【 2009年01月】

[カテゴリ リスト] 【表示記事リスト】
ビオトープ
┃《ビオトープとは
山・森・里山
川・湖・池
海岸・干潟・海
公園・緑地・田畑
都市
野鳥・鳥
モズ
哺乳類
爬虫類・両生類
恐竜と化石爬虫類

節足動物
甲虫
昆虫(甲虫以外)
甲殻類
虫(節足動物以外)
その他の海の動物
草花
野菜・食用作物
お茶
樹木
花木
紅葉・黄葉・褐葉
果物・実
コケ・シダ
その他植物について
微生物・菌類・細菌 等
地衣類
博物館・植物園・催事 等
季節
本・DVD・物語・伝承
架空・神話・創作
語彙集
フィールドワーク
リンク
ブログのご利用について


〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

メジロこつこつケヤキの木



春のように暖かい日の午後でした


 冬の天気のいい午後。
 もう春が来たような(あたた)かさ。

 チー、チー、チーチー。
 頭の上の方から聞こえてきました。

 この()き声は……

 見上げると葉を落としてたケヤキの木に黄緑色の小鳥がいました。何羽(なんわ)も。

 大きさはスズメくらい。黄緑色の体にお(なか)が白。顔も黄緑色で目のまわりだけが白。(くちばし)(はり)のように細くて小さいのがちょん。
 どうみても鳥のぬいぐるみ。

 メジロです。

ひよ子饅頭のようなメジロ
ひよ子饅頭のようなメジロ




メジロはあちらこちらへコツコツと


 メジロというと花の(みつ)()うイメージを持っているのですが、本当は雑食姓(ざっしょくせい)。小さい虫も食べます。
 だから花も葉も無い冬のケヤキに集まっているのでしょう。

 メジロを(おどろ)かさないようにゆっくりとベンチに(すわ)りました。

 小さくて身軽(みがる)なメジロです。
 上を向いたり下を向いたり、(みき)につかまりキツツキのようにコツコツしたり、時には(えだ)にぶら下がったりします。

枝からぶら下がるメジロ
枝からぶら下がるメジロ



 でも小さなキツツキのコゲラとちがい、2、3度つついてはすぐちがうところへ移動(いどう)します。

 コゲラは(えだ)丁寧(ていねい)につつきながら移動(いどう)していきますが、メジロは上に下にとなりに向こうに動き回っています。

 そういうメジロの姿(すがた)は見ていてあきません。

コゲラのようなメジロ
コゲラのようなメジロ




個性豊かなメジロたち


 でも、落ち着きが無いメジロの方はあきてしまったようで、(べつ)の木に飛んで行きました。
 最初に1()が飛んでいき、そして2()()
 やがて4()()と飛んでいき、ケヤキからメジロはいなくなりました。

 一応(いちおう)(むれ)行動(こうどう)しているようですが、みんなが同じところに固まるスズメとちがい、「そのあたりにまとまってれば、とりあえずいいや」って感じのゆるい(むれ)のようです。

羽を広げたメジロ
羽を広げたメジロ



 個性(こせい)(ゆた)かなメジロたちでした。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: メジロコゲラケヤキ

関連記事
スポンサーサイト



theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

とってもヘルシーな草食モズ?



冬の貴重な食べ物


 住宅街(じゅうたくがい)街路樹(がいろじゅ)にはナンキンハゼがよく使われています。
 落葉樹(らくようじゅ)ですので今は葉をずべて落とし、(みき)と枝だけになっています。

 その木には多くの鳥が(むら)がります。
 それは、木の実を食べているのです。
 雪が()もらないといっても、冬には食べ物が()ります。その間の鳥たちの貴重(きちょう)な食べ物なのです。


モズのひとやすみ?


 ふと見上げたナンキンハゼの木に、鳥が1()とまっています。
 大きさはスズメくらい。でも、スズメにしては尾羽(おばね)が長すぎるような。

 よく見ると、モズです。
 場所からすると百舌鳥太郎(もずたろう)ではないでしょう。彼の縄張(なわばり)から離れています。それに体も少し小さいようです。

 モズは虫やカエルのような小さな動物を食べる肉食(にくしょく)の鳥です。
 ですから、ナンキンハゼの枝で一休みしているのでしょう。

ナンキンハゼの枝の上のモズ
ナンキンハゼの枝の上のモズ




ナンキンハゼとモズ


 と思っていたら、実をつついているではないですか。
 小柄(こがら)なモズにとってちょうどいい場所に実が無いようで、バタバタはばたいて実をつついています。
 まちがいありません。
 肉食(にくしょく)のモズが、ナンキンハゼの実を食べているのです。

ナンキンハゼの実をくわえているモズ
ナンキンハゼの実をくわえているモズ



 たしかに本などには、冬に虫が()ると木の実を食べる、とありますので不思議(ふしぎ)ではありません。
 しかし実際(じっさい)に目にするのは、本を読むのとはまったくちがいます。

 そのモズはじばらくばたばたと実を食べた後、どこかへ飛んでいきました。
 お(なか)がいっぱいになったのか、食べにくくバタバタはばたくのがいやになったのか、それとも(かた)い身に辟易(へきえき)したのかわかりません。

 ともあれ、実に対して種がやたらと大きいナンキンハゼの実をモズが食べるとは思ってもいませんでした。

実を食べるためにはばたくモズ
実を食べるためにはばたくモズ




実験、実験!


 ここでひとつ思いついたことがあります。
 ファーブル先生のようにはいきませんが、簡単(かんたん)実験(じっけん)です。

 百舌鳥太郎(もずたろう)植物性(しょくぶつせい)の食べ物を見せてみましょう。

 用意したのは、リンゴ、パン、そしてナンキンハゼの実。
 もちろん、リンゴもパンも小さくしてモズが食べやすい大きさにしています。
 さあ、畑に行きましょう。

ナンキンハゼの実
ナンキンハゼの実




百舌鳥太郎登場


 畑に着くと、もちろん百舌鳥太郎(もずたろう)(あらわ)れました。
 何か食べ物をくれると思ってすぐそこまで来て、こっちを見ています。

 実験開始(じっけんかいし)
 彼に見えるように台の上にリンゴ、食パン、ナンキンハゼの実を置きました。

 百舌鳥太郎(もずたろう)はじっと見ています。
 そして。

 関係(かんけい)ないほうを向きました。
 まったく食べる気はありません。
 これがコガネムシの幼虫(ようちゅう)だったらあっと言う間に飛んでくるのに。

 もう百舌鳥太郎(もずたろう)はリンゴやパンを見ていません。
 こちらを見ています。

 ……


口が肥えたモズ


 わかりました。
 用意していたコガネムシをリンゴやパンと同じところに置きました。

 すると、すぐに飛んできて、何かをくわえて飛んでいきました。
 もちろんコガネムシの幼虫(ようちゅう)です。リンゴもパンも実も残っています。

 彼は虫の少ない冬に、普通(ふつう)なら食べることができない地面(じめん)の下のコガネムシの幼虫(ようちゅう)を食べさせてもらえるモズです。
 やっぱり、口が()えた百舌鳥太郎(もずたろう)には、こういう実験(じっけん)不向(ふむ)きでした。

口が肥えた百舌鳥太郎
口が肥えた百舌鳥太郎




結論


 冬になって虫が()ると、モズはナンキンハゼのように食べるところが少なくて(かた)い実も食べるようになるが、口が()えているモズは見向(みむ)きもしない。

 まあ、最初からこうなることはわかってましたが。



››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: モズナンキンハゼレストラン南京黄櫨白い実

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

コメント等の書き込みについて



このブログ「いきもの は おもしろい!」の各コメント欄などの書き込みは、訪問者とブログ製作者の間だけでなく、訪問者間の相互コミュニケーションの場にもなることを目的としています。
現在は基本的に書き込み制限などを設けていません。

ブログ訪問者間の相互コミュニケーションのため、ブログやホームページのアドレスも遠慮なくお書きください。

また、ブログや記事のテーマから離れすぎない程度にほかの訪問者に対してのコメントを書き込んでいただいてもかまいません。

ブログ「いきもの は おもしろい!」のコメント欄を相互のコミュニケーションにお役立てください。


コメントの書き込み方法等については、下記をご覧ください。
【[総集編]コメント機能について|FC2ブログ公式マニュアル】



キッズ スペース
このブログを()感想(かんそう)(おも)ったことがあったらコメント(らん)()いてください。
ただし、このブログを()いている(ひと)()(もの)専門家(せんもんか)ではありませんので、質問(しつもん)には(こた)えられないこともあります。
()()みはほかの(ひと)()ますので、住所(じゅうしょ)名前(なまえ)()()まないでください。
コメントの()()(かた)でわからないことがあるときは、まわりのインターネットに(くわ)しい人に()いてください。

キッズgoo






以下の文章は、このブログの記事などを見てコメントを書いてくださる方には関係ありません。


注意!

このブログはコメント類の書き込みの制限をしないことを旨としていますが、次のようなコメント等は、ご遠慮願います。

  • 一方的な宣伝行為になるもの

  • 個人や団体・組織などに対して、直接的・間接的に誹謗中傷しているもの

  • 公序良俗に反したもの

  • 特定の思想・宗教にかかわるもの

  • 犯罪を推奨していたりそれに類する行為をしているもの

  • その他このブログの記事やテーマ、コメント欄などの目的から逸脱したもの

  • このブログの趣旨に合った書き込みであった場合でも、リンクしているブログやホームペーが上記の項目にあるような内容であったりそれらを推奨していると思われるもの


そのような書き込みと思われる場合は、予告無く書き込みを削除し、以後書き込みをできなくする場合があります。

また具体性が無くどのブログでも当てはなるような書き込みで(例「ステキなブログですね。ときどきおじゃまします」等)、ブログやホームページのアドレスを記入し誘導している場合、一方的な宣伝行為と見做す場合があります。


››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ:

関連記事

theme : お知らせ
genre : ブログ

ツグミの◯◯◯がいっぱい!


ツグミの影


 いつの間にか住宅街(じゅうたくがい)()只中(ただなか)に住み着いていたツグミです。
 一日中(いちにちじゅう)というわけではありませんが、よくヤマザクラの木にいます。

 意外(いがい)にも逃げないのでどんどん近づいていけます。

 しかし、あまりにも近づきすぎてしまったのでツグミはとなりの木の高いところへ飛んで行ってしまいました。

 ツグミがいなくなった枝には何も……何も……ん?

 なんだかツグミのような(かげ)が枝の上に残っています。
 黒くてごつごつしたものが、ちょうどツグミを少し小さくしたくらいの大きさで枝の上に()っているのです。

ツグミと黒いごつごつした影
ツグミと黒いごつごつした影


 もしや、これは……

 もっと近づきました。


ツグミの◯◯◯のかたまり


 そうです。
 それはツグミの(ふん)(かたまり)です。
 (ふん)といっても、小さな()()丸飲(まるの)みするようで、種の(かたまり)と言ったほうがいいかもしれません。

ツグミの糞(木の種)の塊
ツグミの糞(木の種)の塊


 どうやらこの場所はツグミのお気に入りの場所のようです。
 いつもこの枝に止まって、そして(ふん)をするのです。
 木の枝の上にたまってしまうほど。

 ツグミと同じように()()を食べる鳥にヒヨ(ヒヨドリ)やムクドリがいます。
 ヒヨやムクドリが(むれ)をなして止まった木や電線の下には、いっぱい種が(ころ)がっていますが、このような(かたまり)となって木の枝や電線についているのは見たことがありません。

 どうやらツグミにはお気に入りの場所があり、ヒヨやムクドリにはこれほどまでのお気に入りの場所は無いのでしょう。


ツグミの◯◯◯の絨毯


 ツグミの(ふん)が枝の上ばかりについているはずがありません。
 足元(あしもと)を見てみましょう。

 やっぱり……

 そこにも(ふん)がが無数に(ころ)がっていました。
 芝生(しばふ)がそのあたりだけツグミの(ふん)、つまり木の種の絨毯(じゅうたん)になっているのです。

 目の前にはツグミが食べた()()証拠(しょうこ)(ころ)がっていますが、知識(ちしき)が無いので何の()()なのかがまったくわからないのが残念(ざんねん)です。

ツグミの糞(木の種)の絨毯
ツグミの糞(木の種)の絨毯




種をまく鳥


 マンガ『とりぱん』にも、ヒヨなどがよそで食べた()()の種を(ふん)として落としていくので、(にわ)にいつの()にか見知(みし)らぬ木が生えているという話があります。

 このツグミの威力(いりょく)はそんなものではないようです。
 春にはヤマザクラの木の下は、モヤシ畑か、イチゴパックのカワイレダイコンのようになってしまうのでしょうか。
 それとも、ヤマザクラの枝にヤドリギが?

 それはわかりませんが、(かり)に芽がでたとしても住宅街(じゅうたくがい)ですので雑草(ざっそう)一緒(いっしょ)無残(むざん)()られてしまうでしょう。ヤドリギで無ければ。

 ツグミの努力(どりょく)無駄(むだ)になってしましまうでしょう。

 そんなつもりがあったのかどうかは、ツグミに話を聞いてみないとわかりませんが。


››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ツグミヒヨムクドリとりぱん

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

モズってどんな鳥?


一番はモズ


 このブログでは一番取り上げいる鳥、それはモズ。
 登場回数(とうじょうかいすう)はヒヨだと思いますが、記事のテーマになっているのはやっぱりモズが一番です。

 しかし、モズというのはどういう鳥でしょうか?

 よく考えたら、そのあたりはまだ書いていないような……





シルエットのモズ(百舌鳥太郎)
シルエットのモズ(百舌鳥太郎)



モズの住むところ


 モズは沖縄(おきなわ)(のぞ)く日本以外にもロシアのサハリンを含む東南部、中国(ちゅうごく)の北部から東部、もちろん朝鮮半島(ちょうせんはんとう)にも住む鳥です。
 日本の本州(ほんしゅう)では(わた)りをしないで一年中いることが多いようですが、北の方に住んでいるのは南へ移動して越冬(えっとう)します。

 ちなみに百舌鳥太郎(もずたろう)は畑が越冬地(えっとうち)のようです。
 夏はどこに行っているのかわかりません。近所のモズの中にいると思うのですが。

 このようにモズは山よりも平野を好み、河原(かわら)や畑、樹木が多ければ住宅街(じゅうたくがい)なんかにもいるので、意外と身近な鳥です。


境界は概略です。
範囲内であってもモズの生息に適さない地域はあります。
厳密性はありませんので、あくまで参考程度にご覧ください。



モズの大きさ


 モズの大きさはどのくらいでしょう。

 事典(じてん)(たぐい)には尾も含めて20cmと書いていますが、これではよくわかりません。
 それで身近なスズメにたとえると、体はほとんど同じ大きさです。
 心なしか、スズメよりも大きいというか、ちょっとスズメがメタボになったような感じです。

 スズメがちょっとふくらんで、尾羽(おばね)がちょっと長いとそれはモズかもしれません。

 しかし、気にしていないと多分スズメと思うかもしれません。
 それだけよく()ています。
 このモズもスズメと勝手(かって)に思い込んでいる「仮想(かそう)スズメ」の一つでしょう。


スズメ? モズ?


 体の色は茶色がベースになっていますので、遠目(とおめ)にはスズメに見えても不思議はありません。
 しかし近づいたらスズメとは違うことがわかります。

 (はね)から背中にかけて青みがかったグレーで、(はね)(はし)が黒くて白い点。
 スズメバチの巣のような模様のスズメとはちがいます。

 そして(くちばし)から目を通って後頭部(こうとうぶ)まで続く黒い(すじ)がモズの特徴(とくちょう)です。ただしモズのメスは(すじ)(うす)くなります。
 スズメは目の(まわ)りと(のど)が黒くなります。

 この体の色をおぼえれば、モズとスズメの区別(くべつ)はつきやすくなると思います。

モズ(百舌鳥太郎)
モズ(百舌鳥太郎)

スズメ
スズメ



たった1羽でぴこぴこ尾羽


 モズはスズメ目で、スズメの遠い親戚(しんせき)のような鳥ですが、雑食性(ざっしょくせい)で畑にまいた種を食べるスズメに対して、虫や小さな動物を食べるのがモズ。

 そのため、何羽(なんわ)()れるスズメに対して、(つね)に1()縄張(なわばり)を持っているのがモズです。

 スズメかな? と思ったとき、1()しかいなかったら、モズの可能性(かのうせい)がとても高い、かもしれません。

 あとモズの特徴(とくちょう)は、(えだ)などに止まっているとき、ぴこぴこと尾羽(おばね)を上下させることです。いつでもするわけではありませんが、モズの特徴的(とくちょうてき)な行動です。

ヒゲも見えるほど近づいたモズ(百舌鳥太郎)
ヒゲも見えるほど近づいたモズ(百舌鳥太郎)



まとめ


 ということで、モズのまとめ。

  • 田畑や緑の多い住宅街(じゅうたくがい)にいる
  • スズメくらいの大きさの鳥
  • たった1()で行動
  • 何かにとまっているときに尾羽(おばね)をぴこぴこ上下させる

 これらが当てはまれば、それはモズ。に、ちがいありません。きっと。たぶん。


››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: モズ百舌鳥太郎スズメ仮想スズメヒゲの鳥

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

冬になったらヤドリギの季節



冬とヤドリギ


 冬になったからヤドリギが大繁殖(だいはんしょく)するわけでも、きれいな花が()(みだ)れるのでもありません。
 でも、冬はヤドリギの季節なのです。

 ところで、ヤドリギってどんな木でしょうか。

 ヤドリギとは、漢字で「宿木(しゅくぼく)」と書きます。
 また、別の漢字では「寄生木(きせいぼく)」とも書きます。
 こう書くとかわかりやすくなると思います。

 ほかの木に寄生(きせい)する木です。

ヤドリギ
ヤドリギ




“半”寄生植物ヤドリギ


 「寄生(きせい)」というのは、簡単(かんたん)に言うとほかの生き物にとりついて、その生き物の体の一部を食べたり、一方的に栄養(えいよう)をとり続け、取り付かれた生き物にとっては(そん)はあっても(とく)がない関係(かんけい)のことです。

 ただし、ヤドリギの葉には葉緑体(ようりょくたい)があって光合成(こうごうせい)をしています。
 木から栄養(えいよう)をとりつつも自分でも栄養(えいよう)を作り出しているということで、半分寄生(きせい)している半寄生植物(はんきせいしょくぶつ)といわれています。


べとべとの種


 ヤドリギは実を鳥に食べさせて、ほかの木に種を持っていってもらいます。

 実ごと鳥に食べられるほかの木の実と同じように、中心には(かた)い種があり、消化されずに(ふん)と一緒に出てきます。

 ヤドリギの種はべとべとしたものに(おお)われていて、普通の(ふん)のように下に落ちません。鳥はおしりについた種を木の枝にすりつけてとります。
冬のポプラと冬のヤドリギ
冬のポプラと冬のヤドリギ(画像中央)

 そうやってヤドリギは木の枝にべとべとで引っ付き、芽を出すのです。


大きなのっぽのプポラの木


 近所の運動公園(うんどうこうえん)のポプラの木にヤドリギが一株(ひとかぶ)だけあります。

 ポプラは高さが10mくらいある大きな木で、春夏秋(はるなつあき)とよく葉が(しげ)りますが、落葉樹(らくようじゅ)なので冬には葉が全部落ちます。
 冬、葉が落ちてしまったはずなのに、ただ一箇所(いっかしょ)だけ大きな鳥の()のように葉が(しげ)って見えるところがあります。
 それがヤドリギです。

 大きなポプラの木が葉を落とした冬になってやっと見えるようになります。

 だから冬はヤドリギの季節なのです。

››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: ヤドリギひとりぼっちのヤドリギ

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

派手なNINJAカワセミ


ここでは久しぶりのカワセミです


 キタナイ川のカワセミです。

背中がきれいなカワセミ
背中がきれいなカワセミ


 時々(ときどき)様子(ようす)を見に行っています。
 川の両側(りょうがわ)は道になっていますので、人や車が川に落ちないようにつけられている(さく)隙間(すきま)からそっとのぞくと……
 運がよければ、きれいな青い鳥を見ることができます。

 しかしそんなことはめったにないので、見かけるまで川の(まわり)りを歩くか、川を見渡(みわた)せるところで待つことになります。

 カワセミには川に沿()って移動(いどう)するので、時間をかければ川面(かわも)を飛んでいくカワセミを見ることができるでしょう。


輝く青は実は保護色


 構造色(こうぞうしょく)瑠璃色(るりいろ)に輝く(はね)にきれいなオレンジ色の(はら)

 目立(めだ)ってしかたないような格好(かっこう)なのですが、草むらに入ると、これがまったくわからなくなります。
 きれいに(かがや)く青い(はね)(あざ)やかなオレンジ色の(はら)は、派手(はで)に見えても実は保護色(ほごしょく)なののです。
 さらに体が小さいので草むらでじっとしているカワセミを見つけるのはとても難しく、見つけるのはたいてい飛んでいるときです。


カワセミはどこにいるでしょうか?
カワセミがいると思うところをクリックしてください。







 しかし、飛んでいるカワセミを()っていっても、見失(みうしな)うことは少なくありません。
 まるで忍者(にんじゃ)です。


縄張800m


 ここのカワセミの目撃場所(もくげきばしょ)は、川に沿()ってだいたい800(メートル)範囲(はんい)になります。
 といってもここ数ヶ月の目撃場所(もくげきばしょ)範囲(はんい)で、1日の間に800(メートル)(はし)から(はし)まで動いているわけではありません。
 最初に目撃(もくげき)した場所から250(メートル)くらいの範囲(はんい)を右へ左へ移動(いどう)する程度(ていど)です。
 この250(メートル)範囲(はんい)がそのときどきで(ちが)い、それが800(メートル)範囲(はんい)(おさ)まるということなのです。

 この800(メートル)がカワセミのゆるい縄張(なわばり)で、250(メートル)がそのときの行動(こうどう)するはっきりした縄張(なわばり)のような気がします。


川には二羽カワセミがいた


 ここでは2()のカワセミを見たことがあるので、もう1()がどこにいるのか気になっています。
 ときおり川の上流(じょうりゅう)下流(かりゅう)探索(たんさく)しますが、いまのところまだ見つけていません。

 なら、この800(メートル)を2()で分けている可能性(かのうせい)も無いわけではありませんが、いまのところこの範囲内(はんいない)で2()見たことはありません。
 縄張争(なわばりあらそ)いに負けたもう1()はどこへ行ったのでしょうか。

 2()性別(せいべつ)がちがっていたなら、子育(こそだ)ての時期(じき)に帰ってくるかもしれません。

 そうだとしても、もう少し先のことになるでしょう。


››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: カワセミ木田内川構造色保護色

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

誰がカマキリの卵を食べたのか


カマキリの卵が見つかる

食べられた跡があるオオカマキリの卵鞘
食べられた跡があるオオカマキリの卵鞘
下のボタンを押すと大きな画像が表示されます。


 冬に畑仕事(はたけしごと)をしていると、野菜(やさい)を支えていた(ぼう)にカマキリの(たまご)がついていることがよくあります。
 一つ見つけました。オオカマキリの(たまご)です。
 (たまご)と言っても見ることができるのは(たまご)分泌物(ぶんぴつぶつ)(おお)った卵鞘(らんしょう)で、(たまご)そのものは見ることができません。

 卵鞘(らんしょう)は中にたくさん入っている(たまご)をガードしているはずなのですが、そんなに(かた)いものではなく、強力(きょうりょく)天敵(てんてき)にはかなわないようです。

 このときに見つけたのは、食べられた(たまご)です。


食べたのは誰?


 卵鞘(らんしょう)の下の左側(ひだりがわ)に小さな(あな)()いています。直径(ちょっけい)cm(センチ)たらずの(あな)
 人間にとっては小さい穴ですが、(たまご)にとっても、畑にいる虫たちにとっても大きな穴です。

 そこからのぞいてみると、中は半分(はんぶん)くらいまで何もありません。(おく)の方に細長(ほそなが)(たまご)(なら)んでいるのが見えます。
 全部(ぜんぶ)ではありませんが、かなり食べられているようです。

 何がオオカマキリの(たまご)を食べたのでしょうか。

食べられた跡があるオオカマキリの卵鞘の中
食べられた跡があるオオカマキリの卵鞘の中
下のボタンを押すと大きな画像が表示されます。




11月のカマキリ


 カマキリは越冬(えっとう)しない昆虫(こんちゅう)の中ではわりあい(おそ)くまで生きています。

 おなかを(ふく)らませたメスは10月(すえ)ころになるとあちこちで見かけます。
 このころになると気温(きおん)も20()下回(したまわ)る日が()えてきて、多くの昆虫(こんちゅう)は動きにくくなり、越冬(えっとう)しないものは短い(いのち)()えます。

 つまり、カマキリの食べ物もいなくなるのです。

 食べ物がいなくなる季節(きせつ)にわざわざ(たまご)を産むというのも、天敵(てんてき)がいなくなる時期(じき)(えら)んでのことかもしれません。

11月のカマキリ(オオカマキリ?)
11月のカマキリ(オオカマキリ?)
下のボタンを押すと大きな画像が表示されます。




名探偵?


 しかし(たまご)は食べられています。

 となると、食べたのは鳥にちがいありません。

 しかし穴は(たまご)の下。中は(あな)よりも広い空洞(くうどう)になっています。
 (ぼう)に横に()まり、上を()いて、小さい(あな)から(くちばし)()()んで中の(たまご)を食べていったのでしょうか。
 そんな面倒(めんどう)くさいことをする鳥はいるのでしょうか。

 やっぱり、(だれ)が食べたかわかりません。


 結局(けっきょく)迷探偵(めいたんてい)迷推理(めいすいり)迷宮入(めいきゅうい)り……


カマキリのほかの記事は タグ〔カマキリ〕
ほかの昆虫の記事は カテゴリ[昆虫]


キッズ スペース
カマキリの(たまご)()つけて()って(かえ)った場合(ばあい)(はる)になる(まえ)(いえ)(そと)()しましょう。 (いえ)(なか)(かえ)ると家中(いえじゅう)(ちい)さなカマキリの幼虫(ようちゅう)でいっぱいになってしまいます。
キッズgoo




››この記事のはじめに戻る‹‹

タグ: カマキリオオカマキリ

関連記事

theme : 散策・自然観察
genre : 趣味・実用

二十四節気・七十二候
プロフィール

ノート

Author:ノート
都会の植え込みから自然あふれる山まで。
フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

検索フォーム
カレンダー
12 | 2009/01 | 02
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新記事
月別アーカイブ
最新コメント
リンク
BLOG & NEWS | 動物プロダクション SCIENCE FACTORY ltd.
けろんの100円で昆虫採集!
相生山からのメッセージ
ななこの『生き物のお世話』ブログ
雑記帳~身の回りの出来事やら自然やら~
とある昆虫研究者のメモ
ACTOW
徳川広和・恐竜・古生物・模型・フィギュア作品ギャラリー
コトラ&ミーのこんにちは ご近所さん
すみれ奏へようこそ
そぞろ歩き
デジカメ・昆虫・写真
くろねこのチラシの裏
どくだみ荘日乗
故郷の廃家
とらログ
ようこそ大阪市立自然史博物館へ
インターネットミュージアム
いきもの を ぱちり!
管理画面
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QRコード
RSSリンクの表示
最近記事のRSS
最新コメントのRSS
最新トラックバックのRSS