単なる野外観光ではなく、野外観察のフィールドワーク。
必要な道具の中には記録に関するものがあります。
IWO(いきもの は おもしろい!)的フィールドワークも、記録に関する道具は重要なものです。
動物から植物、環境や地質など全てに必要といってもいいくらいの記録道具が、カメラ。
IWO的フィールドワークでの撮影の第一は、被写体の特徴をよく表すように写すこと。
図鑑などで同定しやすいように。
綺麗とか格好いいとかは、その次です。
Xactiスイッチ集中型
Xacti防水型
特に対象が小さいもの、例えば下向きに咲く草花などは花を正面から見たようには写しにくいものです。
ですから、いろいろな方向から簡単に写せるものが必要になります。
そこで、IWOのメインカメラはサンヨーのXacti。
今使っているのは2台目です。
このカメラの特徴は、300度近く回転するモニタと、片手操作に特化したスタイル。
モニタを起こし電源を入れれば、あとは片手でほとんどのど操作ができます。
さらにほぼ1回転するモニタは、カメラの向きを自由自在に変えることができます。
手を上に伸ばして人ごみの頭の上から写すことも、手を前にのばして柵の向こう側から写すことも、足下に咲く小さなスミレの花を寝転がらなくても正面から写すことができます。
ときには片手で何かにつかまり、腕をめいいっぱいに伸ばして見えにくいものを写すこともあります。
こんなことができるのも、よく回転するモニタと片手操作に特化したデザインだからです。
ところが2011年4月にパナソニックがサンヨーを完全子会社化。
Xactiはサンヨーでは売れているカメラでしたが、パナソニックのLUMIXにはかないません。
Xactiの運命は風前のともしび……
と思ったのですが、なんとかかろうじて「ムービーカメラ」として生き残り、新機種も発売されています。
2012年4月発売の機種は、防水機能がメインになりました。
Panasonicデジタルムービーカメラ 防水広角型 |
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水深3m+1時間の防水機能(IP58相当)。
広角28mm相当搭載の光学5倍・デジタル120倍ズーム。
一瞬の動きもよくわかるスローモーション撮影。
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以前から防水機種はありましたが、妙にでっぷりとした体の上に、なによりも十字に動くファンクションボタンがモニタ横に付くなどXactiの特徴になっていた片手操作ができなくなっていたのです。
しかし新型は多少のでっぷりさはありますが片手操作はクリア。
プレビュースイッチはちょっと押しにくい場所に移動していますが、片手で押すことはできます。
片手操作ができるまま、水深3mの防水機能を持ちました。
Panasonicデジタルムービーカメラ 防水型 |
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水深3m+1時間の防水機能(IP58相当)。
望遠200mm相当搭載の光学5倍・デジタル50倍ズーム。
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最高倍率が光学5倍というのが残念ですが、それでも3m防水で片手操作は嬉しい限り。
今使っているXactiも時々微妙な動きをすることもありますので、現在買い替えを検討中です。
Panasonicデジタルムービーカメラ スイッチ集中型 |
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電源スイッチ以外を一箇所に集めたスイッチ集中型。
望遠200mm相当搭載の光学5倍・デジタル50倍ズーム。
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◆外部リンク◆
商品ラインナップ | デジタルムービーカメラ | Panasonic
デジタルムービーカメラ:生産終了商品一覧|三洋電機|Panasonic
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フィールドワーク
デジカメ
記録用具
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theme : 博物学・自然・生き物
genre : 学問・文化・芸術
大阪・奈良・和歌山の府県境に連なる山々、
金剛山地と
紀泉山脈きせんさんみゃく。
ここには「かつらぎ」という名前がつく山や峰がいくつもあります。
そのなかでも「
葛城山かつらぎさん」と現在呼ばれる山は2山(ざん)。
紀泉山脈にあるのは「
和泉葛城山いずみかつらぎさん」、金剛山地にあるのが「
大和葛城山やまとかつらぎさん」と呼ばれます。
大和葛城山の地図
その大和葛城山の山頂付近にあるのが、自然ツツジ園。
2つの小さな峰にはさまれた峠の斜面一面にツツジが生えています。
5月中頃が見頃なのでが、ちょっと遅れて行ってきました。
大和葛城山へは奈良県側からロープウエイがありますが、金剛山と大和葛城山を分ける水越峠からダイヤモンドトレールを歩いていきました。
葛城山山頂へはいきなり急な登りからはじまります。
急な登りはツツジ園の一つ手前の峰まで延々と続くので、金剛山の半分くらいの時間で登れますが、こちらのほうがしんどく感じるかもしれません。

錦織公園展望台からみた大和葛城山(2011年12月)
登りきったところで体をクールダウンさせるようにゆるやかなアップダウンを少し行くと、杉林の向こうに赤い色がかすかに見えてきます。
そして林を抜けると。
目に飛び込んでくるのは
躑躅色つつじいろよりもさらに赤味が濃い
紅緋色べにひいろ。
一面に咲いています。
峠を覆うようにツツジが咲いています。
南側から見たツツジ園
※画像スライドできます ⇒⇒
躑躅色(つつじいろ) 紅緋(べにひ)
種類はヤマツツジ(山躑躅)でしょうか。
丸く樹形の外側を覆うように非紅色の花が咲いています。
山頂側の峰の上がツツジ園を展望できるようになっていて、そこに大勢の人が見えます。
ツツジ園の中をぐるりと回っていくように回遊路を歩いて行くとそこに行けそうです。
時々ふり返るとツツジ園の全体がそのたびにちがう姿を見せてくれます。
そして峰の上に到着。
展望デッキの上に立ちます。
谷一面が非紅色ですが、ところどころにピンク色に近い躑躅色の花や、もう咲き終わって緑色になったツツジが色合いに変化をつけます。
ここがツツジで有名なのがよくわかります。
こんな広くてきれいなツツジ園はどこでもあるものではないでしょう。

北側の展望デッキから見たツツジ園
以前、この場所は一面の笹原だったそうです。
今でも山頂付近には笹原が残っています。
あるときそのササが花が咲いた後一斉に枯れ、そのササと入れ替わるようにツツジが増え、今のツツジ園になったそうです。
ササは荒地に最初に生える植物の一つです。
その役割を終えてツツジに場所を譲ったのかもしれません。
ツツジは腐植質が富んだ水はけの良い酸性土壌を好みます。
大和葛城山は金剛山と同じように中生代の花崗岩が盛り上がってできた山です。
花崗岩は風化しやすく、真砂土という土になります。
この真砂土は弱酸性で、水はけが良い土です。
そこにササが育つことで腐植質が増えツツジが育ちやすい状況ができたところで、交代が始まったのでしょう。

自然ツツジ園のツツジ
自然はこのように移り変わっていくものです。
その移り変わりの中で葛城山に現れたツツジ園ですが、今では維持するために下草の刈り取りなどが行われているようです。
周辺の自然を損なわない範囲でこの美しいツツジ園を維持していって欲しいと思います。
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御所市役所|観光ガイド《奈良県御所市》|[葛城山 金剛山 国見山 葛城の道 巨勢の道 秋津洲の道 掖上の道]観光
(御所市役所(ごせしやくしょ) | トップページ《奈良県御所市》)
葛城山(奈良県 御所市 観光HP)
国民宿舎 葛城高原ロッジ | 公式ホームページ
日本の伝統色 和色大辞典 - Traditional Japanese Color Names
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自然ツツジ園
ツツジ
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赤い花
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theme : 樹木・花木
genre : 趣味・実用
大阪市
鶴見区つるみくと
守口市もりぐちしにまたがった「国際花と緑の博覧会(通称「花博」)」会場跡地にある鶴見緑地の植物園、咲くやこの花館。
ここは、日本最大級の温室の植物園です。
ですから、熱帯の暖かい地方から極地の寒い地方まで、大阪では見られない植物がいくつも植えられています。
植物園に入って順路の最初の部屋は熱帯雨林植物室。
暖かい地方に自生する植物がいろいろ植えられています。
もちろん外国の植物が多いのですが、中には日本の植物もあります。
その一つがヤエヤマヤシ(八重山椰子)。
ヤシの木です。

咲くやこの花館のヤエヤマヤシ
「ヤエヤマ」というのは、沖縄島の南で台湾の東、石垣島を中心としたいくつもの島々がある
八重山やえやま諸島のことです。
石垣島の北部にある沖縄最高峰の
於茂登岳おもとだけの北側のふもと近くには、ヤエヤマヤシが帯状に生える地域があります。
天然記念物の「米原のヤエヤマヤシ群落」です。
米原のヤエヤマヤシ群落の地図
ヤシの実というと、ラグビーボールくらいある大きなものといったイメージが強いですが、小さいものもあり、ヤエヤマヤシは小さい方の種類になります。
実は小さくても20メートルを超える大木に成長し、樹齢も200年を超えるものもあるそうです。
それだけ大きいので台風などでは風の格好の標的になり、折れることもあります。
さらに成長する場所(成長点)も中心に1箇所あるだけなので、ちょっとしたことで枯れてしまいます。
見た目の割に実は結構デリケートなヤエヤマヤシ。
だからでしょうか、群生するのも石垣島と西表島のごく一部だけ。
国の「米原のヤエヤマヤシ群落」として天然記念物になり、環境庁と沖縄県の両方のレッドデータブックに準絶滅危惧として記載されています。
「巨樹・古樹・老樹」とはIWO(いきもの は おもしろい!)が以下の独自基準で選んだものです。
1.一般に「巨樹(大きな木)」「古樹(樹齢の高い木)」「老樹(年老いて見える木)」と認知されている樹木
2.見た目が小さくてもその種として「巨樹」「古樹」「老樹」な樹木
3.見た目が「巨樹」「古樹」「老樹」を感じさせる樹木
4.その他IWOが「巨樹」「古樹」「老樹」と認めた樹木
■外部リンク■
咲くやこの花館
八重山諸島・石垣島 社団法人石垣市観光協会 石垣島・八重山諸島 観光情報サイト
国指定文化財等データベース
日本のレッドデータ検索システム
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ヤシ
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沖縄
八重山
石垣島
レッドデータ
巨樹・古樹・老樹
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theme : 樹木・花木
genre : 趣味・実用
籾もみを水につけて6日目。
去年の籾では成長の早いものは芽が薄い黄緑色になり、根も出てます。
そろそろ
苗代なわしろに植える時期です。
さて、苗代はどうしましょう。
去年は苗を買ったので未経験です。
ということで「自分米」を参考にすることにしました。
「自分米」では1ショットグラスのような小さなプラカップがついていて、これが苗代替わりになります。
ちょうどそのプラカップと同じくらいの深さのプラカップがあったので、それを苗代にすることにしました。

薄黄緑の芽と白い根が出た籾
土は「自分米」のものは目の細かい
赤玉土あかだまつちのような土です。
そこで、去年ペットボトル稲に使った赤玉土を使うことにしました。
普通、農作物は同じ土で何度も育てると成長が悪くなったり病気になったりと収穫量が減ってしまう「
連作障害れんさくしょうがい」になります。
ところが田んぼで育てる稲は連作障害になりません。
それは田んぼに流れ込む水が良くない成分を流してくれるから、ともいわれていますので、バケツ稲の場合は、連作障害がでる可能性もありますが。
ともあれ。
赤玉土には栄養はありません。
去年の肥料はもう稲が使ったことでしょう。
新しい肥料を混ぜることにしました。
およそ1800ccくらいの赤玉土に、配合肥料(
窒素ちっそ:リン酸:カリ=6:6:6)をひとつまみよく混ぜました。
ひとつまみは料理と同じように親指と人差し指と中指でつまめる量です。
十分に混ぜたあと、できるだけ土の細かいところをプラカップに入れます。
プラカップは200cc。
なぜ10倍近くの土を用意したかというと、それは土と肥料のバランスのため。
普通、土に対する肥料の量はとても少ないもの。
土を少なくすると肥料のちょっとした量の違いが大きな割合の違いになってしまうのです。

埋めた籾
肥料を混ぜた赤土をプラカップに入れ、ひたひたになるまで水を入れたら割り
箸ばしで穴を開けて、芽が出た籾をピンセットで挟んで、先に出た芽を上に向けて籾の倍くらいの深さに埋めます。
第一弾は終了。
「自分米」によると、葉が3~4枚になったら田植え。
楽しみです。

プラカップ苗代
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自分米
聖新陶芸株式会社 公式HP
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肥料
連作障害
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プランター稲
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genre : 趣味・実用
2012年5月21日、朝。
日本で日食が起きました。
そして一部地域では、
金環日食きんかんにっしょくになりました。
大阪もかろうじて金環日食の範囲に含まれています。
近所の公園で観測です。
日食がはじまっても特に変わったことはなく、別に周りが暗くなったというわけでもありません。
まわりにいる鳥にも特に変わった様子はありません。

金環日食でもいつもと変わらない公園の木々
さすがに金環日食が近づいてくるとあたりは薄暗くなってきます。
夕暮れのような感じですが、赤い色が多くなる夕暮れと違って、薄暗くても赤くはなりません。
そして見える空の青さも昼間の色。
なんとなく奇妙な館感じがします。
さすがにいつもとちがうことに鳥も気づいたのかカラス(ハシブトガラス)がカァカァカァと短く鳴いています。
スズメも落ち着かないように枝から電線へとせわしなく飛んでいます。

もうすぐ金環日食
一瞬いつもとちがうような雰囲気になりましたが、金環日食のころにはカラスもスズメも落ち着いていました。
薄暗いといっても雨降りの日よりもずっと明るく、夕方になったら現れるコウモリも飛びません。
皆既日食のときには薄暗くなって空には星が見えたと聞いていたのですが、金環食の場合はちょっとだけ妙に薄暗くなっただけ。
家の中にいたら気づかなかったかもしれないくらいの変化です。
鳥たちもそれがわかったのでしょうか。
見た目だけとはいえ、ほとんど月に隠されれもまだまだ明るい太陽の凄さを思い知らされました。

金環日食の最中
実はこの時一番見えているのは月
「金環日食」とは
テレビなどでさんざん解説されていますが、忘れた頃にこの記事を見た人のために簡単に説明すると。
地球からみると、太陽は空を東から西へ移動していますが、月も同じ方向に移動しています。
いつもは全くちがうところを移動しているのですが、時たま重なりあう事があります。
月は太陽よりも地球に近いので月が太陽を隠すことになります。
これが日食です。
地球から見た月の大きさは、地球から見た太陽の大きさと大体同じくらいなので、月がすっぽり太陽を隠してしまうと太陽が見えなくなります。
これが皆既日食。
ところが月は地球に近づいたり離れたりしているので、離れた時に太陽と重なれば、太陽は月からはみ出てしまいます。
これが金環日食。
よく似たものに月食がありますが、これは月が地球の影に入ることなので、日食とは仕組みが違います。

コンクリートの壁に映った金環食型の木漏れ日
手ぶれ写真のように見えますがコンクリートの繋ぎ目はブレていません。
◆関連タグ◆ 〔動物行動〕 〔野鳥〕
■外部リンク■
国立天文台
2012年5月21日は金環食をみよう! 全国市区町村別 金環食・部分日食観測ガイド / Annular eclipse of May 20, 2012
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金環日食
日食
動物行動
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theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用
春の一番いい時期に登れなかった
金剛山こんごうざん。
山頂の
転法輪寺てんぽうりんじの大きな枝垂桜や山頂広場の金剛桜も、登山道のミヤマカタバミやショウジョウバカマも終わってしまいましたが、しかたありません。
そんな久しぶりの金剛山で出会った野鳥たちです。

新緑の金剛山千早本道九合目過ぎ
ミソサザイ(鷦鷯)
スズメ目 ミソサザイ科 ミソサザイ属
留鳥
スズメより小さい鳥
場所:山頂広場近く
[レッドデータ]
絶滅危惧II類:大阪府,
準絶滅危惧種:千葉県,滋賀県,
その他:東京都,
情報不足:愛知県,長崎県,
|

鳴いているミソサザイ
|
山頂近くの低い木にとまって鳴いていました。
葉に隠れてこちらから見えないと思ったのかしばらく鳴いていましたが、カメラを向けていることに気付いたようで、飛んでいってしまいました。
大阪府では「絶滅の危険が増大している種」の絶滅危惧II類に指定されています。
これはなんて幸運でしょうか!
と思ったのですが、九合目はすでに奈良県。
奈良県ではレッドデータには記載されていません。
ということで、わずか数百メートルの差で絶滅危惧種でなくなりました。
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黒い脚のミソサザイ
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口の中がオレンジ色のミソサザイ
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ホオジロ(頬白)
スズメ目 ホオジロ科 ホオジロ属
留鳥
スズメより大きい鳥
場所:府道705号線
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ホオジロのオスのアップ
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ホオジロのオス(上)とメス(下)
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ホオジロのメスのアップ
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写真には写せませんでしたが、オスがメスに何かを口渡ししていました。
求愛給餌でしょう。
府道705号線は富田林から金剛山登山口、金剛山ロープウエイまで続いている道です。
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メジロ(目白)
スズメ目 メジロ科 メジロ属
留鳥
スズメより小さい鳥
場所:府道705号線
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目の周りが白いので遠くからでもわかるメジロ
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一瞬枝にとまりすぐどこかへ飛んでいってしまいました。
その場では種類まではわかりませんでしたが、画像を確認してメジロだとわかりました。
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ソウシチョウ(相思鳥)
スズメ目 チメドリ科
外来種
スズメと同じくらいの鳥
場所:府道705号線
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派手な色のソウシチョウ
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こちらもホオジロと同じように2羽いました。
いつもはきれいな声で鳴いているのですが、まるで別の鳥のような嗄しわがれた声で鳴いていました。
どちらも羽の真ん中あたりが赤いので、オス同士が縄張り争いをしていたのかもしれません。
写真に写すことはできませんでしたが、この日の千早本道でも見かけました。
外来生物法によって、生態系や人の生命・身体、農林水産業への被害を及ぼすおそれがある「特定外来生物」に指定されています。
|
キジバト(雉鳩)
ハト目 ハト科 キジバト属
留鳥
全長約33cm
場所:国見城跡(山頂広場)
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こちらを見ているキジバト
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国見城跡(山頂広場)の餌台の下にいました。
冬にはキジバト以外にも、ヤマガラ、シジュウカラ、コガラ、カヤクグリなどがやってきます。
漂鳥ひょうちょうのカヤクグリはともかく、その他の鳥は暖かくなると冬のようにはやって来ません。
暖かくなった金剛山には美味しい食べ物がいっぱいなのでしょう。
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◆関連タグ◆ 〔金剛山の鳥〕 〔初夏の金剛山〕 〔金剛山〕
■外部リンク■
金剛山登山道情報(金剛山のホームページ)
金剛山を歩く
金剛山愛好会
金剛山 金剛山登山道・金剛山ハイキングコース
金剛山四季と風景の写真
日本のレッドデータ検索システム
外来生物法 -特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律-
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ミソサザイ
ホオジロ
メジロ
ソウシチョウ
キジバト
金剛山の鳥
金剛山
初夏の金剛山
レッドデータ
外来種
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theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用
なんとなく不吉なイメージのカラス。
好きな人よりも嫌いな人の方が圧倒的に多い「嫌われ指数」の高い鳥のような気がします。
野鳥マンガ『とりぱん』ではレギュラー鳥の一角で10巻の表紙を務めましたが、『とりぱん大図鑑』の「とりぱん的解説」では「無駄にIQが高い、鳥界のインテリヤクザ」。
著者のとりのなん子さんのカラス愛は感じますが、同じ身近な鳥のスズメが「人間のよき友」と書かれていることと対照的です。
しかし、日本では本来カラスはおめでたい鳥とされます。
なかでも
神武天皇じんむてんのうを導いた
八咫烏やたがらすは有名で、日本サッカー協会のシンボルマークにもなっています。
一体いつからマイナスイメージになったのでしょうか。
カラスは身近な鳥だけにことわざや慣用句も多くあります。
中には「
烏合うごうの
衆しゅう」や「
烏からすの
行水ぎょうずい」のようなあまりよくないたとえもありますが、「烏の
濡ぬれ
羽ば色」のように美しいもののたとえもあります。
しかし。
カラス=黒。
黒がどうして美しい色のたとえになるのかふしぎでした。
金剛山山頂。
登山者が多い山だけに、カラスが住んでいます。
ベンチでご飯を食べていると、カラスが近づいてきました。
近くで見るカラスは思ってもいなかった色をしています。
黒地の中に青緑に輝く色が。
真っ黒ではないのです。

金剛山山頂広場のカラス(ハシブトガラス)
クチバシの付け根と額の間の段がはっきりしているのでハシブトガラス
「烏の濡れ羽色」は、女性の黒髪の美しさを水浴びをしたあとのカラスの羽根の色にたとえる慣用句です。
目の前のカラスが水浴びをしたかどうかわかりませんが、美しい羽根なのは確かです。
しかも首の辺りなどは向きによって
青緑あおみどり色の輝きが現れたり消えたりします。
構造色こうぞうしょくにちがいありません。

|

|
顔の向きで首のところの色が変わります。
|
単に黒いだけだと思っていたカラスが、青緑色の構造色を持つきれいな鳥だとは知りませんでした。
しかも毎日見かけるような身近な鳥だというのに。
もしかすると、毎日何気なく見ているような生き物の中にも、美しいものがもっといるのかもしれません。
※ 青緑色
※嫌われ指数
嫌っている人がどれくらいいるかなという雰囲気から、好きな人はどれだけいるかなという雰囲気を割った感覚的な雰囲気。
カラスのように嫌いな人ばかりで好きな人は少なそうなのは高くなります。
ハトのように嫌っている人が多そうでも公園で積極的にエサをあげている人もそれなりにいそうな鳥は嫌われ指数は低くなります。
メジロのように好かれる一方の鳥は限りなく0に近くなります。
指数といいつつ実数で表すことができず、すべてIWO(いきもの は おもしろい!)独自の適当勝手な雰囲気です。
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熊野本宮大社 | 公式サイト
祭神の使いが八咫烏
財団法人日本サッカー協会 公式サイト
日本の伝統色 和色大辞典 - Traditional Japanese Color Names
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ハシブトガラス
カラス
構造色
ことわざ
金剛山の鳥
カラスくらいの鳥
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theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用
スルッとKANSAIの3dayチケットを使って
六甲山ろっこうざんへ行って来ました。
といいつつ、正確には「六甲山地」で、「六甲山」へは行っていません。
去年の秋コースのちょっと変形で、新神戸駅から
布引ぬのびきの滝を通って神戸布引ハーブ園をかすめてトエンティクロスを通って森林植物園、徳川道を通って
穂高湖ほだかこをかすめて
三国池みくにいけのバス停まで。
その間に出会ったイモムシたちです。

森の中を歩いて行く徳川道
「イモハン」は文一総合出版の『イモムシ ハンドブック』とその2巻のことです。
ページ数はそれぞれ『イモムシ ハンドブック』初版第4刷と『イモムシ ハンドブック2』初版第1刷のものです。
布引の滝・布引ハーブ園付近の地図
ウスタビガ(薄手火蛾,薄足袋蛾)
チョウ目 ヤママユガ科
イモハン:1巻71頁
幼虫の食餌植物:サクラ,コナラ,等
日本での分布:本州,四国,九州,
[レッドデータ]
準絶滅危惧種:東京都,
その他:滋賀県,
|

ウスタビガ2齢(布引渓谷)
|
鮮やかな緑色の体にところどころにまとまって生える硬そうな黒い毛で、てっきり「電気虫」こと毒があるイラガの仲間の幼虫だと思っていました。
もしかしたら、毒があるイラガに姿を似せたベイツ型擬態なのでしょうか。
ベイツ型擬態:
派手で目立つ模様の毒がある生き物に、毒のない生き物が姿を似せる擬態のこと。
|

ぺっちゃんこのウスタビガの繭(自然の家-三国池道)
|
道の上に落ちていたのでぺったんこになっていました。
ウスタビガの繭は綺麗な色と独特な形で一度見てみたいものでしたが、これで半分達成です?
|
ミズイロオナガシジミ(水色尾長小灰蝶)
チョウ目 シジミチョウ科
イモハン:1巻26頁
幼虫の食餌植物:ブナ科,
日本での分布:北海道,本州,四国,九州,
[レッドデータ]
絶滅危惧II種:福岡県,
準絶滅危惧種:千葉県,東京都,奈良県,高知県,福岡県,長崎県,
佐賀県,鹿児島県,
|

ミズイロオナガシジミ(神戸布引ハーブ園遊歩道)
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シジミチョウの幼虫らしく小さく平べったい体です。
背中の中央が盛り上がり、平たい三角形の体です。
3つとも左側が頭です。
|

ミズイロオナガシジミを斜めから見たところ
|
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ミズイロオナガシジミを裏から見たところ
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|
クワゴマダラヒトリ(桑胡麻斑灯蛾)
チョウ目 ヒトリガ科
イモハン:2巻77頁
幼虫の食餌植物:バラ科,ブナ科,ヤナギ科,クワ科、他多数
日本での分布:北海道,本州,四国,九州,屋久島,
|

クワゴマダラヒトリ(神戸布引ハーブ園遊歩道)
|
|
ナンカイカラスヨトウ(なんかい烏夜盗)?
チョウ目 ヤガ科
イモハン:未掲載
幼虫の食餌植物:グミ科:アキグミ
日本での分布:本州,伊豆諸島,九州,屋久島,奄美大島,沖縄島,
|

ナンカイカラスヨトウ?(布引渓谷)
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おしりの方に小さな角「尾角」がついているのでスズメガの一種と思ったのですが、背中の中央に走る白い線からナンカイカラスヨトウではないかと思います。
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ハバチの幼虫?
ハチ目?
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ハバチの幼虫?(神戸布引ハーブ園遊歩道)
|
見た目はカブラハバチ(蕪葉蜂)の幼虫ナノクロムシ(菜の黒虫)によく似ていますがナノクロムシ(1~2センチ)よりもちょっと大きいような気がします。
カブラハバチはその名の通り蝶ではなく蜂ですが、蝶や蛾以外でも「イモムシ」状の幼虫は蜂や甲虫の一部などにいます。
|
|

ハバチの幼虫?(神戸布引ハーブ園遊歩道)
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蝶・蛾の幼虫のようにも思いますが、『イモムシ ハンドブック』でもWebでも見つけることができませんでした。
ということで、無理矢理ハバチの幼虫ということにしました。
|
今回は久しぶりの六甲山地だったので歩くことを基本にしていました。
ということでイモムシは目についたものだけ。
じっくり探せばこんなものではないでしょう。
きっとウスタビガの潰れていない繭も見つかったに違いありません。
そして『イモムシ ハンドブック』も2冊になりました。
これでおよそ470種類のイモムシの図鑑になります。
ただこの図鑑の「イモムシ」は蝶・蛾に限ったもの。
イモムシを注意深く見てみると、ハバチやテントウムシなどのように、蝶・蛾の幼虫ではない「イモムシ」もいるようです。
蜂や甲虫などの蝶・蛾以外の「イモムシ」を含めた新しい『イモムシ ハンドブック』の登場を期待しています!
■外部リンク■
文一総合出版
神戸・六甲山系の森林(神戸市と六甲山系の自然のHP)
Tokiwaの山歩紀
日本のレッドデータ検索システム
スルッとKANSAI
◆関連リンク◆ 〔イモムシ〕 〔イモハン〕 〔六甲山地〕
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ウスタビガ
ミズイロオナガシジミ
クワゴマダラヒトリ
レッドデータ
ハンドブック(文一総合出版)
六甲山の昆虫
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