【 2011年08月】

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チャバネセセリとイチモンジセセリ。稲の害虫はどっち?


 田んぼの近くを歩いていると、茶色い翅を三角に畳んだ小さな地味な蝶を見つけました。

 もしや。
 バケツ稲の大敵チャバネセセリかもしれません。

 しかしこの姿、田んぼのないところでもよく見かけます。

 それはイチモンジセセリ。


この記事にはチョウイモムシの画像があります。




 チャバネセセリとイチモンジセセリはよく似ています。

 しかし、よく見るとすぐわかるちがいもあります。

 何かにとまって翅をたたんだ時、横から見ます。

 すると茶色の翅に白い斑点がいくつか並んでいます。

 そう、その斑点がまっすぐ並んでいたら、名前の通りイチモンジセセリ(一文字セセリ)、まるく弧を描くように並んでいるとチャバネセセリ(茶羽セセリ)。

 もしバケツ稲の近くでよく似た蝶を見かけたときは、じっくり翅の斑点を確認してみましょう。

 丸く並んでいれば、チャバネセセリ。
 イネの害虫です。

 そしてまっすぐ並んでいたら、イチモンジセセリです。


翅の白い斑点が丸く並ぶ<br>チャバネセセリ
翅の白い斑点が丸く並ぶ
チャバネセセリ
翅の白い斑点がまっすぐ並ぶ<br>イチモンジセセリ
翅の白い斑点がまっすぐ並ぶ
イチモンジセセリ



 しかしイチモンジセセリだとしても安心はできません。

 イチモンジセセリの幼虫が食べるのはイネ科の植物。

 そう、バケツ稲の害虫かもしれませんから。


稲の葉を食べているバケツ稲の敵のチャバネセセリの幼虫
稲の葉を食べているバケツ稲の敵のチャバネセセリの幼虫


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タグ: チャバネセセリイチモンジセセリ害虫イモムシ

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稲のノギ見つけました。


 「ノギ」。

 「ノギ偏」の「ノギ」。

 イネ科の植物の実を包んだ殻の先端に生える細長いヒゲ、が(のぎ)です。

 麦の穂から何本も飛び出している堅そうなひげ、あれです。


4センチくらいあるコシヒカリの芒
4センチくらいあるコシヒカリの芒

 しかし稲の殻、モミガラには芒が付いているイメージがありません。
 ちょっと先がとがっているだけです。

 稲はイネ科の変わり者かと思っていたら「古代米」と呼ばれるような昔からの品種には芒がついているものもあるようです。

 どうやら稲は進化の過程で芒を失ったようです。



 と思っていたのですが、数十年の歴史しかない品種のコシヒカリにも、芒がありました。

 バケツ稲のコシヒカリです。

 ということは、稲籾(いねもみ)に長い芒がついていないのは、進化の過程で無くなったのではなく、収穫の過程で無くなったのかもしれません?



 ところで「ノギ(へん)」は「禾」のことですが、この文字の読みは「カ」。
 「のぎ」という漢字は「芒」です。
 「禾」も「のぎ」と読むこともありますが。



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タグ: バケツ稲バケツ稲2011

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バケツ稲に敵がやってきた!


花盛りのバケツ稲
花盛りのバケツ稲

 花盛りのバケツ稲。
 といっても稲には花弁がないので地味ですが。

 そんな地味な稲にもとうとうやってきました。

 それは。

 害虫です。


この記事にはバッタイモムシの画像があります。




害虫その一。


 ショウリョウバッタ(精霊飛蝗)。

 頭からおしりの先までとんがったバッタです。

 大きな体の上にジャンプしてさらに翅で飛ぶので大食漢でしょうきっと。

 写真を撮ってる最中に逃げていきました。


バケツ稲とショウリョウバッタ
バケツ稲とショウリョウバッタ



害虫その二。


 チャバネセセリ(茶羽セセリ)の幼虫。


バケツ稲と幼虫
バケツ稲と幼虫



 翅を閉じると三角になる茶色い蛾のような蝶です。

 植物というのは、動物にとっては決して効率のいい食べ物ではありません。
 大量に食べても消化できるのはほんのわずか。
 よく消化するためには長い消化器官が必要になります。

 ですのでチョウやガの幼虫のイモムシやケムシは大きな体でめいいっぱい葉っぱを食べ、糞をたくさんします。

 このチャバネセセリの幼虫も大食漢で、みるみる稲の葉を食べていてしまいます。

 アオムシによくあるパターンで活動は夜が中心のようで、昼間は自分が出した糸で葉をまるく綴じて筒にして、その中で休むようです。

 しかしちょうどいい緑色のからだは、保護色になって昼間でも見つけにくくなっています。


 大きな頭は平たくなって左右に線がはいり、シンプルなデザインのヒーローのようですが、稲の葉を食べる害虫です。


チャバネセセリの幼虫の“顔”
チャバネセセリの幼虫の“顔”



 とりあえず目に付くと処分していますが、一か所に大量の卵を産む性質のようで、とってもとってもキリがありません。

 害虫が来るんだから天敵はこないのかなぁ、と思う今日この頃です。



 しかしお茶のアブラムシの経験から、天敵は害虫がやたらと増えない限りやってこないし、全滅させる前にどこか行ってしまうものです。

 天敵に頼らず、自分の手で取り除くのが一番確実なのです……


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タグ: 害虫ショウリョウバッタチャバネセセリバケツ稲バケツ稲2011プランター稲の害虫

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金剛山でヒキガエル

カトラ谷のヒキガエルと出会ったあたり
カトラ谷のヒキガエルと出会ったあたり



 金剛山のカトラ谷の道を登り、滝を超え、実を付けているクリンソウの斜面を超えてお地蔵さんがある尾根道までの最後の登り。


 ふと足元を見ると、土の上をよたよた歩くカエルがいました。



この記事にはヒキガエルの画像があります。





 黒い体の上にはイボイボがあり、跳ぶのが苦手なのかよたよたと這っています。

 その姿はギアナ高地にいる古い形を残しているカエルといわれるオレオフリネラを連想しますが、大きさはまったく違います。

 オレオフリネラは2センチくらいですが、こちらは4~5センチかそれ以上。

 たぶん、ニホンヒキガエル(日本蟇蛙)の子供……
 というか、オタマジャクシからカエルになってそんなに時間がたっていないものでしょう。


金剛山登山しているニホンヒキガエル?
金剛山登山しているニホンヒキガエル?


 さすが金剛山。

 いろいろな生き物に出会います。


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タグ: ニホンヒキガエルカエル両生類金剛山カトラ谷金剛山の脊椎動物夏の金剛山

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花がさかんに咲いています。バケツ稲・プランター稲・ペットボトル稲・鉢稲


 バケツ稲、プランター稲、ペットボトル稲、鉢稲、どれも花盛りです。


花盛りのプランター稲
花盛りのプランター稲

 稲の花には花弁(かべん/はなびら)がなく、お米ができたときのモミガラ(籾殻)から雄蕊(おしべ)が飛びだしただけです。
 花の時期のモミガラは「(えい)」と呼ばれます。

 頴も葉と同じ緑色ですから、よく見ないと咲いているのがわからないかもしれません。


 稲の花の特徴のひとつは、朝の短い時間で咲き終わってしまうことです。

 ぱっくりと割れた頴の中から雄蕊が飛び出します。
 それが咲いている稲の花です。


ちょうど咲いている稲の花
ちょうど咲いている稲の花



 そのまま2~3時間過ぎると、雄蕊を挟んだまま頴は閉じてしまいます。


咲き終わってしまった稲の花
咲き終わってしまった稲の花



 ですから、咲いている稲の花は、どこにでもあるのに珍しい花かもしれません。

 その花をじっくり観察できるのも、バケツ稲のおかげです。


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