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奈良公園の糞虫都市伝説1「奈良公園のフンコロガシと『ファーブル昆虫記』第5巻」


ファーブルの『昆虫記』とフンコロガシ


 南フランスにいる昆虫を中心とした陸上の節足動物の生態を描いたファーブルの『昆虫記』。

 多くの「虫」が出てきますが、最も有名なのは「フンコロガシ」と呼ばれるスカラベ(タマオシコガネ)でしょう。

 1巻の最初に出てくるためか、ファーブルの昆虫記はまるでスカラベについてしか書かれていないかと思うほど有名です。

 フンコロガシは動物の糞を食べるコガネムシの仲間。大きさからすると、角の無いカブトムシといったほうがいいかもしれません。
 ただ食べるのではなく、ボールのように丸めて転がしていく姿が人気の秘訣のようです。

今回はコガネムシの仲間の記事です。
コガネムシの仲間の画像もあります。
コガネムシの仲間が苦手な方は【記事の下へ】をクリックしてください。
記事の下にジャンプします。



日本に「フンコロガシ」はいるのか?


 日本にも動物の糞を食べるコガネムシの仲間は何種類もいます。

 日本の糞を食べるコガネムシの仲間、糞虫の仲間で有名なものひとつはオオセンチコガネです。
 ブログなどでもよく「日本のフンコロガシ」として紹介されています。
 なかにはオオセンチコガネが鹿の糞をそのまま引きずる姿を「ふんころがし」と言っている場合もあります。

 しかし残念ながらスカラベのように糞を丸めて転がすのはマメダルマコガネという2ミリほどの小さなコガネムシだけ。
 もちろんセンチコガネもオオセンチコガネも糞を丸めて転がしたりはしません。

 種類も生活の様子も本家「フンコロガシ」とはちがいますので、誤解を避けるためにも「フンコロガシ」と呼ぶのはやめたほうがいいのでは、と思います。

 思わず「フンコロガシ」といってしまう気持ちはわかります。

鹿の糞を引きずるフンヒキズリ(オオセンチコガネ)
鹿の糞を引きずるフンヒキズリ(オオセンチコガネ)



センチコガネとタマオシコガネ


 もうひとつ残念なことがあります。

 日本のセンチコガネの紹介に、ファーブルの『昆虫記』のスカラベが登場することです。
 まるでフンコロガシがセンチコガネの枕詞のようです。

 コガネムシ科のフンコロガシとセンチコガネ科のセンチコガネとオオセンチコガネは科がちがうだけではなく、生活の様子もちがいます。
 同じように扱われるのはちょっと残念です。

 たとえて言うなら、コガネムシ科のカブトムシのことをクワガタムシ科のクワガタムシと呼ぶようなものかもしれません。
 カブトムシを指差し、「クワガタムシ」というと笑われることもあるでしょう。
 センチコガネを「フコロガシ」と呼ぶのは同じことかもしれません。

フンコロガシの巨大レプリカ(左)と標本(右)[大阪市立自然史博物館]
フンコロガシの巨大レプリカ(左)と標本(右)[大阪市立自然史博物館]



ファーブルの『昆虫記』第5巻


 さらに残念なことがあります。

 ファーブルが観察した糞虫はフンコロガシ(スカラベ)しかないようなイメージが広がっていることです。
 確かに1巻の一番最初に登場する糞虫はスカラベですので、象徴的なイメージがついたのはしかたないと思います。

 しかし5巻でスカラベを含めて様々な糞虫の観察と実験について扱われています。
 その糞虫のひとつにスジセンチコガネがあります。
 その名前の通りセンチコガネの一種で、生活の様子も日本のセンチコガネに近い仲間。
 簡単に手に入るセンチコガネ類の詳細な生態を書かれた本ですので、日本のセンチコガネを理解する上でも参考にもなるでしょう。

 しかし日本のセンチコガネの生態を知るためには、スカラベはそれほど参考にはなりません。

 日本のセンチコガネについて知りたくてファーブルの『昆虫記』を読むときは、5巻のスジセンチコガネのところも読んでほしいな、と思います。


完訳 ファーブル昆虫記 第5巻 上

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タグ: ファーブル昆虫記オオセンチコガネスカラベ糞虫奈良公園

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秋です。カマキリの季節です。

 秋になりました。
 秋はカマキリの季節です。
 あちこちでカマキリの成虫を目にするようになってきました。

この記事にはカマキリの画像があります。


 カマキリ。
 漢字で書くと「螳螂」や「蟷螂」。「とうろう」とも読みます。
 昆虫綱カマキリ目の昆虫のことで、近い仲間は網翅目(もうしもく)のゴキブリやシロアリ、バッタ目(直翅目(ちょくしもく))のバッタやキリギリスなど。
 ですからバッタと同じようにサナギにならない不完全変態(ふかんぜんへんたい)で、翅(はね)が発達していないことと体が小さいこと以外は幼虫も成虫と基本的には同じ形です。
 成虫と幼虫の形が多少ちがう場合もありますが、それは蝶とアオムシほどの差ではありません。
 カマキリの大きな特徴の一つは名前の通り前脚が「鎌」みたいなっていて、それで虫を捕らえること。
 そして頭を人間のように動かせることです。

カメラ目線のオオカマキリ
カメラ目線のオオカマキリ

 鎌になっている前脚の付け根がオレンジ色なのでオオカマキリ。
 昆虫では珍しく頭の向きをかえることができます。
 カメラを近づける目線をくれるので、被写体としては好きな昆虫です。

メスのチョウセンカマキリ
メスのチョウセンカマキリ

 お腹が膨れていますが、全体的にスリムなのでチョウセンカマキリ?

パイプの上のハラビロカマキリ
パイプの上のハラビロカマキリ

 オオカマキリよりも寸詰まりで横に広がっているように見えるので、ハラビロカマキリ。
 たたんだ翅もきれいな緑色です。

コンクリートブロックの中のオオカマキリ
コンクリートブロックの中のオオカマキリ

 触角を口で掃除しています。
 曇りの夕方だったので、目が黒っぽくなっています。

 例年よりも暖かいといいつつも涼しくなってきました。
 でもカマキリの季節はもう少し続きます。

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タグ: カマキリオオカマキリチョウセンカマキリハラビロカマキリ秋の虫

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毛虫に刺されたと思ったら


 ケムシです。

 なんか最近よく見かけます。
 その多くが蛍光色っぽい黄緑色の長方形でトゲトゲがついたケムシ。
 ヒロヘリアオイラガの幼虫です。

 このヒロヘリアオイラガの幼虫は、サクラやケヤキ、カエデなどのはを食べます。
 家の庭から通勤通学の道、近所の公園などどこにでも生えている木です。

 色が目立つこともあり、身近なケムシのひとつでしょう。



今回はケムシの記事です。
ケムシの画像もあります。




 ケムシですがユニークな形ときれいな黄緑色は思わずさわりたくなってきますが、決してさわりません。
 なぜなら、毒があるからです。トゲトゲに。

 このヒロヘリアオイラガの幼虫の毒の厄介なところは、体に生えたトゲトゲの部分(毒棘(どくきょく))が毒をもっていて、刺さると毒を持った先が折れて患部についたままになってしまうことです。
 これは毒をもつ別の種類のケムシのドクガの幼虫と同じことです。

 イラガの場合刺されるとピリッと激痛が走り、赤いつぶつぶができてとてもかゆくなります。
 ほっておいても1~2時間で痛みは治まりますが、その後赤くはれてかゆくなることもあります。


地面に降りたヒロヘリアオイラガの幼虫
地面に降りたヒロヘリアオイラガの幼虫



 やっかいな毒をもった毛虫に刺されたときの対処法は、まずはかいてはいけないということです。
 毒を持った毛やトゲが刺さったところに残っているので、かくとそれが広がり自分で傷を広げていることになります。

 かきたくなるのここらえて、まず刺されたところに残っている毛を取り除きます。
 粘着テープ、つまりセロテープなどを刺されたところと周辺に貼り付け、はがすという作業を繰り返します。

 そしてあらかじめ泡を立てておいた石鹸(せっけん)でよく洗い、強い水流で洗い流します。

 薬は普通の「虫刺され」ではなく、抗ヒスタミン薬とステロイド成分が配合された薬をぬるのがいいようです。

 ドクガの場合、毒を持った毛は幼虫から抜けても毒をもっています。
 刺されたときに抜けた毒の毛が服についているかもしれません。
 家の中などに持ち込まないように注意しましょう。


 とにかく、気になるときやひどいときは、皮膚科に行くほうがいいようです。



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タグ: ヒロヘリアオイラガ毒虫ケムシイモムシ害虫

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秋になっても奈良公園は糞虫がいっぱい!

糞虫の楽園、奈良公園


 春から初夏にかけて糞虫(ふんちゅう)ウオッチングしてきた奈良公園。糞虫の楽園です。

 公園内で糞虫の姿を目にできるのは10月くらいまで。
 ということで、行って来ました。

 平城遷都1300年祭のおかげで近鉄と周辺私鉄等のお得な乗車券がありますので、今がチャンスです。



今回は糞虫(動物の糞を食べるコガネムシ)の記事です。
糞虫や鹿の糞の画像もあります。
糞虫や鹿の糞が苦手な方は【記事の下へ】をクリックしてください。
記事の下にジャンプします。




「糞虫」とは


 まず、「糞虫」です。

 簡単に言うと動物のうんちに集まる虫のことです。

 なかでも背中が硬い(はね)で覆われている甲虫のコガネムシとコガネムシに近い仲間のうち、動物の(ふん)を食べる種類を指す言葉です。
 「食糞性(しょくふんせい)コガネムシ」とも言われます。

 糞虫の中でもオオセンチコガネやセンチコガネは「フンコロガシ」といわれることがありますが、日本には「フンコロガシ(タマオシコガネ)」はいません。
 オオセンチコガネ、センチコガネはフンコロガシとはちがう種類になります。

フンコロガシ(タマオシコガネ)の標本[大阪市立自然史博物館]
フンコロガシ(タマオシコガネ)の標本[大阪市立自然史博物館]




糞虫は住み分けている?


 春から夏にかけてここには何度か足を運びました。

 奈良公園の糞虫はもちろん鹿の糞に集まります。
 鹿は奈良公園中にいますので、いたるところに鹿の糞はありますが、糞虫はどこにでもいるわけではありません。

 日当たりのいい芝生の上の糞には小さなマグソコガネばかりで、大きなセンチコガネたちをみかけることはありません。
 ところがオオセンチコガネがいっぱいいる飛火野ではあまりマグソコガネは見かけません。

芝生の上の糞の中で見つけたマグソコガネ
芝生の上の糞の中で見つけたマグソコガネ



 ファーブルの『昆虫記』を読んでいると、糞虫のいるところにはマグソコガネあり、という感じがしましたが、奈良公園のマグソコガネはセンチコガネにいい場所をとられているようにも見えます。

 ただ、糞の塊の下を見ると穴が開いていることがあるので、夜の間にエンマコガネやセンチコガネが食べに来ているようです。


奈良公園といえばルリセンチコガネ


 奈良公園の糞虫というと、やはり青い構造色できれいなオオセンチコガネ、別名「ルリセンチコガネ」でしょう。
 ルリセンチコガネを確実に見ることができる場所が飛火野の林の中。

 最初はなかなか見つからないと思っていたのですが、1匹見つけると2匹3匹と連続してみつかり、気がつくとルリセンチコガネだらけです。

 もちろん、飛んでいるものや地面をはっているものも少なくありませんが、やはり糞虫を見つけるのは鹿の糞の塊、です。


糞の塊の中から出てきたもの


 ためしに7センチくらいの糞の塊をほぐして見ました。

ほぐす前の鹿の糞の塊
ほぐす前の鹿の糞の塊



 糞の中やその下から見つかったのはオオセンチコガネとセンチコガネが1匹ずつ、大きいエンマコガネ2匹、小さいエンマコガネが13匹でした。
 同じくらいの大きさの塊をいくつかほぐしてみましたが、おおむねこんな感じでした。

7センチほどの糞の中と周辺から見つかった糞虫(桝目は5mm角)〈オオセンチコガネ(青)とセンチコガネ(金)〉
7センチほどの糞の中と周辺から見つかった糞虫(桝目は5mm角)
〈オオセンチコガネ(青)とセンチコガネ(金)〉



7センチほどの糞の中と周辺から見つかった糞虫(桝目は5mm角)〈死んだふりをする大き目のエンマコガネ〉
7センチほどの糞の中と周辺から見つかった糞虫(桝目は5mm角)
〈死んだふりをする大き目のエンマコガネ〉



7センチほどの糞の中と周辺から見つかった糞虫(桝目は5mm角)〈激しく動き回る小さ目のエンマコガネ〉
7センチほどの糞の中と周辺から見つかった糞虫(桝目は5mm角)
〈激しく動き回る小さ目のエンマコガネ〉



 エンマコガネは1センチほどの大きいものと1センチに届かない小さいものがいます。
 ほとんどが糞の中から掘り出したものなので、糞だらけ。
 観察したあとは逃がすので水でジャブジャブ洗うわけにも行きませんので、なかなか特徴をみわけるわけにはいきません。

 ということで、大雑把にエンマコガネとコエンマコガネということにします。


糞に集まる虫たち


 糞に集まるのは糞虫だけではありません。
 この糞もほっておいたらキンバエが集まってきました。
 別の糞の中にハネカクシの1種と思われる虫もいました。
 しかし一番多いのは、やはり糞虫です。

糞に集まってきたキンバエ
糞に集まってきたキンバエ



別の糞の中にいたハネカクシの一種と思われる虫
別の糞の中にいたハネカクシの一種と思われる虫




 秋も深まり糞虫たちの姿も減ってくるかなと思っていたのですが、まだまだいっぱいいるようです。


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タグ: 飛火野奈良公園センチコガネルリセンチコガネエンマコガネマグソコガネキンバエハネカクシ糞虫秋の奈良公園

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秋の空地で咲いてたこの花はなんでしょう?

空き地で見つけた白い花
空き地で見つけた白い花



 先がとがった三角の花びらが6つ。雄蕊(おしべ)も6つ。

 近所の空き地で見つけたこの白い花は、なにの花でしょう?

散形花序のかわいい花
散形花序のかわいい花



 花茎(かけい)の先から四方八方に柄が分かれて花がつく散形花序(さんけいかじょ)です。

 ハチが飛んでくるほどおいしい蜜があるのでしょうか?

花茎はまっすぐ伸びた花
花茎はまっすぐ伸びた花



 花茎は丸いようですが、葉は平たくてイネ科の植物のようにも見えます。
 でもイネ科にしては葉は柔らかそうですし、そもそもイネ科の花には花びらはありません。

花茎も葉も根ぎわから生えているようです
花茎も葉も根ぎわから生えているようです



 花茎はまっすぐ伸びて、どうやら花茎も葉も根ぎわから分かれて生えているような雰囲気です。
 これもイネ科の特徴ではありません。

 ところが手元の野草図鑑には載っていません。
 そんなに珍しい野草なのでしょうか。

 でも。

この葉の感じはどこかで見た事があるような……
この葉の感じはどこかで見た事があるような……



 細長いけど柔らかそうな葉は、なんとなく食卓で見たことあるような……

葉っぱの最大の特徴は写真ではわからない臭いにあります
葉っぱの最大の特徴は写真ではわからない臭いにあります



 ということで、正解は、「ニラ(韮)」でした。
 レバニラ炒めや餃子に入れたりする、あのニラです。

 ということで、6枚と思った花びらは実は3枚。残りの3枚は(ほう)です。
 確かによく見ると、大きい花びらと小さな苞が互い違いにあるようです。
 そして花びらは3枚だけですが雄蕊(おしべ)は6本。


 どうしてここに生えているのか経緯はわかりません。
 何年も前から空き地ですから、すっかり野草と化しているようです。

 しかも半月ほど前に空き地の雑草がきれいに刈られたところなのに再生するどころか花まで咲かせています。
 すごい生命力。雑草並み、いやそれ以上です。

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タグ: ニラ白い花秋の花苞の花雑草

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秋の奈良公園のキノコたち

 秋の奈良公園で見たキノコたちです。

 興福寺南円堂(こうふくじなんえんどう)から飛火野(とびひの)まで、春日大社(かすがたいしゃ)参道とその周辺の林の中で見かけたキノコです。
 あたりをくまなく探したわけではありませんので、本当に目に付いたものだけになります。

奈良公園の飛火野の林の中の鹿
奈良公園の飛火野の林の中の鹿




「キノコ」とは


 と、そのまえに「キノコ」について。

 「キノコ」は学術的な分類ではなく、「菌類(きんるい)」と分類される中の大きな子実体、つまり私たちが「きのこ」と呼んでいるものをつくる種類のことです。

 そのキノコが属している菌類は、筋肉も内臓もなく移動もしないので昔は花を咲かせない下等な「隠花植物(いんかしょくぶつ)」としてとして、植物に分類されていました。

 しかし自分で栄養を合成できず、食べ物は分解してから吸収するというところは植物ではなく、むしろ動物に似ているので、「菌類」という植物でも動物でもない分類がつくられました。

 ということで、キノコはなんとなく植物っぽいですが実は植物ではない生き物なのです。


おことわり
以下は好奇心からキノコ素人が同定に挑戦したものです。
間違っている可能性は十二分にあります。
もしかしたらすべてまちがっているかもしれません。
キノコの同定は専門的な知識と経験が必要なものです。
そして毒のあるキノコも少なくありません。
食べるためキノコの同定するときは、このブログは参考にしないでください。




奈良公園のキノコたち



生きているカシの木の幹に生えたサルノコシカケ科?のキノコ
生きているカシの木の幹に生えたサルノコシカケ科?のキノコ



あちこちの地面から生えているマントカラカサタケ?の幼菌
あちこちの地面から生えているマントカラカサタケ?の幼菌


傘の直径およそ12センチのマントカラカサタケ?
傘の直径およそ12センチのマントカラカサタケ?


 飛火野ではこのキノコばかりが目に付きました。
 背も高く広がると傘も大きいのでよく目立ちます。
 そのため抜かれたり千切れたりしているものこのキノコでした。


アカガシ?落ち葉の間から生えてるクヌギタケ属?のキノコ
アカガシ?落ち葉の間から生えてるクヌギタケ属?のキノコ



見るからにキノコっぽい地面から生えてる謎のキノコ その1
見るからにキノコっぽい地面から生えてる謎のキノコ その1



なんとなく毒キノコっぽい地面から生えてる謎のキノコ その2
なんとなく毒キノコっぽい地面から生えてる謎のキノコ その2



枯れ枝がいっぱいあるとこによく生えるキシメジ科?のキノコ その1
枯れ枝がいっぱいあるとこによく生えるキシメジ科?のキノコ その1


 飛火野でマントカラカサタケ?の次によく見かけたキノコ。
 生えている場所は少ないのですが、生えているときはまとまっています。


参道横の斜面からはえるキシメジ科?のキノコ その2
参道横の斜面からはえるキシメジ科?のキノコ その2



軸(柄)があるのか無いのかわからないニセショウロ科?のキノコ
軸(柄)があるのか無いのかわからないニセショウロ科?のキノコ



参道横の斜面から横向きに生えているイグチ科?のキノコ
参道横の斜面から横向きに生えているイグチ科?のキノコ




地面とキノコ


 キノコというとシイタケやシメジ、マイタケのイメージが強いのか、木の幹から生えているものが多いように思っていました。
 しかし意外と地面から生えているものが多かったのは意外でした。

 ただ気をつけないといけないのが、キノコとして見えているところは生き物の一部分だということ。
 菌類が胞子を飛ばすために外に出した器官でしかないのです。
 菌類の本体は土は木の中にあります。
 それが時間をかけて成長し、やっと増えるための胞子を飛ばすために作り出したのが「キノコ」。

 簡単に言うと、植物の花のようなもの。

 キノコは不思議な生き物です。

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タグ: キノコ奈良公園飛火野秋のキノコ秋の奈良公園

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金木犀の花と香りの季節です。

キンモクセイが咲いています
キンモクセイが咲いています


 キンモクセイが咲いています。

 近くを通るといい香りがします。
 でも、芳香剤のような強い香りではありませんので、忙しく通り過ぎると気付かないかもしれません。


 道を歩いていると、どこからともなくなんとなくいい香りがしてきます。
 ふと横を見るとキンモクセイが咲いていました。

 小さい花をよく見ようと近寄ってみます。

 花びらが厚くてジンチョウゲのような苞片(ほうへん)のようですが、これは花びらです。

ちいさなキンモクセイの花
ちいさなキンモクセイの花



 キンモクセイの木が黄色に染まっているのもいいですが、近くで見るかわいい花もいいですね。



 キンモクセイ。

 漢字で書くと「金木犀(きんもくせい)」。
 でも原産地の中国では「丹桂(ダングィ)」や「金桂(ジングィ)」とよばれています。

 中国にも「木犀(ムゥシ)」という植物はあります。日本の木犀(もくせい)と同じです。
 キンモクセイはその一種。

 ただ中国では「木犀」よりも今は「桂花(グィファ)」の方が一般的なようです。
 だから「金木犀」が「金桂」になるのかもしれません。


 中国からやってきた生き物の名前は日本語の方がヘンだなと思うことは多いですが、金木犀については中国語の方がヘンかもしれません。

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大きなため池の光明池のいきものたち 動物以外編


 大阪の南部、大阪二つ目の政令指定都市の堺市(さかいし)ととなりの和泉市(いずみし)にまたがる大きなため池の光明池(こうみょういけ)
 異様に水か減っていました。

 これはこの夏雨がものすごく少なかっただけではないようです。

 新しいとはいえ堤が作られて百年。しかも20メートルの高さがあります。
 池の周囲には住宅があります。池よりも低いところに。
 満水時に堤防が決壊すると大きな被害が出てしまいます。

 ということで、貯水量を少なめに調整しているそうです。

光明池大橋から見た水位を調整しているらしい光明池
光明池大橋から見た水位を調整しているらしい光明池


 そんな光明池周辺の生き物、動物以外編です。


北の本堤防の植物たち


秋になっても咲いているツユクサ
秋になっても咲いているツユクサ


ニホンミツバチがもぐりこんでいるノアズキ
ニホンミツバチがもぐりこんでいるノアズキ



小さな森のいきものたち


そろそろ花の季節のクズ
そろそろ花の季節のクズ


実がまだ緑色のトキワサンザシ
実がまだ緑色のトキワサンザシ


もう紅葉を始めているハゼノキ
もう紅葉を始めているハゼノキ


 ところが、まったく紅葉していない木もありました。
 秋の紅葉ではなく夏の水不足で葉を落とそうそしているだけなのかもしれません。

ドングリもまだ緑色のコナラ
ドングリもまだ緑色のコナラ


乾燥しているのか色が薄くなった地衣類ヒメジョウゴゴケ
乾燥しているのか色が薄くなった地衣類ヒメジョウゴゴケ


 タイトルが「植物編」ではなく、「動物以外編」となっているのは、ヒメジョウゴゴケのためです。
 地衣類(ちいるい)は見た目も名前も植物のコケによく似ていますが、植物ではありません。
 コケとはまったくちがう、菌類(きんるい)藻類(そうるい)が一緒になった生き物です。


緑地公園とその周辺の植物たち


池の南端の水の無いところに生えているヨシ
池の南端の水の無いところに生えているヨシ


メタセコイアに似ているラクウショウ
メタセコイアに似ているラクウショウ


今の時期お約束のサルスベリ
今の時期お約束のサルスベリ


シダレヤナギの巨木
シダレヤナギの巨木



住宅地横の花壇地帯の植物たち


花壇の横のヨウシュヤマゴボウ
花壇の横のヨウシュヤマゴボウ


様々な蝶がやってくる花壇のコスモス
様々な蝶がやってくる花壇のコスモス



 池を見に行ったのですが、水が減っていて池に近寄ることはできませんでした。
 しかし池のまわりにちょっとだけ残った森は、里山の生き物がいっぱい残っているようです。


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