【 2012年07月】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

ネジネジは右巻き?左巻き? ネジバナ

 ネジネジに花が咲くネジバナ。
 小さい雑草ですが、蘭(らん)の仲間です。

 ネジネジの螺旋(らせん)というと、気になるのは右巻きか左巻きか。
 さあ、ネジバナは右巻き、左巻きどっちでしょう?
 こたえは、どっちもあります。
 確率では右も左も50%、半々だそうです。
 隣り合ったネジバナを比べてみると、確かに右巻きと左巻き。
 偶然なんでしょうが。

ネジバナの花
ネジバナの花
反対に巻いているネジバナの花
反対に巻いているネジバナの花

 これで問題は解決したような気がしますが、よく考えると何が右巻きで何が左巻きかということがわかりません。
 例えば時計。
 6時のところを見ると針は右から左へ動いていますが、12時のところで見れば左から右へと動いています。
 時計は右巻き(右回り)なのでしょうか、それとも左巻き(左回り)でしょうか。

 この「右巻き・左巻き」の問題は、かなりややこしい問題かもしれません。
 実際「右巻き・左巻き」には諸説あり、結局はっきりさせるためには他の言い方をすることもあります。

雑草の中で咲くネジバナ
雑草の中で咲くネジバナ

 巻き方のちがいが意味を持つもののひとつに蔓(つる)植物の藤(ふじ)があります。
 あちこちでよく目にする藤に「ノダフジ」と呼ばれる種類があります。
 山の中などで時折目にするのが「ヤマフジ」と言う種類で、この2つはよく似ています。
 細かいちがいは色々ありますが、わかりやすいのが蔓の巻き方。
 ノダフジとヤマフジは蔓の巻き方が逆なのです。

 ノダフジとヤマフジのちがいを書いているこのページによると、ノダフジは右巻き、ヤマフジは左巻きとなっています。
 この場合、右巻きの蔓を横から見た場合、カタカナの「ミ」になりますので覚えやすいかもしれません。
 そして逆「ミ」の「彡(さん)」が左巻き。

 「“ミ”が右巻き」。
 わかりやすくて覚えやすいので「いきもの は おもしろい!」ではこれでいきましょう。

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タグ: ネジバナ螺旋右巻き左巻き

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遅れて始まった今年のエビ伝説。でも…… エビ伝説2012


 プランター稲カブトエビを優先したので開始が遅れた今年のエビ伝説。



この記事にはカブトエビの画像があります。





 日本動物薬品エビ伝説2012版は水槽が蛍光色に。
 そしてウッドチップの廃止。
 それから卵も2回に分けて入れるようにと指示されます。

 2回に分けるのは、1回目でカブトエビが生まれなかった場合のため。



 ということでまずは1一回目。

 5日待っても生まれませんので、説明書通りに残していた卵を入れてみると、今度は生まれました。
 2匹。



2回目で生まれたカブトエビのノープリウス幼生
2回目で生まれたカブトエビのノープリウス幼生




 しかしそれも1週間ほどで相次いで死んでしまいました。

 これも原因は不明。

 大きくなってきたカブトエビが共食いしないように水草を入れた直後なのでそれが影響しているのかもしれません。

 去年同じ店で買った水草は全く問題なかったのですが、今年は合わないのでしょうか。



この数時間後カブトエビは死んでしまいました
この数時間後カブトエビは死んでしまいました




 カブトエビを育てるのは、謎ばかりです。



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◆関連タグ◆ 〔カブトエビ2012〕 〔カブトエビ〕 〔エビ伝説〕


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ハチハチハチハチ 蜂ってこんなにすごかったんだ! 「第43回特別展 のぞいてみようハチの世界〈大阪市立自然史博物館〉」


「のぞいてみようハチの世界」の記事はこちらにまとめています。
〔のぞいてみようハチの世界〕



 大阪の自然史(しぜんし)博物館で夏の特別展「のぞいてみようハチの世界」がはじまりました。

 夏の子供向け催事というと恐竜と昆虫が定番です。

 その昆虫の中でもハチだけに絞った思い切った特別展。

 今回もブロガー招待に当選したので初日に行って来ました。



この記事にはハチの画像があります。





長居公園南西入り口の特別展の看板
長居公園南西入り口の特別展の看板
 ミツバチ、クマバチ、スズメバチと身近な昆虫のハチなんかで、広いホールの展示が埋まるのでしょうか?

 と思わず心配してしまいますが、実は「ハチ」は「アリ」も含めて膜翅目(まくしもく)(アリ目)という大きなグループで、なんと13万を超える種があります。



 ということで、「ハチ」と言ってもさまざま。

 社会性を持って幼虫が花の蜜を食べるミツバチもいれば、同じ社会性を持っていても幼虫が肉食のスズメバチもいます。

 葉っぱを食べるハバチもいれば、昆虫を狩るカリバチもいます。

 狩りをしないで寄生する小さなヤドリバチもいます。

 ということでハチばかりですが、どのコーナーに行ってもちがう姿のハチを見ることができます。

 ハチ、(あなど)れません。



 まず目につくのは巨大なハチパネル。
 人間より大きなハチの写真が迎えてくれます。


ミカドトックリバチの精密巨大パネル
ミカドトックリバチの精密巨大パネル



 そして琥珀(こはく)と化石。
 もちろん琥珀はハチ入り。

 恐竜が滅んだあとのおよそ3000万年前の新生代(しんせいだい)漸新世(ぜんしんせい)の琥珀ですので、「ジュラシックパアーク」のようにはなりません。

 化石の方はジュラ紀のものがあり、原始的なハチの化石もあります。

 ドイツ産なので、始祖鳥(しそちょう)が見つかったゾルンホーフェンのものなのでしょうか?



 個人的に気になるハチがセイボウ(青蜂)。

 青や緑の構造色に覆われたきらめく姿のハチらしくないハチです。

 もちろんセイボウもいっぱい展示されています。


ムツバセイボウの精密巨大パネル
ムツバセイボウの精密巨大パネル



 寄生バチでは寄生した相手(宿主(しゅくしゅ))の行動を支配すると思えるものまでいます。

 このように見たことも聞いたこともないようなハチがいっぱい。

 もちろん、蜂蜜(はちみつ)を作ってくれるミツバチのことや、スズメバチのような身近な危険なハチとの付き合い方もあります。



 ハチ好きはもちろん、ハチの多様性は昆虫好きや生き物好きを飽きさせません。

 小学生の夏休みの自由研究のテーマもあちこちに転がっていそうです。



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タグ: のぞいてみようハチの世界大阪市立自然史博物館ハチムツバセイボウミカドトックリバチ

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theme : 美術館・博物館 展示めぐり。
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鳥にも負けない大渡り アサギマダラ


 日本にはたくさんの(ちょう)がいます。

 そしてチョウの中には鳥のように渡りをするものもいて、中には日本を超えて外国まで行ってしまう種類もあります。

 そんな渡り蝶の中で人気があるチョウの一つがアサギマダラ(浅葱斑)。

 名前の通り、いくつもある黒く縁取られた枠の中が、鮮やかな浅葱色(あさぎいろ)の蝶です。



浅葱色(あさぎいろ)
日本の伝統色 和色大辞典



この記事にはチョウの画像があります。





 タテハチョウ科で長距離の渡りをするので有名な蝶です。
 もちろん名前の通り切れにナハネを持っていることも人気の一つでしょう。

 チョウとしては小さくはないものの、風に吹かれるとひらひらと吹き飛ばされそうですが、なんと日本本土から沖縄や台湾まで渡りを行うそうで、中には直線距離で1500kmも移動した蝶もいるそうです。

 すごい蝶ですが、そもそもどうして1500kmも移動したことがわかったのか、そっちのほうが不思議です。



羽を広げたアサギマダラ(紀泉山脈小堂峰付近2012年7月)
羽を広げたアサギマダラ(紀泉山脈小堂峰付近2012年7月)




 実はこれにはルールがあって、アサギマダラを捕まえた時には、羽に捕まえた場所や日時を記録し、再び放すのです。

 途中で捕まえた人も、マークを確認してからまた放し報告します。

 それを繰り返していくとアサギマダラの渡りのコースがわかるのです。



羽を閉じたアサギマダラ(紀泉山脈小堂峰付近2012年7月)
羽を閉じたアサギマダラ(紀泉山脈小堂峰付近2012年7月)




 もし、羽に記号が書かれたアサギマダラを捕まえたら、そっと放してあげてください。



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タグ: アサギマダラ渡り蝶夏の蝶紀泉山脈の蝶和泉葛城山

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松の根元でも咲いてました。和泉葛城山のギンリョウソウ


 他の植物の根と共生している菌根菌(きんこんきん)から養分をもらっているらしいギンリョウソウ(銀竜草)。

 ギンリョウソウが共生(それとも寄生?)しているのはベニタケ属の菌類。
 その菌類と菌根を作るのはブナ科、カバノキ科、ヤナギ科など。

 たしかにギンリョウソウは林床の薄暗いところで、近くに木が生えているところばかりで見かけます。



 なんか勝手に広葉樹の根元で咲くものと思っていましたが、ベニタケ属の菌類はマツ科の植物とも菌根をつくります。

 ということで、松の根元でギンリョウソウを発見。
 場所は和泉葛城山(いずみかつらぎさん)の山頂の八大竜王社の祠へ向かう参道の階段のところ。



落ち松葉の中のギンリョウソウ(和泉葛城山2012年7月)
落ち松葉の中のギンリョウソウ(和泉葛城山2012年7月)
花は咲き終わって実がふくらんでいます




 やっぱりギンリョウソウは間接的に松も好きなようです。



こんなところで咲いていました(中央の白い部分)
こんなところで咲いていました(中央の白い部分)




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公園でセアカゴケグモを見つけました。隣にはトビズムカデがいました。あぶないのはどっち?


 公園を散策しているとでセアカゴケグモ(背赤後家蜘蛛)を見つけました。

 1995年にはじめて大阪で見つかったオーストラリア原産の毒グモです。

 では公園には危険な毒グモがいっぱいいるのでしょうか。



この記事にはクモムカデの画像があります。





 どの程度「危険」なのかはともかく、セアカゴケグモはいっぱいいるでしょう。
 でもそれはその公園が特別なのではなく、大阪はセアカゴケグモの定着が確認されている地域の一つで、ほかにも三重県、兵庫、和歌山、奈良でも定着が確認されています。



 自治体のホームページなどでは注意喚起されていますが、生活圏に「毒グモ」がいることを知らない人も少なくいないような気がします。

 その気になって探せばすぐ見つかるような環境に住んでいるのに、周囲でセアカゴケグモに噛まれた人はまだいません。

 ハチやムカデの被害のほうがはるかに話を聞きます。



溝の中で卵を守るセアカゴケグモ
溝の中で卵を守るセアカゴケグモ




 セアカゴケグモについて言えることはいくつかあります。

 まず住処が溝の蓋の裏側や崖面の水抜きパイプの中など日常生活であまり接しない場所に住んでいること。
 臆病で人影を見るとすぐ奥へ引っ込んでしまうこと。
 毒は強いものの量が少なく体の大きな人間では普通は危険な状態にならないこと。

 少なくとも、日本在来種の毒虫の中に入れると目立たない存在のようです。



セアカゴケグモと定規
セアカゴケグモと定規




 公園で見かけたセアカゴケグモの近くにトビズムカデ(鳶頭蜈蚣)がいました。

 トビズムカデは大型のムカデで、その毒は普通は死ぬことはないものの、腫れと痛みに長い間悩まさせることになります。

 危険なのはどちらでしょうか。



頭隠して尻と足隠さずのトビズムカデ
頭隠して尻と足隠さずのトビズムカデ




 ただ、少ないとはいえセアカゴケグモに噛まれて死亡した例が原産地のオーストラリアであります。
 もっともそれは血清がなかった50年以上も前の話のようですが、不必要に触らないほうがいいでしょう。



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巨樹・古樹・老樹 その6 神戸市立森林植物園のセコイアメスギ


 巨樹の代名詞にもなっているセコイア。

 アメリカでは樹齢数百年、80メートル近い木々が森をつくっているとか。

 さすがに日本で樹齢数百年のセコイアというのはないでしょうが、日本なりの大きなセコイアというのはあります。



 戦前に開園した神戸市立森林植物園の北アメリカ原産の樹木を揃えた「北アメリカ区」のセコイア。



セコイアメスギ神戸市立森林植物園 2012年5月
セコイアメスギ神戸市立森林植物園 2012年5月




 表記にはセコイアメスギとありますが、セコイアの別名。

 大きいだけでなく、地面に届くように枝を伸ばして葉を茂らせているようすは、まるで人間を近づけたくないようです。

 枝の広がりも大きく、近づくと葉に邪魔されて上のほうが見えなくなります。



離れてみるとセコイアの大きさがわかります
離れてみるとセコイアの大きさがわかります




 セコイアはスギ科セコイア属の常緑の針葉樹。
 セコイア属はこのセコイア1種のみ。

 樹齢は2000年を超えるものもあり、高さも時には100メートルを超えます。
 陸上で垂直に100メートル。生き物としては信じられないくらいの高さの樹木です。

 日本に植えられているセコイアが北アメリカみたいな巨樹の森を作るようになるには、あと何年必要でしょうか。



巨樹(大きな木)・古樹(樹齢の高い木)・老樹(年老いて見える木)」とはIWO(いきもの は おもしろい!)が以下の独自基準で選んだものです。
1.一般に「巨樹」「古樹」「老樹」と認知されている樹木
2.見た目が小さくてもその種として「巨樹」「古樹」「老樹」な樹木
3.見た目が「巨樹」「古樹」「老樹」を感じさせる樹木
4.その他IWOが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木




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タグ: セコイア巨樹・古樹・老樹神戸市立森林植物園

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和泉葛城山 天然記念物のブナどんぐりは? 「梅雨の落果」


 本来は秋に落ちるはずのブナ(山毛欅)のどんぐりが、なぜか梅雨(つゆ)の時期に大量に落ちていた金剛山(こんごうざん)山頂付近のブナ林。

 このような現象がよく起きるのかどうかわかりませんが、これを「梅雨の落果(らっか)」と勝手に名付けました。

 「落果」とは、この実が熟す前に落ちてしまうことです。



2012年の金剛山ブナ林の「梅雨の落果」(モミジ谷東尾根)
2012年の金剛山ブナ林の「梅雨の落果」(モミジ谷東尾根)




 ブナのどんぐりは、豊作のあと何年か不作が続くサイクルでどんぐりをつけます。

 不思議なのはブナ林全体が同じタイミングで豊作・不作になること。
 理由はわかっていませんが、何かの方法でブナ林全体に「豊作にしよう」とか「不作になろう」とかの情報が行き渡っているかのようです。

 情報を伝えるというと、人間は声や文字を使いますが、植物はどちらも使えません。

 声を出せなく文字を持っていない昆虫などでは、フェロモンと呼ばれる物質を出して、情報を伝えています。

 つまり、それと同じ事をブナもしているのでしょうか。



ブナのドングリと殻斗
ブナのドングリと殻斗




 「フェロモン」といっていいのかどうかわかりませんが、植物が物質を出して外に働きかけをしていることは知られています。
 たとえばイモムシに葉を食べられた時、天敵のハチを呼ぶ物質を出したり。

 ですから、仲間の植物と一緒に行動するための物質があっても不思議はないでしょう。
 植物同士が「語り合う」物質です。

 今年の「梅雨の落下」も、そうした物質を使った金剛山のブナたちの「申し合わせ」の結果かもしれません。



 それを確かめようと和泉葛城山(いずみかつらぎさん)山頂付近の天然記念物のブナ林へと行きました。

 和泉葛城山は金剛山から岩湧山(いわきさん)を挟み西南西へ二十数キロ離れています。
 若干標高は低いものの、気候はそれほど変わらないと思います。
 もし今年の気候が「梅雨の落果」をもたらしたのなら、和泉葛城山でも大量にどんぐりが落ちているはずです。

 そうではなく、金剛山の「梅雨の落果」がブナたちの「申し合わせ」結果であれば、和泉葛城山では「梅雨の落果」が無いかもしれません。



 果たして和泉葛城山のブナ林は?

 「梅雨の落果」はありません。
 遊歩道やブナの根本の落ち葉の上にはどんぐりも殻斗も落ちていません。

 木道などにはいくらか落ちていますが、茶色のものばかりで殻斗のすり減った様子などから、去年の秋のもののようです。


 ということは、金剛山の「梅雨の落果」は気候ではなく、金剛山特有の理由があること。
 そしてブナの落果を促す物質は金剛山から二十数キロ離れた和泉葛城山へは伝わらないこと。
 この2つのことが考えられます。



和泉葛城山の木道に落ちていたブナのどんぐりの殻斗(2012年7月)
和泉葛城山の木道に落ちていたブナのどんぐりの殻斗(2012年7月)




 これはあくまで状況から推測したことでしかありませんが、なかなか興味深いことです。

 しかし、金剛山のブナたちが「梅雨の落果」を決めた理由についてはわかりません。

 ブナの不思議です。



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タグ: ブナどんぐり和泉葛城山金剛山

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雑草でも、蘭です!ネジバナ

 「蘭(らん)」は美しい花が多く、品種改良もされ、蘭だけの世界的展示会も行われるほど愛好家の多い植物です。
 数多くの品種が作り出されて販売もされているので、蘭自体は珍しくない植物です。
 しかし生息範囲が広く種類も多いものの、他の植物が生えないような“隙間”に進出していることが多く、ひとつの種の中では決して数が多い植物ではないようです。
 さらに野草の蘭は山の深いところで咲いているにもかかわらず、乱獲で絶滅しそうなものもあります。

 そんな蘭の中でも、雑草となってしぶとく生える蘭があります。
 それはネジバナ。
 花軸の高さは10センチから20センチくらい。
 名前の通り螺旋(らせん)状に小さな花が並ぶちょっとかわった穂状花序(すいじょうかじょ)です。

雑草の中で咲く蘭のネジバナ
雑草の中で咲く蘭のネジバナ

 「雑草」というのはIWO(いきもの は おもしろい!)的にまとめると、「人間の日常的な生活の場所、例えば庭、畑、道路なんかに勝手に生える草」のこと。
 ついでに「野草」というのも同じようにまとめると、「人間の日常的な生活の場所の外、例えば、山、森、島なんかに次自由に生える草」のこと。
 つまり、野生の蘭は多くの場合野草ということです。

ネジバナ(捩花)
別名:ネジリバナ,ネジリソウ,モジズリ,

ラン科 ネジバナ属
多年草
日本での分布:北海道,本州,四国,九州,沖縄,
花期:5月~8月

誕生花:7月4日
花言葉:思慕,



 蘭のネジバナ。
 花は小さいですが、よく見ると蘭らしい艶やかな花です。
 近所の団地や公園の芝やイネ科雑草が生えているところをよく見てみると、結構あちこちで咲いています。
 それらは年に数度草刈りがされるところですので、それでも咲いているのですから、まさに雑草。
 雑草蘭、ネジバナ。

ネジバナのアップ
ネジバナのアップ

 ということは、ネジバナは日常的な蘭、もっとも身近な蘭かもしれません。
 小さくて目立たないのですが、よく見ると普段通る道で雑草の中で咲いているかもしれません。

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タグ: ネジバナ雑草ピンク色の花夏の花梅雨の花7月の誕生花穂状花序

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金剛山モミジ谷の小さな黄色い花 溝酸漿


 金剛山のモミジ谷

 北向の狭い谷なので昼間でも日が差さない沢。

 水辺のちょっと明るいところで小さな黄色い花が咲いていました。

 ミゾホオズキ。



金剛山のミゾホオズキ
金剛山のミゾホオズキ
上下非対称で筒型の花はゴマノハグサ科の特徴




 水辺に咲く花で、実の形がホオズキ(酸漿)に似ているということで、水が流れる溝で咲くホオズキが名前の由来だそうです。

 ということは、今は金剛山でも山深いところで咲いていますが、昔は日常的な花だったのでしょうか。



ミゾホオズキ(溝酸漿)

ゴマノハグサ科 ミゾホオズキ属
多年草
高さ:10~30cm
日本での分布:北海道,本州,四国,九州,

ミゾホオズキ(溝酸漿)
[レッドデータブック]
 環境省RDB :記載なし
 絶滅危惧 II 類 :鹿児島県,
 準絶滅危惧種 :千葉県,山口県,宮崎県,

絶滅危惧 II 類:絶滅の危険が増大している種
準絶滅危惧種:生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種




 苔に覆われた梅雨のモミジ谷の小さな黄色い花、ミゾホオズキ。



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タグ: ミゾホオズキモミジ谷金剛山金剛山の花梅雨の花黄色い花レッドデータ金剛山の植物

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