【 2008年11月】

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分類すると言うこと



分類すること


 人間(にんげん)がいろいろな物事(ものごと)を考えていく上で、便利(べんり)なことが分類(ぶんるい)です。

 いろいろな物事(ものごと)一定(いってい)のルールで分けていくと、いろいろなことがわかりやすくなります。

 そういうことで生き物についても分類(ぶんるい)がされています。


生き物を分類すること


 生き物の分類(ぶんるい)科学(かがく)技術(ぎじゅつ)発達(はったつ)によって変わってきています。
 (むかし)は見た目だけで分けていました。たとえば、イルカもクジラも「(さかな)」でした。

 そして体のいろんな部分(ぶぶん)特徴(とくちょう)分類(ぶんるい)されるようになりました。そうなるとイルカやクジラは「哺乳類(ほにゅうるい)」になりました。

 そして化石(かせき)研究(けんきゅう)遺伝子(いでんし)解明(かいめい)などもすすみ、生物(せいぶつ)次第(しだい)変化(へんか)して種類(しゅるい)が分かれていく様子(ようす)から分類(ぶんるい)をしていこうとする動きがでてきました。たとえば今ではイルカやクジラはカバと祖先(そせん)が同じと考えられています。

 もともと生き物の分類(ぶんるい)進化(しんか)とは関係(かんけい)が無かったのですが、今では進化(しんか)によって生き物の種類(しゅるい)が分かれていくなかで、近いと思われる生き物同士(どうし)をまとめるようになり、そのための分類学(ぶんるいがく)という学問(がくもん)もできました。
 今の百科辞典(ひゃっかじてん)辞書(じしょ)(たぐい)ではこの分類学(ぶんるいがく)で生き物を分けているのが普通(ふつう)です。

生物の分類と見た目
生物の分類と見た目




人間の都合です


 そもそもこういう分類(ぶんるい)人間(にんげん)勝手(かって)に考え出して使っているものです。
 ですので、必ず分類学(ぶんるいがく)分類(ぶんるい)しなければならないと言うわけではないと思います。

 どういう分類(ぶんるい)をするかは、時と場合(ばあい)相手(あいて)で、都合(つごう)のいい方法(ほうほう)分類(ぶんるい)するのがいいと思います。

 でも、自分(じぶん)しか知らない分類(ぶんるい)ではほかの人に伝わらないので、(だれ)もが知ってるか、わかりやすい分類(ぶんるい)でなければならないと思いますが。

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タグ: 分類収斂進化イルカクジラサメ魚竜

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親・子・孫 里芋三代



親芋の体に小芋がついて、小芋の体に孫芋ついて


 収穫(しゅうかく)したときのサトイモは、中心の大きなサトイモのまわりにいくつもの小さいサトイモがっ引っ付いて(かた)まりになっています。
 その中心の大きなサトイモが「親芋(おやいも)」です。
 親芋(おやいも)のまわりには小さなイモがついています。これが「小芋(こいも)」。
 よく見てみると、小芋(こいも)にもっと小さいイモがついていることもあります。これが「孫芋(まごいも)」になります。

 親芋(おやいも)をひっくり返してみると、小さな、半分(くさ)ったようなでっぱりがあります。時にはへこんでいることもあります。
 これは「種芋(たねいも)」、つまり春に植えたイモです。へこんでいるときは、種芋(たねいも)(あと)です。

 種芋(たねいも)がしなびてそれより大きなイモができるところは、ヤマイモと同じです。ただ、ヤマイモは新しくできるイモは1本だけで、小芋(こいも)孫芋(まごいも)はできません。

サトイモの親芋・小芋・孫芋
サトイモの親芋・小芋・孫芋




親と子と孫の関係 サトイモの場合


 親芋(おやいも)小芋(こいも)といいますが、もちろん親子ではありません。簡単(かんたん)に言うとイモのできた順番(じゅんばん)です。
 でも、兄弟というわけでもありません。

 最初(さいしょ)種芋(たねいも)から()が出てそれが成長(せいちょう)していく間に親芋(おやいも)ができます。それと同時に種芋(たねいも)はしぼんでいきます。
 さらに親芋(おやいも)成長(せいちょう)していくとまわりに小芋(こいも)ができ、小芋(こいも)も大きくなっていきます。
 小芋(こいも)も十分大きくなると、そこから()が出てきて地面(じめん)の上に顔を出し、葉を()ばします。
 それくらい成長(せいちょう)すると、小芋(こいも)にも小さいイモができます。これが孫芋(まごいも)です。


小芋・孫芋も盛んに芽を伸ばしているサトイモ




じつは自分自身


 木や多年草(たねんそう)場合(ばあい)根元(ねもと)から新しい()が出てきて(くき)がいくつもできることがあります。
 サトイモはそれに近いような気がします。
 ですので、親芋(おやいも)小芋(こいも)文字通(もじどお)りの親子ではなく、どちらも同じ自分自身(じぶんじしん)ということになると思います。


食べると親子


 サトイモの場合、小芋(こいも)孫芋(まごいも)を食べることができても親芋(おやいも)は食べることができない種類(しゅるい)がいくつもあります。
 画像(がぞう)のサトイモは親芋(おやいも)も食べることができますが、やはり味はちがってきます。

 やわらかく水分(すいぶん)も多くおいしい小芋(こいも)孫芋(まごいも)に対して、少し(かた)くぱさついていて味もちょっと(くせ)がある親芋(おやいも)。時によっては食べられない親芋(おやいも)
 生き物としては親子ではなくても、食べるとなんだか親子のような気がしてきます。

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タグ: サトイモ

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きらきらぴかぴか 今度はハムシ



キラキラピカピカ虫


 背中(せなか)(かた)(はね)(おお)われている甲虫(こうちゅう)仲間(なかま)には、キラキラ(かがや)くきれいな種類(しゅるい)がいくつかあります。

 有名なのはタマムシ。そして、このブログで最初に取り上げたセンチコガネ
 ほかにもそういう甲虫(こうちゅう)はいますが、今回はハムシです。
 その名のとおり植物(しょくぶつ)の葉を食べる甲虫(こうちゅう)で、農家(のうか)植物(しょくぶつ)栽培(さいばい)している人にとっては害虫(がいちゅう)です。

 ハムシにもいろいろあって、ウリ()植物(しょくぶつ)によくつくウリハムシは体は四角く黄色で、なんとなく(やわ)らかそうです。見た目もきれいとはいえません。


その名はヨモギハムシ


 今回見つけたきれいなハムシは、ヨモギハムシ。
 体はセンチコガネよりも小さく、テントウムシをちょっとだけ大きくしたくらいの大きさです。

キクとヨモギハムシ
キクとヨモギハムシ



 ハムシの中でもその名のとおりヨモギの葉を食べる虫です。
 そこらへんに生えている雑草(ざっそう)のヨモギですが、キク()ですのでヨモギ以外にキクの葉も食べます。

 もう秋。11月後半(こうはん)で夜には()()みますが、まだ見かけます。
 数は()っていますが。

卵で腹部がふくれたヨモギハムシのメス
卵で腹部がふくれたヨモギハムシのメス




きれいでも害虫


 遠くから見ると黒い点ですが、近くでよく見てみると、黒の中に()藍色(あいいろ)(かがや)いています。
 小さいのでわかりにくいですが、見る角度(かくど)によって色も変わるきれいな虫です。

ヒスイ色に輝くヨモギハムシ
ヒスイ色に輝くヨモギハムシ



 といっても害虫(がいちゅう)ですので、畑や花壇(かだん)で見つけたときは退治(たいじ)したほうがいいかもしれません。

 でもきれいですので、その前に近くで見てみてください。

 え? きれいだと退治(たいじ)しにくいって?

 (むずか)しい問題(もんだい)です。

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タグ: ヨモギハムシ構造色キク害虫ハムシ

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紅葉は盆地を目指せ!

きれいな紅葉と昼夜の温度差が大きいこと】の続きです。


3つの条件


 カエデやモミジがきれいに赤くなるための3つの条件(じょうけん)


  1. 昼と夜の温度差(おんどさ)が大きいこと

  2. 太陽(たいよう)の光(紫外線(しがいせん))をよく浴びること

  3. 適度(てきど)湿気(しっけ)があること



 このうち、一つ目は【きれいな紅葉と昼夜の温度差が大きいこと】で考えてみましたので、残りの二つを考えましょう。


太陽の光をよく浴びること


 (とう)紅葉(こうよう)色素(しきそ)()わるためにはエネルギーが必要(ひつよう)です。
 それが紫外線(しがいせん)紫外線(しがいせん)太陽(たいよう)の光にいっぱい(ふく)まれています。
 太陽(たいよう)の光をよく()びた葉がきれいに紅葉(こうよう)するのも納得(なっとく)できます。

 太陽(たいよう)の光を()びることが赤い色素(しきそ)を作るためにいいのか、光合成(こうごうせい)色素(しきそ)の原料の(とう)をつくるためにいいのかわかりませんが、どちらにしろ温度(おんど)と光が必要(ひつよう)なことは変わらないようです。

奈良万葉路の一本紅葉
奈良万葉路の一本紅葉



適度な湿気があること


 これはカエデやモミジの植物(しょくぶつ)としての性質(せいしつ)でしょうか?
 カエデやモミジが育ちやすい環境(かんきょう)なのかもしれません。
 カエデ(るい)の育て方を見てみても、適度(てきど)湿気(しっけ)はいいようです。

 もちろん、植物(しょくぶつ)(てき)した環境(かんきょう)の方が紅葉(こうよう)にいいのは当然(とうぜん)でしょう。

 ということで、昼と夜の温度差(おんどさ)があるとき、太陽(たいよう)がよく当たり、あまり乾燥(かんそう)しないところが紅葉(こうよう)がきれいな場所(ばしょ)と言うことになります。


どこだ?


 大陸(たいりく)から(つめ)たい空気(くうき)がやってくる秋、昼と夜の温度差(おんどさ)のある場所(ばしょ)は、日本だと内陸部(ないりくぶ)、海から遠いところです。
 そして太陽(たいよう)がよくあたるところは、平野(へいや)か山の北以外(いがい)斜面(しゃめん)
 乾燥(かんそう)しにくいのは、山に(かこ)まれた盆地状(ぼんちじょう)のところ。

 これを総合(そうごう)すると、思い()かぶのが紅葉(こうよう)名所(めいしょ)宝庫(ほうこ)京都(きょうと)です。

 もちろん千年間(せんねんかん)(みやこ)()かれ、多くの人々が()らしていたこともあるでしょうが、京都(きょうと)紅葉(こうよう)名所(めいしょ)といわれるのも、地理的(ちりてき)なことが関係(かんけい)していたのかもしれません。


紅葉を目指せ!


 ということで、きれいな紅葉(こうよう)が見たければ

 秋になって昼と夜の温度差(おんどさ)が大きくなったころ、盆地(ぼんち)(かこ)む山の南斜面(しゃめん)のモミジを目指(めざ)せ!

 でいいの?

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タグ: 紅葉モミジカエデ

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きれいな紅葉と昼夜の温度差が大きいこと


紅葉の条件


 カエデが紅葉(こうよう)するといっても、秋になれば勝手(かって)にきれいに赤くなるというわけではないようです。
 カエデやモミジがきれいに赤くなるのには、(おも)に3つの条件(じょうけん)があるそうです。


  1. 昼と夜の温度差(おんどさ)が大きいこと

  2. 太陽(たいよう)の光(紫外線(しがいせん))をよく浴びること

  3. 適度(てきど)湿気(しっけ)があること



 ちょっとその理由(りゆう)を考えて見ましょう。

岡山県総社市の井山宝福寺の紅葉
岡山県総社市の井山宝福寺の紅葉




昼と夜の温度差が大きいことと紅葉


 普通(ふつう)植物(しょくぶつ)(あたた)かい昼間(ひるま)(さか)んに光合成(こうごうせい)をして栄養(えいよう)である(とう)をいっぱい作ります。
 そうして作られらた(とう)は、実や根や(くき)や葉などに(たくわ)えられるわけです。

 とはいえ、植物(しょくぶつ)は生きています。人間(にんげん)と同じように生きるためには栄養(えいよう)が必要です。
 人間(にんげん)はものを食べて栄養(えいよう)にします。植物(しょくぶつ)は空気や水から自分で栄養(えいよう)を作ります。
 昼間(ひるま)は生きるために使う栄養(えいよう)よりも作り出す栄養(えいよう)の方が多いので、実や根や茎や葉などに(たくわ)えることができます。


植物は昼も夜も生きている


 もちろん植物(しょくぶつ)は夜になっても生きていますから、栄養(えいよう)必要(ひつよう)です。
 しかし夜は暗くて光合成(こうごうせい)はできません。ですから昼間(ひるま)つくった栄養(えいよう)を使うのです。
 昼間(ひるま)にためて、夜に使う。そうするとせっかく昼間(ひるま)につくった栄養(えいよう)()ってしまいます。

 ところが夜の温度(おんど)(ひく)いと、植物(しょくぶつ)もあまり栄養(えいよう)を使いません。ですので昼間(ひるま)(たくわ)えた栄養(えいよう)があまり()りません。

紅葉が始まっている山(大阪府池田市)
紅葉が始まっている山(大阪府池田市)




栄養を蓄え紅葉しよう


 紅葉(こうよう)の赤は葉に(たくわ)えられた栄養(えいよう)(とう)変化(へんか)して作られた色素(しきそ)ですから、葉に栄養(えいよう)(たくわ)えられれば(たくわ)えられるほど、赤くなるのも納得(なっとく)できます。

 昼間(ひるま)(あたた)かくていっぱい栄養(えいよう)をつくり、夜寒くてその栄養(えいよう)が使われない。
 栄養(えいよう)はどんどんたまって赤い色素(しきそ)に変わっていく。

 ということで、きれいな紅葉(こうよう)が見たければ
 昼と夜の温度差(おんどさ)がある時期(じき)になったらモミジへ急げ?

いや、ちょっと待て!


 紅葉(こうよう)している葉は、栄養(えいよう)を作る葉緑素(ようりょくそ)()っているのでは?
 いくら太陽(たいよう)が当たって(あたた)かくても、栄養(えいよう)をつくる装置(そうち)がなければつくられないはず。
 (なぞ)はまだ()けていない……

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タグ: 紅葉

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これぞオーガニックのお米


田んぼは続くよどこまでも

 紅茶で有名なインドのアッサム(しゅう)温暖(おんだん)で雨が多いアッサムは、お米の産地(さんち)でもあります。
 一面に田んぼが広がり、その間に水路(すいろ)がはりめぐらされています。
 北海道(ほっかいどう)では見渡(みわた)(かぎ)りのジャガイモやトウモロコシの畑という風景(ふうけい)がありますが、それのお米(ばん)です。
 遠くにかすんで見える山まで田んぼが続いています。一体どれくらいの広さがあるのかわからないくらいです。


驚きのお米

 アッサムは沖縄(おきなわ)と同じくらいの緯度(いど)で、夏には雨がよく()ります。(いね)を育てるのには最適(さいてき)環境(かんきょう)です。
 アッサムの人の話では、(いね)栽培(さいばい)は1年に2回。それで収穫(しゅうかく)されるお米は十分。その気になれば3回も収穫(しゅうかく)できるそうです。
 1年でお米が3回収穫(しゅうかく)できるというのは(おどろ)きですが、もっと(おどろ)くことがあります。


無肥料で無農薬

 それだけつくって肥料(ひりょう)を使わないというのです。
 さすがに田んぼの調子(ちょうし)(ととの)えるためにほんの少しだけ使うこともあるようですが、まったく使わない人もいるそうです。
 もちろん化学肥料(かがくひりょう)はまったく使いません。

遠くまで続くアッサムの田んぼ
遠くまで続くアッサムの田んぼ


 さらに農薬(のうやく)も使わないといいます。
 たしかに田んぼにはドジョウやゲンゴロウがいます。どちらも日本の田んぼでは見かけなくなりました。
 そして田んぼのまわりの水路(すいろ)にはたくさんの魚がいて、それがよく食卓(しょくたく)に並びます。
 農薬(のうやく)を使っていないからでしょう。

水路にいたアッサムのタイコウチ
水路にいたアッサムのタイコウチ



おいしいお米

 有機栽培(ゆうきさいばい)のお米、オーガニック栽培(さいばい)のお米、いやほとんど自然農法(しぜんのうほう)です。
 そういうお米が当たり前に食べられているのが、アッサムです。

 たしかにアッサムで食べたご飯もカレーも、とてもおいしかったのをおぼえています。

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タグ: 有機栽培

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「実」と「種」のちがいは何?

ややこしや

 植物(しょくぶつ)のことを書いていて、いつも気になるのが「()」と「(たね)」。このちがいは何?
 ちがいがあるようでないようで、なんとなく漠然(ばくぜん)としてしまいます。
 でも、()(たね)はちがうものなのです。

「種」とは

 辞典(じてん)辞書(じしょ)には「種子(しゅし)」とも書かれています。
 簡単(かんたん)に言うと、土に(うめる)めると()が出る部分(ぶぶん)。ホームセンターや園芸店(えんげいてん)で「(たね)」として売られているところです。
 (べつ)の言い方をすると、これ以上ばらばらにすると()が出なくなる最後(さいご)のまとまりのこと。()が出るために必要(ひつよう)なものの集まりのことです。

柿の種
柿の種

「実」とは

 辞典(じてん)辞書(じしょ)では「果実(かじつ)」とも書かれています。
 (たね)()が出るのに必要(ひつよう)のないものもが一緒(いっしょ)になったもの。()はばらばらにしても(たね)さえばらばらにしなければ()は出ます。
 植物(しょくぶつ)()っているものの多くは、この()ということになります。
 (たね)を守ったりまとめたりするため、(たね)()がでるために直接(ちょくせつ)必要(ひつよう)にならないもので(おお)ったもの。

 ()には人間(にんげん)動物(どうぶつ)が食べておいしいという部分(ぶぶん)(ふく)まれていることもよくあります。
 野菜(やさい)(きら)いでも果物(くだもの)は好きという人がいるのも、そのためかもしれません。
 これは()を食べてもらうことで(たね)をあちこちにばらまいてもらうためだ、と言われています。
 そのため、()とちがって(たね)消化(しょうか)されないことが多いようです。

柿の実
柿の実

まとめ

 ということで、身近(みぢか)なもので大雑把(おおざっぱ)にまとめてみれば、こんな感じでしょうか。
 リンゴやナシやミカンは()を食べて(たね)を食べない。
 お米やダイズ、クリは()の中の(たね)を食べる。
 トマトやイチゴ、キュウリは()(たね)も食べる。

 もちろん、専門的(せんもんてき)な使い方はもっと複雑(ふくざつ)ですので、あくまでこのブログでの基本的(きほんてき)な使い分け方です。

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“紅葉”をさがせ!



「もみじ」と「こうよう」


 そろそろ紅葉(こうよう)季節(きせつ)。北の地方(ちほう)ではすでに終わっているところもあると思いますが、このあたりはこれからです。
 紅葉(こうよう)といわれると思い()かぶのが紅葉(もみじ)漢字(かんじ)で書くと同じです。
 「こうよう」と呼ぶと、木々の葉が赤く色づく状態や現象を表すような気がして、「もみじ」と読むと特定の木を指すような気がします。

紅葉には少し早い11月初旬の栗林公園
紅葉には少し早い11月初旬の栗林公園




「もみじ」をさがせ!


 では、モミジとはどういう木でしょうか?
 葉の先が手の指のように分かれている紅葉(こうよう)する木?
 それはカエデです。
 いや、カエデは葉の大きいやつで、赤ちゃんの手のように小さいやつ。
 実はそれもカエデです。
 一体どういうこと?


カエデとモミジ


 もともと、日本語では「もみじ」というのは特定(とくてい)の木を指す言葉(ことば)ではなく、秋になると葉が黄色や赤に色づく木の総称(そうしょう)だったようです。
 つまり、カエデもモミジでいいのですが、カエデだけがモミジではないということです。
 ただ、人々関心(かんしん)がより美しく紅葉(こうよう)する木にむけられるようになり、特にカエデが美しいということで、次第(しだい)に「紅葉(もみじ)」がカエデを表す言葉(ことば)として使われるようになったようです。


「もみじ」はどうする?


 では「もみじ」の意味はどうすればいいのでしょう。カエデの別名(べつめい)にするのか、紅葉(こうよう)する木はみんな「もみじ」にするのか。辞典(じてん)辞書(じしょ)を見てもいまひとつぱっとしたものはありません。

 ともかく、カエデにはすでにカエデというかわいい名前がありますから、やはり「もみじ」は紅葉(こうよう)する樹木(じゅもく)のことにするのがいいように思います。

 もちろん、カエデも「もみじ」です。
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タグ: 紅葉モミジカエデ

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川には2羽カワセミがいる

2羽カワセミがいた!


 カワセミを見つけた近所の川に、なんと2羽のカワセミがいました。 カワセミは肉食(にくしょく)の鳥らしく縄張(なわばり)を持っていて、近くに(べつ)のカワセミが()ってくると縄張(なわばり)から追い出すそうです。
 もっとも、あとから来たカワセミの方が強ければ、先にいたほうが追い出されることになるわけですが。

 ただし、相手(あいて)を追い出さないときがあります。それが繁殖(はんしょく)のときです。もちろん追い出さないのは結婚(けっこん)したいと思う相手(あいて)場合(ばあい)だけだと思いますが。

..

2羽のカワセミ
丸で囲んだ部分をクリックすると拡大画像が表示されます




もしかしてカワセミ恋の季節?


 カワセミに気づかれないように2羽の様子(ようす)物陰(ものかげ)からじっと見ていると、縄張(なわば)(あらそ)いのような緊迫(きんぱく)した雰囲気(ふんいき)はあるようなないような。
 もしかして(こい)季節(きせつ)? 結婚(けっこん)する相手(あいて)(さが)してる?
 カップルが成立してこのあたりに巣をつくるれば、いつでもカワセミを見ることができる!


やっぱりカワセミは……


 だけどもしかし。
 調(しら)べてみるとカワセミの子育(こそだ)ては春。今は秋。
 ………

 やっぱり縄張(なわば)(あらそ)いだったようです。
 カワセミのプロポーズは、オスがメスへプレゼントの小魚(こざかな)を持っていく「求愛給餌(きゅうあいきゅうじ)」という行動(こうどう)をするそうなのですが、それは一度もありませんでした。


目を合わせない2羽のカワセミ
丸で囲んだ部分をクリックすると拡大画像が表示されます




心理戦鳥類


 でも、縄張(なわば)(あらそ)いにしてはあまり力に(うった)えない方法でした。つかず(はな)れず微妙(びみょう)距離(きょり)をとりながら。追いかけるわけでもなく、追いかけまわされるわけでもなく。
 肉食(にくしょく)の鳥なので(はげ)しく縄張(なわば)(あらそ)いすると思っていたのですが、カワセミは意外(いがい)心理戦(しんりせん)の鳥なのかもしれません。
 人影(ひとかげ)や足音ですぐ()げていく神経質(しんけいしつ)なところも、心理戦(しんりせん)鳥カワセミだからかもしれません。
 そういえば、2羽はなかなか視線(しせん)を合わせなかったような……

 なら、(えさ)(もと)めてむこうから近寄(ちかよ)ってくる、ある意味(いみ)ずうずうしいモズ縄張(なわば)(あらそ)いは、もっと(はげ)しいのかな、と思ってしまいます。
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カワセミ現る!

羽が青く輝くとてもきれいな鳥


 近くの川にカワセミが(あらわ)れました。
 カワセミというのは、川にすむスズメくらいの大きさで、羽が青く(かがや)くとてもきれいな鳥です。
 木の(えだ)や石の上から川をじっと見つめて、魚を見つけると飛び込んでつかまえます。

 と書くとカワセミは清流(せいりゅう)にすむ鳥で、近所(きんじょ)清流(せいりゅう)があるんだな。と思われるかもしれません。
 しかしカワセミがいる川は、通りがかった自転車通学(じてんしゃつうがく)の中学生いわく。「ほんま(きたな)い川やなぁ」
 まあ、工場廃液(こうじょうはいえき)が流れ()み、ヘドロが()き、悪臭(あくしゅう)(はな)つ川、ではありませんが、少なくと、日本人100人に聞いても「清流(せいりゅう)」と答える人は一人もいない川でしょう。

上の方を見ているカワセミ
上の方を見ているカワセミ




よくある住宅街にカワセミ現る!


 昔は原野(げんや)田畑(たはた)点在(てんざい)していたところで、都市部(としぶ)周辺(しゅうへん)のよくある住宅街(じゅうたくがい)です。
 そういう意味では、清流(せいりゅう)ではないものの、魚が泳ぐきれいな川だと思いますし、むかしは(ほたる)が飛びかっていたのかもしれません。
 生まれてはじめてカワセミを見たのも、山を切り開いた住宅街(じゅうたくがい)の中を流れる川でした。
 意外(いがい)とカワセミは人間の近くに住む鳥のようです。

横の方を見ているカワセミ
横の方を見ているカワセミ



カワセミにヒゲは?


 この川の下流(かりゅう)2キロほどのところに小さな小さな湖があります。去年、そこへ流れ()む川にカワセミがいましたが、今年の春ごろから見かけなくなっているので、そこのカワセミかもしれません。

 家の近くを流れるありふれた川にも、こういうきれいな鳥がすんでいるのはおどろきです。

 しかし、敏感(びんかん)なカワセミは人影(ひとかげ)を見るとすぐ飛んで行きます。ということで普通(ふつう)のデジカメではモズのようにヒゲが見える(ちょう)アップは()れませんでした。

 ※カワセミにモズのようなヒゲがあるのかどうかは、知りません。
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