【 2010年05月】

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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

奈良公園の奥に瑠璃の楽園?!(ルリセンチコガネ)

今回はコガネムシの記事です。
コガネムシの画像もあります。
コガネムシが苦手な方は【記事の下へ】をクリックしてください。
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会えるのか?


 きれいな瑠璃(るり)色のオオセンチコガネを求めていった奈良公園。
 しかし興福寺(こうふくじ)や国立博物館のあたりではエンマコガネなどの小さな糞虫(ふんちゅう)しかいません。

 果たして瑠璃色に輝くオオセンチコガネ、別名ルリセンチコガネには会えるのでしょうか?!

 大丈夫です。きっと。
 事前に調べたインターネットで、「飛火野(とびひの)」というキーワードを手に入れていましたから。

 飛火野は、春日大社(かすがたいしゃ)参道の南側、芝生の公園。
 そこに行ってみれば、会える確率は高いようです。


飛火野へ


 国立博物館の裏手にある参道を通って、車が通る道を渡ると、芝生が広がります。そこが飛火野のようです。

飛火野の樹齢百年のクスノキ
飛火野の樹齢百年のクスノキ



 さあシカの(ふん)探しです。
 といってもここは奈良公園。シカの糞はそこら中にあります。

 でも瑠璃色の姿は見えません。

 公園を囲むように広葉樹の林があります。そこへ行って見ましょう。なんだかいそうです。


まさか!?


 きょろきょろ足元を見回しながら歩いていると、何かが飛んでいます。ハチよりも大きくてカナブンよりも小さいもの。
 そして、青っぽく見えます。
 まさか!?

 追いかけたのですが見失ってしまいました。

 がっくりと首をたれると、あれ?

 足元、というのは誇張ですがちょっと離れたところにいました。
 高野山で見たのと同じ構造色(こうぞうしょく)の青緑色。

 ルリセンチコガネです。

 オオセンチコガネのうち、奈良や和歌山にいる瑠璃色に輝くものに与えられる名前です。

飛火野のルリセンチコガネ
飛火野のルリセンチコガネ




とっていいのは


 とてもきれいです。

 でも、ここは世界遺産の地。とっていいのは写真だけ。

 ということで写真を撮りまくってさようなら、です。

 でも、なんとなくわかりました。
 ルリセンチコガネは林の中にいるようです。

 ということで、飛火野の林の中をさすらうことになりました。

 結果、足下をよ~く見ていると時おり見かけます。少なくとも、飛火野では特別珍しい生き物ではないようです。
 コガネムシが小さいのと人があまり通らないところにいるため気付かれないだけでしょう。

 でも、ルリセンチコガネにとってはそのほうがいいような気がします。

体長(頭部の端から腹部の端まで)およそ1.8センチの飛火野のルリセンチコガネ
体長(頭部の端から腹部の端まで)およそ1.8センチの
飛火野のルリセンチコガネ



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タグ: ルリセンチコガネオオセンチコガネ飛火野奈良公園構造色

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奈良公園へ瑠璃を探しに、GO!

今回は糞を食べるコガネムシの記事です。
シカの糞やコガネムシの画像もあります。
シカの糞やコガネムシが苦手な方は【記事の下へ】をクリックしてください。
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 きれいなルリセンチコガネ。
 奈良と和歌山限定のルリセンチコガネ。
 もっと見てみたくてたまりません。

 しかし動物の(ふん)を食べる虫です。糞虫(ふんちゅう)です。
 動物の糞を探さなければなりません。しかも街中や住宅街ではだめです。

 野生の動物の糞なんてどこに行けば簡単に見れるでしょう。
 しかも新鮮なものを……



 あ、忘れてました。
 大阪から近くて、野生の動物の糞がいっぱいで、しかも間近に見れるところが!

 それは。

 奈良公園!!

 ということで、奈良公園行ってきました。

シカが自由な奈良公園
シカが自由な奈良公園





 近鉄奈良駅から坂を上っていくと興福寺(こうふくじ)があります。そのあたりから芝の敷地がはじまり、シカがあちこちでのんびりとしています。
 シカは芝を食べます。
 食べ物があるのですから、もちろん糞もあるはずです。
 しかも近くには自然いっぱいの春日大社(かすがたいしゃ)(もり)があります。

 きっとそこからセンチコガネも飛んできているはずです!



 ということで、探す必要の無いほどそこら中にころがっているシカの糞の塊をひっくり返してみると……

 糞に穴が開いてなにやら黒っぽい虫が動いています。
 でも小さい……

シカの糞の中の黒っぽい虫
シカの糞の中の黒っぽい虫



 シカの糞の大きさは1センチほど。
 ということは虫は数ミリの大きさです。

 ほじくりかえしてみると、体はコガネムシ状で、背中の(はね)には縦の筋が。
 そして頭が平たくシャベルのような形になっています。

 エンマコガネの一種のようです。
 もちろんセンチコガネではありません。
 瑠璃(るり)色でもありません。

エンマコガネの一種
エンマコガネの一種



 いたるところに動物の糞が転がっているというのに、こんなに観光客だらけでは、ルリセンチコガネはやってこないのでしょうか……



つづく!



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タグ: エンマコガネ糞虫奈良公園

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マイクロフォレスト2

ちょっとヘンな森の写真?
ちょっとヘンな森の写真?


 また森の写真です。
 中央アメリカの乾燥地帯の変わったサボテンの森、でしょうか?

 などといっても二度目になってしまえば、「どうせまたコケだろう」と思われてしまうでしょう。

 しかし残念。
 コケではありません。



 それは。

 地衣類(ちいるい)です。

 コケではありませんが、まあ、似たようなものでした。



 この地衣類はヒメジョウゴゴケ。
 地衣類の体を作る地衣体が木のように立ち上がる樹状(じゅじょう)地衣類のひとつ。
 「樹状」といっても大きくても1センチあるかないか。コケと同じくらいの小さな生き物です。

 奇妙な形ですが、住宅の周りでも生えることもあり、盆栽(ぼんさい)のコケの間から顔をのぞかせる身近な地衣類のひとつです。

 わりと日当たりのよい土や石の上に生える地衣類なので、実は毎日通る道にも生えているかもしれません。

樹状地衣類ヒメジョウゴゴケ
樹状地衣類ヒメジョウゴゴケ





 これは近所の農家の方の敷地に生えていたのをいただいたものです。
 ためしに育ててみようと思います。

 元から土の上で育つ地衣類なので、元に生えていたところと同じような環境にすれば、大丈夫じゃないかなと思っています。



 あまり乾き過ぎないように、あまり水をやり過ぎないように。
 今のところ、なんとか地衣類は元気なようです。

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タグ: ヒメジョウゴゴケ地衣類微小森林マイクロフォレスト

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ウネンラギアとアナビセティア、鳥に近いのはどっち?〈大恐竜展-大阪市立自然史博物館-〉

 長居(ながい)公園の大阪市立自然史(しぜんし)博物館の特別展、「大恐竜展~知られざる南半球の支配者~」は、今まで書いてきたような大きな肉食恐竜の展示だけではありません。

 羽毛が生えた恐竜が多く確認され、鳥類の先祖とも言われるドロマエオサウルス科の恐竜の化石も展示されています。

 それがウネンラギア。
 人間と変わらない大きさの復元された骨格が展示されています。

ウネンラギアの復元骨格標本〈大恐竜展-大阪市立自然史博物館〉
ウネンラギアの復元骨格標本〈大恐竜展-大阪市立自然史博物館〉



 肩の関節の様子から、羽ばたくような運動もできたと考えられていますが、体のほかの部分の特徴からは飛ぶどころか滑空することもできなかったようです。



 鳥と比べてみようということで、去年同じ博物館で行われた特別展「ホネホネ探検隊」で展示されていた現在の鳥、エミューの骨も見てみましょう。

エミューの骨格標本〈ホネホネ探検隊-大阪市立自然史博物館〉
エミューの骨格標本〈ホネホネ探検隊-大阪市立自然史博物館〉




 こうしてみると、ウネンラギアは鳥ではなく恐竜そのもののような気がします。

 となりには同じくらいの大きさの恐竜アナビセティアの骨格があります。
 こちらの方がエミューに近いように感じます。

アナビセティアの復元骨格標本〈大恐竜展-大阪市立自然史博物館〉
アナビセティアの復元骨格標本〈大恐竜展-大阪市立自然史博物館〉




 どちらも白亜紀(はくあき)後期の恐竜ですが、アナビセティアは鳥盤類(ちょうばんるい)の恐竜。
 鳥の先祖といわるドロマエオサウルス科は竜盤類(りゅうばんるい)の恐竜。つまりウネンラギアのほうが進化の系統では鳥に近いのです。


 エミューは飛べない巨大な鳥です。一般的な鳥とはちょっとちがいます。
 もすかすると、2本足で陸上生活するうちにお互いに似た姿になったのでしょうか。

 いや、ひょっとして、エミューは恐竜化した鳥なのでしょうか。



 そうだと、おもしろい!

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タグ: 大恐竜展大阪市立自然史博物館ウネンラギアアナビセティアエミュードロマエオサウルス科化石骨格標本

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バランスのいい肉食恐竜はちょっとこわいかも―ギガノトサウルス―

 長居(ながい)公園の大阪市立自然史(しぜんし)博物館の特別展、「大恐竜展~知られざる南半球の支配者~」。
 見所の一つ、有名なティラノサウルスに負けない大きさの巨大肉食恐竜マプサウルス。
 それともう一つ。

 こちらもティラノサウルに負けない、いやそれ以上ともいわれる巨大肉食恐竜、ギガノトサウルス。

獣脚類の巨大肉食恐竜ギガノトサウルス〈大恐竜展-大阪市立自然史博物館-〉
獣脚類の巨大肉食恐竜ギガノトサウルス
〈大恐竜展-大阪市立自然史博物館-〉



 今から9,800万年前から9,600万年前(中生代(ちゅうせいだい)白亜紀(はくあき)後期初頭)の間、今のアルゼンチンのあたりに住んでいた獣脚類(じゅうきゃくるい)の恐竜です。

 大きさは13mを超え、ティラノサウルスに匹敵するかそれ以上といわれています。



 見つかっている化石ではティラノサウルスを超える大きさといわれるギガノトサウルスですが、やたら頭でっかちのティラノサウルスに対して、腕も大きく頭もほっそりとしたギガノトサウルスは、二足歩行の恐竜としてはバランスのとれた体格をしているように感じます。

小ぶりな頭が迫力を増すギガノトサウルス〈大恐竜展-大阪市立自然史博物館-〉
小ぶりな頭が迫力を増すギガノトサウルス
〈大恐竜展-大阪市立自然史博物館-〉



 その分乱杭歯(らんぐいば)の口が歩いているようなティラノサウルスほどの迫力は無いかもしれません。

 しかしこのバランスのよさは、体の動きも機敏だったにちがいない、と想像すればギガノトサウルスの潜在的迫力は相当なものかもしれません。



 現在の北アメリカや中国など当時ローラシアと呼ばれていた恐竜ばかり取り上げられていましたが、恐竜時代のもう一つの大陸ゴンドワナにも多様な巨大恐竜がいたことがわかる興味深い展示でした。

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タグ: ギガノトサウルス恐竜白亜紀大恐竜展大阪市立自然史博物館化石

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ハエだってキラキラ輝きます

今回はハエの記事です。
ハエの画像もあります。
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 大阪の長居(ながい)植物園で見かけた、緑に輝くきれいな虫です。

 でも、ハエです。
 種類ははっきりとわかりませんが、キンバエの仲間だと思います。

 緑色に輝くのは、このブログでも幾度か取り上げた構造色(こうぞうしょく)のおかげのようです。
 構造色できれいに輝くくらいだから、花の蜜を食べる「きれい」なハエなのでしょうか?


 花の蜜も食べるかもしれませんが、主食はフンや動物の死骸(しがい)。なので病気を媒介することもある、害虫です。
 オサムシ、センチコガネと、人間が「きたない」「不浄」として避けるようななものを食べるたべる虫がきれいな構造色というのもおもしろいことです。
 きれいな蝶で有名なモルフォ蝶も腐った果実や動物の死骸を好むそうです。

 昆虫と構造色には、なにかそういったものを食べるということと関係あるのでしょうか。


春のモミジとキンバエの一種
春のモミジとキンバエの一種


 このキンバエは、頭の複眼(ふくがん)がつながっているのでどうやら雄のようです。

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タグ: キンバエ構造色

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