【 2010年09月】

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大きなため池の光明池のいきものたち 動物編

 大阪の南部、大阪二つ目の政令指定都市の堺市ととなりの和泉市(いずみし)にまたがる大きなため池の光明池(こうみょういけ)
 大阪で3番目の大きさの溜め池に行ってきました。


今回は池や森の生き物の記事です。
の画像もあります。
が苦手な方は【記事の下へ】をクリックしてください。
記事の下にジャンプします。




不毛の池? 豊饒の池?


 名前は世界的宝物庫の正倉院(しょうそういん)ができるきっかけをつくり、王羲之(おうぎし)楽毅論(がっきろん)」の臨書(りんしょ)で有名な光明皇后(こうみょうこうそう)の名前に由来しています。

 というと1000年以上の歴史があり、行基(ぎょうき)空海(くうかい)が作った溜め池……のよう気がしますが、できたのは1936年。昭和11年のことです。

 ということだからでしょうか周囲はコンクリートできれいに固められ芦原もほとんど無く、そのうえ夏に雨がほとんど降らなかったためか池の水は減っていて、何も無い土の地面ばかり目立っていました。
 水辺の鳥は期待できそうにありません。

 と書いてしまうと生き物観察の不毛地帯かと思われてしまうかもしれませんが、池の南側が光明池緑地公園として整備され、一部には小さいですが豊かな森も残されているので、そこはいっぱい生き物がいそうです。

 ということで、今回は池の周りで出会ったいきものたちの動物編です。

北の本堤防から見た水位が下がった光明池
北の本堤防から見た水位が下がった光明池




池にいた鳥たち



鵜飼に使われないほうのカワウと水辺ならどこにでもるアオサギ
鵜飼に使われないほうのカワウと水辺ならどこにでもるアオサギ




森にいた鳥たち



近くで聞くと木をつつく音が結構大きいコゲラ
近くで聞くと木をつつく音が結構大きいコゲラ



図鑑にも下からの写真がないので自信が無いホオジロ?
図鑑にも下からの写真がないので自信が無いホオジロ?




蝶蛾たち



いっぱいいた森のコミスジ
いっぱいいた森のコミスジ



花壇のアオスジアゲハ
花壇のアオスジアゲハ



花壇のアカタテハ
花壇のアカタテハ



花壇のオオスカシバ
花壇のオオスカシバ



 森にもヤマトシジミらしき蝶などいっぱいいましたが、やはり花がかたまって咲いている花壇の方が写真は撮りやすいようです。


緑地公園の虫たち



大きく長いショウリョウバッタ
大きく長いショウリョウバッタ



心なしかスリムなのでチョウセンカマキリ?
心なしかスリムなのでチョウセンカマキリ?



緑色のトノサマバッタ
緑色のトノサマバッタ



巣をつくってないナガコガネグモ
巣をつくってないナガコガネグモ

 どうして「昆虫たち」と書かなかったかというと、六脚亜門(ろっきゃくあもん)昆虫綱(こんちゅうこう)ではなく鋏角亜門(きょうかくあもん)のこのクモがいたからです。


森のあちこちにいたツチイナゴの幼虫
森のあちこちにいたツチイナゴの幼虫



 もう秋ですのでバッタとカマキリとクモの季節のようです。


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タグ: 光明池カワウコミスジアオスジアゲハアカタテハオオスカシバショウリョウバッタトノサマバッタナガコガネグモツチイナゴ

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彼岸花といえばやっぱり赤

 彼岸花(ひがんばな)というとやっぱり燃えるような赤。
 いつもは文字通り秋分の日のお彼岸の頃には満開になっているのですが、今年はなかなか出会えません。

 と思っていたらやっと出会えました。

やっと出会えた住宅街の赤いヒガンバナ
やっと出会えた住宅街の赤いヒガンバナ



 と思っていると、紫色のヒガンバナ? もありました。

 一見ユリのように見えますが、地面からはまっすぐ花茎(かけい)が生えているだけ。葉はありません。
 花茎は枝分かれしないでまっすぐ伸び、先で分かれて花が付いています。
 ヒガンバナの仲間のようです。

住宅街の紫のヒガンバナ?
住宅街の紫のヒガンバナ?



 ヒガンバナは欧米で多くの園芸品種がつくられたそうですから、これはそのなかのひとつかもしれません。


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タグ: ヒガンバナ秋の花赤い花紫色の花

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干潟を見るにはちょっと遅かった?[海老江干潟]

人がつくった海老江干潟


 矢倉(やぐら)干潟に行ったときに、続けて行った海老江(えびえ)干潟です。

 もちろんこちらも大阪市立自然史博物館の特別展「みんなでつくる淀川大図鑑」で紹介されていた淀川観察ポイントの一つです。

 地震でできた矢倉干潟に対してこちらは淀川の自然回復の試みで再生された干潟の一つです。
 特に公園などとして整備されてはないのですが、阪神本線の「淀川(よどがわ)」駅を降りてすぐ、さらに近くにはJR東西線の「海老江(えびえ)」駅があるので矢倉緑地よりも行きやすい干潟かもしれません。


 しかし残念ながらこの日は矢倉干潟をメインにしていたので、干潮時刻を矢倉干潟に合わせていました。
 さらに矢倉干潟からの移動時間もあり、ついたときにはすでに干潟は水中に沈みつつあったようです。
 野鳥は見ることができましたが、それ以外の生き物をじっくりと見ることができなかったのが残念です。

堤防の上から見た海老江干潟
堤防の上から見た海老江干潟




9月の海老江干潟でであったいきものたち


 ここの干潟の特徴は、岸から10メートルほど離れたところが中洲のようになっていて、そこに葦原と干潟があることです。
 対岸から離れて野鳥を見ることになり、草むらから野鳥の動きをよく見ることができます。
 トイレも含めて設備は何も無いですが、野鳥観察にはいいところかもしれません。


鳥たち


種類も数も豊富な海老江干潟の鳥たち
種類も数も豊富な海老江干潟の鳥たち



ダイサギに見えるコサギと小さいミユビシギ
ダイサギに見えるコサギと小さいミユビシギ

大きさがわかりにくいのでダイサギがチュウサギかと思ったのですが、
脚が黄色かったのでコサギでした。
この画像でもよく見ると地面についてるあたりがちょっと黄色っぽく
見えます。



右上からオバシギとソリハシシギとコチドリ その1
右上からオバシギとソリハシシギとコチドリ その1

ソリハシシギがあっち向いています。



右上からオバシギとソリハシシギとコチドリ その2
右上からオバシギとソリハシシギとコチドリ その2

今度はオバシギがあちい向いてしまいました。



左上からオバシギとキアシシギとコチドリ
左上からオバシギとキアシシギとコチドリ

ソリハシシギと思ったら嘴が下に反っていました。



 このように見ている間にいろいろな種類の野鳥がやってきます。

そしてどこにでもいるお約束のアオサギ
そしてどこにでもいるお約束のアオサギ




干潟のまわりのいきものたち


岸の葦原にいたアカテガニ?
岸の葦原にいたアカテガニ?



岸の草むらにいたトノサマバッタ
岸の草むらにいたトノサマバッタ




海老江干潟の隣の淀川河川公園の小さな芦原の生き物


べちゃりとしたスナガニ
べちゃりとしたスナガニ




 矢倉緑地のように間近でというわけには行きませんが、鳥の種類が多い干潟でした。
 ということは、エサになる生き物も多いということです。

 今度は干潮に合わせてきたいと思います。

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タグ: 海老江干潟干潟淀川ミユビシギオバシギソリハシシギコチドリアカテガニスナガニ淀川水系

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サトイモの花の謎が解けた!

仏炎苞が緑のサトイモのツボミ?
仏炎苞が緑のサトイモのツボミ?

めったに咲かない花

 めったに咲かないサトイモの花。
 せっかく咲いたのに開かないまま枯れていってしまいます
 受粉して種を作って新しい世代に引き継いでいくという役割を考えると、虫も風も入らないようなぴたりと閉じた花というのはとても不思議でした。
 何か特殊な受粉方法があるのでしょうか。
 と思っていましたが、この謎が解けました。


3種類の花

 サトイモの花は3つの株がそれぞれ一つずつ付けていました。
 一つはすでに仏炎苞(ぶつえんほう)が枯れていたもの。中を見るために切ってしまいました。
 もう一つは仏炎苞が黄色くなっていたもの。
 そして最後はまだ小さく仏炎苞も緑色のもの。

2日後に仏炎苞が黄色くなったサトイモのツボミ?
2日後に仏炎苞が黄色くなった
サトイモのツボミ?

 サトイモの花に気付いた2日後、最後の花の仏炎苞が黄色くなりました。  それは二つ目と同じですし、きっと一つ目と同じでしょう。  さらに黄色く色が変わった次の日、様子がもっと変わりました。

開いた!

 開きました。
 仏炎苞が開きました。
 サトイモの花が咲いたのです。
 緑色の花柄(かへい)の先のふくらみはまだ緑色のままですが、黄色になった仏炎苞が開き、後に反り返っています。
 仏炎苞の下がとじたままですが、太い肉穂花序(にくすいかじょ)の太い花軸(かじく)を仏炎苞が包んでいるところはミズバショウに似てるいるような気がします。
 いや、マムシグサの仏炎苞を逆向きにしたほうが似ているでしょうか。
 ともあれサトイモ科らしい花です。

そのまた翌日に咲いたサトイモの花
そのまた翌日に咲いたサトイモの花

今までも咲いていた?

 このサトイモは今まで畑で何年も育てていたものです。
 サトイモは種ではなく栄養繁殖器官(えいようはんしょくきかん)のイモで増えるので基本的に親の性質をそのまま受け継いできているはずです。
 ということは今までにも何度か花が咲いていたことがあったのかもしれません。
 しかし葉の大きさに対して花は小さく、色も派手さがありませんので咲いていても気がつかなかったのかもしれません。
 今年花が咲いたのは、夏の記録的な暑さのせいなのか、それとも今まで何度か咲いていたのに気づいていなかっただけなのか、その謎は残っています。

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タグ: サトイモタルサトイモ黄色い花秋の花苞の花タルサトイモ2010サトイモの花サトイモ科の花

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お彼岸を教えてくれる彼岸花

今年も咲いてる白いヒガンバナ
今年も咲いてる白いヒガンバナ

 秋分(しゅうぶん)です。
 お彼岸(ひがん)です。

 この「彼岸」は「彼岸会(ひがんえ)」のことで、亡くなった人を供養する日本独特の仏教行事のことです。
 年に2回、春分と秋分を中心にして、前後3日間の計7日間あります。

 年に2回ある彼岸会のうち秋の彼岸ごろに咲くのが「彼岸花(ひがんばな)」。別名「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」。
 「曼珠沙華」とは見ると悪行から離れられるといわれる天上の花の名前のことで、「彼岸花」ともども仏教に関係がある名前です。


 ヒガンバナはもともと日本には生えていなくて、中国から伝わったといわれています。

 その中国では「石蒜(シスァヌ)」と呼ばれ、「彼岸花」とも「曼珠沙華」とも呼ばれていないようです。
 「(ひる)」はネギやニンニクなど食用や薬用になるユリ科の多年草のことで、日本でもヒガンバナを「石蒜(せきさん)」と呼ぶこともあるようです。

メヒシバに覆われてしまった白いヒガンバナの花
メヒシバに覆われてしまった白いヒガンバナの花



 ヒガンバナはもちろん中国にもありますが、「彼岸花」という名前も亡くなった人を供養する「彼岸会」も日本独特のものです。

 中国からやってきた花ですが、長年日本で育つうちに、大きな花を広げて秋のお彼岸がきたことを教えてくれているのかもしれません。



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タグ: ヒガンバナ白い花秋の花秋分彼岸

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都市の干潟のいきものたち[矢倉干潟]

矢倉干潟へいってみよう


 大阪市立自然史博物館の特別展「みんなでつくる淀川大図鑑」で紹介されていた淀川観察ポイントの一つ、淀川河口の矢倉(やぐら)干潟(ひがた)へ行ってきました。

 淀川(よどがわ)河口の北岸と神崎川(かんざきがわ)河口の南岸に囲まれたところにある矢倉緑地公園の中にあります。
 干潟があるのは神崎川河口の方になります。

地震と干潟


 どうして都会の工業地帯の真ん中に干潟があるのかというと、それは1995年の1月にさかのぼります。

 そうです。
 阪神淡路大震災です。

 その地震の影響でこのあたりは2~3mも地盤が沈下。
 陸地だったところが海の下、コンクリート護岸の内側まで海水が入り込み、そこが干潟になりました。

大地震でできた矢倉干潟
大地震でできた矢倉干潟




9月の矢倉干潟で出会ったいきものたち


 もちろん干潟といっても単に潮が満ち干記するだけの場所ではありません。
 さまざまな干潟の生き物が住み着き、それをもとめて鳥もやってきます。

 そんな矢倉干潟で出会った生き物達です。


鳥1 ミユビシギ(三趾鷸)


 このときは矢倉干潟では一番多くいた鳥、だと思います。

ころころしているミユビシギ
ころころしているミユビシギ



名前の通り足の指が3本に見える……かもしれないミユビシギ
名前の通り足の指が3本に見える……かもしれないミユビシギ




鳥2 ソリハシシギ(反嘴鴫)とキアシシギ(黄足鴫)


 どちらもよく似ていて、写真を見比べて、(くちばし)()りがちがうことからちがう鳥だとがわかりました。

ソリハシシギによく似ていますが嘴が下に反っていので多分キアシシギ
ソリハシシギによく似ていますが嘴が下に反っていので多分キアシシギ



キアシシギに似ていますが嘴が上に反っていますので多分ソリハシシギ
キアシシギに似ていますが嘴が上に反っていますので多分ソリハシシギ




鳥3 干潟以外にもいるおなじみの鳥たち


 アオサギらしく、遠くに立っていました。
 ミユビシギたちが近くにいるのは、ここにはは悪い人がいないからというよりも、鳥の性質の違いなのかもしれません。

水辺なら川でも湖でも小さな池でも現れるアオサギ
水辺なら川でも湖でも小さな池でも現れるアオサギ



 なんと言う名前の干潟の鳥かと思いましたが、多分ハクセキレイでしょう。

水の近くならどこでもいるハクセキレイ
水の近くならどこでもいるハクセキレイ



 最後までよくわかりませんでしたが、水の中に入らなかったので通りがかりの羽が生え変わっている最中のムクドリということにしましたが、自信はありません。

水の中には入らなかったので換羽中のムクドリ?
水の中には入らなかったので換羽中のムクドリ?




甲殻類1 ハクセンシオマネキ(白扇潮招)


 シオマネキはいっぱいいますが、近づくとすぐ引っ込みます。
 でもその場でじっとしていると、すぐ巣穴から出てきますので、近くで観察ができます。

 鳥も同様、あまり驚かさないようにゆっくりと近づいて、石にでも座っていれば穴に逃げ込んだシオマネキもすぐ出てきます。

 シオマネキのオスは片方のハサミが大きくなることが有名です。
 右のハサミが大きいのを「右利き」、左が大きいのを「左利き」と勝手に書きました。
 しかし大きいハサミは盾のように体の前に構えるだけで、食事に使うのは小さい方のハサミです。
 そういう意味では、小さいほうが利き腕なのかもしれません。

「右利き」のハクセンシオマネキのオス
「右利き」のハクセンシオマネキのオス



「左利き」のハクセンシオマネキのオス
「左利き」のハクセンシオマネキのオス



 メスは両方のハサミが大きくないので両手で泥を集めています。
 オスの倍の速度で食べることができるはずなのに、体はオスよりも小さいのが不思議です。

左右のハサミともちょっと小さめのハクセンシオマネキのメス
左右のハサミともちょっと小さめのハクセンシオマネキのメス




甲殻類2 フジツボ(藤壺)


 貝のようなかわった生き物ですが、甲殻類です。
 潮が満ちてからの中から体を出してもカニやエビの仲間に見えないと思いますが、甲殻類です。

まるで化石のようなフジツボ(種類不明)
まるで化石のようなフジツボ(種類不明)




二枚貝 カキ(牡蠣)


 大きな石やコンクリートにカキの殻がいっぱいついていますが、どれも中がからのものばかり。
 もしかするとすべて死んでしまっているのかもしれません。

 干潟にいた人の話ではなんでも赤潮で全滅したとか。
 一時期シオマネキもいなくなったいたそうです。

 やはり巨大な工業地帯の真ん中にある干潟ですので、突然小さな大絶滅もおこるのでしょう。

貝殻のみで中身が無いカキ(マガキ?)
貝殻のみで中身が無いカキ(マガキ?)



 この干潟には他にもゴカイなどいろいろな生き物がいるようですが、今回は簡単に見えるもののみ。
 ゴカイなどはまたの機会に。


潮だまり


 矢倉緑地公園には海の水が染み出してくる「潮だまり」というプールがあります。
 周囲を石に囲まれて干潟の生き物はいないようですが、岩場の生き物はいます。

 まだまだ新しいので生き物の種類は限られますが、将来はイソギンチャクやヒザラガイなど岩場の生き物たちが住み着く、かもしれません。

干潟の近くの人工「潮溜まり」にいっぱいいるイソガニ
干潟の近くの人工「潮溜まり」にいっぱいいるイソガニ



干潟の近くの人工「潮溜まり」によくみるといるアシハラガニ
干潟の近くの人工「潮溜まり」によくみるといるアシハラガニ



干潟の近くの人工「潮溜まり」にはいっぱいいる甲殻類のフナムシ
干潟の近くの人工「潮溜まり」にはいっぱいいる甲殻類のフナムシ



干潟の近くの人工「潮溜まり」にもいたハクセキレイ
干潟の近くの人工「潮溜まり」にもいたハクセキレイ




矢倉干潟への行き方


 最寄り駅は阪神なんば線の「(ふく)」駅。ただし、そこから歩いて30分以上。
 付近に駐車場も無いので、ここに来る人は自転車がスクーターばかりです。

 だからでしょうか、土曜日だというのに人も少なく干潟の生き物がよく観察できそうです。
 いや、人が少ないのは炎天下だからでしょうか。

 ともあれ人工海岸で埋め尽くされている阪神地域では、干潟の生き物を観察できるとても貴重な場所だと思います。


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都会のビルの屋上の植物園 なんばパークス[パークスガーデン]


なんばパークス


 都会にはいっぱいビルがあります。
 古いビル新しいビル、歴史のあるビル、凝ったデザインのビル。

 そんな中で好きなビルの一つがなんばパークス。
 ミナミの中心ターミナル、南海電鉄の難波駅に隣接してあります。

 今は無きプロ野球球団南海ホークスのホームグラウンド大阪球場の跡地に建てられたビルです。
 というとかなり古いビルかと思われるかもしれませんが、大阪球場の解体がはじまったのは1998年。その後に建てられたのですから、海遊館や梅田スカイビルよりも新しいビルです。

難波駅側から見たなんばパークス
難波駅側から見たなんばパークス



キャニオンストリートと段丘緑地

パークスガーデンから見たキャニオンストリート
パークスガーデンから見た
キャニオンストリート

 なんばパークスの特徴のひとつは、難波駅からつながる2階がそのままビルを二分して突きぬけていることです。
 トンネルになっているのではありません。
 キャニオンストリートと呼ばれる2階の通路が深い峡谷の底のように左右にビルを分断しているのです。
 しかも曲線を多用したデザインは、入り口から出口が見えないようになっていて、名前の通り水が枯れた峡谷のようです。

 そしてビル自体も難波駅側から1階ごとの階段状になっています。
 つまり3階4階と各階に緑地が作られそれが屋上まで続いているのです。
 しかも各階ごとにテーマがあり緑地の形もちがっています。

 これが草木ではなく、稲が植えられているとすると、見事な棚田になったでしょう。

パークスガーデンの百日紅と隣接するパークスタワー
パークスガーデンの百日紅と隣接するパークスタワー



本家ヨーロッパではクリスマスツリーに使われるパークスガーデンのドイツトウヒ
本家ヨーロッパでは
クリスマスツリーに使われる
パークスガーデンのドイツトウヒ

パークスガーデンの300種
70,000株


 その緑地も、単なる屋上緑化というのではありません。
 パークスガーデンと呼ばれ、2階から9階まで段丘状になったビルの屋根には、多くの植物が植えられ、公園になっているのです。

 植物に囲まれた回廊のようなところ、里山の林のようなところ、緑の公園のベンチのようなところ、ちょっと開けた広場のようなところ、花がいっぱい咲いている花壇のようなところ、といろいろなタイプの緑地があります。

 植えられている植物も日本の里山の樹木から外国の園芸植物までおよそ300種7万株と豊富で、季節季節の花が楽しめるように工夫されています。

 屋上緑地や公園ではなく、まるで植物園のようです。

サルスベリの園芸種のパークスガーデンのチカソー
サルスベリの園芸種のパークスガーデンのチカソー



屋上回遊公園


 難波駅から続く2階から階段を上っていくと、となりのパークスタワー以外見えるのは植物と空ばかりでまるで緑地公園の中の丘を登っていくようです。

 しかし振り返ると難波駅とその上にそびえ立つスイスホテル。ここは都市の真ん中なのです。

 視線を戻すと、いろいろな植物が植えられ花が咲く緑地。

 世界的大都市の東京都心は、皇室関係の巨大な用地や、利用できないので木を植えるしかない急斜面が多いので、都市化を進めても必然的に緑が多く残ります。
 しかし人が住みやすく利用できる平野ばかりの大阪では都市化が進むとどうしてもまとまった緑が少なくなってしまいます。

 そういう大阪には、このような屋上回遊公園がよく似合うと思います。

パークスガーデンの森と店と阪神高速とスイスホテル
パークスガーデンの森と店と阪神高速とスイスホテル


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イシガメとクサガメとミシシッピアカミミガメ 在来種と外来種の境界



ミドリガメ巨大化す


 淀みのある川や池があると、必ずと言っていいほど姿を見るのが亀。

 多くの場合は、ミシシッピアカミミガメ(ミシシッピ赤耳亀)。
 小さい時は「ミドリガメ」と呼ばれる亀です。



 まるくて濃い緑色の甲羅(こうら)に黄色の縞模様、名前の通り顔の横の耳がありそうなあたりに赤い色があるのが特徴です。

 名前の通り日本には住んでいなかった、アメリカ原産の亀です。
 ペット用に輸入された子亀がすてられ、日本に定着したと考えられています。

 つまり外来種(がいらいしゅ)です。



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顔の横の赤い部分が特徴のミシシッピアカミミガメ
顔の横の赤い部分が特徴のミシシッピアカミミガメ



クサガメとイシガメ


 日本の淡水、池や川にはクサガメ(臭亀)とニホンイシガメ(日本石亀)という2種類の亀が住んでいました。
 ほんの数十年前までは、川や池にいる亀と言ったらこの2種類だったのです。

 しかし今は川や池で亀を見つけたら、ミシシッピアカミミガメと考えて間違いないでしょう。

 亀の放生(ほうじょう)で有名な大阪市の四天王寺(してんのうじ)の亀の池も、ミシシッピアカミミガメだらけになっています。
 そうなった原因は、おとなしい日本の亀はマッチョなアメリカの亀には勝てないからだ、言われることがあります、
 卵を食べられ、餌も食べられ、増えることができずにどんどん数がへっていってる、と。

顔から首の黄色い模様が特徴のクサガメ
顔から首の黄色い模様が特徴のクサガメ



木田内川の亀


 もちろんこのブログによく登場する木田内川(きたないがわ)(仮称)で見ける亀も、ミシシッピアカミミガメばかりです。

 と思っていたら、よく見るとクサガメやイシガメもいることがわかりました。
 もちろんミシシッピアカミミガメのほうがよく見かけますが、それでも注意をして見れいればそんなに珍しいものではありません。

 狭い川の亀の数を考えると、けっしてクサガメやイシガメもだまって(しいた)げられているだけではないように思います。

 日本が近代化していく過程で川や池が汚染され、クサガメやイシガメの数が減っていく中、汚染に強いミシシッピアカミミガメばかり生き残るようになった、ということも考えられます。
 単純にミシシピアカミミガメだけのせいにはできないのかもしれません。

石のような茶色い甲羅の色が特徴のイシガメ
石のような茶色い甲羅の色が特徴のイシガメ



在来種と外来種の境界


 ところで、日本の在来種(ざいらいしゅ)と思われているクサガメですが、江戸中期以前にクサガメとはっきり分かる記録がないといわれています。
 田んぼで米を作る日本であれだけ特徴的なカメの記録がないというのは、不思議な話です。

 クサガメは中国にもいて、食用にされることもあったということですので、江戸時代に日本に連れてこられたのかもしれません。

 つまり、外来種です。

 日本の川や池から外来種の亀を根絶させるとするならば、ミシシッピアカミミガメやカミツキガメ同様、クサガメも根絶させなければならないということになるかもしれんせん。


 外来種と在来種の区別はどこでしたらいいのでしょうか。
 そもそも外来種はなにがなんでも根絶し、在来種はなにがなんでも保護しなければならないものなのでしょうか。

 簡単に答えは出せません。



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