【 2010年11月】

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カワセミと新幹線500系

「カワセミ」といえば


 瑠璃(るり)色のきれいな鳥、カワセミ。
 意外と身近にいる鳥で、鮮やかに輝く構造色(こうぞうしょく)で、野鳥写真の被写体ランキングではトップクラスだと思います。

コンクリートの上のカワセミ[木田内川]
コンクリートの上のカワセミ[木田内川]



 その「カワセミ」でイメージするのは、新幹線500系。

 高速でトンネルに突入するときの騒音を押さえるため、空気抵抗を減らす目的で作られた先頭の独特の形状。

 それは高速で川に飛び込み見事に魚を捕らえるカワセミの(くちばし)と頭の形に似せて作ったといわれます。

 実際は理想を求めて設計していった結果、カワセミの嘴から頭の形に似てしまった、ということのようです。


新幹線500系


 新幹線500系の先頭の形は、なかなか言葉で説明するのは難しいのです。
 なんというか、円錐形を半分にして、先頭のとがった部分をちょとだけ削って丸くして、長方形っぽい楕円形(だえんけい)の筒に取り付けたような形、でしょうか。

 そういうことで、カワセミの嘴から頭にかけての構造はこのように継ぎ目なくすぼまっていくのだろう、と思っていました。

 ところが。


上から見ると


 運よくほぼ真上からカワセミの頭を写す機会がありました。
 その場ではカワセミに気づかれないようにただひたすら写すことに専念していたのですが、家に帰ってパソコンで確認して見るとびっくり。
 つぶれた楕円の頭に細い細い(くちばし)

上から見たカワセミ[木田内川]
上から見たカワセミ[木田内川]



 確かに水の抵抗は少なそうです。
 しかし新幹線500系には似ているように思えません。

 カワセミの画像は横からのものが多いので気付きませんでした。

 でも、横から見ても500系には似ていないような……

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タグ: カワセミ木田内川新幹線500系

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そっくり擬態&保護色 でも収斂進化ではありません。 ヨモギエダシャク


擬態です


 「擬態(ぎたい)」とは、生き物が自分の体の色や形などを変化させ周りに溶け込むことです。
 体の色や模様を周りと同じようにしたものは保護色(ほごしょく)と呼ばれることもあります。

 擬態にはこのように色だけのものや色と形を変えたものがあります。

 ちがう生き物が似たような形になるのは「収斂進化(しゅうれんしんか)」という言葉も思い浮かびます。  しかし同じなのは見た目の色や形だけで、機能や働きはまったくちがうので収斂進化ではありません。
 擬態です。


今回はイモムシの記事です。
イモムシの画像もあります。
イモムシが苦手な方は【記事の下へ】をクリックしてください。
記事の下にジャンプします。



隠蔽擬態で見つからないようにする


 イモムシは擬態するのが当然のごとく周囲に溶け込んでいるものが多いように思います。
 そんなことは無いよと思う人は、もしかするとイモムシが周囲に溶け込んでいて気がつかないだけかもしれません。

 イモムシが擬態する理由は、人間や鳥などに見つからないようにするためと言われていて、これを隠蔽擬態(いんぺいぎたい)といいます。

 多くはアオムシに代表されるように葉と同じ緑色になる保護色が多いと思いますが、独特の動き方をするシャクトリムシは、保護色にプラスして枝に似せる擬態をする種類がたくさんいます。


アキニレに擬態したヨモギエダシャクの幼虫
アキニレに擬態した
ヨモギエダシャクの幼虫

どこにいるでしょう?


 ということで、アキニレの枝に擬態したヨモギエダシャクです。
 さあ、どこにいるでしょうか。

 ただ木を眺めているだけでは気付かないでしょうが、どこかにいると思って見ているとわかると思います。
 保護色込みの擬態ですが、木としてみると不自然なところがありますから。


ところで


 ヨモギエダシャクは名前に「ヨモギ」とついていますがヨモギを含むキク科以外にも、クワ科やバラ科など草でも木でもお構い無しに食べるイモムシです。

 特にチャノキも対象になっているので、育てているお茶の木もよく食べられます。
 夏の忙しいときなど水やりばかりに気を取られていると、いつの間にか葉がぼろぼろにされていることがあります。

 大食漢で、挿し木や実から育てた定植(ていしょく)前のものがやられると、後の生長が悪くなり、場合によっては枯れてしまいます。

 その気にならなければなかなか見つけにくいシャクトリムシです。


正解です


 さて、正解は……

 画像中央の少し右で、枝がバイパスしているようなところがあります。
 そこでした。

アキニレに擬態したヨモギエダシャクの拡大画像
アキニレに擬態したヨモギエダシャクの拡大画像


 単純に見た目だけで言えば、なかなかうまい擬態です。

 しかし植物の茎や枝がバイパスしないことまでは気がつかなかったようです。
 素直に枯れ枝に擬態していれば見つからなかったことでしょう。


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タグ: 擬態ヨモギエダシャクアキニレ

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南港の野鳥の楽園。だから猛禽類もいます 大阪南港野鳥園 初冬の鳥


大阪の端の野鳥園


 大阪湾に突き出した埋立地、南港(なんこう)
 咲洲(さきしま)と呼ばれる人工島の通称。

 貯木場、物流倉庫、港、マンション街、そして商業施設と様々な顔を持つ場所です。

 その南港の端にあるのが大阪南港野鳥園。
 「野鳥園」ではありません。「野鳥園」です。

 最寄り駅は南港ポートタウン線の「トレードセンター前」駅。そこから15分ほど歩くことになります。
 土日祝日はとなりの「コスモスクエア」駅からバスがあります。

大阪南港の野鳥の楽園


 もともとこのあたりは住吉浦と呼ばれ渡り鳥の生息地の一部でした。
 埋め立てられると、もちろん野鳥は行き場を失います。

 そこでNGOの働きかけなどで埋め立て中の湿地帯を整備し、野鳥を観察できる場所として公開されるようになりました。

 それが大阪南港野鳥園です。

野鳥園の西池と干潟
野鳥園の西池と干潟



拠点展望塔


 野鳥公園の真ん中あたりに展望塔があり、ここからは野鳥園が一望できます。
 職員の方が質問に答えてくれたり、レンタルの望遠鏡や双眼鏡があります。

 野鳥を観察する場所としてはいいのですが、野鳥たちから少し離れています。
 その分ガラス越しに野鳥を見ていても鳥たちはこちらをまったく気にしませんが、どうしても遠くなります。

 写真を撮ろうと思っている人は、高倍率レンズのカメラが必要になります。
 鳥まで遠いのはちょっと残念ですが、その分いろいろな鳥を見ることができるので、しかたありません。

野鳥園の北池と展望塔(中央)
野鳥園の北池と展望塔(中央)



野鳥園の干潟で出会った鳥たち


 まずは中央の展望塔や北観察所から見えた鳥たちです。

水辺の鳥たち

カルガモ(軽鴨)
カモ科
留鳥
こちらの姿を見て気にしながら泳いでいくカルガモの群れ
こちらの姿を見て気にしながら泳いでいくカルガモの群れ

鴨というとカルガモ。といってもいいくらい身近にいる鴨です。
渡りをしない留鳥です。


オナガガモ(尾長鴨)
カモ科
冬鳥
逆立ちして食べるオナガガモ
逆立ちして食べるオナガガモ

水中に上半身を突っ込み逆立ちしながら食べるのがオナガガモの特徴です。
日本には冬にやってくる冬鳥です。


ヒドリガモ♂と♀(緋鳥鴨)
カモ科
冬鳥
頭の真ん中が白いのがオスのヒドリガモ
頭の真ん中が白いのがオスのヒドリガモ

頭に白いラインがあるので恐らくヒドリガモだと思います。


ダイサギ(大鷺)
サギ科
冬鳥(一部留鳥)
嘴が冬仕様になったダイサギ
嘴が冬仕様になったダイサギ

白鷺三兄弟(ダイサギ、チュウサギ、コサギのこと)の長兄(一番大きいということ)。
嘴が黄色いのは冬の装いです。
日本には冬にやってくる冬鳥ということになっていますが、一年中見ることができます。


アオサギ(蒼鷺)
サギ科
留鳥
大きいので飛ぶ様子は迫力があるアオサギ
大きいので飛ぶ様子は迫力があるアオサギ

首を縮めて飛んでいます。
このように首の長い鳥が飛ぶときは首を縮めることが多いようです。
サギ類ではコサギに次いでよく見かける鳥です。


カワウ(川鵜)
ウ科
留鳥
いつも群れでいるカワウ
いつも群れでいるカワウ

淡水の川ではなく海水のある干潟ですが、カワウです。
ウミウは崖があるような岩場にすみ、干潟にはいません。
ちなみに、鵜飼に使われるのは川ですがウミウです。




水辺周辺の林や繁みの鳥たち

ミサゴ(鶚・雎鳩)
タカ科
留鳥
嘴と後頭部が猛禽類っぽいミサゴ
嘴と後頭部が猛禽類っぽいミサゴ

野鳥公園の方に教えていただきました。
いわゆる猛禽類になりますが、小型です。
干潟にいるのは水鳥を狙っているのではなく、魚を狙っているからです。
渡りをしない留鳥です。


チョウゲンボウ(長元坊)
ハヤブサ科
漂鳥
遠くを飛ぶばかりできれいに写せないチョウゲンボウ
遠くを飛ぶばかりできれいに写せないチョウゲンボウ

野鳥園の方に教えていただきました。
こちらも猛禽類ですが小型ですので虫や小鳥を食べます。
渡りをしませんが、高地と低地を行き来する漂鳥です。


モズ♂(百舌・百舌鳥)
モズ科
留鳥
この角度ではスズメっぽい嘴のモズのオス
この角度ではスズメっぽい嘴のモズのオス

一般的に猛禽類と呼ばれるのはタカ目とフクロウ目の鳥のことです。
モズはスズメ目なのですが、小型のタカ目の鳥と同じように虫やカエル、時にはスズメを狩ることもあるので猛禽類に加えられることもあります。
留鳥です

モズ♀(百舌・百舌鳥)
モズ科
留鳥
この角度なら猛禽ぽい嘴のモズのメス
この角度なら猛禽ぽい嘴のモズのメス

基本的に大きさも模様も同じなので、遠目に見分けるのにはちょっと難しいところがあります。
メスの特徴は、眼線(眼のところにある黒い線)が無い(または薄い)こと、お腹に茶色い鱗のような模様があること。
慣れればなんとなくわかるようになります。
肉食なので繁殖期以外はいつも1匹で縄張を見張っています。




野鳥園の緑地で出会った鳥


 野鳥園のおよそ1/3は緑地です。
 植物園のようにいろいろな植物が植えられていますので、林を好む鳥たちも住んでいます。


ジョウビタキ♀(尉鶲)
ヒタキ科
冬鳥
スズメくらいの大きさのジョウビタキのメス
スズメくらいの大きさのジョウビタキのメス

色数は少ないですが、すっきりとしたデザインが特徴です。


シジュウカラ(四十雀)
シジュウカラ科
留鳥
腹側からだとネクタイのような黒い線が特徴のシジュウカラ
腹側からだとネクタイのような黒い線が特徴のシジュウカラ

いつも群れで行動する小鳥です。
住宅街でも街路樹が多いところにはよくいます。
鳴き声も豊富で、知っている鳥の声を消去法で消していって残ったら、この鳥の声かもしれません。
留鳥です。


メジロ(目白)
メジロ科
留鳥
ぐにゃりと体を曲げたメジロ
ぐにゃりと体を曲げたメジロ

この骨が無いようなぐにゃりと体を伸ばすのがメジロの特徴です。
あまり人間をこわがらないのか、
チュルチュルという泣き声がかわいい小鳥です。
群れで行動して横向きにとまったり枝からぶら下がったりと見ていて飽きません。




野鳥園への道



 トレードセンター前駅と野鳥園の間のおよそ1kmの間は歩道を覆うように木が植えられていて、ここにも林を好む鳥たちがいます。
 野鳥と出会えるなかなか侮れない場所です。


ツグミ(鶇)
ツグミ科
冬鳥
物陰からこちらを伺うツグミ

物陰からこちらを伺うツグミ
もうやってきていました。
つぐみんらしくすぐ植え込みの向こうへ隠れてしまいました。
気弱なのか、人影を見るとすぐ逃げてしまいます。
うちのつぐみんはまだですが、もう日本に来てました。
冬鳥です。


シロハラ(白腹)
ツグミ科
冬鳥
大きさも行動も雰囲気もツグミに似ているシロハラ
大きさも行動も雰囲気もツグミに似ているシロハラ

つぐみ位の大きさで、最初はつぐみと思いましたが、画像を拡大して見るとちがうことがわかりました。
同じツグミ科だからでしょうか、ツグミ同様人影を見るとすぐ逃げます。
ツグミ科らしく?冬鳥です。


ジョウビタキ♂(尉鶲)
ヒタキ科
冬鳥
コントラストがきれいなジョウビタキのオス
コントラストがきれいなジョウビタキのオス

オスはこのきれいな模様が特徴です。
色あいは違いますが、オスとよく似たデザインです。


シジュウカラ(四十雀)
シジュウカラ科
留鳥
メジロのように横向きに止まったシジュウカラ
メジロのように横向きに止まったシジュウカラ

かわいい見た目ですが、虫も食べます。
木から木へ群れで移りますので、野鳥園内の林と行き来しているでしょう。


メジロ(目白)
メジロ科
留鳥
じっとしていないメジロ
じっとしていないメジロ

常に動き回ってまわって木の上でじっとしているときはありません。
群れで行動し、決まったコースを巡回することが多いようです。


コゲラ(小啄木鳥)
キツツキ科
留鳥
枯れ木をつつくコゲラ
枯れ木をつつくコゲラ

住宅街にもいるキツツキです。
ヒヨドリくらいのかわいい鳥ですが、「ギィ~ギィ~」という似合わない鳴き声が特徴です。


キジバト(雉鳩)
ハト科
留鳥
正面から見るとカワラバトにも見えるキジバト
正面から見るとカワラバトにも見えるキジバト

正面からはわかりにくいですが、かすかに見えた首の横縞が特徴です。
そこらじゅうにいるカワラバト(ドバト)は首の横が緑色の構造色で縞模様になっていません。




 このようにいろいろな種類の野鳥に出会えます。
 そして、ミサゴやチョウゲンボウ、そしてハヤブサもいるそうですので、野生の猛禽類と出会える可能性のある場所のひとつです。
 ただや長がいるところから離れていますので、レンタルもありますが低い倍率のものでもいいですから双眼鏡や単眼鏡を持っていくほうがより楽しめると思います。
 写真を撮りたいときはできるだけ光学倍率の高い機種を持っていくほうがいいでしょう。

 それからトレードセンター前駅と野鳥園の間の並木道も要チェックです。


■外部リンク■
大阪南港野鳥園


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秋の金剛山で出会った植物 花が咲いていなかった編


 今までは秋の金剛山の花を色別に集めてみましたが、今回は花が咲いていなかった植物を集めてみました。

 春に咲いた花、夏に咲いた花、秋のはじめに咲いた花の実がなり始めていました。
 目立ったのはマムシグサ。
 あちこちでトウモロコシみたいな形の赤い実を見かけます。

 そしてこの時は10月下旬でしたが、気の早いトチノキが黄葉していました。


【秋の金剛山で出会った花 その1 ピンク~赤~紫~青色の花】
【秋の金剛山で出会った花 その2 白~黄色~緑色の花】



   実がついていた草木      


マムシグサ(蝮草)

区域:千早本道
まだ緑色のマムシグサの実
まだ緑色のマムシグサの実
マムシグサの仲間は雌雄異体ということですので、実がついているのが雌株、ついてないのが雄株ということなのでしょう。


区域:千早本道
実の無いマムシグサ
実の無いマムシグサ
マムシグサの葉
マムシグサの葉
立派に育っていますが、実がついていないので雄株でしょうか。


区域:山頂~ちはや園地
ほとんどが赤くなっているマムシグサの実
ほとんどが赤くなっているマムシグサの実
実が赤くなっている分葉っぱが枯れかかっている?マムシグサ
実が赤くなっている分葉っぱが枯れかかっている?マムシグサ
実が赤いのは頂上近くの標高の高いところにあるからでしょうか。


区域:念仏坂
食べられたような跡があるまだ緑色のマムシグサの実
食べられたような跡があるまだ緑色のマムシグサの実
実と同じように葉もまだ緑のマムシグサ
実と同じように葉もまだ緑のマムシグサ
このあたり杉の植林地帯ですが、その中にマムシグサが生えています。
日陰でもよく育つのでしょう。
しかし実は鳥に食べられているようです。また緑なのに。
緑色なのは最初のものと同じように標高の低いところだからでしょうか。


ノブキ(野蕗)

区域:千早本道
とげの生えたおもしろい形のノブキの実
とげの生えたおもしろい形のノブキの実
横ではまだ花が咲いていたノブキ
横ではまだ花が咲いていたノブキ
名前の通りこれもキク科のフキ属の植物も種類が多い植物です。


イタドリ(虎杖)

区域:千早本道
まるで宇宙からやってきたかのようなイタドリの実
まるで宇宙からやってきたかのようなイタドリの実
実が鈴なりのイタドリ
実が鈴なりのイタドリ
(たで)食う虫も好き好き」のタデ科です。
(ことわざ)通りイタドリもまずいのか、と思ったら別名は「スカンポ」。酸っぱいそうです。


シバグリ(柴栗)

区域:山頂~ちはや園地
ちょっと小さいシバグリのイガグリ
ちょっと小さいシバグリのイガグリ
まだ枝についているシバグリのイガグリ
まだ枝についているシバグリのイガグリ
小さなクリです。
日本で普通に食べられるクリの野生種のようです。




   気になった草木      


イヌガヤ(犬榧)

区域:千早本道
まだ小さなイヌガヤ
まだ小さなイヌガヤ
小さなイヌガヤの葉
小さなイヌガヤの葉
細くて硬そうな葉だったのでモミかと思いましたが、葉先がとがっていないので恐らくイヌガヤだと思います。


区域:山頂~ちはや園地
見上げるほどの大木のイヌガヤ
見上げるほどの大木のイヌガヤ
そのイヌガヤの葉
そのイヌガヤの葉


トチノキ(橡・栃)

区域:山頂~ちはや園地
まだまだ小さいトチノキ
まだまだ小さいトチノキ
黄葉している小さなトチノキの葉
黄葉している小さなトチノキの葉

千早のトチノキ

区域:念仏坂
大きな千早のトチノキ
大きな千早のトチノキ
まだ緑色の千早のトチノキの葉
まだ緑色の千早のトチノキの葉
大阪府の天然記念物です。
こちらはまだ緑色の葉ですが、山頂付近のちはや園地のトチノキが黄葉していたのは標高のちがいでしょうか。


ブナ(椈・山毛欅)

区域:千早本道

金剛山山頂付近のブナ林
金剛山山頂付近のブナ林
古くから杉が植林されている近畿の都市部周辺の山では数少ないブナです。

イロハモミジとブナ

区域:千早本道
イロハモミジとブナ
イロハモミジとブナ
このように他の落葉広葉樹と一緒に森をつくっていることもあります。




   コケと植物じゃないけど地衣類      


蘚類と苔類のコケ

区域:念仏坂
念仏坂の上の方の水場の蘚類と苔類のコケ
念仏坂の上の方の水場の蘚類と苔類のコケ
念仏坂の上の方の水場です。
水場だけにコケが隙間なく生えていました。
蘚類と苔類がひしめき合っています。


ヒメジョウゴゴケ(姫漏斗苔)

区域:ケーブル前バス停
コケに勝っているように見えるヒメジョウゴゴケ
コケに勝っているように見えるヒメジョウゴゴケ
植物ではなく地衣類です




 今まで紹介してきた植物はほんの一部。
 植林されているとはいえ、下草などはいろいろな植物が生えています。
 それらをすべてチェックしていくと山を登るどころか下りることもできなくなってしまいます。
 ということで、本当に目立つものしかチェックしていません。
 生えていても草叢(くさむら)の一部となってスルーしたものや、時期でないので種になって眠っているものも少なくないでしょう。

 杉が植林された山とはいえ、いろいろな植物が生える金剛山。
 春もきっと花がいっぱい咲いてることでしょう。


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恐竜と恐竜みたいなワニ。二足歩行の行方[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCホール)]


豊富な復元模型


 「地球最古の恐竜展」の特徴の一つは、多くの恐竜展ではメインにならなかった恐竜が登場したの三畳紀(さんじょうき)がメインとなっていること。
 もう一つがまだ見つかっていない部分を補って全体の復元骨格と、生きていたときの姿の復元模型も多く展示されていること。
 そして、同時代の恐竜以外の爬虫類(はちゅうるい)が数多く展示されていること。

恐竜(竜盤類)のフレングエリサウルス(左)と哺乳類の祖先になる爬虫類(単弓類)のイスチグアラスティアの復元模型[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]
恐竜(竜盤類)のフレングエリサウルス(左)と
哺乳類の祖先になる爬虫類(単弓類)のイスチグアラスティアの復元模型
[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]



恐竜と恐竜みたいなワニの祖先


 展示の中で興味深いものの一つが、恐竜のように二足歩行(にそくほこう)していたワニの祖先。
 もともと恐竜とワニは同じ主竜類から分かれた爬虫類です。
 ですから今も生き残っている爬虫類、ワニ、トカゲ、ヘビ、カメの中で最も恐竜に近いのはワニなのです。

 ただし、いまも生きている最も恐竜に近い生き物は鳥になるかもしれませんが。

二足歩行のワニの祖先シロスクスの復元骨格[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]
二足歩行のワニの祖先シロスクスの復元骨格
[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]



恐竜と恐竜みたいなワニを比べてみる


 そのワニが恐竜と同じ二足歩行するわけです。
 展示されているシロスクスの見た目は恐竜そっくり。
 しかしワニはワニ。恐竜ではありません。

 恐竜もワニの祖先も四足歩行(しそくほこう)していた爬虫類から進化しました。

 このように違う種類の生き物が違う進化の道筋を通り同じような形になり、同じような機能を持つようになることを「収斂進化(しゅうれんしんか)」といいます。


 ちょっとはなれたところに展示されている恐竜のフレングエリサウルスと比べて、収斂進化の様子を見ましょう。


ポイントは足首


 いろいろとちがうところはあるのですが、それが恐竜とワニの祖先のちがいなのか、種類の違いなのかわよくわかりません。
 それでもはっきりとちがうところ。

 それは、足。地面につく部分です。

 ワニの祖先のシロスクスの足は、ベタ足。そう、人間と同じような足。
 同じクルロタルシ類の四足歩行のサウロスクスもベタ足です。

 しかし、フレングエリサウルスは爪先立ちです。
 恐竜はもちろん犬や猫のように地面の上を自由に動き回る脊椎動物(せきついどうぶつ)の足はつま先立ちのものが少なくない。

恐竜のフレングエリサウルスの復元骨格の足首[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]
恐竜のフレングエリサウルスの復元骨格の足首
[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]
比べやすいよう足の向きを同じにするために画像の左右を反転させています
ワニの祖先のシロスクスの復元骨格の足首[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]
ワニの祖先のシロスクスの復元骨格の足首
[地球最古の恐竜展(大阪南港ATCミュージアム)]


陸上を自由に素早く動き回るには


 ということを考えてみると、脊椎動物にとって陸上で自由に素早く動き回るのは爪先立ちがベストなのでしょうか。

 もしかすると恐竜が三畳紀末の大絶滅を乗り越えたのに、二足歩行のワニの祖先が乗り越えられなかった理由がそこにあるのかもしれません。


 そうだとすると、なかなか興味深い。


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秋の金剛山で出会った虫たち


 今回の金剛山(こんごうざん)は「虫」です。

 中心になるのは昆虫ですが、クモなど昆虫ではない生き物もありますので、小さな生き物のうち、脊椎動物(せきついどうぶつ)を除いたものを「虫」としました。

 今回は、昆虫綱とクモ鋼を合わせて「虫」としました。


今回は虫やクモの記事です。
虫やクモの画像もあります。
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トラマルハナバチ(虎丸花蜂)


 平野部では花に跳んでくるハチというとニホンミツバチなのですが、金剛山で目にするのはこのハナバチばかり。
 ニホンミツバチは山にはあまり似合わないのでしょうか?
 いや、和歌山の山間部では確かニホンミツバチの養蜂があったはず……

アザミとトラマルハナバチその1
アザミとトラマルハナバチその1
アザミとトラマルハナバチその2
アザミとトラマルハナバチその2



アリジゴク(蟻地獄)(ウスバカゲロウ(薄羽蜉蝣)の幼虫)


 ご存知ウスバカゲロウの幼虫です。
 砂にすり鉢状の穴を作り、そこに落ちた小さな虫を食べる虫です。

アリジゴク本体
アリジゴク本体
アリジゴクの巣
アリジゴクの巣



ベッコウバエ(鼈甲蠅)


 アブやハチに見えますがハエです。
 とまっているのはスッポンタケのクレバ。
 ここには胞子があり、くさい臭いに集まってきたハエになめられることで胞子を運んでもらいます。

スッポンタケのクレバをなめとっているベッコウバエ
スッポンタケのクレバをなめとっているベッコウバエ
スッポンタケ
スッポンタケ



シャクガの一種と思われるイモムシ


 外来種のシュウカイドウに取り付いていたので、この幼虫も外来種?

シュウカイドウのオシベにとまっているイモムシ
シュウカイドウのオシベにとまっているイモムシ
シュウカイドウの花
シュウカイドウの花



コアリガタハネカクシ(小蟻形隠翅虫)


 見た目はハサミが無いだけのハサミムシの仲間(ハサミムシ目(革翅目(かくしもく)))のようですが、実はカブトムシやコガネムシの仲間(甲虫目(鞘翅目(しょうしもく)))です。
 硬い前翅(ぜんし)は小さくなり、飛ぶための後翅(こうし)はその下に折りたたんでいます。
 ハネカクシは種類が多いので有名で、10万種類以上いるといわれています。

 このハネカクシによく似たアオバアリガタハネカクシは身近にいて有毒ですので、見かけた時は注意が必要。

コアリガタハネカクシ
コアリガタハネカクシ



昆虫ではないオオナミザトウムシ(大波座頭虫)


 ザトウムシは節足動物門鋏角亜門(きょうかくあもん)クモ綱ザトウムシ目の生き物。
 クモ綱ですから、見た目の通りクモに近い仲間です。
 多くはダニのように小さいようですが、中にはこのように大きなものもいます。

 体のつくりは基本的にクモと同じですが、頭胸部(とうきょうぶ)と腹部が一つながりのように見えるのが特徴です。
 あと近づけば頭胸部の上に単眼が一対二つしかないのがわかります。
 クモは単眼が前に二対四つついています。

 糸は出さないものの、小さな虫などを食べるところはクモと同じです。

足が長いオオナミザトウムシ
足が長いオオナミザトウムシ
マトリエルポーズのオオナミザトウムシ
マトリエルポーズのオオナミザトウムシ
蜘蛛型のコガネグモ(黄金蜘蛛)
蜘蛛型のコガネグモ(黄金蜘蛛)



 たったこれだけの紹介ですが、本当はもっといっぱいいました。
 今回はキノコに重点を置いていたので虫は目立つものだけになってしまいました。

 金剛山は逃げませんので他の虫はまたの機会に。


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二十四節気・七十二候
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Author:ノート
都会の植え込みから自然あふれる山まで。
フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

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