が並んでいますが、平面的な陳列で目立つ大きなPOPも無く、広いだけにどこになにがあるのかわかりません。

 種類が多いのに京セラドームにあった恐竜グッズが置いてなかったり(多すぎで気付かなかっただけ?)と、まさに子供向け。

 にもかかわらず商品は会議机の上に高く積まれていて、小さな子供はちょっと見にくいのでは、と気になります。

 ところが、どこになにがあるのかわからない“ごちゃごちゃ感”が子供にとっては遊園地のように楽しいおもちゃ箱感覚。


 ただ、いかにもプロが作った感じのスッキリとした京セラドームの売店に対して、なんだか素人っぽいごちゃごちゃした売り場は、せっかくのロボット巨大恐竜のドキドキワクワクが冷めてしまいそうで大人的には残念。



 きれいで見やすく絞り込んだグッズで恐竜好き向けの京セラドーム

 おもちゃ箱風の“ごちゃごちゃ感”で子供向けのATC



キョウリュウジャーにも出てくるATCのトリケラトプス
キョウリュウジャーにも出てくるATCのトリケラトプス




 ということで、一見よく似ている京セラドームの「世界大恐竜展」とATCホールの「大恐竜帝国2013」。

 でも実はまったく違っていたりします。

 京セラドームは博物館。

 ATCは遊園地。

 連れて行く子供の好みを考えると、選びやすいかもしれません。



 ただし、これらはIWOの独自の判断。

 それにイベントは生き物。

 たった1ヶ月の間でもどんどん変わっていくことがあります。

 どちらも7月終わりから8月初めの情報。

 出発前には最新の情報をブログなどで確認されることをおすすめします。



 余談。

 もちろんIWOとしては、中生代全体の恐竜を中心とした爬虫類化石と、糞化石や植物などの化石もある京セラドームの「世界大恐竜展」がおすすめです。

 ATCの「大恐竜帝国2013」の全方向から見られるフロア展示もいいのですが、化石展示の量で京セラドームの「世界大恐竜展」にはちょっと負けてしまいます。



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繁殖力旺盛でも準絶滅危惧種 サギソウ


 もう「花のみどころ」からはずれてしまったので大阪南部の植物園の花の文化園では終わっていると思いますが、8月はサギソウの花の季節です。

 8月の初めには、花の文化園の温室でたくさん咲いていました。



サギソウ(鷺草)

被子植物門 単子葉植物綱 ラン目 ラン科 サギソウ属
多年草
葉序:互生
花期:7~8月
生育環境:山野の湿地
日本での分布:本州,四国,九州,
誕生花:8月13日8月21日

[レッドデータブック]
 環境省RDB:準絶滅危惧
 絶滅:東京都,福井県,
    山梨県,徳島県,
    高知県,

青森県,群馬県,埼玉県,神奈川県,佐賀県,沖縄県以外は「絶滅」以外のいずれかのランクに指定
※沖縄県については生息域外と思われる

  • 絶滅(EX):我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
  • 絶滅危惧II類(VU):絶滅の危険が増大している種
  • 準絶滅危惧(NT):現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種

長い距があるサギソウの花
長い距があるサギソウの花


 名前の由来は花を見ればわかるように、白鷺(しらさぎ)(白いサギのこと)が飛ぶ姿に似てるから。

 サギ同様日本人にとって身近な植物だったのでしょう。



サギソウの花のアップ
サギソウの花のアップ

サギソウに似ている?飛ぶ白鷺(コサギ)
サギソウに似ている?飛ぶ白鷺(コサギ)

サギソウの花によく似ている睡蓮の葉に下りた白鷺(ダイサギ)
サギソウの花によく似ている睡蓮の葉に下りた白鷺(ダイサギ)




 サギソウは低地の湿地帯に生える蘭の仲間の植物で、日本の広い範囲で生息していました。

 ところが生息地が開拓されやすいところだったのか、どんどん消えていき、東京では絶滅してしまいました。

 大阪ではまだ絶滅危惧Ⅱ類ですが、いつ絶滅するかはわかりません。



 日本中で絶滅に瀕していながらも繁殖力は結構あるようで、園芸店などでは比較的安く手に入れることができます。

 サギソウが絶滅に瀕している理由の一つに盗菜がありますが、それ以前にサギソウが好む環境がなくなってきていることが最大の理由のようです。

 サギソウを身近な植物に戻すためには、サギソウが好む環境を維持することが大切です。



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タグ: サギソウ夏の花白い花花の文化園8月の誕生花誕生花レッドデータ

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めったに見れない林冠を間近に見られる万博公園のソラード


 万博公園。

 正確には万博記念公園。

 日本で最初の万国博覧会か開かれた場所を公園としたものです。

 博物館などの施設もありますが、ほとんどは名前の通り公園となっています。

 その公園部分は「自然文化園」と呼ばれ、特に西の部分には多くの木々が植えられ、森になっています。



大阪万博の夢の跡 太陽の塔
大阪万博の夢の跡 太陽の塔




 その森の中に、一本の道があります。

 それも地面を離れたところに。

 高さ10メートルくらいのところに作られた遊歩道は、森を上の方から見ることができます。

 名前は「ソラード」。
 または「森の空中観察路」。



ソラードの入り口木登りタワー
ソラードの入り口木登りタワー




 起伏のある地形に作られているので高さはいろいろ変わります。

 一本一本離れて生えている街路樹とちがい、木がぎっしりと並んだ森になっていると、地上からは手の届かない遥か上にある葉っぱの天井しか見えません。

 でもこの葉っぱの天井、林冠(りんかん)とよばれていて、特に熱帯雨林の森では最も生き物が多い場所といわれています。

 熱帯雨林ほどではないにしても、温帯の日本でも林冠には色々な生き物がひとつの生態系を作っているといわれています。

 その林冠を観察するために作られたのがソラードです。



林冠へ消えていくソラードの空中観察路
林冠へ消えていくソラードの空中観察路




 ソラードは林冠の中をジグザグに通っていて、角を曲がる度に新しい景色が見えます。

 いつもは下から見上げるだけの林冠を横から見られるのは新鮮です。



林冠に手が届くソラードの空中観察路
林冠に手が届くソラードの空中観察路



 見たことがないような森の景色に驚きながら、入り口から300m近く歩いて吊り橋までやってくると、目の前には大きな塔が見えます。

 展望タワー。

 高さは19m。



遠くに見えてきた展望タワー
遠くに見えてきた展望タワー




 タワーは5層になっていて、各層に展望デッキがあります。
 多くの人はそのまま最上階を目指しますが、1層ごとに見ていくと森の様子がよくわかります。

 タワーは地面が盛り上がったところにあるので、1層目は地面の上(林床)とほとんど変わりませんが、斜面の下の方に向かうとかろうじて林冠を見ることができます。

 層を上がるごとに視界は広がっていき、丹波高原の山々も見えるようになってきます。



展望タワーの下層から見た万博公園の林冠
展望タワーの下層から見た万博公園の林冠
遠くに見えるビルは阪大病院




 そして最上層。

 万博公園の森を見下ろす位置になります。



太陽の塔の方へ伸びているように見える展望タワーから見たソラード
太陽の塔の方へ伸びているように見える展望タワーから見たソラード



 意外にも万博公園は広大な森に覆われています。

 ソラードの入り口のちかくにある自然観察学習館によると、この森にはオオタカが住んでいるそうです。

 こういった鳥を食べる猛禽(もうきん)が住んでいるということは、それだけ鳥が多いということす。

 そしてその鳥を支えるだけの虫や植物などの生き物が多いということ。

 しかも明治神宮などとちがいそのほとんどは入場可能な場所。



展望タワー最上層から北東方向の眺め
真ん中辺りに丹波高地南東端の山々が見えます。
右の方に小さな太陽の塔が見えます。
※画像スライドできます ⇒⇒



 この貴重な森の林冠を見ることができる貴重な施設。

 それがソラード。


 今度は秋の紅葉の季節に行って見たいと思います。



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タグ: ソラード自然文化園万博公園林冠ビオトープ

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恐竜もすごいけど恐竜以外もすごい福井県立恐竜博物館


 北陸地方の福井県の勝山市にある福井県立恐竜博物館。

 世界三大恐竜博物館に数えられる博物館です。



 小高い丘の上にある博物館の前には広い駐車場があります。

 少し交通が不便なところにありますので、ほとんどの来館者は車で来るようです。

 だからでしょうか、夏休みだというのに勝山駅からの恐竜バスにのったのは3組。
 福井駅からシャトルバスがないのも頷けます。




田園風景の向こうに見える銀色卵の恐竜博物館




 駐車場から続く入り口は3階になり、そこから一気に地下までエスカレーターで下ります。

 恐竜以外の化石が並ぶ「ダイノストリート」を抜け、カマラサウルスの産状化石を横目に階段を登って行くと、ティラノサウルスのロボットが出迎えてくれます。

 ここから恐竜展示の本番、「恐竜の世界ゾーン」です。




「恐竜の世界ゾーン」で迎えてくれるティラノサウルスロボット




 まずは恐竜の基本的な情報をいろいろな展示で紹介してから、復元骨格の展示が始まります。

 この博物館の特徴は、一応パーテーションなどで区切りはあるものの、部屋にはなってなく、天井が吹き抜けになっているなど、古い博物館ではありえないようなデザインになっていること。

 吹き抜けになっているので上のフロアからも展示を見ることができるのです。

 ただおすすめ順路だと広めの通路の右に左にとせわしなく動かないといけないのが残念。




モンゴルのタルボサウルス(白)と北米のティラノサウルス(黒)が並ぶ
これで両者の違いがよくわか……らない?




 分類ごとに展示されている恐竜たちを見ながら、中国の四川省(しせんしょう)で見つかった恐竜の生体モデやロボットが並ぶジオラマへ。




伸び上がって葉を食べる全長20mのオメイサウルス




 それから鳥盤類の恐竜をいろいろ見ながら、天井のある「地球の科学ゾーン」へ。

 地球の地質や岩石などの地学についての展示になります。




トリケラトプスの仲間のアルバータケラトプス・ネモイ




 その壁際にあるのが福井県で見つかった恐竜、フクイサウルス、フクイラプトル、そしてドロマエオサウルスの仲間の化石です。

 ここに恐竜博物館が作られるきっかけになった恐竜たちです。




イグアノドンの仲間のフクイサウルス・テトリエンシス


アロサウルスの仲間のフクイラプトル・キタダニエンシス
「ラプトル」とついてますがドロマエオサウルスの仲間ではありません。


名前がまだ無いみたいなドロマエオサウルス類
「フクイラプトル」がもう使われてしまったので名前はどうなる?




 しかし、それまでの吹き抜けの華やかな展示と比べて、天井のあるところで展示ケースに入れられてほぼ真横からしか見ることができない状態でがっかり。

 ご当地恐竜なのに華々しいアメリカや中国の恐竜との差を感じてしまいます。



 車で来た人はあまり意識しないかもしれませんが、福井まで電車できて、さらに各駅停車で1時間揺られたあと、便数の少ないコミュニティーバスに乗り換えて来た者にしてみれば、もうちょっと福井の恐竜をかっこ良く見たかった。

 この展示ならもっと交通の便がいい福井市街のほうがよかったのに、と思ってしまいます。



 「地球の科学ゾーン」を出ると、「恐竜の世界ゾーン」を見下ろすようにスロープがあり、いろいろな角度でもう一度恐竜たちを見ながら2階へ。



2階から見た華やかな「恐竜の世界ゾーン」
※画像スライドできます ⇒⇒



 2階は「生命の歴史ゾーン」。
 先カンブリア紀から現代につながる地球の生き物がいろいろと展示されています。




エディアカラ動物の
チャルニオディスクス・アルボレウス

カンブリア紀ですが
バージェスの住人ではない
アカドバラドキシデス


 そして恐竜と同じ時代のモササウルスや翼竜、首長竜などいろいろ。

 もちろん動物だけでなく植物も。

 そして恐竜滅亡後の哺乳類の化石まで幅広く。

 恐竜博物館ということで簡単に流す人もいそうですが、名前に反して?ここもなかなかいい展示です。




見るからにモササウルスの仲間のプラテカルパス


頭が特徴的な翼竜のタペジャラ・ヴェルンホフェリ


バシロサウルスよりはクジラっぽいドルドン・アトロックス
恐竜滅亡後の4000万年前のクジラです。



 展示室のとなり、吹き抜けになっているエントランスホールにはティラノサウルスの全身骨格を間近で見ることができるダイノラボ、ミュージアムショップやレストランがあります。

 ただミュージアムショップはあまり大きくないので、夏休みなど混むときにはお土産を買うのにも想像以上の時間がかかる覚悟は必要。

 またレストランもお昼前から行列ができ、博物館周辺にはお店のたぐいは全く無いので、シーズン中の子供連れには昼食もなかなか難しいポイントになるかもしれません。



 トータルで考えると三大恐竜博物館の名に恥じない立派な展示だと思います。

 しかし外国の恐竜と勝山で見つかった恐竜たちの展示の差や、レストランのキャパシティなどを考えると、はたしてこの場所でいいのか、という気がしてしまいます。

 とてもいい博物館なだけに、電車で行くとどうしても残念感が。

 博物館に行く時には、車はもちろんのこと、遠方からの列車の場合は鉄道の乗り継ぎ時間やホテル選びなど、十分な下調べが必要かもしれません。



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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
genre : 学問・文化・芸術

登山もいいけど、ビオトープ・トレッキングもいいよ


 山を登ることは「登山(英語:climbing)」と言います。
 登山の特徴は、基本的に頂上を目指すこと。
 山を登ることは過程で、目的は山頂に立つこと。

 あくまで、簡単にわかりやすく言えば、ということですが。



平湯温泉から見た笠ヶ岳(かさがたけ)
平湯温泉から見た笠ヶ岳(かさがたけ)
岐阜県高山市にある標高2,897mの山。日本百名山




 別に頂上を目指すことなく、または頂上はあくまで通過点の一つとして山を歩くこともあります。

 それは「トレッキング(英語:trekking)」といいます。

 最近良く耳や目にする言葉ですが、山岳地帯などを歩いて移動する旅のことです。

 「トレック(英語:trek)」というのは、「骨の折れる旅をする」というような意味の言葉です。



トッレキングルートの一つダイヤモンドトレールの金剛山地部分
トッレキングルートの一つダイヤモンドトレールの金剛山地部分
金剛山(左)から畝傍山(うねびやま)(右手前の耳のような山)で隠れた?屯鶴峯(どんづるぼう)まで
甘樫丘(あまかしのおか)の甘樫丘展望台から
※画像スライドできます ⇒⇒


 日本では「宇宙大作戦」とも呼ばれたアメリカのテレビ・映画ドラマの「スタートレック(Star Trek)」。

 映画版などは宇宙戦争のイメージが強いかもしれませんが、テレビ第1作では宇宙艦(宇宙船)のエンタープライズ号が、5年間の太陽系外の宇宙の調査飛行した時に遭遇した様々な困難のドラマでした。

 つまり、タイトル通りのトレッキングなのです。



 ただ、トレッキングも登山と同じように何処かへ移動することが目的なのは同じ事です。

 日本は自然が豊かです。
 その場所場所にあった生き物たちがいろいろと住んでいます。

 つまり、ビオトープ。

 特に山は様々なビオトープの集合体です。

 しかし登山もトレッキングも、有名な花が咲くような場所ならともかく、多くのビオトープを素通りしてしまいます。




わかりやすいビオトープは水辺
一年中楽しめる金剛山のモミジ谷



 せっかく自然が豊富なところにいるのですから、自然を見ないのはもったいないこと。

 自然を知るためには、小さなビオトープ一つ一つを見ることも大切です。

 ということで、ビオトープを見ていくトレッキング。

 それをIWO(いきもの は おもしろい!)では「ビオトープ・トレッキング」と名付けました。

 ビオトープ・トレッキングをすると、自然をもっと知って、自然について考えるきっかけになると思います。



 とはいえ、山にある無数のビオトープを一つ一つ見ていては時間がいくらあっても足りません。

 その山で有名な自然や場所など、テーマを決めてじっくりとビオトープの観察をしてみると、新しい発見があることでしょう。

 もちろん、通常よりも時間がかかりますし、時には危険な場所もあります。
 どこでもいつでもできるというわけではありません。

 ですから基本はいつも行ってよく知っている近くの山の危険のない場所。

 何度も行っている山も、ビオトープ・トレッキングをすれば新しい出会いと発見があることでしょう。



ビオトープ・トレッキングしがいのある錦織公園
身近なビオトープは公園
ビオトープ・トレッキングしがいのある錦織公園




 でも、山に馴染みのない人はどうしたらいいのでしょうか。

 初めての山でいきなりビオトープ・トッレキングはどんな危険があるかわかりません。

 でも大丈夫。
 ビオトープはどこにもあります。

 例えば公園。

 身近な公園でも、ビオトープ・トレッキングすれば四季それぞれ違った出会いがあることでしょう。



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タグ: ビオトープトレッキングビオトープトレッキング

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いろいろあったけど、ちょっと早めの開花。バケツ稲2013


 6月末に田植えをしたバケツ・プランター・ペットボトル稲。

 今年は化成肥料を使ったためか、去年のように水が臭くなることもなく、一昨年のようにどんどん育っています。



田植えがすんだ6月末のプランター稲
田植えがすんだ6月末のプランター稲




 と思っていたら7月半ば頃から葉に異変が。

 所々で色が抜け、縮れて、枯れていってしまいます。

 症状がひどいものは葉が丸まっているます。

 色々と調べてみると、どうやら「縞葉枯病(しまはがれびょう)」のようです。

 ウイルス性の病気で、主にヒメトビウンカが広げ、株がわかれなくなり、穂の成長にも悪い影響が出るそうです。



病原菌に侵されたプランター稲
病原菌に侵されたプランター稲




 バケツ稲としてできるのは、病気の葉を徹底的に取り除き、すぐにビニールに入れるなど密閉してゴミとして処理。

 元気な稲から離す。

 スペースが限られたベランダでは離すのは難しいので、数日かけて徹底的に病気の葉を切って行きました。

 もちろん、少しでも病気にかかったような葉があれば、いつでも切り取ります。



 そうして8月半ば。

 お盆。

 稲の花が咲きはじめました。

 プランター稲もバケツ稲もペットボトル稲も。

 近所の田んぼではまだ咲いていないようですが、ちょっと早めに播種(はしゅ)しましたので、そんなものでしょう。



開花したプランター稲
開花したプランター稲




 まだ病気が完全になくなったわけではありませんが、なんとか病を乗り越えて、ここまで来ました。

 と言っても安心出来ません。

 花が終わって実が膨らみ始めると、スズメ対策が待っています。

 お米作りはバケツ稲といえども、手は抜けません。



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