【 2011年07月】

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酸素と二足歩行の謎 「地球最古の恐竜展」と『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』


恐竜と二足歩行

 謎に思っていることがありました。

 中生代のはじめに二足歩行をはじめた恐竜は、陸上で大繁栄しました。

 しかし恐竜絶滅後の哺乳類は、ほとんどが二足歩行を選ばなかったというのに陸上で大繁栄しています。
 ということは、二足歩行というのは陸上で繁栄するためには必要なものではなかったのでしょうか。

 それならどうして恐竜は二足歩行で繁栄したのでしょうか。


「地球最古の恐竜展」

三畳紀の直立した二足歩行の恐竜類のフレングエリサウルス
三畳紀の直立した二足歩行の
恐竜類のフレングエリサウルス
[地球最古の恐竜展(大阪)]
 さらに驚いたことがありました。

 去年から日本中をまわっている「地球最古の恐竜展」です。

 メジャーな恐竜がひしめく白亜紀やジュラ紀ではなく、恐竜が出現した三畳紀がテーマの恐竜展です。

 この三畳紀には、なんとワニの先祖やそれに近い仲間も二足歩行やその前段階かもしれない直立の四足歩行を始めていたのでした。

 三畳紀に繁栄を始めた爬虫類は直立し、一部が二足歩行を始めていたのです。

 謎が深まりました。


『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』

三畳紀の直立した二足歩行のクルロタルシ類のシロスクス
三畳紀の直立した二足歩行の
クルロタルシ類のシロスクス
[地球最古の恐竜展(大阪)]
 そのなぞに答えてくれる本が見つかりました。

 ピーター・D・ウォード著『恐竜はなぜ鳥に進化したのか』です。

 この本は地球の大気や海水の酸素濃度という視点で生物の進化をとらえたちょっと変わった内容です。

 この本によると、恐竜が誕生した三畳紀は、生物が多様化したカンブリア紀以降で最低とも呼べるほど酸素濃度が低かったのです。

 それが直立歩行を促したというのです。


直立した歩行

三畳紀の直立した四足歩行のクルロタルシ類のファソラスクス
三畳紀の直立した四足歩行の
クルロタルシ類のファソラスクス
[地球最古の恐竜展(大阪)]
 爬虫類の多くはワニやトカゲのように関節の形のせいで手足をあまり自由に動かせません。
 そのため体を左右に曲げながら手足を前に出して進んでいきます。
 体を大きく曲げますから、中に入っている肺の形も変わります。

 これでは獲物を追いかける時も敵から逃げる時も、呼吸が動作に左右されてしまいます。

 空気が必要な走って逃げているときに、自由に空気が吸えないのです。

 しかし直立、しかも二足歩行をすると体を左右に曲げなくても手足を自由に動かすことができ、移動する動作が呼吸に影響しにくくなるのです。

 薄い酸素をとにかくいっぱい取り込んですばやく動くためには、体の動きに左右されない呼吸が必要だったというわけです。

 だから陸上の脊椎動物のなかで、空気の薄い三畳紀に二足歩行の爬虫類が出現したのです。


もしかしたら

 もしかしたら、化石が見つかっていないだけで、恐竜などに限らずもっと多くの種類の陸上脊椎動物が二足歩行していたかもしれません?

 二足歩行のカエルとか? (まあ、そんなのはいないとおもいますが)


 この低酸素状態の三畳紀の爬虫類化石を一望できる展覧会「地球最古の恐竜展」は2011年8月28日まで北海道の札幌で開催中です。


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タグ: 地球最古の恐竜展フレングエリサウルスシロスクスファソラスクス恐竜クルロタルシ類化石

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バケツ稲カイエビ計画に変更せよ!?

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 バケツ稲でカブトエビを育てる計画が失敗してしまいました。

 第2次計画のため新しいエビ伝説で次のカブトエビを育てることにしました。

 が、その前に田んぼでのカブトエビの様子を知るためとサンプル捕獲のために近所の地主さんの田んぼへ行きました。

 もちろん、事前に連絡してあります。
 電話の向こうで笑いながら許可してくれました。


この記事にはミジンコの仲間の画像があります。




 田んぼにいってみると、カブトエビではなく、別の小さな生き物が泳いでいました。

 極小エビフライのようなホウネンエビではありません。

 小さくて丸いので生まれたてのオタマジャクシかと思いましたが、しっぽがありません。

 大きさは1センチくらいで、つかまえてよく見ると二つの丸い殻にはさまれるような形で、まるで貝です。

 しかし、薄い貝殻を通して見える姿はホウネンエビのよう。

 貝殻とエビが合体した生き物です。



貝殻とホウネンエビが合体したようなカイエビ



 これはカイエビという甲殻類の一種で、田んぼによくいるのですが、カブトエビやホウネンエビと比べて知名度がとても低い生き物です。

 泳ぐ貝? それとも大きなミジンコ?

 なかなかかわいい生き物です。

 ということで、予定を変更してカイエビをいっぱい捕獲しました。



 カイエビはプランター稲のプランターと、観察がしやすい空いたエビ伝説の水槽に入れました。

 バケツ稲カブトエビ計画が、いつの間にかバケツ稲カイエビ計画に変更です。


 さあ、カイエビは何を食べて田んぼでどういう働きをしているのでしょうか。

 これから観察です。


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タグ: カイエビ甲殻類田んぼの生き物

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夾竹桃が咲いています。夏です。


 キョウチクトウ(夾竹桃)の花が咲いています。

 満開まではあと少し。



 もう、夏です。


咲き始めたキョウチクトウの花
咲き始めたキョウチクトウの花




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タグ: キョウチクトウ夏の花ピンク色の花

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バケツ稲カブトエビ計画 失敗!


 今年のカブトエビは、バケツ稲でカブトエビを育てよう計画。

 室内ホタルを見に行った奈良の橿原市(かしはらし)昆虫館のまわりの田んぼでは、田植えは終わって大きなカブトエビが泳ぎまわっていました。

 ということで、早速2011年のカブトエビ計画発動です。


この記事にはカブトエビの画像があります。




 「エビ伝説」の水槽を使わず最初からバケツ稲に卵をいれればいいのですが、それだと生まれたかどうかがわかりにくいので、一目でわかるほどの大きさになるまでエビ伝説の水槽で育てることにしました。

 しかし「エビ伝説」の説明書では、カブトエビは水の変化に敏感だそうです。

 今までの経験からすると、そんなに神経質にならなくてもいいのですが、水の「汚れ」については敏感なところがあります。

 ただ、この「汚れ」というのが微妙で、にごった田んぼの水は平気でも、植物プランクトンで緑色になった水は苦手なようです。
緑色の水と生まれたばかりのカブトエビのノープリウス幼生
緑色の水と生まれたばかりの
カブトエビのノープリウス幼生



 結局、水道水とバケツ稲の水では差がありすぎるので、バケツ稲の水で育てることにしました。

 ところが、バケツ稲の水はうっすらと緑色。

 気になりますが以前の大絶滅の時に比べればはるかに薄い色ですし、最終的にはこの水で育てなければならないのでやってみることにしました。



 水をくみ置きする以外は説明書のとおりにして、最後に卵を入れます。

カブトエビのノープリウス幼生のアップ
カブトエビのノープリウス幼生のアップ
 だいたい1日くらいで生まれるのですが、今回は生まれません。

 やきもきしていると3日目にやっと生まれました。
 最終的に確認できたのは3匹。
 まあまあ、普通の孵化(ふか)数です。

 しかし、すべて生まれて2日とたたずに死んでしまいました。
 今までこんなことは今までありません。

 やはり、植物プランクトン水が悪いのでしょうか。

 バケツ稲カブトエビ計画に暗雲が垂れ込めてきました。


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タグ: カブトエビカブトエビ2011エビ伝説

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バケツ稲、稲と赤玉土と燐酸

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 バケツ稲。
 プランターで育っています。
 ペットボトルでも育っています。
 もちろんバケツでも育っています。



 プランターとペットボトルの一部は肥料配合済みの水稲培土(すいとうばいど)で育てています。
 ほかのは赤玉土(あかだまつち)に肥料を合わせたもので育てています。

 水稲培土は見た感じでは、小粒の赤玉土がベースになっているようです。

 田んぼの土というと、きめの細かい泥です。
 それがつぶつぶの土というのは違和感がありました。


小粒の赤玉土
小粒の赤玉土

 田んぼの土がきめの細かい泥の理由の一つは、田んぼの水が抜けないようにするためでもあります。

 砂をつめた植木鉢と泥をつめた植木鉢に水をかければすぐわかります。
 当然泥の方がなかなか水が抜けません。

 田んぼは水を溜めて稲を育てますが、魚の養殖池のようにコンクリートで底を固めているわけではありません。

 泥で水が抜けないようにしているのです。

 池や川よりも高いところに作られた田んぼから水が抜けないようにすることが泥の一番の目的かもしれません。
 ということは、稲を育てるために必ず泥が必要、というわけでもないのかもしれません。



 赤玉土あかだまつちは火山灰などが風化してできた土。
 関東地方の「関東ローム層」の赤土です。

 元が火山から出てきたものですから栄養になるものはまったく含まれていません。
 バケツ稲に使う場合は肥料を混ぜる必要があります。

 植物が生長していくために必要な主な元素は水素、酸素、炭素に窒素(ちっそ)(リン)、カリウム。
 このうち水素と酸素と炭素は空気と水から得ることができますので、適切な水やりをしていれば問題ありません。

 しかし窒素と燐とカリウムは補給しなければいけません。
 ということで、市販の肥料には「窒素・リン酸・カリ」としてこれらの肥料の配合比がよく書かれています。
赤玉土の中でもさかんに根を伸ばしているペットボトル稲
赤玉土の中でも
さかんに根を伸ばしている
ペットボトル稲



 赤玉土には金属が多く含まれていて、リン酸が吸着してしまいます。
 ということで、リン酸が多目の肥料がいいようです。

 肥料の割合は基本にする土や肥料の種類などによって変わりますが、いろいろ調べてみると土10リットルに対して5~20グラムと結構差があるようです。

 料理の味付けと同じで、肥料も足すことはできても引くことはできません。

 少な目からはじめて稲の様子を見ながら追肥していくほうがいいかもしれません。


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タグ: バケツ稲ペットボトル稲赤玉土肥料バケツ稲2011ペットボトル稲2011プランター稲の土作

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