イモリだって外を歩いてみたい! 春日山原始林のアカハライモリ
10月末、紅葉にはまだ早い時期の奈良市の
原始林のまわりにある春日山遊歩道を歩いていると、排水用のコンクリートの溝にへばりついている黒いトカゲが。
いや、コンクリートの垂直の壁にへばりついているのでヤモリでしょうか。

春日山原始林
珍しいと思い、手にとって見ると体の表面は鱗はなくザラッとした感じ。
トカゲじゃなくてヤモリっぽい感じですが、目はヤモリのように大きくなく違和感があります。

コンクリートにへばりつく黒いヤモリ?
体をひっくり返してみると、オレンジ色。
まるでアカハライモリ(赤腹井守)です。

おなかがオレンジ色のアカハライモリ?
しかしイモリは両生類。
水の中に住んでいます。
ところがこの黒くてオレンジ色の生き物がいたのは乾いたコンクリートの壁。
水のないところで体も乾いています。
トカゲもヤモリも陸上で生活する爬虫類。
イモリは水辺から離れられない両生類。
するとこの黒オレンジの生き物は爬虫類に進化しつつある両生類新種イモリなのでしょうか。
日本の本州に住むイモリはアカハライモリの一種だけ。
アカハライモリは生まれたときはエラがあって水の中でないと生きることができません。
しかし成長してエラがなくなり大人と同じ体になると、水辺から離れてミミズや昆虫などを食べる生活をするそうです。
出会ったのは大人(成体)になる前の子供(幼体)のアカハライモリなのかもしれません。

この角度で見るとなかなかカッコいいアカハライモリ
ちなみに、イモリを触ると手が腫れる、と言われることもありますが、実際体の表面には毒があるそうです。
黒い背中と対照的な赤い腹は毒を持っていることを知らせる警告色(警戒色)と考えられています。
毒はフグとおなじテトロドトキシン。
触るだけでは問題ありません。
ただイモリを触った手でつかんだものを食べたり、粘膜、例えば目をこすったりすると体の中に入るかもしれないので危険です。
注意しましょう。
◆関連タグ◆ 〔両生類〕 〔春日山原始林〕
■外部リンク■
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