夕食を食べているとき、
突然何かが部屋の中を飛んで行きました。
家の中を飛ぶものといえば、まずハエやカの
類たぐいなわけですが、もっと大きなものです。
ならゴキブリということになりますが、それよりももっと大きく重たい感じです。しかも黒い。
それは目の前のカーテンにとまりました。よく見ても黒い
塊かたまりにしか見えません。大きさは赤ちゃんのにぎりこぶしくらい。
もしかして?!
と近づいていくと、そう、コウモリでした。

コウモリというとなんか不吉なイメージかもしれませんが、それは西洋のイメージが日本に伝わったもので、もともと日本では嫌われ者ではなかったようです。
それどころか中国ではおめでたい幸福のしるしとしていろいろなものにデザインされています。
どうして家の中にコウモリが?
別に
洞窟どうくつの中に住んでいるわけでも、山の中に住んでいるわけでもありません。
実は、コウモリはとても身近な生き物なのです。
小型のアブラコウモリは、日本に住むコウモリの中で
唯一ゆいいつ人間の家を
棲すみかにするコウモリだそうです。
きっと家に飛び込んできたのもこのコウモリでしょう。
このようにアブラコウモリは農村だけでなく、住宅街に普通に住んでいるのです。
ただ昼間は暗いところに
隠かくれているので目立たないだけなのです。
動きはじめるのは太陽が沈んでから。鳥が巣へ帰ることになると、なんだか
妙みょうにへたくそな感じの飛び方の鳥が
現あらわれてくると思います。
鳥は空をすべるようなめらかに飛びます。でも、それはなんだかバタバタと
一生懸命いっしょうけんめいはばたいているようです。
多分、それがコウモリです。
暗くても
超音波ちょうおんぱでまわりを調べながら飛ぶので決して人間に近づいてくることはありません。
ですのでいくら身近な生き物とはいえ、家の中に入ってくるのはめったにないことだと思います。
夜、暗くなったら窓から空を見てみましょう。
もしかしたらバタバタと一生懸命はばたいている“鳥”が見えるかもしれません。
きっとそれがコウモリです。
あ、好物は虫で、人間の血は吸いませんので安心してください。
でも、かみつくので気をつけてください。
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