【 2012年10月】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

春日山の奥で出会った小さな紅葉


 10月下旬のセンチコガネなどの糞虫の様子を見に行った奈良公園。

 いつのまにか最高気温が20℃ほどの日が増えてきました。
 予想通り飛火野(とびひの)付近ではルリセンチコガネ(オオセンチコガネ)はほとんど見かけません。



 ということで、ちょっと足を伸ばして春日山(かすがやま)原始林をぐるりと囲む春日山遊歩道を歩きました。

 まだまだ木の葉は緑色。
 ところどころに生えているモミジ(ヤマモミジ?イロハモミジ?)もまだまだ緑色。

 人里に接したところでナンキンハゼが紅葉している程度で、木々の紅葉にはちょっと時間が必要なようです。



 車が走る奈良奥山ドライブウェイからちょっと外れたところにある(うぐいす)の滝。

 そこへ行く途中でモミジが紅葉していました。



緑の中の鴬の滝近くの紅葉
緑の中の鴬の滝近くの紅葉




 葉っぱは7つに別れて鋸歯(きょし)(葉の周辺のぎざぎざ)が小さいので、オオモミジでしょうか。



大きく七つにわかれて目立たない鋸歯の葉っぱなのでオオモミジ(多分)
大きく七つにわかれて目立たない鋸歯の葉っぱなのでオオモミジ(多分)




 緑の山の中で見かけた小さな紅葉です。



他の場所よりちょっと早い鴬の滝近くの紅葉
他の場所よりちょっと早い鴬の滝近くの紅葉




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タグ: オオモミジモミジカエデ紅葉奈良公園春日山遊歩道

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巨樹・古樹・老樹 その9 錦織公園の北広場ヤマモモ


 大阪南河内(みなみがわち)にある錦織(にしこおり)公園は自然の山を公園として整備したようで、羽曳野(はびきの)丘陵の面影を残すそうです。

 そういうところですので、大きな木もあります。

 とはいえ、公園の設備があるようなところは整備されたところですから、それほど目立つような大きな木はありません。



 舗装されていない遊歩道を歩いていると、時折大きな木に出会いますが、そんな木が何本もある場所の一つが北広場。
 北入口から入って直ぐ目の前の丘に登ったところにあります。

 ここは大きなクヌギが何本も生えていますが、その中にクヌギに負けないほど大きなヤマモモがあります。



錦織公園の「北広場ヤマモモ」(2012年6月)
錦織公園の「北広場ヤマモモ」(2012年6月)
ヤマモモ(山桃)
ヤマモモ目 ヤマモモ科
常緑広葉樹
日本での分布:関東南部・福井県以西の本州,四国,九州,沖縄,





 ヤマモモというと甘酸っぱい赤い実がなるのですが、このヤマモモには実がありません。
 ヤマモモは雌雄異株(しゆういしゅ)ですので、オスの木でしょう。

 実がなかったり、葉が枝の先の方にまばらについているところはヤマモモらしくはないですが、幹を見ると樹皮はヤマモモ。

 先にまとまってついていた葉も、成長するとまばらになっていくのかもしれません。



錦織公園の「北広場ヤマモモ」の樹皮(2012年6月)
錦織公園の「北広場ヤマモモ」の樹皮(2012年6月)




 ヤマモモは大きく育ち、幹周りも太くなるので各地に巨木や老木があります。

 それらと比べるとまだまだヒヨっ子のようですが、錦織公園ではそれなりの風格を持っている木の一つです。



巨樹(大きな木)・古樹(樹齢の高い木)・老樹(年老いて見える木)」とはIWO(いきもの は おもしろい!)が以下の独自基準で選んだものです。
1.一般に「巨樹」「古樹」「老樹」と認知されている樹木
2.見た目が「巨樹」「古樹」「老樹」を感じさせる樹木
3.見た目が小さくてもその種として「巨樹」「古樹」「老樹」な樹木
4.地域の自然を愛する組織や団体等が「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
5.その他IWOが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木




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タグ: ヤマモモ巨樹・古樹・老樹錦織公園

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復活 その後の落雷ポプラ


 8月に雷が落ちて弱ってきたところをバッサリ切られてしまった落雷ポプラ(セイヨウハコヤナギ)。

 ほとんど根元、地面から10センチくらいからきれいに切られてしまい、ついでに周りに生えていた小さな育ちかけのポプラも一掃されてしまいました。

 それから2ヶ月。



切り倒される前の落雷ポプラ
切り倒される前の落雷ポプラ




 なんと切り株の周りから新しい芽が伸びているではありませんか。
 根元から切られ葉は一枚も残っていません。
 この2ヶ月ほどの間光合成はまったくできません。
 きっと根に蓄えられていた栄養を使って再起を図ったのでしょう。

 落雷で折れてしまったところを中心に枯れはじめていましたが、木全体としてはまだまだ十分生きていく力はあったようです。



新芽を出して再起を図る落雷ポプラ
新芽を出して再起を図る落雷ポプラ




 とはいえ、落雷+伐採というダブルパンチを食らってしまった落雷ポプラ。

 最大の敵は落雷してちょっと枯れてしまった枝があっただけで根元から伐採してしまう無慈悲な管理者。

 果たして無事大きく育つことはできるのでしょうか。

 また管理者が現れ、新芽を刈っていくのでしょうか。


 今後も見守っていけたら、と思います。



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タグ: ポプラ落雷ポプラセイヨウハコヤナギ

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ぎんやんま ずかん


 夏の終わり。
 弱っているのか飛ばないギンヤンマ(銀蜻蜒)がいましたので、色々と写真を撮らせてもらいました。



この記事にはトンボの画像があります。





ギンヤンマ(銀蜻蜒)


節足動物門 
昆虫綱 
トンボ目 
ヤンマ科 
ギンヤンマ属 
ギンヤンマ

体長(頭の先から尾の先まで)70mm
開張(広げた時の羽の幅)110~120mm

日本全国に生息しており、北は北海道から南は石垣島まで日本全国に広く分布しています。
地域によって4月中旬から10月後半まで見られます。


腰が水色のギンヤンマのオス
腰が水色のギンヤンマのオス




どんな小さな虫でも見逃さないヤンマ目
どんな小さな虫でも見逃さないヤンマ目




どんなに早く逃げても捕まえるヤンマ足
どんなに早く逃げても捕まえるヤンマ足




早く飛べるだけでなく旋回ホバリングもできるヤンマ羽
早く飛べるだけでなく旋回ホバリングもできるヤンマ羽




たべものをバリバリかじるヤンマ顎
たべものをバリバリかじるヤンマ顎




近所の池にもいてオニヤンマより親しみやすいギンヤンマ
近所の池にもいてオニヤンマより親しみやすいギンヤンマ




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タグ: ギンヤンマトンボ

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イチョウは裸子植物? 被子植物? 銀杏と銀杏


 そろそろ紅葉(こうよう)がはじまってきました。

 秋です。



 真ん中に切れ目が入った扇型の葉っぱのイチョウは、葉が黄色くなるので黄葉と言います。

 しかし、まだ葉は黄緑色。黄葉というにはちょっと早いようです。

 その前に、イチョウは今はギンナンの季節。

 「ギンナン」というのはイチョウの実のことで、茶碗蒸し具にしたり、炒ったりして食べます。

 「ギンナン」を漢字で書くと「銀杏」ですが、「イチョウ」も漢字で書くと「銀杏」。

 紛らわしいですね。





 イチョウは古い植物の一つで、恐竜がいた中生代から化石が見つかってます。
 中生代に繁栄したということは、種子(しゅし)(たね))がむき出しになる裸子植物(らししょくぶつ)可能性が高いことになります。

 裸子植物というと、松や杉のような針葉樹が目立ちますが、イチョウのように平たい葉の植物もあります。

 もっとも、恐竜がいた中生代に繁栄したイチョウの仲間も、いまはイチョウただ1種だけになってしまいました。



 裸子植物は文字の通り種子が裸の植物です。

 リンゴにしろミカンにしろ、種の周りを食べられる部分が覆っています。
 というか、そこを食べて種は食べません。
 そういう種の周りが子房(しぼう)で覆われているのが被子植物(ひししょくぶつ)です。

 確かにイチョウの実のギンナンには柔らかい部分はありません。

と思っていたら、落ちているギンナンをさわると柔らかいではありませんか。

 イチョウはいつの間にか被子植物に進化した?



落ちていたギンナン
落ちていたギンナン




 どうやらこの柔らかい部分は、種を覆う皮が変わったもののようです。
 つまり、種の周りを柔らかい部分が覆っていますが、元になる部分が違うので被子植物じゃない、ということなのでしょう。

 被子植物は種子を覆う子房が膨らんだものが果実で(例外はいっぱいありますが)、子房がないのが裸子植物ということです。

 ということは、裸子植物のギンナンの柔らかい部分は、被子植物の実と同じように変化した、収斂進化(しゅうれんしんか)なのでしょうか?



誰かが柔らかい皮をとったギンナン
誰かが柔らかい皮をとったギンナン




 ともあれ、イチョウの実の柔らかい部分を取り除くと殻が現れ、その中に入っている「仁」というところが「ギンナン」と言って食べている部分です。

 同じように柔らかい皮を持つ裸子植物にイチイがあります。
 銀杏の実の柔らかいところは臭くて食べれませんが、イチイはあまくて食べられるそうです。
 逆にイチョウは種を食べられますが、イチイの種には毒があるそうです。

 気をつけてください。



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タグ: イチョウギンナン秋の実黄色い実裸子植物

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ナマズとコイはなかよし?


 久しぶりの木田内川(きたないがわ)

 カワセミはいませんでしたが、川の中を大きな魚が泳いでいました。

 コイとナマズ。

 コイとナマズは仲がいいのか、並んで泳いでいます。



並んで泳ぐ木田内川のナマズ(一番下)とコイ
並んで泳ぐ木田内川のナマズ(一番下)とコイ







 どちらも同じくらいの大きさで、遠目には全部コイに見えますが、よく見ると泳ぎ方が全く違います。

 体に1本芯が入ったように力強く感じるコイと、芯が入っていないようでクニャクニャとし感じのナマズ。



泳ぎ方がちがうナマズ(中央)とコイ(上・下)
泳ぎ方がちがうナマズ(中央)とコイ(上・下)




 こんな浅いところでもこんなに大きくなっているのですから、餌となる食べ物も豊富で、ケンカをする必要がないのかもしれません。



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タグ: ナマズコイ木田内川

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今年もキンモクセイが咲きはじめました。


 ハナミズキが色づいたりカマキリを見かけたりと秋だ秋だと思っていたら、キンモクセイ(金木犀)が咲いていました。



今年も咲きはじめた金木犀の花
今年も咲きはじめた金木犀の花




 まだ咲きはじめなのか香りは感じません。

 きっとこれからでしょう。



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タグ: キンモクセイ秋の花オレンジ色の花

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ちょっと早い桂の黄葉


 ハナミズキが紅葉(こうよう)していると思っていたら、近所のカツラ(桂)も黄葉(おうよう)していました。

 秋になって落葉樹の葉が赤くなるのが紅葉、黄色くなるのが黄葉。茶色くなるのが褐葉(かつよう)です。
 この3つをまとめて「紅葉」ということもあります。

 カツラは黄色くなるので、黄葉です。



黄葉し落葉しはじめている近所のカツラ
黄葉し落葉しはじめている近所のカツラ




 カツラはとりわけ黄葉が早いというわけではないと思いますが、ここのカツラは毎年早くに散ってしまいます。



 カツラの落ち葉甘い匂いがします。

 落ちてまだ十分乾かないくらいが一番香るそうです。

 秋。
 道を歩いていて、場にそぐわない少し香ばしいような甘い香りがしてきたら、近くカツラが生えているかもしれません。



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タグ: カツラ黄葉紅葉

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金剛山地のセンチコガネとオオセンチコガネの謎


 奈良公園へ行くと何の苦もなくきれいなルリセンチコガネ(瑠璃(るり)色のオオセンチコガネ)を見ることができるので、ありきたりの昆虫のような気がします。

 しかし哺乳(ほにゅう)動物のフンだけを食べる昆虫ですので、都市化が進み下水処理が発達した現在ではそれほど簡単に出会える昆虫ではありません。

 奈良公園は哺乳動物のシカが大量にいて柵に囲まれてなくフンを間近に見ることができる特別な環境だから、センチコガネなどの糞虫(ふんちゅう)を簡単に見ることができるのです。



この記事にはコガネムシの画像があります。





 奈良公園のような特別な環境ではなく、自然の環境の中で哺乳動物がいるところの一つが、山。

 実際、山で糞虫を見かけることはよくあります。

 最初にセンチコガネを見たのは東京の高尾山ですし、糞虫に惹かれるきっかけとなったルリセンチコガネと出会ったのは高野山。

 ですから、よく行く金剛山地の山々でも、糞虫を見たことは何度もあります。



高野山のオオセンチコガネ(2012年5月)
高野山のオオセンチコガネ(2012年5月)
和歌山県は一般的に瑠璃色のルリセンチコガネの分布域ですが、これはどう見ても滋賀県型のミドリセンチコガネ。
「ルリセンチコガネ」は、オオセンチコガネの瑠璃色バージョン、「ミドリセンチコガネ」は緑色バージョンのことです。





 その糞虫の一種、センチコガネのことで気になることがあります。

 センチコガネの種類には、色が黒っぽくてすこし小柄なセンチコガネと、瑠璃色や緑色や赤色など地域よって色が変わる大柄なオオセンチコガネの2種類が近畿にはいます。

 オオセンチコガネとセンチコガネはよく似ていて、名前のようにオオセンチコガネのほうが少し大きいのですが、小柄なオオセンチコガネは大柄なセンチコガネよりも小さかったりと、大きさでは単純に区別できません。

 色は全くちがうので、わかりやすい見分け方になりますが、もっとはっきりとした見分け方は頭を覆う平たい頭楯(とうじゅん)の形です。

 オオセンチコガネは台形になっていて、センチコガネは半円形になっています。



大和葛城山のセンチコガネ(2012年5月)
大和葛城山のセンチコガネ
(2012年5月)
頭楯が半円形なのがセンチコガネの特徴
頭楯が半円形なのが
センチコガネの特徴
センチコガネは飛ぶのが苦手なようで、さらに歩くのも遅いので、登山道では踏み潰されているのをよく目にします。




 奈良公園では、圧倒的にオオセンチコガネのほうが多く、シーズン中なら必ず見ることができますが、センチコガネはなかなかみることができません。

 高野山では、オオセンチコガネは何度も見ていますが、センチコガネはまだ一度しか見たことがありません。

 奈良公園と高野山ではオオセンチコガネのほうが多いようです。



金剛山のセンチコガネ(2012年6月)
金剛山のセンチコガネ(2012年6月)




 しかし金剛山地の金剛山と大和葛城山(やまとかつらぎさん)では、センチコガネを見たことがありますが、オオセンチコガネを見たことが一度もありません。

 奈良公園と高野山の例からすると、全く逆です。

 センチコガネとオオセンチコガネは、見た目はよく似ていても見えないところに大きな違いがあるようです。



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タグ: センチコガネオオセンチコガネルリセンチコガネミドリセンチコガネ大和葛城山金剛山高野山糞虫センチコガネ(種)

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日本一危険な動物のスズメバチとは共生できるの?「のぞいてみようハチの世界〈自然史博物館〉」


 とにかくハチのことならなんでもそろっていそうな大阪市立自然史博物館の「のぞいてみようハチの世界」。

 ハチの代名詞にもなっているミツバチ。
 そのミツバチ以上に身近なハチとも言えるのが、スズメバチやアシナガバチ。

 刺されて痛い思いをするだけでなく、スズメバチの場合は死亡することもあります。

 「のぞいてみようハチの世界」展のガイドブックによると、日本の野生の動物による死亡件数では、クマやイノシシを超えスズメバチが一番だそうです。

 それはスズメバチが一番身近でなおかつ危険な生き物だからでしょう。



 それなら、スズメバチやアシナガバチの巣を見つけたら、すぐに駆除するべき。
 なのでしょうか。

 家や通学路のように人間の日常生活の場の中に作られた巣であれば、被害が出る前、被害が広がる前に駆除すべきでしょう。
 だからと言って絶滅させることはもちろん人間の生活範囲の外まで駆除するのは、どうでしょうか。



 自然というのは無数の生き物が複雑に関係しあって成り立っています。

 それは長い時間をかけて安定してきた関係なので、人間が思い通り操作できるような簡単な仕組みではありません。

 人間の都合だけで生き物の数を増やしたり減らしたりすると、自然はバランスを崩してしまいます。



 スズメバチもアシナガバチも自然の大きな仕組みの中の一部としての役割を持っています。

 どちらのハチもイモムシを幼虫の餌にします。
 つまり、スズメバチやアシナガバチをやたらと駆除すると、天敵が減ってイモムシがやたらと増えることになり、畑や庭木の葉がたくさん食べられることになるかもしれません。



 では、スズメバチ対策はどうしたらいいのでしょうか。

 「のぞいてみようハチの世界」展のガイドによると、どうやら基本は近寄らないこと。
 山を歩いていて蜂に襲われるのは多くの場合は巣に近づきすぎたため。

 巣に近寄ってくるのは敵と考え、まず偵察に飛んできたり、カチカチと警告音をだすので、それに気づいたら近寄らないこと。



 運悪く襲われてしまったときは、特別展の展示によると、すぐ逃げること。
 その場にとどまるとどんどんハチが集まって集団に襲われることになります。

 そして残っていたら毒針を抜いて、毒を絞り出すように流水で洗って、抗ヒスタミン剤が含まれた虫さされの薬を塗ります。

 それでも体調が良くないときはすぐ医者に!



 ということで、具体的な対策というのは、スズメバチやアシナガバチを見つけたらこちらを警戒しているかどうか注意すること。

 ハイキングや公園などへ行くときは、あらかじめスズメバチなどの情報がないかホームページなどでチェックすること。

 ものすごく消極的ですがその程度しかないようです。

 でもそれは、人間はスズメバチやアシナガバチ同様大きな自然の一部だと謙虚になる、ということなのでしょう。



 自然との付き合い方は、人間の都合を押しつけるだけではいけないということを教えてくれた「のぞいてみようハチの世界」展の開催期間は2012年の10月14日まで。
 終了まであとわずか。

 運悪く行けなかった場合、この記事を見たのが終了してからの場合などは、ぜひ展覧会ガイドブックを。

 展示の副読本としてだけでなく、場合によってはさらに踏みこんだ解説もしていますので、展示が終わっても資料として十分活用できます。



 特別展のガイドブックや図録は自然史博物館のミュージアムショップで販売しています。
 インターネットでも販売しています。

 また大阪のジュンク堂書店の難波店では開店した時から自然史博物館コーナーがあり、博物館グッズや展示ガイドを販売しています。

 過去の特別展のものも販売していますので、博物館へ行く時間がない人はいいかもしれません。



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