【 虫(節足動物以外)】

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雨の中のぐねぐねはこれからどこへ行く?

 ヤマナメクジと出会った同じ日。
 実はシロマダラと出会ったのも同じ日だったのですが、ほかにも出会った生き物がいました。

この記事にはハリガネムシの画像があります。


 雨が降り続くアスファルトの上に細い紐が落ちてました。
 よく見ると、ぐねぐね動いています。
 長さは20センチあまり。
 色は黒っぽい小豆色? それとも焦茶色?
 ミミズのように伸び縮みはしないようです。
 ただぐねぐねするだけ。
 手足はもちろん、頭もなにか器官のようなものは見えません。


 こんな生き物はひとつしか思い当たりません。
 ハリガネムシ。

 ハリガネムシは、カマキリなど昆虫に寄生する類線形動物。
 消化器や循環器を持たない筋金入りの寄生虫です。
 色々な生き物を渡り歩き、最後にカマキリなどに寄生し、寄生した虫(宿主)の行動をコントロールして水場に行かせ、体内から水の中に出て交尾をして次世代につなぎます。
 水中で生まれた幼虫は、水生昆虫に寄生し、宿主が羽化した後、カマキリなどの肉食昆虫に食べられ、そこで成虫になると考えられています。


 今は水はありますが、ここは道路の上。
 雨が上がるとカラカラに乾いてしまいます。
 このハリガネムシがどこから来たかはわかりませんが、雨水を集める雨水桝(うすいます)にでも入らなければ、次世代に繋ぐことはできません。
 仮に雨水桝に入っても、そこから川に流れ出なければ時間のちがいはなくてもいずれ干上がってしまうでしょう。
 前途多難です。

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タグ: ハリガネムシ  寄生虫  類線形動物  へんな虫 

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ただのヤマナメクジと思ったら、秋田県からやってきた奴? 大仙山蛞蝓

 雨の錦織公園。
 雨が降ると気分が滅入り、濡れるのが嫌なので行動範囲も狭くなり、暗くて写真を撮りにくくなり、生き物たちも雨をしのげるところに隠れてる。
 でも、雨の時ならではの出会いがあります。

この記事にはナメクジの画像があります。



 この日の出会いはヤマナメクジ(山蛞蝓)。
 山に住む在来種のナメクジ。
 特徴は、でかいこと!
 長さは最大20センチ。
 そう、長さが20センチのナメクジです。
 幅もそれ相応。
 でかい!!

 錦織公園では稀に出会うナメクジです。
 雨降りの日にはほとんどこないためか、在来種のナメクジ(Meghimatium bilineatum)にはまだ出会っていませんし、外来種のチャコウラナメクジに一度出会っただけ。
 それに対して、ヤマナメクジは三度。

定規が裏返しになっていますが10センチ級ヤマナメクジ

カタツムリより触角が短いのが特徴

 ところが、出会うヤマナメクジには2タイプあります。
 背中がつるっと茶色いものと、背中に黒い筋と斑模様があるもの。

黒筋斑の15センチ級ヤマナメクジ

 ハンディ図鑑で調べても、在来種の巨大ナメクジはヤマナメクジだけ。
 外来種なら大きいのもいますが、見た目はいかにも外来種っぽい。
 ナメクジが含まれるカタツムリの仲間は雌雄同体。
 1匹がオスとメス両方の機能を持ちます。
 つまり、外見でオスメスのちがいはありません。
 というか、「オス」や「メス」という性別がないのです。

 同じ種でも、まるでちがう種類のような模様の生き物は珍しくないの、ずっとそんなものかと思っていました。
 かなり「もやもや」していましたが。

ちょっと濃い目の斑無しタイプ

 そのもやもやが、少し晴れてきました。
 実は、ヤマナメクジには亜種がいたのです。
 「亜種」は同じ種ですが、ちょっとちがう特徴を持ったグループのこと。
 名前はダイセンヤマナメクジ(大仙山蛞蝓)。

 「ダイセン」と聞くとすぐ思い出すのが、鳥取県にある日本百名山の山。
 ところが百名山の「だいせん」は「大」。「大きな山」。
 ヤマナメクジの「だいせん」は「大」。「大きな仙人」。
 「大仙」は秋田県にある市の名前ですが、ダイセンヤマナメクジの分布は西日本。
 秋田県大仙市が由来ではないようです。

 ほかに「大仙」と聞いて思い浮かぶのは、世界一面積が広い墓と言われる「仁徳天皇陵(にんとくてんのうりょう)」。
 仁徳天皇の陵墓と宮内庁が主張する前方後円墳です。
 学術的には被葬者は不明で、仁徳天皇ではないとされます。
 ということで、歴史学的には「大仙陵古墳(だいせんりょうこふん)」と呼ばれます。
 そう「大仙」。

大仙陵古墳

 これは古墳がある場所の地名でもあり、現在でも「大仙町」として残っています。
 ということは、仁徳天皇陵でみつかった?
 そもそも仁徳天皇陵は100年以上立入禁止なので、それはないでしょう。
 じゃあ、「大仙」の由来は?

 ヤマナメクジの謎が更新されました。

 余談ですが、ヤマナメクジも寄生虫の広東住血線虫(かんとんじゅうけつせんちゅう)を持っている可能性があるので、むやみに触ったりしないほうがいいようです。

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タグ: ダイセンヤマナメクジ  ヤマナメクジ  ナメクジ  錦織公園の動物 

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謎のちっちゃいカタツムリ 少し解けてきました!

 秋雨の中で出会った謎の小さなカタツムリ
 カタツムリというととても身近な生き物ですが、実は、とても種類が多く、分類がかなり難しいのです。
 そして同じ種類でも地域差や個体差が多く、素人がおいそれを手を出せない怖さがあります。
※個人の感想です。

 そんな「謎のカタツムリ」のヒントをいただきました!
 ブログ「相生山からのメッセージ」のアイさんから資料を紹介していただきました。
 アイさんは相生山と呼ばれる名古屋市の丘陵に残された自然環境を保全されていて、ブログをよく参考にさせてもらっています。

 それで、あっという間によく似たカタツムリを発見。
 ナミヒメベッコウ。
 さらにいろいろたどっていっても、やっぱりナミヒメベッコウ。


 ただ、色んなサイトの「ナミヒメベッコウ」を見ると、殻の色も模様もさまざま。
 気持ちよく「ナミヒメベッコウ」とはいえません。

 まだ納得できるところまではいっていませんが、前進しています。
 ほんと、カタツムリは、むずかしい!

■参考外部リンク■
相生山からのメッセージ

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タグ: ナミヒメベッコウ  カタツムリ  錦織公園 

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秋雨の中で出会ったちっちゃなカタツムリは謎のカタツムリ

 秋雨の里山。
 ちっちゃなカタツムリがいました。
 カタツムリは動きがのんびりなので、色んな角度で写真撮って、図鑑で確認。


 このカタツムリの特徴は、ちっちゃいこと。


 そして殻の巻数がちょっと多いこと。
 よく見かけるカタツムリの殻は5~6巻き。
 ところがこのカタツムリは6~7巻き。


 そして、殻を横から見ると、三角じゃなくて、丸くなっています。
 よく見るカタツムリは、殻を横から見ると、三角。
 とんがるか、つぶれるかのちがいはありますが、三角。


 かなり特徴的なカタツムリです。
 図鑑ではヤマタカマイマイが近いような気がします。
 なだらかに盛り上がった殻や黒い斑模様(火炎彩)もよく似ています。
 大きさがちがうので、幼貝?
 しかし、Webでいろいろ画像を見ていると少し形が違うようです。
 そしてににより小さいのに多い巻数。
 カタツムリは、成長いていくにつれ、殻の口のところを伸ばすようにして巻数を増やしていきます。
 1センチに満たないのに、ほかのカタツムリよりも多い巻数ということは、おそらく、このカタツムリは子供ではありません。


 となると、もう、図鑑には載っていません。
 ふしぎな謎のちいさなカタツムリ。
 自然の生き物は、奥深い!

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タグ: カタツムリ  錦織公園 

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梅雨の森のちょうどいい感じのカタツムリ

 梅雨の里山でちょっとかっこいいカタツムリが。


 よく見るクチベニマイマイやナミマイマイとちがって全体が少し黒っぽく、全体にまだら模様。
 貝殻の高さ(螺塔)もなだらかでちょうどいい感じ。
 渦巻きも6層で、ちょうどいい感じ。
 軟体部も黒っぽくて長いのもいい感じ。



 このカタツムリは、多分、コベソマイマイ。
 森に住むカタツムリです。


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タグ: コベソマイマイ  カタツムリ  森のカタツムリ 

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古い写真から現れた6月の沖縄の動物

 古い写真を整理していた出てきた6月の沖縄の写真。
 その動物編です。

この記事にはの画像があります。


 陸上の生き物の分布を広い範囲で見ると、突然何種類もの動物たちがいなくなる「境界」があります。
 たとえばトカラ(吐噶喇)列島の南の悪石島(あくせきじま)と小宝島(こだからじま)の間に引かれた渡瀬線。
 わかりやすく言うと、屋久島の南に連なるトカラ列島と奄美大島の間に引かれた線です。
 この線を中心に、北と南で動物の種類が変わるのです。気候も環境もそれほど変わらないというのに。
 その渡瀬線のずっと南にある沖縄島は、気候が本州や九州(島)と大きくちがうため、本州などでは見たこともないような生き物がたくさんいます。

オキナワシリケンイモリ(沖縄尻剣井守)Cynops ensicauda popei

脊索動物門 脊椎動物亜門 両生綱 有尾目 イモリ科 イモリ属
南西諸島に分布

沖縄ではポピュラーなイモリ。

背中の模様には変異が多いので、沖縄で黒いっぽいイモリを見たら、シリケンイモリかもしれません。

アカハライモリと同じように、皮膚から毒を分泌するので触らないほうが無難。

陸上でも盛んに行動するようです。

アオタテハモドキ(青立翅擬)Junonia orithya のオス

節足動物門 六脚亜門 昆虫綱 チョウ目 タテハチョウ科
九州~沖縄に分布

ムラサキオカヤドカリ(紫陸宿借)Coenobita purpureus

節足動物門 甲殻亜門 エビ綱 エビ目 オカヤドカリ科 オカヤドカリ属
南西諸島を中心に分布
国の天然記念物

上の画像では外来種のアフリカマイマイの殻を使っています。

下の画像はよく見ると殻をつけていません。
引っ越しの途中でしょうか。

こんな大きなヤドカリが陸上を歩いているのが沖縄。

もっと大きなヤドカリのヤシガニもいますが、沖縄島では一時絶滅したといわれた野生のヤシガニを見るのは困難でしょう。

シュリマイマイ(首里蝸牛)Satsuma mercatoria

軟体動物門 腹足綱 柄眼目ナンバンマイマイ科
沖縄島中南部に分布

コウガイビル(笄蛭)類

扁形動物門 ウズムシ綱 ウズムシ目 コウガイビル科 コウガイビル属

見たとおり渦巻きの殻はカタツムリのシュリマイマイ。

見かけたのは中城(なかぐすく)城址。
沖縄の城(ぐすく)は石灰岩の石垣を巡らせています。
シュリマイマイは石灰岩の場所を好むということですので、ピッタリの場所です。

そしてシュリマイマイに巻き付いているのがコウガイビル。
口と肛門が同じ扁形動物で、驚異的な再生能力を持つことで有名なプラナリアの仲間です。

ミミズやカタツムリなど柔らかい動物が好物。
顎を持たないので消化液を出して溶かして飲み込む体外消化を行います。
今はコウガイビルの食事中。

残念ながら種類まではわかりません。

アフリカマイマイ(阿弗利加蝸牛)Achatina fulica

軟体動物門 腹足綱 柄眼目 アフリカマイマイ科 アフリカマイマイ属
世界最大の陸産巻貝の一種
要注意外来生物
生態系被害防止外来種
日本の侵略的外来種ワースト100
世界の侵略的外来種ワースト100
東アフリカ原産

食用として持ち込まれたものが逸出して野生化したもの。

最悪命を落とすことにもなる広東住血線虫症を引き起こす広東住血線虫が寄生していることがあるので、触らないのが無難です。

それだけでないいろいろな問題を起こしているのは、アフリカマイマイの肩書を見ればわかります。

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フタのある巻き貝のタニシが山にいます!錦織公園のヤマタニシ

 ネタの宝庫おなじみ錦織公園。
 町中なのに、意外と自然が残っていたりする、面白い公園です。

 梅雨の公園。
 カタツムリと出会いました。
 でも、普通のカタツムリとちがいます。
 殻が丸くてなんか正三角形っぽい。


 もしやと思って殻の後ろを見ると。
 ありました!
 丸いフタが!
 カタツムリではありません。
 ヤマタニシです。


 カタツムリは巻き貝ですが、肺を持った有肺類。
 田んぼなどにいるモノアラガイやサカマキガイなどの淡水に住む巻き貝の仲間。
 ところが、ヤマタニシは名前のように淡水に住むタニシに近いですが、カタツムリからはちょっと遠い巻き貝。
 たとえば、殻の中に入った時にするフタがついています。
 サザエのように。

腹足綱
直腹足亜綱
新生腹足上目 異鰓上目
原始紐舌目 吸腔目 有肺目 後鰓目
ヤマタニシ
タニシ
カワニナ
ウミニナ
カタツムリ
モノアラガイ
ウミウシ
クリオネ

 海の巻き貝はエラで呼吸しますが、タニシはエラと同時に肺を持っているので、カタツムリと同じように平行進化したようです。
 もちろん、肺に変化しやすい構造を巻き貝が共通して持っていたのでしょう。
 たしかに海とちがい常に干上がる可能性がある淡水では、空気を呼吸できる方が生き残る確率は格段に上がるでしょう。
 だから陸上に進出できたにちがいありません。


 ヤマタニシは名前のようにどちらかと言えば、山にいる巻き貝。
 そしてカタツムリ同様に道路や野原をわたって遠くにいくことは苦手でしょう。
 ということは、この公園のある場所に大昔から住み続けている生き物。
 つまり、絶滅してしまうと、もう二度とこの公園には戻ってこない生き物ということです。
 メスが飛ぶことができないクロマドボタル同様、たいせつにしなければなりません。
 そういえば、ヤマタニシと出会ったところは、クロマドボタルがいるところでした。

■参考外部リンク■
錦織公園 | 大阪府富田林市 大阪府営公園

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都会の植え込みから自然あふれる山まで。
新米ビオトープ管理士でフィールドワーカーのノートが生き物たちとの出会いを書いています。

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