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〔よりぬきタグ〕 ◊巨古老樹◊金剛◊恐竜◊高野◊棚田◊錦織

子年でネズミネズミと言いますが、ネズミの範囲はどこまで? 境界は?

 毎年恒例のその年の最初の干支に関することです。

 今年、2020年は子年です。
 ねどし、ねずみどし。

 そこで気になるのは、いったい「ネズミ」ってどこまで?
 テレビ番組などで「ネズミ」と冠される動物や、年賀状素材などを見てみると、いかにもネズミっぽいものからネズミなのかな? と思ってしまういろいろな「ネズミ」があります。
 どこまでがネズミなのかものすごく気になってきます。

カヤネズミ〈天王寺動物園〉

 そんなときはまず分類。
 分類にはじめて「ネズミ」が出てくるのは目(もく)。
 体の色んな部分の基本的特徴が共通している仲間です。
 もちろん、生き物の常で例外はありますが。
 ということで、ウィキペディアを参考に表にしました。

真主齧類 ローラシア獣類
ネズミ目 ウサギ目 ハリネズミ形目
ネズミ亜目 リス亜目 ヤマアラシ亜目
ネズミ下目 ビーバー下目
ネズミ科 キヌゲネズミ科
クマネズミ
ドブネズミ
カヤネズミ
アカネズミ
ハツカネズミ
キヌゲネズミ
ハタネズミ
ハムスター
ビーバー ニホンリス
ヤマネ
モモンガ
プレーリードッグ
ヤマアラシ
ヌートリア
カピバラ
マーラ
モルモット
ウサギ ハリネズミ

 いろいろ細かいところを省略してざっくりとしていますが、まあ、概ねこんな感じ。
 分類に「ネズミ」が出てきはじめるのは目。
 単純に考えれば、目レベルまではまとめて「ネズミ」と言えるかもしれません。
 実際にカピバラは「最大のネズミ」とか言われますし、特定外来生物のヌートリアでも小型犬くらいの大きさがあります。

ヌートリア〈大阪城公園〉

 そこで気になるのはハリネズミ。
 年賀状素材としてときおり目にします。
 ところが、分類ではネズミから思いっきり遠いのです。
 簡単に言えば、ネズミが現れるよりずっと前に分かれてしまったのです。
 ネズミとは兄弟姉妹のような関係にあるウサギよりもずっとずっと遠いのです。

 ネズミ目の下を見ていくと、ヤマアラシ亜目がでてきます。
 もちろん、ヤマアラシが含まれますが、カピバラやヌートリアにモルモットなどが含まれます。
 ヤマアラシはハリネズミよりもずっとずっとネズミに近い、というかネズミです。

アフリカタテガミヤマアラシ〈王寺動物園〉

 ヤマアラシ亜目のとなりにリス亜目があります。
 リスはリスでネズミとはちがうようなイメージがあります。
 ヤマネはリスよりネズミっぽく感じますし、モモンガはぜんぜんネズミとはちがうような気もします。
 ここは、ネズミっぽいのとネズミっぽくないのが共存するグループかもしれません。

ニホンリス(剥製)〈人と自然の博物館〉

ヤマネ(剥製)〈和歌山県立自然博物館〉

ホンシュウモモンガ〈天王寺動物園〉

 さらに下のネズミ亜目に来ると、びっくり。
 ビーバー下目のビーバーがいます。
 ビーバーはビーバーでネズミじゃないような気がしますが、カピバラがネズミなら仕方ないか、という気もします。

アメリカビーバー〈みさき公園〉

 そしてネズミ下目はネズミ科とキヌゲネズミ科に別れます。
 画像で見ると尾が長めか(ネズミ科)尾が短めか(キヌゲネズミ科)のちがいくらいで、見た目はどちらもネズミでいいんじゃないかな、と思います。

 ネズミ科の中にはいくつも属がありますが、ネズミ属はありません。
 と考えると、最終的にネズミ=ネズミ科の哺乳類ということになりそうですが、別にネズミ目の哺乳類でも大丈夫のような気がします。
 ただ、ハリネズミは、ちょっとだめかな、と思います。
 ということで、うっかり年賀状にハリネズミを使ってしまった人は、ヤマアラシだとごまかしたほうがいいかも?

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タグ: ネズミ干支子年カヤネズミヌートリアアフリカタテガミヤマアラシニホンリスヤマネホンシュウモモンガアメリカビーバー

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下赤阪の棚田の春(2~4月)の哺乳類

 山と里山の間にある下赤阪の棚田にも哺乳類はやってきます。
 ただ、なかなか姿を見せてくれませんので、残った跡から推測するしかありません。
 そして山の哺乳類と里山の哺乳類のどちらもくるので、ちょっとややこしい。

この記事にはうんちの画像があります。


脊索動物門
 脊椎動物亜門 哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類・魚類の仲間
 〉四肢動物上綱 哺乳類・鳥類・爬虫類・両生類の仲間
 〉〉有羊膜類 哺乳類・鳥類・爬虫類の仲間
 〉〉〉哺乳綱 哺乳類の仲間 タグ:哺乳綱
 〉〉〉〉ネズミ目

ハタネズミ(畑鼠)Microtus montebelli の巣穴?

ネズミ目 ネズミ科 ハタネズミ属

タグ:ハタネズミ

〈2014年4月〉

4センチほどの直径、棚田という環境からハタネズミの巣穴としました。
もちろん、他のネズミの穴の可能性も、人間を含めほかの動物が開けた可能性もあります。

 〉〉〉〉ネズミ目
 〉〉〉〉食肉目 

ホンドタヌキ(本土狸)
Nyctereutes procyonoides viverrinus

〈2014年3月〉

食肉目
イヌ科
タヌキ属

タグ:タヌキ

カキのタネがまるまる入っていること、太さが2センチくらいあることからタヌキとしましたが、ほかの動物の可能性は十分あります。

アライグマ(洗熊.浣熊)Procyon lotor ?の食痕と糞

〈2014年2月〉

食肉目
アライグマ科
アライグマ属
北アメリカ原産

タグ:アライグマ

ミカンのタネらしきものが入った糞、近くには乱雑に捨てられたむかれたミカンの皮。
この棚田に来てミカンの皮をむけそうな動物は、アライグマか人間。
ということでアライグマとしましたが、食べ跡についてはマナーが悪い人間の可能性もあります。

〈2014年2月〉

イタチ(鼬)Mustela ?の糞

〈2016年2月〉

食肉目
イタチ科
イタチ属

タグ:イタチ

金剛山の麓なのでテンの可能性もありますが、太さが1センチありませんのでイタチとしました。
場所からすると在来種のニホンイタチの可能性が高いと思います。

 〉〉〉〉食肉目

タグ♦ 下赤阪の棚田のいきもの目次

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雪が積もっていたらあしあとさがし

 今年はなかなか雪がふらない金剛山。
 2月の雨でとける前の雪に残った足跡。

テン?の足痕

 指の跡がきれいに残っています。
 金剛山の哺乳動物の種類は少ないので、幅5センチ位で爪の跡が残り、2つ並んで間が空いてまた2つの足跡。


 多分、テンの亜種ホンドテン。

 野生の中型小型の哺乳類はなかなか姿を見せてくれません。
 足跡は貴重な情報です。

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タグ: 足跡足痕ホンドテンテンフィールドサイン金剛山の哺乳類金剛山の脊椎動物冬の金剛山金剛山

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イノシシはむかしから身近な、そして大切ないきものでした。

 2019年、最初はイノシシです。

 そして十二支の最後の干支動物。

 和名:イノシシ
 漢字表記:猪,豬
 学名:Sus scrofa
 脊椎動物亜門 哺乳綱 鯨偶蹄目 イノシシ科 イノシシ属

イノシシの親子の剥製〈きしわだ自然資料館〉

 ユーラシア大陸に分布し、日本では北海道を除き本州から沖縄まで広く分布します。
 本州から九州に分布するのが、亜種のニホンイノシシ(Sus scrofa leucomystax)。
 奄美諸島から琉球諸島に分布するのが、亜種のリュウキュウイノシシ(Sus scrofa riukiuanus)。

 「イノシシ」の「シシ」は「肉」のことで、古代の日本では大切な食料だったことがわかります。
 そのイノシシを家畜化したものがブタ(Sus scrofa domesticus)。
 学名を見ればわかるように、イノシシとブタは同じ「イノシシ」という種のちがう亜種ということになります。
 つまりブタもイノシシの一種ということができます。
 古代の遺跡から発掘される骨がイノシシかブタかについては諸説ありますが、弥生時代には大陸からブタが持ち込まれていた可能性は高いようです。

動物形埴輪 猪 藤井寺4号墳 5世紀〈大阪府立近つ飛鳥博物館〉

 大阪の和泉市にある大阪府立弥生文化博物館では、各地の古代遺跡からの発掘成果をもとに仮想した卑弥呼の食卓を再現しています。
 お膳の左奥の椀に盛られているのがサトイモ、タケノコと一緒に煮られたブタ肉。
 発掘された様々なものから、日本では弥生時代やさらに昔の縄文時代からすでにイノシシは身近な動物だったようです。

復元された卑弥呼の食卓〈大阪府立弥生文化博物館〉


そのサトイモ・タケノコ・ブタ肉の煮物〈大阪府立弥生文化博物館〉

 ところが、十二支のイノシシにはある秘密があるのですが、それは次回に。

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タグ: イノシシニホンイノシシリュウキュウイノシシブタ埴輪卑弥呼十二支

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コールド・ケース 骨は語る アスファルトの上に残った骨から

 山を歩いていると、時折事件と出会ってしまいます。
 その日もそうでした。
 2年前の10月。
 天見富士と呼ばれる大阪府河内長野市の旗尾岳(はたおだけ)と周囲の尾根をつなぐトレッキングルートを歩き、千早口駅へ向かう道の途中。

この記事には動物の骨の画像があります。


ここから少し行ったところが現場

 歩道のアスファルトの上に白骨が散らばっていました。
 時間がたっているのでしょう、毛は残っていますが、筋肉や内蔵はもうありません。
 1メートルほどの範囲に散らばっていること、毛が骨の下で地面にはりついているようなことから、この場所で死んだか、死んでそれほど時間が立たないうちにこの場所に置かれたかのどちらかでしょう。
 下山も終わって駅へ向かっている途中なのでどうしても早く帰りたくなってしまいます。
 とりあえず写真を撮り、その日は帰りました。

まるで恐竜の産状化石のように多くが失われています

 そして2年後。
 写真をもとにプロファイリングをはじめました。
 動物の種類は、哺乳類の解剖学的な知識を持つ人ならこれだけ骨が残っていればすぐわかるでしょうが、専門家ではありませんので考えていきます。
 毛があるので哺乳類。

尾のあたりには多くの毛が残っていました

 手足と思える骨の太さや長さなどからすると、中型犬くらいの大きさ。

 手のひらの骨の中指骨と足の甲の骨の中足骨の4本がほぼ同じ長さ同じ太さ、そしてなにより3つの突起のある裂肉歯をもっていることなどからも、食肉目(ネコ目)であることがわかります。

おそらく手

 この条件で日本の都市部周辺で一般的な食肉目の哺乳類となると、数種類に絞れます。

 大阪の金剛山地の西端の麓にいそうな食肉目は、イエイヌ、イエネコ、ホンドタヌキ、ニホンイタチ、テン、ハクビシン、アライグマくらいでしょうか。
 それにいないことになっていますが、目撃情報があるホンドキツネにニホンアナグマ。
 橈骨・尺骨(肘・膝から手首・足首までの骨)の長さからすると、イエネコ、ニホンイタチ、テンはなさそうです。

おそらく足

 候補はみんな同じ食肉目なので、骨も似ています。
 ましてや、生きている姿ばかり見ているので、骨から姿を想像することは困難。
 骨の細かいちがいを見ていくことになります。

 同じ食肉目の種のちがいを見分けやすい骨の一つは顎。
 上顎は頭蓋といっしょに無くなっていますが、下顎が残っています。
 先は失われていますが、裂肉歯から付け根まで残っています。
 下顎の頭骨につながる部分の形は種類によってちがいがあります。

先が欠けた右下顎

 この骨は頭骨に繋がるところが少し後ろに飛び出ています。
 そして下の部分が段になって先の方へ伸びています。
 この特徴が当てはまるのは。
 タヌキ。
 このあたりにいるとすればホンドタヌキ。

タヌキの剥製〈兵庫県立人と自然の博物館〉

 次は死因ですが、ここまでいろいろなものが無くなっていれば死因はわかりません。
 実は、ちょうど2ヶ月前に同じ道を歩きましたが、そのときにはまだありませんでした。
 死亡時期はこの2ヶ月の間でしょう。

 交通量はそれほど多くありませんが、対向2車線で他の集落とつながる道の歩道。
 夜間であれば道路の上のタヌキに気づくのはかなり近づいてからかもしれません。
 車にひかれた(轢死)ことは容易に想像できます。

 おそらく2ヶ月以内で文字通り骨と皮だけになっています。
 最初は肉食の哺乳類が体の筋肉や内臓を食べたのかもしれません。
 そのとき、いくらかの骨も無くなったでしょう。
 ただ、肉食哺乳類がここまできれいに骨と皮だけにすることはむずかしいでしょうから、あとは昆虫の出番。
 哺乳類の肉を食べる昆虫たちが集まってきて、徹底的に骨と皮だけにしたのでしょう。

 しかし、この骨がタヌキであること以外はすべて推測の域を出ません。
 今回も迷宮入りせざるを得ないようです。

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ふしぎなうんちはだれのうんち

 10月下旬、不思議なうんちを見つけました。
 場所はネタの宝庫の錦織公園。
 歩道が池に飛び出しデッキのようになったところの欄干。
 手すりのうえにうんちが。

この記事にはうんちの画像があります。


 わざわざ不安定なところで、まるで嫌がらせのようにうんちをする動物というと、イタチ。
 ここは自分の縄張りだ、自分はここにいるぞとしらせるためのうんち。
 サインポストとよばれるフィールドサイン。
 ただ、ちょっとヘンです。


 イタチのうんちの特徴は、太さが1センチ以下。
 ところがこのうんちは太さが2センチくらいあります。
 うんちの太さは体の大きさに対応するのでここまで差があるということは、イタチよりもずっと大きい哺乳類ということになります。
 たとば中型犬くらいでしょうか。


 それくらいの大きさで公園にいても不思議がない哺乳類。
 すでに確認しているのは、タヌキとアライグマ。未確認はハクビシン。
 この中で欄干の上に登ってこられそうなのは、アライグマとハクビシン。

タヌキ


アライグマ

 2種に絞り込むことができましたので、うんちを観察してみます。
 このうんちを見て感じるのは、硬そうな丸い粒状のものがやたら多いこと。
 というか、粒のかたまりのように見えます。
 鳥の羽根もネズミの毛も甲虫の鞘翅も無いようです。


 丸いのはタネ。
 つまり、木の実。
 汁気が多い液果ばかりを食べているようです。
 アライグマとハクビシンはどちらも食肉目(ネコ目)。
 名前のように肉食が多いグループですが、どちらも木の実も食べる雑食。
 ただ、ハクビシンのほうが果実食の比重が多くなることがあります。
 秋の実りの時期などには。


 またうんちをしている場所もポイントになります。
 幅10センチくらいで、わずかに湾曲している欄干の上。
 バランス感覚のいい動物。

 果実食とバランス感覚の2つを兼ね備えたとすると、ハクビシン。
 住宅の塀の上にもうんちをするといいます。

 ということで、このうんちをしたのはどうやらハクビシン。
 タヌキやアライグマだけでなく、ハクビシンもこの公園に住んでいるようです。

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タグ: うんちフィールドサインハクビシン食肉目錦織公園錦織公園の動物

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姿は見えないけれど実は身近な野生の哺乳類 油蝙蝠(あぶらこうもり)

 コウモリがいました。
 夏の昼間。
 建物の壁にへばりついていました。
 コウモリは夜行性。
 隠れ家に帰ることができなかったのでしょう。


 人間がつくった建物に住むのは、日本ではアブラコウモリのみ。
 アブラコウモリで間違いないでしょう。
 漢字では油蝙蝠。
 学名はPipistrellus abramus
 コウモリ目(翼手目) ヒナコウモリ科 アブラコウモリ属の哺乳類。
 頭からお尻までの長さは38~60mm。


 アブラコウモリの特徴は、なんといっても人間の家や人間がつくった建物に住むこと。
 都市部にも住み、逆に人がいない洞窟などで見かけることはほとんどないそうです。
 ですから、最も身近なコウモリ。


 夜になって空を見上げたとき、ひらひらと鳥のようなものが飛んでいるのが見られたら、それは多分アブラコウモリです。

顔はコウモリのイメージと全然ちがい結構かわいい

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フィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

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