【 2009年10月】

[カテゴリ リスト] 【表示記事リスト】
ビオトープ
┃《ビオトープとは
山・森・里山
川・湖・池
海岸・干潟・海
公園・緑地・田畑
都市
野鳥・鳥
モズ
哺乳類
爬虫類・両生類
恐竜と化石爬虫類

節足動物
甲虫
昆虫(甲虫以外)
甲殻類
虫(節足動物以外)
その他の海の動物
草花
野菜・食用作物
お茶
樹木
花木
紅葉・黄葉・褐葉
果物・実
コケ・シダ
その他植物について
微生物・菌類・細菌 等
地衣類
博物館・植物園・催事 等
季節
本・DVD・物語・伝承
架空・神話・創作
語彙集
フィールドワーク
リンク
ブログのご利用について


〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

サザンカの種ころがっています


サザンカの種

 霜降(そうこう)をすぎてだんだん冬へ近づいているのが実感できます。


 ついこの間まであちょっと赤みがかっていたサザンカの実も茶色くなり、ぱっくりと割れて種子をあたりにばらまいています。


割れて種を落としたサザンカの実
割れて種を落としたサザンカの実






ツバキ科

 サザンカはツバキ科。お茶もツバキ科。ということで、茶色に乾いた果皮もぱっくり割れたところも、お茶によく似ています。

地面に落ちているサザンカの種
地面に落ちているサザンカの種



 そして地面に落ちた種子はお茶にそっくりです。
 大きさや形色合いまで。

 もしお茶とサザンカの種子が混ざって転がっていたとしても、見分けるのは難しそうです。

お茶の種
お茶の種



サザンカとお茶

 お茶の花は秋から冬に咲きます。サザンカも同じです。

 お茶は花が咲いて実が熟すまでおよそ1年。サザンカも同じくらいかかっています。

 そうやって毎年大量の実を落としているはずなのですが、サザンカのまわりには小さなサザンカは見当たりません。


 そんなに発芽率が悪いのでしょうか。
 園芸種となって自分で増える力がなくなったのでしょうか。

 サザンカが生えているのは住宅街の中ですのでよく手入れされています。木の下には種子が春まで隠れる落ち葉はありません。
 落ちた種子は落ち葉と一緒に片付けられているのかもしれません。

 それとも雑草と一緒に小さな芽が刈り取られているのでしょうか。


ちょっと残念

 手入れや掃除をしなければ雑草は伸び放題、害虫はわき放題になってしまいます。
 ちゃんと手入れをする人がいるおかげで街の清潔さは保たれています。

 でも、種子がいっぱい転がっていても、そこから一つも育たない環境というのは、ちょっと残念な気がします。



››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: サザンカお茶秋の実茶色い実

関連記事
スポンサーサイト



theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

幼虫も繭も毒があります ヒロヘリアオイラガ


 蛍光黄緑でイガイガの3センチくらいのケムシ。
 その名はヒロヘリアオイラガの幼虫。


キミドリイガムシ


 そろそろ秋も後半、冬はもうすぐ。
 昆虫は冬を越すための準備を始めているのもいます。

 ヒロヘリアオイラガの幼虫……というのは長いので、とりあえず蛍光黄緑毬毬虫(けいこうきみどりいがいがむし)……というのもまだ長いので、思い切って「黄緑毬虫(きみどりいがむし)」としましょう。

 黄緑毬虫(きみどりいがむし)はサナギで冬を越します。


この記事にはケムシの画像があります。





目立たない繭


 ということで、落ち着いてさなぎになるために繭を作りかけの黄緑毬虫(きみどりいがむし)です。

 翌日にはきっちりと繭を作っていました。この中でさなぎになっているのでしょう。

 しかし、あんなにクスノキの幹で目立っていた黄緑毬虫(きみどりいがむし)が繭になるとあっと言う間にすすけて幹と見分けがつかなくなっています。
 これは虫が自分でつけた色なのか、車の排気ガスなのか。

 どちらにしてもおそるべし。

ヒロヘリアオイラガの幼虫
ヒロヘリアオイラガの幼虫



毒あるので注意しましょう


 この黄緑毬虫(きみどりいがむし)、つまりヒロヘリアオイラガのトゲトゲには毒があります。
 さらに繭にも毒があるということなので、これも触らないように。

繭を作っているヒロヘリアオイラガの幼虫
繭を作っているヒロヘリアオイラガの幼虫


 もし刺されてしまったら、トゲが残るのでこすらずに流水で洗い流して、粘着テープ(つまりガムテープ)などを貼り付けてトゲを取ります。薬を塗るのはそれから。
 ふつう虫刺されに効くといわれるアンモニアは効果はなく、抗ヒスタミン剤が効くそうです。

 どちらにしろ、気になるようなら皮膚科に行くのが一番でしょう。


翌日完成したヒロヘリアオイラガの繭
翌日完成したヒロヘリアオイラガの繭




››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ヒロヘリアオイラガイラガケムシ毒虫害虫

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

大きなクスノキの小さな実


 クスノキの実がなっています。
 1センチにもならない小さなまだ緑色の実です。

大きなクスノキの小さな実
大きなクスノキの小さな実



 5月ころに花が咲き、もう少ししたら熟して落ちます。

 クスノキの花はとても地味ですが、実も地味です。

大きなクスノキの小さな花
大きなクスノキの小さな花


 西日本では人が住むところならどこでもあるようなふつうの木です。
 神社に植えられることが多く、時を経て大木になっているものも少なくありません。


 秋は木の実の季節。
 いろいろな木が実をつけています。

 葉っぱばかり目立っているクスノキもその仲間です。


››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: クスノキヤブニッケイシナモン

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

小さなシギと大きなシギ



水辺野鳥シギW


 木田内川(きたないがわ)にはいろいろな鳥がいます。
 気になっている鳥の一つがシギ。

 シギといってもいろいろな種類がいますが、なかでも一二を争う地味なシギのイソシギ。
 このブログでも何度か取り上げました。

 そしてもう一つ地味なのがクサシギ。

池井菜湖のイソシギ
池井菜湖(ちいさいこ)のイソシギ




イソシギとクサシギ


 イソシギとクサシギは図鑑で見る限りそっくりです。
 丸いからだに背中はこげ茶色でお腹は白。
 細い足と細長いくちばし。

 ちがいはお腹の白い色が肩のところに伸びているのがイソシギで、伸びていないのがクサシギ。

 そしてもうひとつ。
 イソシギがスズメよりもちょっと大きいくらいで、クサシギがハトよりもちょっと小さいくらいです。
 つまり、ちょっと見ただけではどちらかがわかりません。


ツーショット


 いつもデジカメで写してから、コンピュータで拡大してどちらか確認しています。
 大抵はっきりとわかるものはイソシギです。

 でも「今日のイソシギは妙に大きいな」と思うときもあります。
 木田内川(きたないがわ)にはクサシギもすんでいるのですが、今ひとつすっきりしません。

 そしてついにそのときがやってきました。

 イソシギとクサシギのツーショットです。

イソシギとクサシギのツーショット
イソシギとクサシギのツーショット




親子? それとも


 はっきりと体の大きさがちがうことがわかります。

 親子?

 鳥のヒナは急激に成長して、巣立ちの頃には体の大きさも模様も親と同じになります。
 親と同じ模様で体の小さいヒナは、ふつうはいません。

 親子ではなく、イソシギとクサシギにちがいありません。

 でもクサシギの方が体が大きいのに臆病なのかすぐ飛んでいってしまいました。

クサシギだけが飛び立った
クサシギだけが飛び立った




››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: イソシギクサシギ木田内川池井菜湖

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

ここではまだ紅葉は早い?


秋というと紅葉


 秋分もすぎてだんだん秋らしくなってきました。

 秋というと紅葉。
 東北や関東甲信越の標高の高いところは見ごろを迎えているところもあるようです。

 しかし大阪の平野部では紅葉の季節はもう少し先。
 ちょうど種が熟している最中です。

まだ緑色のモミジ
まだ緑色のモミジ


 まだ緑色の葉の間に見えるプロペラのようなものが種子です。


動かないプロペラ


 プロペラのような種子はモーターもエンジンもついてないので自分で回って飛ぶことはありませんが、枝から落ちるときくるくると回って落ちていきます。
 そのとき風がふていると風に乗ってあちこちへ飛んでいくことでしょう。

 真下に種子を落とさないことには利点があります。

プロペラのようなモミジの種子
プロペラのようなモミジの種子



拡大戦略


 真下に種子が落ちるということは、親と同じところに生えるということです。
 つまり、光栄養水、すべて取り合うことになります。
 共倒れにはならないとは思いますが、小さな子供が成長していくのは大変にちがいありません。

 少しでも遠くに飛ぶことができれば、少なくとも親子で競争はしなくてもいいですし、うまくすればほかの木にとってかわることができるかもしれません。

 モミジの拡大戦略です。


 このプロペラ種がくるくる回りながら落ちきった頃、葉が真っ赤に染まるのでしょう。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: 紅葉モミジ種子イロハモミジ

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

寒露。隠寒の気に合って、露むすび凝らんとすればなり



かんろ


 読みは「かんろ」。甘くはありません。甘いのは「甘露(かんろ)」。
 毎年10月9日ころです。

 「寒露(かんろ)」とは秋の終わり頃から冬の初めにかけて野草に宿る露のこと。

 秋の真ん中の秋分もすぎ、夏の余韻も無くなり、冬がそこまできているということなのでしょう。

頭を垂れる稲穂
頭を垂れる稲穂




もう秋も終わり


 穀物の収穫が始まり、山では葉が色づき始める季節です。

 大阪の平野部では稲刈りが始まっています。黄金色の田んぼの中、稲の切り株が並んでいる田んぼが見えます。

 木の実もだんだんと大きくなり、落葉樹の葉も気の早いものはうっすらと色づき始めています。

 気がつかないところで秋の準備は進んでいたようです。

稔る銀杏
稔る銀杏




稔り


 「(みの)りの秋」といいますが、たしかにいろいろな木には実がなっています。
 セミはすでに姿を見ません。

 木々も虫もこれから来る冬に向けて準備をしているところなのでしょう。

 このあたりでは紅葉の季節もカマキリの季節ももう少し先。
 まだ秋の余韻には浸れそうです。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: 寒露二十四節気銀杏

関連記事

theme : 雑学・情報
genre : 学問・文化・芸術

保護色? 警告色? ヒロヘリアオイラガの幼虫


蛍光黄緑色のいがいが

 道を歩いていると歩道の上に蛍光黄緑の物体が。

 大きさは2~3センチくらい。
 なんとなくイモムシ、いや毛虫のようにも。

 体をイガイガで覆いながらもきれいな蛍光黄緑でついついさわりたくなってしまいます。

 でもイガイガがなんだか毒をもった毛虫のようにも見えます。
 なんだかさわらないほうがよさそうな予感です。



この記事にはケムシの画像があります。








毒です危険!

 調べてみるとやっぱりさわらなかってよかったようです。
 があります。

 名前はヒロヘリアオイラガ。漢字で書くと「広縁青刺蛾」。
 イラガの仲間の幼虫です。

 イラガを漢字で書くと「刺蛾」。
 文字通りのガです。
 幼虫のイガイガには毒があり、刺されると激しい痛みがあるそうです。

 ひどい場合は皮膚科に行かなければらないかもしれません。



毒があるヒロヘリアオイラガの幼虫
毒があるヒロヘリアオイラガの幼虫



保護色? 警告色?

 体を毒トゲで覆いよく目立つ蛍光黄緑色。
 この派手な色はもしかすると毒をもっていることを知らせる警告色なのでしょうか。

 でも、一見派手に見えるカワセミが草むらに入ると目立たなくなるように、この蛍光黄緑も木の葉の上では見つけにくい保護色になるかもしれません。

 もしそうだとすると、保護色と警告色の一石二鳥の蛍光黄緑なのかもしれません。
 幼虫にとっては。



危険生物ファーストエイドハンドブック 陸編

新品価格
¥1,760から
(2020/8/12 23:43時点)

危険生物 (小学館の図鑑NEO POCKET)

新品価格
¥1,045から
(2020/8/12 23:44時点)

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ヒロヘリアオイラガ警告色保護色毒虫害虫毒性物ケムシ

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

二十四節気・七十二候
プロフィール

ノート

Author:ノート
都会の植え込みから自然あふれる山まで。
フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

検索フォーム
カレンダー
09 | 2009/10 | 11
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新記事
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
BLOG & NEWS | 動物プロダクション SCIENCE FACTORY ltd.
けろんの100円で昆虫採集!
相生山からのメッセージ
ななこの『生き物のお世話』ブログ
雑記帳~身の回りの出来事やら自然やら~
とある昆虫研究者のメモ
ACTOW
徳川広和・恐竜・古生物・模型・フィギュア作品ギャラリー
コトラ&ミーのこんにちは ご近所さん
すみれ奏へようこそ
そぞろ歩き
デジカメ・昆虫・写真
くろねこのチラシの裏
どくだみ荘日乗
故郷の廃家
とらログ
ようこそ大阪市立自然史博物館へ
インターネットミュージアム
いきもの を ぱちり!
管理画面
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
最近記事のRSS
最新コメントのRSS
最新トラックバックのRSS