大きなポプラと雷の観察
通勤途中でじっくり観察できなかった落雷ポプラ(セイヨウハコヤナギ)。
落雷の跡が木の途中からしか確認できなかったのが不思議でした。
木の途中に落雷することもあるかもしれませんが、電気の性質を考えると、やぱり木の上に落ちるのが普通のような気がします。
他に落ちた雷が飛び移ったとも考えられますが、隣のポプラまではポプラの高さくらい離れています。
これはちょっと無理そうです。
皮がはがれたところを下からたどって行くと、幹が二股にわかれたところで皮がささくれだった跡も同じように2つに分かれます。
そして両側ともすぐ跡は消えますが、幹はまだまだ上に伸びています。
木の真ん中くらい、しかも2つに分かれて雷が落ちるというのはものすごく違和感があります。

雷に皮をはがれた?ポプラ
そこでちょっと離れたところから雷の跡をたどってみると。
跡が2つに分かれて消えてしまったところの少し上で数本の枝の葉が緑色のまま枯れています。
自然に枯れたのではないようです。
高倍率のカメラで見てみると。
枝葉に隠れてなんだか黒ぽいものが見えます。

青枯れした枝葉に隠れた黒っぽいもの
場所を変え距離を変え、いろいろな方向から見てみると、その部分に消し炭のようなものがあることがわかりました。
どうやらここにまっすぐのびるポプラの幹があり、真っ黒に焼けて折れたようです。
ということは、そこに落ちた雷は、幹を焼き折ってから、となりの幹に飛び移って皮をはぎながら地面を目指したようです。

ズームすると現れた雷に折られた幹
もっと離れて遠くからポプラを見ると、真ん中に隙間が開いた妙な形です。
その隙間は黒焦げになって折れた幹のところにあります。
幹が残っていれば、丸みを帯びたポプラらしい形になりそうです。

真ん中に隙間がある落雷ポプラ
隙間があるところに折れて焦げている幹があります。
残念ながら、雷が落ちる以前のこのポプラの写真がないので決め付けることはできませんが、今まで見たことからポプラ落雷の様子を想像すると。
あたりでも一番高いポプラの一番高い枝先に雷がおちました。
エネルギーを持った雷は一瞬で枝や幹を焼き、地面へと向かいます。
しかし途中で雷のエネルギーに耐え切れなくなった幹が折れます。
行き場を失った雷は2つに分かれてとなりの幹に飛び移ったあと、またひとつに合流してエネルギーが大きくなってポプラの幹の皮を派手に剥がして地面へと流れていった。
これが瞬く暇もないほんの一瞬のうちに起こった。
のかもしれません。
落雷後に消防がやってきて処理したらしいのですが、それも納得できるほどのポプラの被害のようです。
残念なのは、処理がきれいに済んでからはじめて気づいたこと。
処理の前に気づいていればはがれた皮や折れた幹を目にすることができたでしょう。


- 関連記事
-
- 大きなポプラと雷のその後 (2012/09/08)
- 大きなポプラと雷の観察 (2012/08/30)
- 大きなポプラと雷 (2012/08/23)