【 2009年05月】

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白タンポポ

白いたんぽぽ

 文字通り白いタンポポ。
 もちろん、タンポポの黄色い色素が少なったアルビノではなく、そういう種類です。

白いタンポポ
白いタンポポ

 松山城で見ました。

幸運がやってきて願いがかなう

 なんかタンポポみたいな白い花だな、と思ったら、白タンポポでした。
 白いタンポポを見ると幸運が訪れる。
 白いタンポポを見ると願いがかなう。
 なんてことがあるのかどうかは知りませんが、なんかちょっとだけ得した気分になります。

もとから

 白いタンポポは花びらが白いだけで葉は濃い緑ですし、色が薄いところは見当たりません。
 やはりアルビノではなく、もとから白い花のタンポポのようです。
 この白タンポポは花の下の総苞片がそりかえっているので、外来種でしょうか。

総苞片がそりかえっている白いタンポポ
総苞片がそりかえっている白いタンポポ

 調べてみるとシロバナタンポポのようです。
 これは在来種。最近までは中国地方ではこの白いタンポポがいわゆる「タンポポ」だったそうです。
 総苞片がそりかえっていても在来種のようです。

シロバナタンポポの花
シロバナタンポポの花

どこからきたのか?

 シロバナタンポポはあるところに数株見ただけで、ほかは普通の黄色タンポポ。しかも外来種。
 まわりの状況を見ていると、シロバナタンポポがここにやってきたのは最近のような気がします。
 誰が種を持ってきたのでしょうか。どこから持ってきたのでしょうか。
 わかりません。

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タグ: シロバナタンポポタンポポ白いタンポポ松山城白い花春の花雑草

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興居島の鳥たち



「島」と「鳥」


 「島」という字と「鳥」という字はとてもよく似ています。
 ちがいは下の「山」と4つの点だけ。

 今から1900年前に許慎(きょしん)が『説文解字(せつもんかいじ)』でまとめた六書(りくしょ)という漢字の分類では、「鳥」はトリの姿を象った象形文字(しょうけいもじ)。「島」は複数の漢字の意味を集めてつくった会意文字(かいいもじ)になります。

 漢字学者、白川 静(しらかわ しずか)博士の『常用字解(じょうようじかい)』には、海から盛り上がった山のようなところには鳥が集まってくるので、「山」と「鳥」を合わせて「島」という漢字になったとあります。

 つまり、島には鳥がつきものということです。

 この興居島(ごごしま)にはどんな鳥がいるのでしょうか。


海に近い池


 泊港から歩き始めた興居島(ごごしま)のてくてくも終わりかけです。

 由良港までもう少しのところ、堤防の内側に池がありました。
 ものすごく浅そうでところどころ(あし)のような草が生えています。
 小さな川が流れ込んでいるようで、水もそれほどよどんではいないようです。

 海が近いので干潟かなと思いましたが、池の水面が海よりも高い所にあるようなので、淡水でしょう。

 いろいろな生き物がいそうです。

 海の影響を受けない淡水というと、いままで池井菜湖(ちいさいこ)木田内川(きたないがわ)を見てきました。
 さて、小さな島の海に近い池にはどういう鳥がいるでしょうか。


シギ?


 まず最初に迎えてくれたのは、小さく丸っこい体で泥の上を歩いている鳥。
 シギです。
 場所柄イソシギでしょうか。それともクサシギでしょうか。とりあえず写真を撮っておきましょう。

 帰って調べてみると、シギではありません。たぶんイカルチドリのようです。もしかしたらコチドリかもしれませんが。

シギと思ったイカルチドリ(多分)
シギと思ったイカルチドリ(多分)



 背中がこげ茶でおなかが白の丸い体。シギそっくりに見えました。
 写真は撮っておくものです。


シギ!


 と思いながら泥の上を写した写真を見ると、こちらはイソシギのようです。泥の上から護岸へと同じ鳥が移動したと思ったのですが、別々の鳥のようです。

やっぱりシギだったイソシギ
やっぱりシギだったイソシギ



 イソシギは体の上半分が暗い灰色のようなこげ茶色のような色ですので、泥の上では保護色になるのです。
 それで見失ったところに、遠目にはよく似た鳥が護岸の上に現れたので同じ鳥だと思い込んだようです。

 なかなか野鳥の道はけわしいです。


ツグミ的な小ガラス?


 次は護岸の上に積み上げられた土の上に鳥がいました。
 スズメと鳩の中間くらい、ヒヨドリやムクドリくらいの大きさでしょうか。

 ただ体全体が黒っぽい色で、どういう鳥か特徴をつかみにくいところがあります。
 なんか小さなカラスのような見た目ですが、時々胸をそらすように立つ姿はツグミのようです。大きさもツグミくらいです。

 もちろん写真を撮り、帰ってから調べました。

 まったくわかりません。見た目はカワガラスのようですが、ここは渓流でもなんでもありません。まったく謎です。

カワガラスのような謎の鳥
カワガラスのような謎の鳥




セグロセキレイはまちがいない


 チドリがいたところの近くに今度は小さくて黒くてスマートな鳥がいました。
 これはわかります。木田内川(きたないがわ)にもいました。

 セグロセキレイです。

 わかっていても記念撮影です。
 拡大してみたらちがう鳥かもしれませんから。

 そして帰ってからパソコンで拡大してみたら……やっぱりセグロセキレイでした。

やっぱりセグロセキレイ
やっぱりセグロセキレイ




アホ毛のとり


 次は葦原(あしはら)のほうにセキレイやチドリよりも大きな鳥が1羽います。遠くからもサギなのはわかります。
 なにサギでしょうか。

 色は白いでのアオサギでありません。
 (くちばし)は黒いのでチュウサギではないようです。
 頭の後ろにいわゆる「アホ毛」、つまり飾り羽があります。
 大きさからいってもコサギのようです。

飾り羽のコサギ
飾り羽のコサギ




銃の歴史?


 コサギらしく何十メートルも離れているにもかかわらず、こちらをしきりに気にしています。

 いったいなにが気になるというのでしょうか。
 こんな離れた距離でコサギをしとめることができる生き物などいないでしょう。
 それとも、たかだか400年程度の日本の銃の歴史が彼らの性質を変えてしまったのでしょうか。
 なぞです。


 このように島の池は新たな出会いと謎をくれたのでした。

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引き潮の砂浜のいきもの



波打ち際を歩いてみよう


 興居島(ごごしま)の二つの港、泊港と由良港の間に弓なりになった長い砂浜があります。
 といってもところどころ消波(しょうは)ブロックまで波が打ち寄せているところもありずっと続いているわけではありませんが。

 ちょうど引き潮の時だったので、波打ち際を歩いてみました。


砂浜には潮だまりが無い


 海の生き物を海岸で見るというと、やっぱり岩場になると思います。
 いくつもの潮だまり、タイドプールにはさまざまな生き物がいます。
 それに対して砂浜は……

 と思っているだけでは仕方ないので、いるかいないか確認です。


生き物が住んでる気配はあるのだけれど


 はたして、海藻(かいそう)が派手に打ち上げられている中、海藻(かいそう)以外の生き物はいそうにありません。
 砂の中にはいろいろと潜んでいそうですが、そういう生き物を見つける道具は持っていません。とりあえず砂浜を歩いていきます。

 小さい穴がぽつぽつ開いていて、ところどころから水が噴き出しています。
 貝かゴカイが住んでいるのでしょうが、見ていても一向に出てきてくれません。
 なぞのままです。


丸くて盛り上がったヘンなもの


 そして変なものを見つけました。
 砂浜がへこんでいます。大きさは10センチもありません。
 その中央が盛り上がっています。

へこんで盛り上がったヘンなもの
へこんで盛り上がったヘンなもの



 なかなか奇妙です。何かが突き刺さっているようです。

 転がっていた棒を拾ってつついてみるとわかりました。
 イソギンチャクです。

砂浜の小さな潮だまりのイソギンチャク
砂浜の小さな潮だまりのイソギンチャク




大丈夫?


 どういうわけか砂地に居ついてしまったのでしょう。
 イソギンチャクは自由に動き回れるというわけではありませんので、干潮で水の外に出るのはこれが初めてではないでしょう。

 水がなくて太陽が照りつける「外」にでることを何度も体験してまだ大丈夫のようです。
 もっとも、暑い夏の日差しの中では大丈夫でしょうか。

 イソギンチャクが砂地にやってきたことも不思議ですが、それ以上に水から出ても生きていけるのに驚きました。
 どうやって呼吸しているのかわかりませんが、イソギンチャクはなかなかタフな生き物のようです。


ほかには


 それ以外には波打ち際で見かけるのは主がいなくなった貝殻くらいで、生きている生き物には出会えません。

 海綿がいくつも転がっていますが、隙間だらけなのでもう死んでいるでしょう。

 クラゲも見かけましたがぴくりともしません。
 もっとも、生きていたとしても海から出てしまうと動くことはできないでしょうが。

バージェス頁岩のような砂浜のクラゲ
バージェス頁岩のような砂浜のクラゲ




空白地帯


 海には多くの生き物がいますが、砂浜の波打ち際をただ歩くだけではなかなか出会うことはできないようです。
 もちろん、陸にすむ生き物も見かけませんので、砂浜の波打ち際というのは、海の生き物と陸の生き物のどちらも避ける空白地帯なのかもしれません。

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